19 / 244
薫香-kunkou-2
しおりを挟む
情事が終わり、二人ともお風呂できれいサッパリしたら髪の毛を乾かし合った。指先に触れる朱ちゃんの少しくせ毛な髪が可愛くて、勢い良くわしゃわしゃと愛でる。
その後、朱ちゃんはキッチンに立って夜ご飯を作り始めてくれた。
「疲れてるだろうし出前とかで良いのに!」
「大丈夫だよ、簡単に作るから樹矢はそこで大人しく待ってろって」
トントントン……
朱ちゃんの包丁の音が部屋中に響く。あぁ、落ち着くなぁ。幸せだなぁ。そんな事を思いながらリビングの机の上に置いていた雑誌を手に取りパラパラと捲る。
「あっ…」
そこにはついこの間撮影してもらった俺が載っていた。端に小さく書かれているカメラマンの名前は朱ちゃんだ。完成した写真の表情は柔らかく幸せそうな笑顔を出していた。
(やっぱり、朱ちゃんが撮る写真が一番)
今回は冬コーデの特集として掲載されていて何着か着替えながら色々なパターンで撮影した。どの俺を見てもカメラの先に朱ちゃんがいるってだけで幸せそうな顔をしている。
キッチンからいい匂いがしてきて、思わず体がその匂いにつられて動いた。
(朱……)
手を伸ばして、そっと後ろから抱きしめる。身長差があるから俺の胸に彼はすっぽりと収まる。
朱ちゃんの首元に顔を近づけて匂いを嗅ぐ。
「……いい香りだね。朱」
囁くと朱ちゃんは、ちょっと料理中で危ないからっ、やめろ…。と特に反抗することもなく恥ずかしそうに耳を赤らめて言った。
「ホント。可愛すぎ」
抱きしめる力を強めて、朱ちゃんの体温を感じた。朱ちゃんの匂いがする…落ち着く…俺の大好きで愛おしい匂い…。
「もう、樹矢……」
しょうが無いなといった感じで料理の手を止めて俺に抱きしめられるがままの状態になった。
その後、朱ちゃんはキッチンに立って夜ご飯を作り始めてくれた。
「疲れてるだろうし出前とかで良いのに!」
「大丈夫だよ、簡単に作るから樹矢はそこで大人しく待ってろって」
トントントン……
朱ちゃんの包丁の音が部屋中に響く。あぁ、落ち着くなぁ。幸せだなぁ。そんな事を思いながらリビングの机の上に置いていた雑誌を手に取りパラパラと捲る。
「あっ…」
そこにはついこの間撮影してもらった俺が載っていた。端に小さく書かれているカメラマンの名前は朱ちゃんだ。完成した写真の表情は柔らかく幸せそうな笑顔を出していた。
(やっぱり、朱ちゃんが撮る写真が一番)
今回は冬コーデの特集として掲載されていて何着か着替えながら色々なパターンで撮影した。どの俺を見てもカメラの先に朱ちゃんがいるってだけで幸せそうな顔をしている。
キッチンからいい匂いがしてきて、思わず体がその匂いにつられて動いた。
(朱……)
手を伸ばして、そっと後ろから抱きしめる。身長差があるから俺の胸に彼はすっぽりと収まる。
朱ちゃんの首元に顔を近づけて匂いを嗅ぐ。
「……いい香りだね。朱」
囁くと朱ちゃんは、ちょっと料理中で危ないからっ、やめろ…。と特に反抗することもなく恥ずかしそうに耳を赤らめて言った。
「ホント。可愛すぎ」
抱きしめる力を強めて、朱ちゃんの体温を感じた。朱ちゃんの匂いがする…落ち着く…俺の大好きで愛おしい匂い…。
「もう、樹矢……」
しょうが無いなといった感じで料理の手を止めて俺に抱きしめられるがままの状態になった。
0
お気に入りに追加
136
あなたにおすすめの小説


男子高校に入学したらハーレムでした!
はやしかわともえ
BL
閲覧ありがとうございます。
ゆっくり書いていきます。
毎日19時更新です。
よろしくお願い致します。
2022.04.28
お気に入り、栞ありがとうございます。
とても励みになります。
引き続き宜しくお願いします。
2022.05.01
近々番外編SSをあげます。
よければ覗いてみてください。
2022.05.10
お気に入りしてくれてる方、閲覧くださってる方、ありがとうございます。
精一杯書いていきます。
2022.05.15
閲覧、お気に入り、ありがとうございます。
読んでいただけてとても嬉しいです。
近々番外編をあげます。
良ければ覗いてみてください。
2022.05.28
今日で完結です。閲覧、お気に入り本当にありがとうございました。
次作も頑張って書きます。
よろしくおねがいします。

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

久々に幼なじみの家に遊びに行ったら、寝ている間に…
しゅうじつ
BL
俺の隣の家に住んでいる有沢は幼なじみだ。
高校に入ってからは、学校で話したり遊んだりするくらいの仲だったが、今日数人の友達と彼の家に遊びに行くことになった。
数年ぶりの幼なじみの家を懐かしんでいる中、いつの間にか友人たちは帰っており、幼なじみと2人きりに。
そこで俺は彼の部屋であるものを見つけてしまい、部屋に来た有沢に咄嗟に寝たフリをするが…
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる