13 / 244
悲憤-hihun-2
しおりを挟む
バーへ行き二人で仕事話をして盛り上がった。成田さんとは年齢も近いためか、気も許せて話も弾む。
「もう最近は忙しいんだけどさ、プライベートの話す内容は変わらないの」
「ええー、そうなんですか」
ふと、時計を見ると24時を過ぎたばかり。明日は午後からの仕事だったがずっと返事の無い樹矢が心配で解散した。
___ガチャ
「たーだいまぁー」
家の扉を開けると部屋は真っ暗だった。返事もなく、人がいる気配も感じない。
(あれ。あいつ帰ってないのか?)
もしかして寝てるかもしれない。そう思い寝室の扉を開けると、そこにはベッドの側に座って蹲っている樹矢がいた。
「わ!樹矢?電気もつけないでどうしたの?疲れて寝てるのか?」
声を掛けると樹矢はゆっくり顔を上げ、俺を見た。暗くて分かりづらかったが、その表情はプライベートでも仕事でも滅多に見せることの無い怒りの顔だった。
「朱、どこ行ってたの」
「えっ。とー。連絡はしたけど見てない?」
「どこ行ってたんだよ!こんな遅くまで!顔も赤いし呑んでたんだろ!」
樹矢は立ち上がって俺の胸ぐらを掴みそのままベッドへ押し倒した。あまりの勢いに思考が止まる。さっきまでのふわりとした気分なんて何処かへ飛んでいってしまった。
「誰と!男!?まさか女!?」
怒りとどこか寂しげな表情で俺に必死に叫ぶ。掴まれた力はとても強く、俺の胸に重くのしかかり息がちゃんと出来ない。
「まっ、て。みぃくん……おれっ」
詰まらせて出る言葉は当然届かない。ちゃんと話をしようとしてるのなんてお構い無しに、樹矢の怒りは収まらず俺の服を乱暴に脱がしていく。
「抱かれたのか?最近なかなか会えないからむて、他の所へ行ったんだろ!」
止まらない怒り。
俺は反抗することを止めてしまった。
「もう最近は忙しいんだけどさ、プライベートの話す内容は変わらないの」
「ええー、そうなんですか」
ふと、時計を見ると24時を過ぎたばかり。明日は午後からの仕事だったがずっと返事の無い樹矢が心配で解散した。
___ガチャ
「たーだいまぁー」
家の扉を開けると部屋は真っ暗だった。返事もなく、人がいる気配も感じない。
(あれ。あいつ帰ってないのか?)
もしかして寝てるかもしれない。そう思い寝室の扉を開けると、そこにはベッドの側に座って蹲っている樹矢がいた。
「わ!樹矢?電気もつけないでどうしたの?疲れて寝てるのか?」
声を掛けると樹矢はゆっくり顔を上げ、俺を見た。暗くて分かりづらかったが、その表情はプライベートでも仕事でも滅多に見せることの無い怒りの顔だった。
「朱、どこ行ってたの」
「えっ。とー。連絡はしたけど見てない?」
「どこ行ってたんだよ!こんな遅くまで!顔も赤いし呑んでたんだろ!」
樹矢は立ち上がって俺の胸ぐらを掴みそのままベッドへ押し倒した。あまりの勢いに思考が止まる。さっきまでのふわりとした気分なんて何処かへ飛んでいってしまった。
「誰と!男!?まさか女!?」
怒りとどこか寂しげな表情で俺に必死に叫ぶ。掴まれた力はとても強く、俺の胸に重くのしかかり息がちゃんと出来ない。
「まっ、て。みぃくん……おれっ」
詰まらせて出る言葉は当然届かない。ちゃんと話をしようとしてるのなんてお構い無しに、樹矢の怒りは収まらず俺の服を乱暴に脱がしていく。
「抱かれたのか?最近なかなか会えないからむて、他の所へ行ったんだろ!」
止まらない怒り。
俺は反抗することを止めてしまった。
0
お気に入りに追加
135
あなたにおすすめの小説
病気になって芸能界から消えたアイドル。退院し、復学先の高校には昔の仕事仲間が居たけれど、彼女は俺だと気付かない
月島日向
ライト文芸
俺、日生遼、本名、竹中祐は2年前に病に倒れた。
人気絶頂だった『Cherry’s』のリーダーをやめた。
2年間の闘病生活に一区切りし、久しぶりに高校に通うことになった。けど、誰も俺の事を元アイドルだとは思わない。薬で細くなった手足。そんな細身の体にアンバランスなムーンフェイス(薬の副作用で顔だけが大きくなる事)
。
誰も俺に気付いてはくれない。そう。
2年間、連絡をくれ続け、俺が無視してきた彼女さえも。
もう、全部どうでもよく感じた。
【BL】国民的アイドルグループ内でBLなんて勘弁してください。
白猫
BL
国民的アイドルグループ【kasis】のメンバーである、片桐悠真(18)は悩んでいた。
最近どうも自分がおかしい。まさに悪い夢のようだ。ノーマルだったはずのこの自分が。
(同じグループにいる王子様系アイドルに恋をしてしまったかもしれないなんて……!)
(勘違いだよな? そうに決まってる!)
気のせいであることを確認しようとすればするほどドツボにハマっていき……。
嫁側男子になんかなりたくない! 絶対に女性のお嫁さんを貰ってみせる!!
棚から現ナマ
BL
リュールが転生した世界は女性が少なく男性同士の結婚が当たりまえ。そのうえ全ての人間には魔力があり、魔力量が少ないと嫁側男子にされてしまう。10歳の誕生日に魔力検査をすると魔力量はレベル3。滅茶苦茶少ない! このままでは嫁側男子にされてしまう。家出してでも嫁側男子になんかなりたくない。それなのにリュールは公爵家の息子だから第2王子のお茶会に婚約者候補として呼ばれてしまう……どうする俺! 魔力量が少ないけど女性と結婚したいと頑張るリュールと、リュールが好きすぎて自分の婚約者にどうしてもしたい第1王子と第2王子のお話。頑張って長編予定。他にも投稿しています。
社畜だけど異世界では推し騎士の伴侶になってます⁈
めがねあざらし
BL
気がつくと、そこはゲーム『クレセント・ナイツ』の世界だった。
しかも俺は、推しキャラ・レイ=エヴァンスの“伴侶”になっていて……⁈
記憶喪失の俺に課されたのは、彼と共に“世界を救う鍵”として戦う使命。
しかし、レイとの誓いに隠された真実や、迫りくる敵の陰謀が俺たちを追い詰める――。
異世界で見つけた愛〜推し騎士との奇跡の絆!
推しとの距離が近すぎる、命懸けの異世界ラブファンタジー、ここに開幕!
身体検査
RIKUTO
BL
次世代優生保護法。この世界の日本は、最適な遺伝子を残し、日本民族の優秀さを維持するとの目的で、
選ばれた青少年たちの体を徹底的に検査する。厳正な検査だというが、異常なほどに性器と排泄器の検査をするのである。それに選ばれたとある少年の全記録。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる