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夜の11時ほどの事だ。
フレイムアーチャの荒野で剣と剣がぶつかる音が響き渡る。
サイヒの【空間転移】でサイヒ・ルーク・アンドュアイス・オグリが来ているのだ。
サイヒとルークは空の旅。
アンドュアイスはルーシュとの手合わせをするために。
オグリもルインと手合わせするためだ。
決められた時間は20分。
そうそう皇太子と、王位継承権2位の王族を他国に引っ張り回せない。
その時間の間にサイヒとルークはデートを楽しみ、アンドュアイスとオグリは手合わせをする。
アンドュアイスは剣術も法術も1流だ。
ルーシュにとっても丁度良い手合わせの相手なのだ。
喜んでアンドュアイスの手合わせの相手をしている。
ルーシュの魔術とアンドュアイスの法力では威力が違うため剣術1本に絞って手合わせをする。
「そろそろ終わりだ」
空を飛ぶ絨毯の上からサイヒの声がかかる。
「今日の勝敗は?」
「9対1で何とか最後に私が1本取った」
はぁはぁと息の荒いルーシュが大地に寝転がり答える。
メイド姿で荒野の大地に寝転ぶのはどうかと思われるが…。
「最後に1本取られちゃった」
しょんぼりするアンドュアイスの頭をサイヒが撫でてやる。
ルークは額の汗を拭ってやっている。
至れり尽くせりだ。
可愛い大型犬は構い倒したい。
気持ちよさそうなアンドュアイスを見てサイヒも飼い主名利(なんか違う)に尽きると言うものだ。
『オグもルインちゃんに負けたなのー』
空から降りてくるのは純白のグリフォンと深紅のドラゴン。
「妾に勝つにはまだまだ修行が足りぬのじゃ。グリフォンが高位魔獣でもドラゴンの妾には敵わぬのじゃ!」
『う~でもオグ頑張ってルインちゃんに勝つなの!そしてルインちゃんお嫁にするなのー!!』
「な、ななな何を!?」
『ルインちゃん綺麗なの!ルインちゃん護れるくらいオグ強くなって、ルインちゃんと結婚なのー!!』
「ほうほう、モテ期だなルイン」
「わ、わわ妾が、お嫁さん……」
ルインが人間だったら赤くなっていただろう。
もともと赤いので分からないが。
「ルインちゃん、ウェディングドレス着るなの。きっと可愛いなの!」
「う、うううううウエディングドレス……」
「サイヒ、通訳を頼む」
ルーシュの言葉にサイヒが頷いた。
「うむ、オグリはルインより強くなってルインを娶りたいのだそうだ」
「娶る!?グリフォンとドラゴンて結婚できるのか!?」
「私も聞いた事はないが、相思相愛なら良いではないか」
「ほう、オグリが恋か…月日が経つのは早いものだな」
ルークが頬を赤らめてオグリとルインが並んでいる所を見る。
自分の恋愛でなくても、ルークの乙女心は擽られるらしい。
「じゃあオグリ頑張らないとねー。僕も頑張って強くならないといけないねー」
「アンドュアイス様はもう随分に強いと思われますが?」
ルーシュがアンドュアイスの言葉に問いかける。
「うーん、でも僕まだルーシュに負ける事もあるし」
「私に負けたらいけないのですか?」
「うん、なんかルーシュよりずっと強くならないといけない気がするから」
「そうなんですか?」
「うん、そうなの。だからルーシュ、これからもこうやって手合わせしてね」
「アンドュアイス様との手合わせは私の1日の楽しみですから、喜んでお付き合いさせて頂きます」
「ありがとー」
無邪気なアンドュアイスに芽生え始めている感情を、サイヒとルークは読み取って「なんといじらしい!」と心の中で興奮していた。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
おや、アンドュアイスの様子が……?
進化させるも良し。
Bボタン連打するも良し!!
フレイムアーチャの荒野で剣と剣がぶつかる音が響き渡る。
サイヒの【空間転移】でサイヒ・ルーク・アンドュアイス・オグリが来ているのだ。
サイヒとルークは空の旅。
アンドュアイスはルーシュとの手合わせをするために。
オグリもルインと手合わせするためだ。
決められた時間は20分。
そうそう皇太子と、王位継承権2位の王族を他国に引っ張り回せない。
その時間の間にサイヒとルークはデートを楽しみ、アンドュアイスとオグリは手合わせをする。
アンドュアイスは剣術も法術も1流だ。
ルーシュにとっても丁度良い手合わせの相手なのだ。
喜んでアンドュアイスの手合わせの相手をしている。
ルーシュの魔術とアンドュアイスの法力では威力が違うため剣術1本に絞って手合わせをする。
「そろそろ終わりだ」
空を飛ぶ絨毯の上からサイヒの声がかかる。
「今日の勝敗は?」
「9対1で何とか最後に私が1本取った」
はぁはぁと息の荒いルーシュが大地に寝転がり答える。
メイド姿で荒野の大地に寝転ぶのはどうかと思われるが…。
「最後に1本取られちゃった」
しょんぼりするアンドュアイスの頭をサイヒが撫でてやる。
ルークは額の汗を拭ってやっている。
至れり尽くせりだ。
可愛い大型犬は構い倒したい。
気持ちよさそうなアンドュアイスを見てサイヒも飼い主名利(なんか違う)に尽きると言うものだ。
『オグもルインちゃんに負けたなのー』
空から降りてくるのは純白のグリフォンと深紅のドラゴン。
「妾に勝つにはまだまだ修行が足りぬのじゃ。グリフォンが高位魔獣でもドラゴンの妾には敵わぬのじゃ!」
『う~でもオグ頑張ってルインちゃんに勝つなの!そしてルインちゃんお嫁にするなのー!!』
「な、ななな何を!?」
『ルインちゃん綺麗なの!ルインちゃん護れるくらいオグ強くなって、ルインちゃんと結婚なのー!!』
「ほうほう、モテ期だなルイン」
「わ、わわ妾が、お嫁さん……」
ルインが人間だったら赤くなっていただろう。
もともと赤いので分からないが。
「ルインちゃん、ウェディングドレス着るなの。きっと可愛いなの!」
「う、うううううウエディングドレス……」
「サイヒ、通訳を頼む」
ルーシュの言葉にサイヒが頷いた。
「うむ、オグリはルインより強くなってルインを娶りたいのだそうだ」
「娶る!?グリフォンとドラゴンて結婚できるのか!?」
「私も聞いた事はないが、相思相愛なら良いではないか」
「ほう、オグリが恋か…月日が経つのは早いものだな」
ルークが頬を赤らめてオグリとルインが並んでいる所を見る。
自分の恋愛でなくても、ルークの乙女心は擽られるらしい。
「じゃあオグリ頑張らないとねー。僕も頑張って強くならないといけないねー」
「アンドュアイス様はもう随分に強いと思われますが?」
ルーシュがアンドュアイスの言葉に問いかける。
「うーん、でも僕まだルーシュに負ける事もあるし」
「私に負けたらいけないのですか?」
「うん、なんかルーシュよりずっと強くならないといけない気がするから」
「そうなんですか?」
「うん、そうなの。だからルーシュ、これからもこうやって手合わせしてね」
「アンドュアイス様との手合わせは私の1日の楽しみですから、喜んでお付き合いさせて頂きます」
「ありがとー」
無邪気なアンドュアイスに芽生え始めている感情を、サイヒとルークは読み取って「なんといじらしい!」と心の中で興奮していた。
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おや、アンドュアイスの様子が……?
進化させるも良し。
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