聖女の力を姉に譲渡し国を出て行った元聖女は実は賢者でした~隣国の後宮で自重せずに生きていこうと思います~

高井繭来

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そして全能神は愉快犯となった

【190話】

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「パジャマパーティーは背徳的な夜食を要求する」

「いや、絶対駄目だかんね!私もう中年なの!若い頃と違うの!そんなメニュー食べたら体が膨張するでしょーが!!」

「その分動けばよい」

「皇妃になるとね、周りの目が合って剣を好きな時に振ってらんないの!!」

「良し、なら結界を張った上に手合わせの相手をしてやる」

「ジャンクフード作らせて貰います」

 ルーシュが土下座した。
 作る立場なのに、手合わせが出来るとなればルーシュはもうサイヒの下僕だ。
 バトルジャンキーの血が「コレは逃せない」とルーシュにプライドをかなぐり捨てさせる。
 皇妃になってから剣を握る機会が減ってルーシュは欲求不満なのである。
 まぁ夜の方は欲求不満になっていないが。
 なんともアンドュアイスはルーシュが相手なら肌を合わせても抵抗が無いのだ。
 それどころかルーシュの素肌を好んでいる。
 「ルーシュ可愛いね~綺麗だね~」
 なんて可愛い笑顔で言ってくれちゃうのだから、ルーシュにはたまったものではない。
 骨と言う骨が抜かれている。

 そして意外と、アンドュアイスは精剛であった。
 まぁあの牛妃の相手をしていたのだ。
 それなりに知識があるし体力もある。
 何よりルーシュ相手なら嫌悪感なんか湧くはずもなく、それどころかもっと肌を重ねたくなる。

 ルーシュがサイエモンに泣きついて避妊薬を回してもらってなかったらライトニングの兄弟は2桁に届いたかもしれない。
 それはそれで皇室にとっては良い事なのだろうが、ルーシュはそんなに子育て出来る気が無かったし、血の繋がった兄弟たちによる権力争いも見たくなかったのでライトニングは年の離れた妹が1人居るだけである。

「で、何が食いたい訳?」

「ゲンタッキーかドクドナルドで悩むな、モシュバーガーのモシュチキンも好みだぞ」

「あぁユラ様に【復元】で出して貰ってたやつね。私的にはゲンタッキーのビスケットが好きだな」

「ゲンタッキーと言えば、神話時代の鶏の足だがゲンタッキーの鶏は遺伝子操作をして足が四本ある鶏を開発したらしい。それ故にお手軽な値段であのクオリティーのチキンが提供できたそうだぞ」

「え”っ何それ怖い!!」

「と言う嘘を私の先祖が人に吹きまくっていたらしい」

「お前も先祖もホント愉快犯ね!!」

「因みに書き手も良く言うらしい。聞く人聞く人全てが騙されてくれて書き手的には楽しいらしいぞ。何でもほらを吹くのが大得意らしい。
宗教の勧誘もそんな言葉巧みに逆に「貴方に人生を預けさせてください!」なんて改心させていたそうだ。
良い子は真似したら駄目だぞ」

「人にほら吹くの駄目絶対!つーか書き手は何をやっているんだよ!?」

「変な性癖の持ち主なのだろう」

「うわ~知りたくなかったわ~………」

「まぁメタ発言はこの辺にして、ゲンタッキーのチキンで行くか!因みに私はクリスピーも好きだぞ。ポテトはドクドナルドのが良い!」

「甘味いらんの?」

「ポンダライオン様に敬意を払おう」

「OK「ドーナツね。作ってやるからホントに手合わせしろよ!」

「私は全能神だぞ?嘘はつかん」

「さっき思いっきり嘘ついてたけんだけどね!!」

「そんな昔の事はもう忘れた」

「お前私の扱いが雑じゃない!?」

「そんな事ないぞ?愛しているぞ心友」

「悪寒が走るから止めろ!愛はルーク様に囁いておけ、あの人の嫉妬買うとか絶対嫌なんだかんな!あの人お前が絡むと無茶苦茶怖くなるんだかんな!!」

「ふぅ、愛されるというのは難しいな」

「やっぱお前私の扱い雑じゃない!?」

 そんなこんな言いながらも深夜に向けてルーシュは夜食の仕込みをしに行くのだった。
 その間サイヒは何をしていたかと言うと?
 ルーシュとアンドュアイスの寝室に忍び込み、「避妊薬何て体に悪いわ!」と言いユラに【復元】して貰ってから使っているコンドー様に針で穴を空けていたらしい。
 ライトニングに弟か妹が出来る日は近いかも知れない。
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