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御使い様が誑しに進化しました
【御使い様は学びたい28】※フィルド視点6
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早く収まってくれ我が息子。
強く念じてもフィルドの股間の息子さんは落ち着く気配がない。
当然だ。
こちらは布越しだが、深海は生足。
その生足で息子さんをフニフニされているのだ。
気持ちイイなんてものじゃない。
コレに比べたら今までのプロのお姉ちゃん達との大人な行為なんて児戯にも等しい。
好きな女の子の生足最強、だ。
フィルドは今まで女好きであり、後腐れ無いようプロの女と関係を持ってきた。
初めての感想は「ふーん、こんなもんかぁ」な感じ。
同じ年頃の男たちがワイワイ騒ぐほどのモノではないと思っていたのだ。
実際、機械的に射精をするのなら自慰と気持ちの良さは変わらない。
むしろ前戯だなんだと気を使う分、自慰よりよほど面倒くさい。
面倒くさい行為であったが、適当に女を抱いていないととんでもない噂を立てられかねない。
数年前、フィルドがまだ女遊びをしていなかった時に、ラキザとそう言うベーコンレタスな関係だと噂が広まったのだ。
男なんて勘弁である。
可愛くないしゴツイし厳つい。
どうせ触るならまだ触ってて楽しみがあるにはある女の方が良い。
それ以来フィルドは月に数度は女を買っている。
そのルーティンが崩れたのが1年前。
深海と出会ってしまったのだ。
最初から女と気付いていた訳では無い。
本当に初期は少年だと思っていたのだ。
対比する鳴海が美少女だっただけに、余計に男らしく見えていた。
良く観察すれば骨格の造りだとかで女と気付けたはずなのだが。
因みにカグウは慧眼、チノシスは骨格、コキョウは本能ですぐに深海を女だと見抜いていたらしい。
後れを取って正直悔しい。
あの時の自分、何故すぐに深海が女だと気付かなかったのだ、と。
だけど深海とは気が合ったし、性格は好みドストライクだった。
能力値が高いのも評価が高い。
知能・生活能力・戦闘能力全てが平和な世界からやって来たとは思えないくらいにずば抜けて高かった。
一緒につるんでいるのは刺激的で「次は何をやるのだろう?」と何時も期待に胸を膨らませていた。
そして深海を男と思ったまま好きになってしまったのだ。
あの時は本当に奈落の底に落とされた気分だった。
自分はゲイだったのかと。
別に同性愛者が悪いとか受け付けないとかじゃない。
ただ自分が予想もしていなかった性癖を持っていたことに気付かされ、世界が真っ黒になったのだ。
その暗闇から引き揚げてくれたのは、やっぱり深海本人で。
「あぁ、好きだなぁ……」
そうしみじみ思ってしまった。
そう思ったらもう止まらなくなった。
何かと理由を付けて深海の傍に居るようにした。
牽制の役割もあったが。
なにせ深海は聖女様の双子の兄で国王の小姓、更には美少年。
目ざとい女が目を付けてもおかしくない。
そして傍に居るうちに徐々に違和感を感じ始め、ようやく深海が女だと気付いた。
天にも昇る気持ちだった。
別に結婚願望があった訳では無いが、好きな子となら子供も欲しい。
ちゃんと結婚して皆から祝福されたい。
深海が後ろ指さされるような未来は歩ませたくない。
その全てが、深海が女であったことで解決した。
極めつけは自分の人間では有り得ない光彩の瞳を「好きだ」と言ってくれた事。
もう止めを刺された。
自分はもう深海以外を好きになる事は出来ないだろう。
深海を手放したくない。
ずっとそばに居たい。
だからこそ、その場のノリで抱いてしまいたくなかった。
深海が何時かフィルドを男として異性として好意を抱いてくれた時に、ちゃんとプロポーズしたい。
なので今の関係では一切深海を穢したくないのだ。
出すならせめて己の手で。
深海の足で射精だなんてとんでもない。
フィルドは深海が熟睡しているのを確認して、じりじりと身を捩りながら距離を取った。
そして深海に触れずにベッドから抜け出す。
可愛い寝顔を堪能出来ないのは残念だけど、深海で射精するよりは良い。
何よりこの年で服を汚したくない。
フィルドは気配を消して、静かに部屋からですとトイレへ向かった。
今日も息子の宥め役は己の右手さんだった。
本当に何時か飽きそうである。
気分を変えてたまに左手でもしてみるべきだろうか?
このままでは右腕だけが筋肉質になりそうだ。
そんなバカなことを考えて一仕事終えてトイレから出ると、ばったりと廊下でルナトーと出会った。
「うふふ、フカミ君と一緒のお部屋は大変ですねフィルド様~♬」
「一言目がソレ!?そして俺の身に何が降りかかったか想像できてる感じのその笑み止めて!!」
「ふっふっふ~ん♪」
鼻歌を歌いながらルナトーは1人部屋に戻って行った。
きっとまだ朝も早い事だし、白い紙にガリガリとペンで走り描きをするのだろう。
「今度からフカミちゃんを1人部屋に押し込もう………」
カースト底辺のフィルドはそう思った。
ルナトーはフィルド相手ならオオカミさんにならないし、フィルドは深海以外に反応しない。
深海を1人部屋で寝かすのが1番安全である。
フィルドはまだ発情期である深海のフィルド限定オオカミさんの怖さを知らない。
部屋の住人を変えたところで、深海はフィルドのベッドに忍び込むだろう。
それくらい深海はフィルドの瞳に御執心である。
ルナトーに見られながらの夜這いならぬ朝這い。
そんなものを見られるくらいならやっぱり深海と己の2人部屋の方がマシなのだろうかと、フィルドが頭を悩ます時はすぐにでも来ることになるだろう。
強く念じてもフィルドの股間の息子さんは落ち着く気配がない。
当然だ。
こちらは布越しだが、深海は生足。
その生足で息子さんをフニフニされているのだ。
気持ちイイなんてものじゃない。
コレに比べたら今までのプロのお姉ちゃん達との大人な行為なんて児戯にも等しい。
好きな女の子の生足最強、だ。
フィルドは今まで女好きであり、後腐れ無いようプロの女と関係を持ってきた。
初めての感想は「ふーん、こんなもんかぁ」な感じ。
同じ年頃の男たちがワイワイ騒ぐほどのモノではないと思っていたのだ。
実際、機械的に射精をするのなら自慰と気持ちの良さは変わらない。
むしろ前戯だなんだと気を使う分、自慰よりよほど面倒くさい。
面倒くさい行為であったが、適当に女を抱いていないととんでもない噂を立てられかねない。
数年前、フィルドがまだ女遊びをしていなかった時に、ラキザとそう言うベーコンレタスな関係だと噂が広まったのだ。
男なんて勘弁である。
可愛くないしゴツイし厳つい。
どうせ触るならまだ触ってて楽しみがあるにはある女の方が良い。
それ以来フィルドは月に数度は女を買っている。
そのルーティンが崩れたのが1年前。
深海と出会ってしまったのだ。
最初から女と気付いていた訳では無い。
本当に初期は少年だと思っていたのだ。
対比する鳴海が美少女だっただけに、余計に男らしく見えていた。
良く観察すれば骨格の造りだとかで女と気付けたはずなのだが。
因みにカグウは慧眼、チノシスは骨格、コキョウは本能ですぐに深海を女だと見抜いていたらしい。
後れを取って正直悔しい。
あの時の自分、何故すぐに深海が女だと気付かなかったのだ、と。
だけど深海とは気が合ったし、性格は好みドストライクだった。
能力値が高いのも評価が高い。
知能・生活能力・戦闘能力全てが平和な世界からやって来たとは思えないくらいにずば抜けて高かった。
一緒につるんでいるのは刺激的で「次は何をやるのだろう?」と何時も期待に胸を膨らませていた。
そして深海を男と思ったまま好きになってしまったのだ。
あの時は本当に奈落の底に落とされた気分だった。
自分はゲイだったのかと。
別に同性愛者が悪いとか受け付けないとかじゃない。
ただ自分が予想もしていなかった性癖を持っていたことに気付かされ、世界が真っ黒になったのだ。
その暗闇から引き揚げてくれたのは、やっぱり深海本人で。
「あぁ、好きだなぁ……」
そうしみじみ思ってしまった。
そう思ったらもう止まらなくなった。
何かと理由を付けて深海の傍に居るようにした。
牽制の役割もあったが。
なにせ深海は聖女様の双子の兄で国王の小姓、更には美少年。
目ざとい女が目を付けてもおかしくない。
そして傍に居るうちに徐々に違和感を感じ始め、ようやく深海が女だと気付いた。
天にも昇る気持ちだった。
別に結婚願望があった訳では無いが、好きな子となら子供も欲しい。
ちゃんと結婚して皆から祝福されたい。
深海が後ろ指さされるような未来は歩ませたくない。
その全てが、深海が女であったことで解決した。
極めつけは自分の人間では有り得ない光彩の瞳を「好きだ」と言ってくれた事。
もう止めを刺された。
自分はもう深海以外を好きになる事は出来ないだろう。
深海を手放したくない。
ずっとそばに居たい。
だからこそ、その場のノリで抱いてしまいたくなかった。
深海が何時かフィルドを男として異性として好意を抱いてくれた時に、ちゃんとプロポーズしたい。
なので今の関係では一切深海を穢したくないのだ。
出すならせめて己の手で。
深海の足で射精だなんてとんでもない。
フィルドは深海が熟睡しているのを確認して、じりじりと身を捩りながら距離を取った。
そして深海に触れずにベッドから抜け出す。
可愛い寝顔を堪能出来ないのは残念だけど、深海で射精するよりは良い。
何よりこの年で服を汚したくない。
フィルドは気配を消して、静かに部屋からですとトイレへ向かった。
今日も息子の宥め役は己の右手さんだった。
本当に何時か飽きそうである。
気分を変えてたまに左手でもしてみるべきだろうか?
このままでは右腕だけが筋肉質になりそうだ。
そんなバカなことを考えて一仕事終えてトイレから出ると、ばったりと廊下でルナトーと出会った。
「うふふ、フカミ君と一緒のお部屋は大変ですねフィルド様~♬」
「一言目がソレ!?そして俺の身に何が降りかかったか想像できてる感じのその笑み止めて!!」
「ふっふっふ~ん♪」
鼻歌を歌いながらルナトーは1人部屋に戻って行った。
きっとまだ朝も早い事だし、白い紙にガリガリとペンで走り描きをするのだろう。
「今度からフカミちゃんを1人部屋に押し込もう………」
カースト底辺のフィルドはそう思った。
ルナトーはフィルド相手ならオオカミさんにならないし、フィルドは深海以外に反応しない。
深海を1人部屋で寝かすのが1番安全である。
フィルドはまだ発情期である深海のフィルド限定オオカミさんの怖さを知らない。
部屋の住人を変えたところで、深海はフィルドのベッドに忍び込むだろう。
それくらい深海はフィルドの瞳に御執心である。
ルナトーに見られながらの夜這いならぬ朝這い。
そんなものを見られるくらいならやっぱり深海と己の2人部屋の方がマシなのだろうかと、フィルドが頭を悩ます時はすぐにでも来ることになるだろう。
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