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オマケは御使い様になりました
【御使い様は強くなりたい】
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「あ~強くなりたい……」
「ふーちゃん、それ以上強くなってどうするの?」
「いやだって、俺より強い人間、この王宮だけで何人いると思う?」
「え~と、ラキザさん、フィルドさん、コキョウさん、クリムゾンさん、魔術師団の副団長さん4人くらい?」
「あ~うん、そんなもん」
「十分じゃない?」
「男は幾つになっても世界最強目指したいもんなの!」
「ふ―ちゃん女の子じゃない」
「女の心は母の胎内に捨てて来た」
「じゃぁ私がそれ持ってきちゃったのかな?」
「ありえそうで怖い…」
「はいはい、変な事言ってないで朝ごはん行くよー。カグウ様待たせる訳にはいかないでしょう?」
「ん、行く」
朝から馬鹿な会話を少しして、2人はカグウと親衛隊たちがつかう食堂へ足を向けた。
:::
「お前らが1番でないとは珍しいな」
チノシスが驚いた顔をした。
珍しく眠気も飛んだだろうか?
いや、駄目だ。
すでに舟をこぎつつある。
「ホントだねー逸も1番にくるもんねー」
「ふーちゃんが何かボヤいていたので…」
「あ、喋るなよナル!」
「何々ナルちゃん!是非その話し、宮廷魔術師長さんに教えて~」
「立場持ってくるなんてズルい!」
「大人は使えるものは何でも使うんだよフカミちゃん♪」
「大したことじゃ無いんですが…ふーちゃんが強くなりたいとか言い出して」
「フカミちゃん、今の強さに満足して無いの?」
「出来れば親衛隊の皆さんの足を引っ張らない程度になりたいです。俺カグウ様の小姓でもありますし、俺が弱点になるのは嫌ですから」
「ふーちゃん、そんな真面目な事考えてたの?」
「お前は俺を何と思っているんだナル?」
「だったら今日から聖騎士団と魔術師団の特訓に混じってもいいぞフカミ」
甘く腰にクル声が響いた。
「「カグウ様!」」
「カグウ様、ふ―ちゃん甘やかしたら駄目ですよ!今でもいっぱいヤル事あるのにソコに特訓何て!遊ぶ時間は復興に当てるべきです」
「ナルミは厳しいな」
カグウがクツクツと笑う。
やけに色気があって、鳴海が頬を赤くする。
コキョウも嬉しそうにうっとりとカグウの笑いを凝視している。
男も女も誑かす、まさに魔性の微笑である。
「フカミ、ナルミの言う事も勿論だが、俺はココまで尽くしてくれたお前に褒美をやりたい。で、今ソレを出来るのは特訓の許可だけだ。正直体力的にしんどいと思うがどうなんだ?」
「や・り・た・い・です!!」
「ククク、フィルド、ラキザ、お前らが相手してやれ。ただし1日1時間だ」
「カグウ様有難うございます!!」
「んじゃ、今日は俺としよーかフカミちゃん。た~っぷり可愛がってあげるからね♡」
「お前、フカミに変なことするなよフィルド。顔と声がいやらしいぞ。じゃぁ明日は俺が付き合う。手は抜かないから心して臨めよ」
「お2人共有難うございます!!」
深海がキラキラした目でフィルドとラキザを見る。
「も~皆さん、ふーちゃんに甘すぎです!」
「1番甘いのはお前だろうナルミ、わざわざ遅くなった内容を話さなくても良かったろうに」
「だって、ふ―ちゃんオネダリなんてしてくれないんですもん。たまには力になってあげたくて、回りくどい事してすみませんカグウ様」
「フカミもお前の為にもっと強くなりたいんだろうな。本当仲の良い兄妹だ…少し羨ましくもあるな」
「カグウ、お前には俺がいるぞ」
「クク、分かっているさコキョウ。今日も旨い菓子を期待して良いんだろう?」
「カグウが幸せになる物を作って見せる!ナルミ、今日も頼んだぞ!!」
「は、はいコキョウ様!」
「ふぁ~皆ホントに仲良いね」
眠そうな目を擦りながら、チノシスは優しい目で幼馴染達と幼い双子の兄妹を見つめた。
「ふーちゃん、それ以上強くなってどうするの?」
「いやだって、俺より強い人間、この王宮だけで何人いると思う?」
「え~と、ラキザさん、フィルドさん、コキョウさん、クリムゾンさん、魔術師団の副団長さん4人くらい?」
「あ~うん、そんなもん」
「十分じゃない?」
「男は幾つになっても世界最強目指したいもんなの!」
「ふ―ちゃん女の子じゃない」
「女の心は母の胎内に捨てて来た」
「じゃぁ私がそれ持ってきちゃったのかな?」
「ありえそうで怖い…」
「はいはい、変な事言ってないで朝ごはん行くよー。カグウ様待たせる訳にはいかないでしょう?」
「ん、行く」
朝から馬鹿な会話を少しして、2人はカグウと親衛隊たちがつかう食堂へ足を向けた。
:::
「お前らが1番でないとは珍しいな」
チノシスが驚いた顔をした。
珍しく眠気も飛んだだろうか?
いや、駄目だ。
すでに舟をこぎつつある。
「ホントだねー逸も1番にくるもんねー」
「ふーちゃんが何かボヤいていたので…」
「あ、喋るなよナル!」
「何々ナルちゃん!是非その話し、宮廷魔術師長さんに教えて~」
「立場持ってくるなんてズルい!」
「大人は使えるものは何でも使うんだよフカミちゃん♪」
「大したことじゃ無いんですが…ふーちゃんが強くなりたいとか言い出して」
「フカミちゃん、今の強さに満足して無いの?」
「出来れば親衛隊の皆さんの足を引っ張らない程度になりたいです。俺カグウ様の小姓でもありますし、俺が弱点になるのは嫌ですから」
「ふーちゃん、そんな真面目な事考えてたの?」
「お前は俺を何と思っているんだナル?」
「だったら今日から聖騎士団と魔術師団の特訓に混じってもいいぞフカミ」
甘く腰にクル声が響いた。
「「カグウ様!」」
「カグウ様、ふ―ちゃん甘やかしたら駄目ですよ!今でもいっぱいヤル事あるのにソコに特訓何て!遊ぶ時間は復興に当てるべきです」
「ナルミは厳しいな」
カグウがクツクツと笑う。
やけに色気があって、鳴海が頬を赤くする。
コキョウも嬉しそうにうっとりとカグウの笑いを凝視している。
男も女も誑かす、まさに魔性の微笑である。
「フカミ、ナルミの言う事も勿論だが、俺はココまで尽くしてくれたお前に褒美をやりたい。で、今ソレを出来るのは特訓の許可だけだ。正直体力的にしんどいと思うがどうなんだ?」
「や・り・た・い・です!!」
「ククク、フィルド、ラキザ、お前らが相手してやれ。ただし1日1時間だ」
「カグウ様有難うございます!!」
「んじゃ、今日は俺としよーかフカミちゃん。た~っぷり可愛がってあげるからね♡」
「お前、フカミに変なことするなよフィルド。顔と声がいやらしいぞ。じゃぁ明日は俺が付き合う。手は抜かないから心して臨めよ」
「お2人共有難うございます!!」
深海がキラキラした目でフィルドとラキザを見る。
「も~皆さん、ふーちゃんに甘すぎです!」
「1番甘いのはお前だろうナルミ、わざわざ遅くなった内容を話さなくても良かったろうに」
「だって、ふ―ちゃんオネダリなんてしてくれないんですもん。たまには力になってあげたくて、回りくどい事してすみませんカグウ様」
「フカミもお前の為にもっと強くなりたいんだろうな。本当仲の良い兄妹だ…少し羨ましくもあるな」
「カグウ、お前には俺がいるぞ」
「クク、分かっているさコキョウ。今日も旨い菓子を期待して良いんだろう?」
「カグウが幸せになる物を作って見せる!ナルミ、今日も頼んだぞ!!」
「は、はいコキョウ様!」
「ふぁ~皆ホントに仲良いね」
眠そうな目を擦りながら、チノシスは優しい目で幼馴染達と幼い双子の兄妹を見つめた。
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