65 / 107
本編で語られなかったイチャラブ事情
62
しおりを挟む
本日はルーシュがガフティラベル帝国に宿泊する日だ。
2泊3日である。
泊まる部屋はルーシュ専用の部屋が用意されている。
アンドュアイス的には一緒の部屋で時間を過ごしたいみたいだが。
ルーシュが却下を出した。
流石に10歳年下の異性を時期皇帝の寝室に出入りさせるのは体面が悪い。
ぶーたれるアンドュアイスだが、ルーシュが街でデートをしようと誘うと一気に機嫌は良くなる。
アンドュアイスは現在帝都探索にはまっているのである。
串焼き
フライドポテト
チョコバナナ
フルーツパフェ
どれも王宮では出されない料理だ。
B級グルメはどうやらアンドュアイスの心を掴んだらしい。
でも1人でお忍びで食べに来ても美味しくない。
ルーシュが一緒だととびっきり美味しいご馳走に早変わりだ。
【認識阻害】の神具を与えたくれたサイヒには感謝してもし足りない。
だが本日は問題があった。
ルーシュは月の物が前の晩から始まっていたのだ。
ルーシュの月の物の症状は重い。
頭が痛い。
腹が痛い。
腰が痛い
体が重い。
視界が暗い。
情緒が不安定。
絶不調極まりない。
なのでルーシュはアンドュアイスに隠れてポーションを定期的に飲んでいた。
月の物の症状に効くマロン特製のポーションだ。
1回量は小瓶1つ。
それだけで症状がすっ、と治まる。
マロン様様である。
だが依存性が高いためマロンから飲み過ぎに注意をされている。
普段のルーシュなら幾らしんどくても依存性のあるポーションは飲まない。
でも今日は別。
アンドュアイスが楽しんでいるのに水を差したくない。
「ねぇルーシュ、さっきからコソコソ何を飲んでるの?」
コテリ、と小首を傾げてアンドュアイスがルーシュの顔を覗き込む。
どうやらこっそり飲んでいるつもりだったのはルーシュだけだったらしい。
完全に最初からバレていたようである。
(どうしよう…そろそろ飲まないと体動けなくなる………)
ひょい、とアンドュアイスが小瓶を取り上げた。
「ただの栄養ドリンクですよ」
「何回も飲まなくちゃならないの?」
「数回に分けた方が効くんです」
「じゃぁ僕も分けて貰うね♬」
そして小瓶の中身をアンドュアイスが飲もうとして…
「駄目ですそれ依存性高いですから―――っ!!」
アンドュアイスがすっ、と小瓶を高く持ち上げた。
最初から飲む気が無かったようだ。
(さよなら私の報われない努力………)
「何でこんなの飲んでるかな?依存性高い栄養ドリンク?それ、体に悪いよね?」
「……………」
(アンドュ様が怖いなんて思ったの初めてだ…どうしよう、怖い…怒られるの、嫌だ、嫌われたくない…………)
じわり、とルーシュの双眸に涙が浮かぶ。
症状が出てきているのだ。
情緒不安定な心が制御出来ない。
「ごめ、なさい…嫌い、にならないで………」
「ルーシュ?」
「ごめ……………」
ふらり、とルーシュの身体が揺れて、そのまま地面に倒れそうになる。
それをアンドュアイスが簡単に支えた。
片腕でルーシュの身体を己の胸に抱き込む。
(あ~目の前真っ暗、だぁ………)
そうして真っ白な顔色のルーシュが意識を失った。
2泊3日である。
泊まる部屋はルーシュ専用の部屋が用意されている。
アンドュアイス的には一緒の部屋で時間を過ごしたいみたいだが。
ルーシュが却下を出した。
流石に10歳年下の異性を時期皇帝の寝室に出入りさせるのは体面が悪い。
ぶーたれるアンドュアイスだが、ルーシュが街でデートをしようと誘うと一気に機嫌は良くなる。
アンドュアイスは現在帝都探索にはまっているのである。
串焼き
フライドポテト
チョコバナナ
フルーツパフェ
どれも王宮では出されない料理だ。
B級グルメはどうやらアンドュアイスの心を掴んだらしい。
でも1人でお忍びで食べに来ても美味しくない。
ルーシュが一緒だととびっきり美味しいご馳走に早変わりだ。
【認識阻害】の神具を与えたくれたサイヒには感謝してもし足りない。
だが本日は問題があった。
ルーシュは月の物が前の晩から始まっていたのだ。
ルーシュの月の物の症状は重い。
頭が痛い。
腹が痛い。
腰が痛い
体が重い。
視界が暗い。
情緒が不安定。
絶不調極まりない。
なのでルーシュはアンドュアイスに隠れてポーションを定期的に飲んでいた。
月の物の症状に効くマロン特製のポーションだ。
1回量は小瓶1つ。
それだけで症状がすっ、と治まる。
マロン様様である。
だが依存性が高いためマロンから飲み過ぎに注意をされている。
普段のルーシュなら幾らしんどくても依存性のあるポーションは飲まない。
でも今日は別。
アンドュアイスが楽しんでいるのに水を差したくない。
「ねぇルーシュ、さっきからコソコソ何を飲んでるの?」
コテリ、と小首を傾げてアンドュアイスがルーシュの顔を覗き込む。
どうやらこっそり飲んでいるつもりだったのはルーシュだけだったらしい。
完全に最初からバレていたようである。
(どうしよう…そろそろ飲まないと体動けなくなる………)
ひょい、とアンドュアイスが小瓶を取り上げた。
「ただの栄養ドリンクですよ」
「何回も飲まなくちゃならないの?」
「数回に分けた方が効くんです」
「じゃぁ僕も分けて貰うね♬」
そして小瓶の中身をアンドュアイスが飲もうとして…
「駄目ですそれ依存性高いですから―――っ!!」
アンドュアイスがすっ、と小瓶を高く持ち上げた。
最初から飲む気が無かったようだ。
(さよなら私の報われない努力………)
「何でこんなの飲んでるかな?依存性高い栄養ドリンク?それ、体に悪いよね?」
「……………」
(アンドュ様が怖いなんて思ったの初めてだ…どうしよう、怖い…怒られるの、嫌だ、嫌われたくない…………)
じわり、とルーシュの双眸に涙が浮かぶ。
症状が出てきているのだ。
情緒不安定な心が制御出来ない。
「ごめ、なさい…嫌い、にならないで………」
「ルーシュ?」
「ごめ……………」
ふらり、とルーシュの身体が揺れて、そのまま地面に倒れそうになる。
それをアンドュアイスが簡単に支えた。
片腕でルーシュの身体を己の胸に抱き込む。
(あ~目の前真っ暗、だぁ………)
そうして真っ白な顔色のルーシュが意識を失った。
0
お気に入りに追加
1,100
あなたにおすすめの小説
王太子さま、側室さまがご懐妊です
家紋武範
恋愛
王太子の第二夫人が子どもを宿した。
愛する彼女を妃としたい王太子。
本妻である第一夫人は政略結婚の醜女。
そして国を奪い女王として君臨するとの噂もある。
あやしき第一夫人をどうにかして廃したいのであった。
初夜に前世を思い出した悪役令嬢は復讐方法を探します。
豆狸
恋愛
「すまない、間違えたんだ」
「はあ?」
初夜の床で新妻の名前を元カノ、しかも新妻の異母妹、しかも新妻と婚約破棄をする原因となった略奪者の名前と間違えた?
脳に蛆でも湧いてんじゃないですかぁ?
なろう様でも公開中です。
王命を忘れた恋
須木 水夏
恋愛
『君はあの子よりも強いから』
そう言って貴方は私を見ることなく、この関係性を終わらせた。
強くいなければ、貴方のそばにいれなかったのに?貴方のそばにいる為に強くいたのに?
そんな痛む心を隠し。ユリアーナはただ静かに微笑むと、承知を告げた。
逃した番は他国に嫁ぐ
基本二度寝
恋愛
「番が現れたら、婚約を解消してほしい」
婚約者との茶会。
和やかな会話が落ち着いた所で、改まって座を正した王太子ヴェロージオは婚約者の公爵令嬢グリシアにそう願った。
獣人の血が交じるこの国で、番というものの存在の大きさは誰しも理解している。
だから、グリシアも頷いた。
「はい。わかりました。お互いどちらかが番と出会えたら円満に婚約解消をしましょう!」
グリシアに答えに満足したはずなのだが、ヴェロージオの心に沸き上がる感情。
こちらの希望を受け入れられたはずのに…、何故か、もやっとした気持ちになった。
側妃、で御座いますか?承知いたしました、ただし条件があります。
とうや
恋愛
「私はシャーロットを妻にしようと思う。君は側妃になってくれ」
成婚の儀を迎える半年前。王太子セオドアは、15年も婚約者だったエマにそう言った。微笑んだままのエマ・シーグローブ公爵令嬢と、驚きの余り硬直する近衛騎士ケイレブ・シェパード。幼馴染だった3人の関係は、シャーロットという少女によって崩れた。
「側妃、で御座いますか?承知いたしました、ただし条件があります」
********************************************
ATTENTION
********************************************
*世界軸は『側近候補を外されて覚醒したら〜』あたりの、なんちゃってヨーロッパ風。魔法はあるけれど魔王もいないし神様も遠い存在。そんなご都合主義で設定うすうすの世界です。
*いつものような残酷な表現はありませんが、倫理観に難ありで軽い胸糞です。タグを良くご覧ください。
*R-15は保険です。
【完結】亡き冷遇妃がのこしたもの〜王の後悔〜
なか
恋愛
「セレリナ妃が、自死されました」
静寂をかき消す、衛兵の報告。
瞬間、周囲の視線がたった一人に注がれる。
コリウス王国の国王––レオン・コリウス。
彼は正妃セレリナの死を告げる報告に、ただ一言呟く。
「構わん」……と。
周囲から突き刺さるような睨みを受けても、彼は気にしない。
これは……彼が望んだ結末であるからだ。
しかし彼は知らない。
この日を境にセレリナが残したものを知り、後悔に苛まれていくことを。
王妃セレリナ。
彼女に消えて欲しかったのは……
いったい誰か?
◇◇◇
序盤はシリアスです。
楽しんでいただけるとうれしいです。
婚約者は、今月もお茶会に来ないらしい。
白雪なこ
恋愛
婚約時に両家で決めた、毎月1回の婚約者同士の交流を深める為のお茶会。だけど、私の婚約者は「彼が認めるお茶会日和」にしかやってこない。そして、数ヶ月に一度、参加したかと思えば、無言。短時間で帰り、手紙を置いていく。そんな彼を……許せる?
*6/21続編公開。「幼馴染の王女殿下は私の元婚約者に激おこだったらしい。次期女王を舐めんなよ!ですって。」
*外部サイトにも掲載しています。(1日だけですが総合日間1位)
元侯爵令嬢は冷遇を満喫する
cyaru
恋愛
第三王子の不貞による婚約解消で王様に拝み倒され、渋々嫁いだ侯爵令嬢のエレイン。
しかし教会で結婚式を挙げた後、夫の口から開口一番に出た言葉は
「王命だから君を娶っただけだ。愛してもらえるとは思わないでくれ」
夫となったパトリックの側には長年の恋人であるリリシア。
自分もだけど、向こうだってわたくしの事は見たくも無いはず!っと早々の別居宣言。
お互いで交わす契約書にほっとするパトリックとエレイン。ほくそ笑む愛人リリシア。
本宅からは屋根すら見えない別邸に引きこもりお1人様生活を満喫する予定が・・。
※専門用語は出来るだけ注釈をつけますが、作者が専門用語だと思ってない専門用語がある場合があります
※作者都合のご都合主義です。
※リアルで似たようなものが出てくると思いますが気のせいです。
※架空のお話です。現実世界の話ではありません。
※爵位や言葉使いなど現実世界、他の作者さんの作品とは異なります(似てるモノ、同じものもあります)
※誤字脱字結構多い作者です(ごめんなさい)コメント欄より教えて頂けると非常に助かります。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる