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《202話》

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 ♡マロンちゃんのお料理教室6日目♡

 お料理教室も残すこと後2日。
 すっかり料理が板についてきた生徒たちにマロンは満足を覚える。
 育てるって楽しい。
 特に成長速度が目に見えて分かるのは育て冥利に尽きる。
 最初は渋り気味のマロンだったが、「これからはたまにはこんな教室開くのも良いかも?」と思い始めている。
 面倒見が良いのだろう。

 保母さん何かも向いているかもしれない。
 サイヒがどうしても手が離せない時はカマラとドラジュのイヤな顔1つせず面倒を見てくれているので、生粋の良い人だ。
 マロンが専属侍女長で良かったとサイヒも大満足だ。
 初対面からは想像もできない仲になったものである。

 :::

「今日の料理は麻婆豆腐ときゅうりと竹輪とワカメの中華和えです。皆さん頑張りましょうね」

「「「「「はーい」」」」」

 ニコニコ笑顔の講師マロンちゃんと教えを乞う素直な女の子たち。
 女の子に飢えている男どもからしたらこの場は楽園に見えるに違いない。
 あぁ、騎士団たちにももう少し癒しがあっても良いだろうに。
 そうサイヒは思った。
 今度合コンでも開いてみようかなどと愉快犯の血が騒ぐ。
 クオンが五月蠅くて面白そうだ、と番の側近の胃にダメージを与える事を楽しむサイヒは、神は神でもクオンにとっては疫病神かも知れない。

 :::

「上から順に加えてしっかり炒めていくだけです。とにかく豆腐を崩さないよう、焦がさないようにしっかり炒めて下さいね。
辛さは豆板醤で調節します」

 【麻婆豆腐】
 材料
 ・絹ごし豆腐1丁
 ・A豚ひき肉200g
 ・Aしょうが
 ・Aにんにく
 ・B豆板醤小さじ2
 ・B甜麺醤小さじ2
 ・C水100ml
 ・C感想鶏がらスープ小さじ1/2
 ・C酒大さじ1
 ・C醤油大さじ1
 ・水大さじ3
 ・片栗粉大さじ2
 ・仕上げの油  (サラダ油またはごま油)大さじ2

 作り方
 ①絹ごし豆腐は大きめのさいのめに切っておく。(水切りしなくて大丈夫)
 ②フライパンを強火にかけ大さじ1の油(分量外)をひいてA 豚ひき肉200g、しょうが、にんにくを加えしっかり炒める。
 肉の色が変わったら中火にして2分は炒める。
 B 豆板醤小さじ2、甜麺醤小さじ2を加えてしっかり炒める。
 ③C 水100ml、乾燥鶏がらスープ小さじ1/2、酒大さじ1、醤油大さじ1と豆腐を加えヘラで優しく混ぜながしっかり煮ていく。(3分ぐらい)
 ④その間に水と片栗粉を合わせ水溶き片栗粉を作り、3回に分け加えその都度しっかり混ぜる。
 ⑤最後に2分ほど煮たら仕上げの油  (サラダ油またはごま油)を加えざっと混ぜたら出来上がり。

「脂肪の代謝を促し、食物繊維が取れて便秘・むくみ予防にもなる、さっぱり中華和えです。
きゅうり、ちくわ、ワカメの3つが揃うと、和風の甘酢和えを作ることも多いですが、中華和えにすることでごはんとも合わせやすく、エールのお供にもなります」

 【きゅうりと竹輪とワカメの中華和え】
 材料
 ・きゅうり2本
 ・塩小さじ1/4
 ・ちくわ2本(または3本)
 ・乾燥わかめ4g
 ・A醤油、酢、ごま油各小さじ2
 ・Aオイスターソース小さじ1
 ・A砂糖、豆板醤、おろしにんにく各小さじ1/2
 ・いりごま大さじ1

 作り方
 ①きゅうりは皮を縞目にむいてから7mm厚の輪切りにして、ポリ袋に入れる。塩を加えて袋をふってまぶし、水気が出てくるまで置き、袋の上から握って水気を絞る。
 ②乾燥わかめは湯で戻し、水気を絞る。ちくわは5mm厚に切る。
 ③ボウルにA 醤油、酢、ごま油各小さじ2、オイスターソース小さじ1、砂糖、豆板醤、おろしにんにく各小さじ1/2を合わせ、1,2を加えて混ぜ合わせ、いりごまを加えてさっと和える。

 ☆完成☆

 美味しそうな香りがするこの空間。
 皆失敗せずに作れたようだ。
 マロンの指導の賜物だろう。

 コレなら今日も美味い酒に預かれるな、とサイヒは舌なめずりするのであった。

PS絶対神様はちゃんと【認識阻害・超】を使っております。
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