あんたは俺のだから。

そらいろ

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花弁雪-hanabirayuki-2

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撮影現場に着いて、ライターさんが取材している中俺は黙々とカフェの外観やメニュー、店内の様子など撮影していった。

今日は物撮りだけだからさっさと仕事も終われそうだな…。

そう思いながら、次の現場へとスタッフさん達と移動した。

「あっ…やっぱり降ってきましたねぇ…。」

移動車の運転手さんが助手席に座っている俺に話し掛けて来る。

声に気づいて窓の外を見ると、雪がちらついていた。

「ホントですね。雪だ…。」

屋内で撮影するには影響は無いが、外観の写真を撮る際に雪は邪魔になる。出来れば止んでほしかったが、次の現場についた頃には雪の量は増えて、風も吹き始めたのか横に向かって降っていた。

「結構降り出しましたね…。どうします?外観の撮影だけ後日にします?」

車を降りる前にスタッフさんが聞いてくる。

「んー……いや、こうなったら雪を利用して撮影しましょう。」

「雪をですか?」

俺の返答に驚いた表情を浮かべながら、分かりました!と撮影を開始するように呼び掛けてくれた。

樹矢だったらここで、じゃあ雪だるまでも作る?とかニコニコしながら言ってきそうだな。とか想像して少し笑えた。

レインカバーをカメラにセットして、俺は雪が降る中、撮影を始めた。


「照明を全体にパッと当ててもらえますか?お店には当てないで。」

周りのスタッフに指示を出しながらシャッターを切っていく。

「確認しまーす。」

撮った写真をモニターで確認する。

「よし…。いい感じ。」

俺は思い通りの写真が撮れて満足し、店内の撮影へと移った。
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