あんたは俺のだから。

そらいろ

文字の大きさ
上 下
119 / 244

願い-negai-1

しおりを挟む
「乞い願わくは…」

-----

「今日は移動ばっかだな。…やべ!もう行かないと!」

7月に入り梅雨のジメジメした日を過ごす中、カメラマンとしての仕事が膨大に増える。

「行ってきます…!」

まだ寝ている恋人に軽くキスをして家を出る。

ロビーを抜けて見上げると、いつ雨が降るか分からない薄暗い曇り空が広がっている。

(どんよりするなぁ。あいつが側にいたら晴れた気分になるのに…。)

頭の中でキラキラな太陽のように笑うさっきまで隣りに居た樹矢を思い浮かべる。

ふっ…。

釣られて笑ってしまう程の笑顔に思わず笑みが漏れる。

紫陽花の咲く季節。
雨が滴るその花はとても綺麗で、日本の文化である浴衣と合わせて撮る画は国内の人だけならず、海外からも人気が高い。

その為、カメラマン同行のロケ撮影が集中して依頼される。

-----

「初めまして、今回はお願いします。」

朝から移動と撮影続きだった今日は、気づけばこの撮影が最後になっていた。
空は夕焼けで薄雲が赤く染まっている。
撮影場所は商店街の路地裏。

「こちらこそ、お願いします。早速撮りますね。」

浴衣を着た女性が1人、ポートレートを撮って欲しいと個人依頼された。
なんでもインターネット上で自分で撮った動画をアップロードして活躍している方らしく、今回は簡単な動画撮影も頼まれ、新しい試みとして仕事を請けた。
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

騙されて快楽地獄

てけてとん
BL
友人におすすめされたマッサージ店で快楽地獄に落とされる話です。長すぎたので2話に分けています。

壁乳

リリーブルー
BL
俺は後輩に「壁乳」に行こうと誘われた。 (作者の挿絵付きです。)

BL団地妻-恥じらい新妻、絶頂淫具の罠-

おととななな
BL
タイトル通りです。 楽しんでいただけたら幸いです。

大学生はバックヤードで

リリーブルー
BL
大学生がクラブのバックヤードにつれこまれ初体験にあえぐ。

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由

フルーツパフェ
大衆娯楽
 クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。  トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。  いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。  考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。  赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。  言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。  たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

久々に幼なじみの家に遊びに行ったら、寝ている間に…

しゅうじつ
BL
俺の隣の家に住んでいる有沢は幼なじみだ。 高校に入ってからは、学校で話したり遊んだりするくらいの仲だったが、今日数人の友達と彼の家に遊びに行くことになった。 数年ぶりの幼なじみの家を懐かしんでいる中、いつの間にか友人たちは帰っており、幼なじみと2人きりに。 そこで俺は彼の部屋であるものを見つけてしまい、部屋に来た有沢に咄嗟に寝たフリをするが…

吊るされた少年は惨めな絶頂を繰り返す

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

処理中です...