あんたは俺のだから。

そらいろ

文字の大きさ
上 下
70 / 244

負荷-huka-2

しおりを挟む
「んーぅん。」

携帯のアラーム音が鳴って目を開けると、見慣れない天井が視界に広がる。

「みぃくんぅ…。」

寝返りを打って手を伸ばして恋人の温もりを探す。
が、見つける事は出来ずに冷たい布団が指先を冷やした。

「そっか…。」

今、俺は地方のホテルにいるんだった。
身体を丸めて布団に潜り冷静に思う。

「会いたいなぁ…。樹矢…。」

恋人の笑顔を思い出しながら俺はまた眠りについた。


__________


「お疲れ様でしたー。」

地方での撮影スケジュールを全て終えた。
これで家に帰れる。と張りきって荷物をまとめていると、今回アシスタントについてくれていた現場のスタッフさんに声を掛けられた。

「あれ?須藤さん、このまま帰られるんですか?」

「え?えぇ、特に観光する予定も無いですし…。」

早く帰って樹矢に会えるなら会いたいし…。

と、心の中で思った。

「今夜はここに行くんだと思ってました。」

そう言いながら見せてきたのは一枚のフライヤーだった。

「メンズブランドショー……。これ…。」

「モデルの瀬羅樹矢さん、出ますよね?」

指を指した先には彼の写真が載っていた。

「てっきりこのショーの写真撮影頼まれてるんじゃないかなと思ってました。撮影OK。SNSに載せてOKなショーらしいですし。ここから少し離れてますけど、車で移動すればスタートまでに間に合うと思いますよ?送りましょうか?」

フライヤーをじっと見つめ、決心した様子で顔を上げた。

「……頼んでいいですか?」
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

騙されて快楽地獄

てけてとん
BL
友人におすすめされたマッサージ店で快楽地獄に落とされる話です。長すぎたので2話に分けています。

壁乳

リリーブルー
BL
俺は後輩に「壁乳」に行こうと誘われた。 (作者の挿絵付きです。)

BL団地妻-恥じらい新妻、絶頂淫具の罠-

おととななな
BL
タイトル通りです。 楽しんでいただけたら幸いです。

大学生はバックヤードで

リリーブルー
BL
大学生がクラブのバックヤードにつれこまれ初体験にあえぐ。

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由

フルーツパフェ
大衆娯楽
 クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。  トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。  いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。  考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。  赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。  言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。  たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

久々に幼なじみの家に遊びに行ったら、寝ている間に…

しゅうじつ
BL
俺の隣の家に住んでいる有沢は幼なじみだ。 高校に入ってからは、学校で話したり遊んだりするくらいの仲だったが、今日数人の友達と彼の家に遊びに行くことになった。 数年ぶりの幼なじみの家を懐かしんでいる中、いつの間にか友人たちは帰っており、幼なじみと2人きりに。 そこで俺は彼の部屋であるものを見つけてしまい、部屋に来た有沢に咄嗟に寝たフリをするが…

吊るされた少年は惨めな絶頂を繰り返す

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

処理中です...