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小話・季節ネタなど(後書き手の呟きとか)

ドクター天啓に嫌な予感を覚える

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 その時セブンに天啓が下った。

 ①サラのお願いを聞くこと
 ②夜に酒の肴を用意しておくこと

 その2つの天啓が下ったことで、セブンは天啓を下した存在が何者なのかすぐに分かった。

「今度は何をやらかすつもりだあの愉快犯全能神様は………」

 流石に付き合いが長くなってきたのでセブンも無暗に全能神を畏怖したりしない。
 警戒はして言えるが。

 それにしても天啓が2つ。
 普通は1つではないだろうか?
 しかも1つは”サラのお願いを聞くこと”だ。
 身内に甘すぎる全能神だ。
 何かセブンにとっては都合の悪いお願い事がサラにあるのだろう。
 それくらい天啓などなくても飲み込むと言うのに。

 そうセブンは思ったが、周囲の者に言わせれば「言葉巧みにサラに諦めさせるだろう」がイメージである。
 セブンは口が上手い。
 頭が良いので言葉巧みに人の気持ちを誘導する。
 幼い頃に学んだ帝王学も役に立っているかもしれない。

 だが全能神からの天啓だ。
 
 神の天啓に背くほどセブンは愚かではない。
 人間染みているが、あの全能神はちゃんと世界の調和を護っている優秀で誰よりも格の高い神なのである。
 その割には人間の家に来て酒や肴を強請ったりするが。
 まぁ神として優秀なのは間違いない。
 その全能神が天啓でセブンに命を下した。
 これはちゃんと守れと言う意思を強く感じる。

 戯れなら鳥や蝶でも飛ばすだろう。
 全能神は”式神”と言うものを使い、地上のセブンにメッセージを届けるのが普段の言伝の仕方だ。
 それが今回は天啓。

 はぁ、と大きな溜息が出る。

「今度は簡単なお願いが良いんだがなぁ…あの全能神様がわざわざ天啓で俺に命を下すなんて何を考えているのやら………」

 いやな予感を抱えながら、セブンは帰路に着いた。
 家の前に来れば美味しそうな香りがする。
 サラが夕食を用意したのだろう。
 それだけでセブンの気持ちは上がる。
 そしてセブンはサラの手料理の魔力に天啓の存在を忘れてしまった。

 食事中にサラにとんでもないお願いをされるとは思いもよらず。

 それは本編にて………。
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