あんたは俺のだから。

そらいろ

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妬心-toshin-1

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「あっ、もう戻って準備しないと!朱斗、また後で、よろしくね!」

鶫は次の撮影のために足早に部屋を出て行った。

モヤモヤを晴らすためが、更に心に靄がかかって苦しかった。さっきの撮影中の二人を思い出して羨ましさと妬ましさの感情が交ざり合う。

そんなの…嫌だよ…。樹矢。

俺は一人、立ち尽くした。


_______________


「では、準備できたのでお願いしまーす。」

次の撮影が始まり、俺はシャッターを切る。

撮影のイメージはわちゃわちゃ。
さっきとは打って変わって、二人はゆるダボの白いパーカーにジーパン。
小道具も多めに用意していてセットにはソファを置いている。

「適当に遊んでもらって、その様子を撮るんで。」

俺はそう言って撮影を続けた。


カシャ…カシャ…

「樹矢さん、シャボン玉しましょう」

「うんっ!」

二人で仲良く遊んでる様子を撮っていく。
遊びつつ楽しんでる笑顔を捕える。
時にソファに座って談笑しつつ笑い合っている。

カシャ…カシャ…

俺、何でこんな無心なんだろう…。
目の前で恋人が幼馴染と二人で仲良くしてるのに…。目を合わせて太陽みたいな笑顔の二人が俺の前にいる。

ただただシャッターを切る。

鶫が樹矢を見つめて、少し照れたような表情を見せた。
沸々と俺の中で何かが沸き起こりそうな気がした…。

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