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御使い様が誑しに進化しました
【御使い様は学びたい43】
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「うん、軍事国家と言うだけあって武器は豊富ですね」
大通りの1番大きな武器屋に入って、深海は店内見渡してそう言った。
「俺は杖は分かるけど剣は今一分からないんだよね。フカミちゃんは詳しそうだね」
「武器は男のロマンですから」
だから君は男じゃないでしょ、と言いたいのをフィルドは飲み込んだ。
折角深海の機嫌が良くなっているのだ。
水を差すこともあるまい。
何より瞳をキラキラ輝かしている深海が可愛い。
「なんなら説明しましょうか?」
「フカミ先生よろしくお願いしまーす」
「はいはい、では…」
【ロングソード】
「ロングソードは、中世初期の剣よりも少し「長い」剣身に改良され、「両手」で握りやすいようにグリップ(握り)も長い物へと変化します。
一般的に全長は80~95cmほどで、大きな物は1mを超える物も作られました。
真っ直ぐで両刃の剣身は、鋒が非常に鋭利で、なかには針のように極端に先細のロングソードもあります。
斬撃と刺突による攻撃で「板金鎧」(ばんきんよろい)を貫くほどの威力を持っていたと言われており、甲冑(鎧兜)が進化した戦場でも万能に使える武器でした。
また、この頃の「騎士」は、「称号」というよりも「階級」としてより特別な存在になっていきました。
「騎士道精神」がさらに重要視されるようになると共に、儀式などの宗教的な要素も加わるようになったのです。
ロングソードは、このような場でも用いられるようになり、「儀式用」の装飾を施した高価な物も作られるようになりました」
【ファルシオン】
「ファルシオンは「片刃」で幅広の刀身を持つ刀で「鎌」のような形状をしています。
全長約70~80cmと短めの物が多く、騎兵用のロングソードなどの長剣が主流となっていたこの時代では珍しく「短刀」でした。
刃の部分は弧を描くように曲がっていますが「棟」(むね:刃が付いていない背の部分)は基本的に真っ直ぐな物が多く、これがファルシオンの最も特徴的な部分となっています。
また、ファルシオンの刀身は幅が広いため短刀にしては重く、その重量は1.5~2kg。その重さを活かして叩くように攻撃することもできました。
そのため、接近戦での使用に適しており、イタリア、フランス、ドイツでは、歩兵用の刀剣や補助的な武器として使われていたようです。
さらに、当時主流だった長剣に比べて安価なこともあり、一般市民の間でも鎌や斧のような存在として使用され、狩猟用の「ハンティングソード」としての役割も持っていたと言われています」
【ツーハンドソード】
「ツーハンドソードは、その名の通り両手で扱うために作られた剣で、短い物で180cm、長い物では刀身だけで2mあるような物も存在していました。
形状は中世騎士の代表的な剣であるロングソードのような一般的な剣と同様で、ロングソードをそのまま巨大化した物がツーハンドソードだと言えます。
しっかりと両手で持つためにグリップ(握り)はかなり長めに作られており、特に巨大な物は「ガード」(鍔)部分にも持ち手として使えるような「リング状の金具」が取り付けられていました。
このリング状の金具を持って、剣を槍のように水平に構えれば、刺突攻撃を仕掛けることもできたのです」
【ツヴァイハンダー】
「ツーハンドソードは、もともとドイツで作られていた「ツヴァイハンダー」という巨大な剣を起源としていて、15世紀から16世紀に西洋全体に広まりました。
ツヴァイハンダーが作られた背景には中世の甲冑(鎧兜)が関係しており、当時の防御力に優れた金属製の「鎧」に対抗する「武器」として考案。
このツヴァイハンダーの使い手であるドイツ兵士が、神聖ローマ帝国の傭兵として雇われたことで、ツーハンドソードへと発展を遂げたのではないかと考えられています。
また、この傭兵達が使用していたと見られるツヴァイハンダーには、敵の剣をはね返すための突起が、剣身のガードに近い部分に取り付けられていました。
こうして西洋では甲冑(鎧兜)の進化と共に、ツーハンドソードやツヴァイハンダーなどの巨大で強力な武器が開発されたのです」
【ダガー】
「ダガーという名称は「古代ローマ帝国」の強敵だったダキア地方(現在のルーマニア周辺)に居住する「ダキア人」がもともと用いていたことに由来しています。
今なおダガーという名称は使われていますが、その名前が持つ意味は変化しており、現代では短剣類の総称としてダガーの名が使われていることがほとんどです。
例えば「ダガーナイフ」という名称は広く知られていますが、日常的に使うダガーナイフは薄い片刃なのに対して、当時のダガーのように戦闘で用いられる物は攻撃力のある厚い両刃だったため、同類として扱うことはできません」
【ポールアーム】
「ポールアームは、槍のように長いシャフト(柄)に片刃や両刃の斧のような「ブレード」(刃)が付いた武器で、歩兵用の長柄武器として軍隊で用いられてきました。
古代に誕生していた物もありますが、重装騎兵が発展した中世からルネサンス期は、特に多くのポールアームが登場しています」
【グレイヴ】
「フランス発祥のポールアーム「グレイヴ」は、片刃のブレード(刃)をシャフト(柄)にはめ込む形式で作られている武器で、ポールアームの中では最も刀剣らしい形状をしたブレードが特徴です。
そのため、突き刺すだけでなく斬ることにも適しており、日本の巨大武器「薙刀」の西洋版と言われています。ブレードはおよそ55cm、木製のシャフトは1.8~2mの長さでした」
【ビル】
「ビルは、「ビルフック」という鉈(なた)を原型に作られており、フック状に曲がったブレードに、細長いスパイクと数個の突起が付いています。ビルを使う歩兵達は、このフックを利用して騎兵を落馬させ、スパイクで刺突攻撃をする戦法を採っていました。
また、ビルのように、ポールアームは農具や狩猟道具を起源に発展した物が非常に多いことが分かっています」
【ハルバード】
「多くの武器が登場したルネサンス期に、接近戦で最も有効的に使われていたのが「ハルバード」というポールアームです。
全長2.5~3mと大きな物が多く、形状としては、縦に伸びた槍と横に広がる斧を合体させたようなブレードに長いシャフトを付けた物で、ハルバードという名称も、ドイツ語で「ハルム」(棒)と「バルテ」(斧)をくっ付けた造語だと言われています」
【パルチザン】
「ポールアームにおいても、戦場だけでなく儀式に用いられた武器が存在。
全長1.5~2mとポールアームの中では小型な「パルチザン」は、三角形のブレードが特徴的で、刺突と斬撃が可能な武器でしたが、前述のポールアームのように攻撃力が高い物ではなかったため、次第に戦場では使われなくなってしまいました。
ルネサンス期には「儀礼用」として使用されることが多くなり、ブレード部分に繊細なモチーフが描かれた華やかなパルチザンが作られるようになったのです」
深海の説明をフィルドは聞いていたが流石に浪漫と言うだけあって、説明も上手い。
武器を扱わないフィルドでもどういった武器かが想像がついた。
「フカミちゃんも武器使ったりするの?」
「まぁ刀や薙刀くらいなら居合などをしていたので扱えますが、どううもこちらの武器は俺たちの国とは違う発展の地域の武器のようです。
俺が使うとしたらダガーくらいでしょうかね?一応買いましょうか。良く肉が切れそうなので野営で肉を捌く時なんかに役に立ちそうです。
食事は駄目駄目ですが武器は上質なものが多いですからね」
「フカミちゃん肉も捌けちゃうのね」
「野営は男のロマンですから」
だから君は女の子でしょ、とはフィルドは言えなかった。
装飾品を見ている時より深海の眼がキラキラしているからだ。
それに何時か捌いた肉を御馳走になる機会があるかもしれない。
言葉を発するのは無粋だろう。
「でもフレイムアーチャは武器しか参考になるものが無いですね。ここは長く滞在しなくて良いかも知れないです」
「そっかー、じゃぁ早く次の乗り継ぎの獣車探そうか」
「早く出るのが嬉しそうですねフィルド様?」
「早く焼いただけじゃないフカミちゃんのご飯食べたいから♪俺の身体はフカミちゃんのご飯でつくられているのです♫」
「そうですか………」
「何か顔赤いけどフカミちゃん大丈夫?暑い?」
「いえ、何と言うか、ちょっと自分にこんな感情があったんだなぁと恥ずかしくなっただけなので、気にしないで下さい」
「フカミちゃんが体調悪く無いなら何でも良いよ♪」
あぁ愛されてるなぁ何て思ったなんて、とてもではないがフィルドに言えない深海であった。
そしてそれが嬉しく思うほど深海は自分がフィルドに好意を抱いている事を自覚し、これからもフィルドの身体を形成するものは自分の手にかけたものであって欲しい、なんて思ってしまって。
どうしようもなく深海は恥ずかしくなった。
それを今は誰に伝えるつもりはないけれど。
近い未来に、己の口からまだ名前の付けられない愛情をフィルドに伝える日が来るかもしれないと思うと、深海は赤面するしか出来なかったのだ。
大通りの1番大きな武器屋に入って、深海は店内見渡してそう言った。
「俺は杖は分かるけど剣は今一分からないんだよね。フカミちゃんは詳しそうだね」
「武器は男のロマンですから」
だから君は男じゃないでしょ、と言いたいのをフィルドは飲み込んだ。
折角深海の機嫌が良くなっているのだ。
水を差すこともあるまい。
何より瞳をキラキラ輝かしている深海が可愛い。
「なんなら説明しましょうか?」
「フカミ先生よろしくお願いしまーす」
「はいはい、では…」
【ロングソード】
「ロングソードは、中世初期の剣よりも少し「長い」剣身に改良され、「両手」で握りやすいようにグリップ(握り)も長い物へと変化します。
一般的に全長は80~95cmほどで、大きな物は1mを超える物も作られました。
真っ直ぐで両刃の剣身は、鋒が非常に鋭利で、なかには針のように極端に先細のロングソードもあります。
斬撃と刺突による攻撃で「板金鎧」(ばんきんよろい)を貫くほどの威力を持っていたと言われており、甲冑(鎧兜)が進化した戦場でも万能に使える武器でした。
また、この頃の「騎士」は、「称号」というよりも「階級」としてより特別な存在になっていきました。
「騎士道精神」がさらに重要視されるようになると共に、儀式などの宗教的な要素も加わるようになったのです。
ロングソードは、このような場でも用いられるようになり、「儀式用」の装飾を施した高価な物も作られるようになりました」
【ファルシオン】
「ファルシオンは「片刃」で幅広の刀身を持つ刀で「鎌」のような形状をしています。
全長約70~80cmと短めの物が多く、騎兵用のロングソードなどの長剣が主流となっていたこの時代では珍しく「短刀」でした。
刃の部分は弧を描くように曲がっていますが「棟」(むね:刃が付いていない背の部分)は基本的に真っ直ぐな物が多く、これがファルシオンの最も特徴的な部分となっています。
また、ファルシオンの刀身は幅が広いため短刀にしては重く、その重量は1.5~2kg。その重さを活かして叩くように攻撃することもできました。
そのため、接近戦での使用に適しており、イタリア、フランス、ドイツでは、歩兵用の刀剣や補助的な武器として使われていたようです。
さらに、当時主流だった長剣に比べて安価なこともあり、一般市民の間でも鎌や斧のような存在として使用され、狩猟用の「ハンティングソード」としての役割も持っていたと言われています」
【ツーハンドソード】
「ツーハンドソードは、その名の通り両手で扱うために作られた剣で、短い物で180cm、長い物では刀身だけで2mあるような物も存在していました。
形状は中世騎士の代表的な剣であるロングソードのような一般的な剣と同様で、ロングソードをそのまま巨大化した物がツーハンドソードだと言えます。
しっかりと両手で持つためにグリップ(握り)はかなり長めに作られており、特に巨大な物は「ガード」(鍔)部分にも持ち手として使えるような「リング状の金具」が取り付けられていました。
このリング状の金具を持って、剣を槍のように水平に構えれば、刺突攻撃を仕掛けることもできたのです」
【ツヴァイハンダー】
「ツーハンドソードは、もともとドイツで作られていた「ツヴァイハンダー」という巨大な剣を起源としていて、15世紀から16世紀に西洋全体に広まりました。
ツヴァイハンダーが作られた背景には中世の甲冑(鎧兜)が関係しており、当時の防御力に優れた金属製の「鎧」に対抗する「武器」として考案。
このツヴァイハンダーの使い手であるドイツ兵士が、神聖ローマ帝国の傭兵として雇われたことで、ツーハンドソードへと発展を遂げたのではないかと考えられています。
また、この傭兵達が使用していたと見られるツヴァイハンダーには、敵の剣をはね返すための突起が、剣身のガードに近い部分に取り付けられていました。
こうして西洋では甲冑(鎧兜)の進化と共に、ツーハンドソードやツヴァイハンダーなどの巨大で強力な武器が開発されたのです」
【ダガー】
「ダガーという名称は「古代ローマ帝国」の強敵だったダキア地方(現在のルーマニア周辺)に居住する「ダキア人」がもともと用いていたことに由来しています。
今なおダガーという名称は使われていますが、その名前が持つ意味は変化しており、現代では短剣類の総称としてダガーの名が使われていることがほとんどです。
例えば「ダガーナイフ」という名称は広く知られていますが、日常的に使うダガーナイフは薄い片刃なのに対して、当時のダガーのように戦闘で用いられる物は攻撃力のある厚い両刃だったため、同類として扱うことはできません」
【ポールアーム】
「ポールアームは、槍のように長いシャフト(柄)に片刃や両刃の斧のような「ブレード」(刃)が付いた武器で、歩兵用の長柄武器として軍隊で用いられてきました。
古代に誕生していた物もありますが、重装騎兵が発展した中世からルネサンス期は、特に多くのポールアームが登場しています」
【グレイヴ】
「フランス発祥のポールアーム「グレイヴ」は、片刃のブレード(刃)をシャフト(柄)にはめ込む形式で作られている武器で、ポールアームの中では最も刀剣らしい形状をしたブレードが特徴です。
そのため、突き刺すだけでなく斬ることにも適しており、日本の巨大武器「薙刀」の西洋版と言われています。ブレードはおよそ55cm、木製のシャフトは1.8~2mの長さでした」
【ビル】
「ビルは、「ビルフック」という鉈(なた)を原型に作られており、フック状に曲がったブレードに、細長いスパイクと数個の突起が付いています。ビルを使う歩兵達は、このフックを利用して騎兵を落馬させ、スパイクで刺突攻撃をする戦法を採っていました。
また、ビルのように、ポールアームは農具や狩猟道具を起源に発展した物が非常に多いことが分かっています」
【ハルバード】
「多くの武器が登場したルネサンス期に、接近戦で最も有効的に使われていたのが「ハルバード」というポールアームです。
全長2.5~3mと大きな物が多く、形状としては、縦に伸びた槍と横に広がる斧を合体させたようなブレードに長いシャフトを付けた物で、ハルバードという名称も、ドイツ語で「ハルム」(棒)と「バルテ」(斧)をくっ付けた造語だと言われています」
【パルチザン】
「ポールアームにおいても、戦場だけでなく儀式に用いられた武器が存在。
全長1.5~2mとポールアームの中では小型な「パルチザン」は、三角形のブレードが特徴的で、刺突と斬撃が可能な武器でしたが、前述のポールアームのように攻撃力が高い物ではなかったため、次第に戦場では使われなくなってしまいました。
ルネサンス期には「儀礼用」として使用されることが多くなり、ブレード部分に繊細なモチーフが描かれた華やかなパルチザンが作られるようになったのです」
深海の説明をフィルドは聞いていたが流石に浪漫と言うだけあって、説明も上手い。
武器を扱わないフィルドでもどういった武器かが想像がついた。
「フカミちゃんも武器使ったりするの?」
「まぁ刀や薙刀くらいなら居合などをしていたので扱えますが、どううもこちらの武器は俺たちの国とは違う発展の地域の武器のようです。
俺が使うとしたらダガーくらいでしょうかね?一応買いましょうか。良く肉が切れそうなので野営で肉を捌く時なんかに役に立ちそうです。
食事は駄目駄目ですが武器は上質なものが多いですからね」
「フカミちゃん肉も捌けちゃうのね」
「野営は男のロマンですから」
だから君は女の子でしょ、とはフィルドは言えなかった。
装飾品を見ている時より深海の眼がキラキラしているからだ。
それに何時か捌いた肉を御馳走になる機会があるかもしれない。
言葉を発するのは無粋だろう。
「でもフレイムアーチャは武器しか参考になるものが無いですね。ここは長く滞在しなくて良いかも知れないです」
「そっかー、じゃぁ早く次の乗り継ぎの獣車探そうか」
「早く出るのが嬉しそうですねフィルド様?」
「早く焼いただけじゃないフカミちゃんのご飯食べたいから♪俺の身体はフカミちゃんのご飯でつくられているのです♫」
「そうですか………」
「何か顔赤いけどフカミちゃん大丈夫?暑い?」
「いえ、何と言うか、ちょっと自分にこんな感情があったんだなぁと恥ずかしくなっただけなので、気にしないで下さい」
「フカミちゃんが体調悪く無いなら何でも良いよ♪」
あぁ愛されてるなぁ何て思ったなんて、とてもではないがフィルドに言えない深海であった。
そしてそれが嬉しく思うほど深海は自分がフィルドに好意を抱いている事を自覚し、これからもフィルドの身体を形成するものは自分の手にかけたものであって欲しい、なんて思ってしまって。
どうしようもなく深海は恥ずかしくなった。
それを今は誰に伝えるつもりはないけれど。
近い未来に、己の口からまだ名前の付けられない愛情をフィルドに伝える日が来るかもしれないと思うと、深海は赤面するしか出来なかったのだ。
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