あんたは俺のだから。

そらいろ

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まだ-mada-3

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「撮影終了でーす!そして、写真集film。撮影オールアップでーす!」

「やったー!お疲れ様ですっ!お疲れ様です!ありがとうございました!」

樹矢の写真集の撮影が今日終わりを告げた。
長かったようで、あっという間に過ぎたこの期間は俺にとっても樹矢にとってもこれからの活動の自信とお互いの信頼を深めていったと思う。

被写体は最高だ。
あとは、写真を編集して世に出したときの反応がどうか。だ。

自分達の自信は裏切られるのか。それとも見てもらう人の期待に応えられるのか。

黒いもやもやが迫ってくる気がした。
段々と渦巻いて巻き込まれていきそう。

「しゆちゃん…。」

耳元で声がした。
横を向くと笑顔の樹矢がいた。

「まーた、怖い顔して。ありがとうございます。朱斗さん。」

最初の言葉は恋人の俺に向けて。
後はカメラマンの俺に向けて。

「こちらこそ。ありがとうございます。凄くいい経験になりました。」

「まだ…。」

樹矢が言葉を続ける。

「まだ、終わりじゃないですもんね。朱斗さん、完成楽しみにしてます。最後までよろしくお願いします!」

お辞儀した樹矢を見た周りのスタッフさんが次々に「お願いします!」「楽しみです。」「作品の完成待ちきれないです!」と口にする。

期待されている。
これからの俺に掛かってるんだ。
樹矢の為に、関わる人の為に、やってやる。

強い強い決意と自信に変わった。
ありがと、みぃくん。
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