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《178話》
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「セブンさん、これ、美味しいですね」
「クックックッ、酒も良いものだろう」
セブンとサラが同居(セブン的には同棲)を始めて10日。
2人は何の問題なく過ごしていた。
寧ろ1人で暮らしていた時よりしっくりくる。
まるで凹と凸がぴったりと嚙み合ったような。
決していやらしい意味では無い。
現在、サラは初めての晩酌と言うモノをしている。
アルコール類を嗜まなかったサラには口当たりの良い蜂蜜酒を。
蜂蜜酒は、「ミード(MEAD)」とも呼ばれ、古くから親しまれている伝統的な酒だ。
蜂蜜のお酒というと、元々あるお酒に蜂蜜を混ぜ込んで作っていると思われている方も多いのだが、そうではない。
蜂蜜酒(ミード)とは、はちみつに酵母と水だけを加え発酵させた、自然の恵みそのままの無着色の醸造酒で、蜂蜜の優しい甘さと、程よいアルコールのバランスが取れた味わいが特徴である。
ワインを作る際にブドウを使用するが、そのブドウが丸ごと蜂蜜に置き換わったとイメージするとわかりやすいかもしれない。
アルコール度数は10~16%で、食前や食後に飲みたい濃厚な極甘口のものから、食事とも合わせられるすっきりテイストまで様々な種類があり、使用するはちみつの種類や水、熟成期間や国によって味わいが異なる、知れば知るほど奥の深い酒だ。
また、一般的にワインや日本酒などの醸造酒は開栓後、酸化すると味や風味が落ちやすいため早く飲みきる必要があるが、ミードは開栓後も冷蔵保存で1か月美味しく飲むことができるので、ゆっくり楽しむことが出来る。
因みにセブンの手作りだ。
未来の嫁の口に入る者は全部自分の作った物にする気満々だ。
体を形成する肉も骨も自分の手がけたもので作り上げる。
ちょっと狂気じみている気がするが、33歳童貞。
少々拗らせてるのは許してやって欲しい。
おつまみはチーズとチョコレートとナッツ。
流石にこれは手作りできなかった。
その内カカオからチョコレートを製造しだすかもしれない。
裏の庭にナッツの木が植えられる日も近いだろう。
乳牛も飼いだすかもしれない。
33歳の初恋だ。
拗れているのは勘弁してやってくれ。
その内サラの眼がトロンとし始めて来た。
眠気が襲ってきているのか、頭がゆらゆら揺れている。
「部屋に戻るか?」
「んにゅ~、セブンさんと、もう少し、一緒、に…………」
その言葉を最後にサラはくぅくぅと寝息を立て始めた。
「クックックッ、あまり可愛いことを言うなよサラ。そんな無防備な姿を見せて、食べられても文句は言えないぞ?」
そんな事を言いながらも、セブンは優しい顔をしてサラを抱き上げた。
お姫様抱っこだ。
そしてサラの部屋に連れて行き、ベッドにそっと横たえる。
ちゃんと布団もかけ、顔に流れて来た髪を指ですくってやる。
「お休み、サラ」
こめかみに口付け、セブンはサラの部屋を出た。
さぁ、2ラウンド目だ。
セブンの晩酌はココで終わらない。
次の相手はサラとの安らぐ時間と違って少々緊張する。
階段を下りて、ダイニングに向かう。
「おう、セブン氏。先に頂いているぞ」
そこには想像通り、全能神が新しグラスを出して蜂蜜酒を嗜んでいる姿がそこにはあった。
「クックックッ、酒も良いものだろう」
セブンとサラが同居(セブン的には同棲)を始めて10日。
2人は何の問題なく過ごしていた。
寧ろ1人で暮らしていた時よりしっくりくる。
まるで凹と凸がぴったりと嚙み合ったような。
決していやらしい意味では無い。
現在、サラは初めての晩酌と言うモノをしている。
アルコール類を嗜まなかったサラには口当たりの良い蜂蜜酒を。
蜂蜜酒は、「ミード(MEAD)」とも呼ばれ、古くから親しまれている伝統的な酒だ。
蜂蜜のお酒というと、元々あるお酒に蜂蜜を混ぜ込んで作っていると思われている方も多いのだが、そうではない。
蜂蜜酒(ミード)とは、はちみつに酵母と水だけを加え発酵させた、自然の恵みそのままの無着色の醸造酒で、蜂蜜の優しい甘さと、程よいアルコールのバランスが取れた味わいが特徴である。
ワインを作る際にブドウを使用するが、そのブドウが丸ごと蜂蜜に置き換わったとイメージするとわかりやすいかもしれない。
アルコール度数は10~16%で、食前や食後に飲みたい濃厚な極甘口のものから、食事とも合わせられるすっきりテイストまで様々な種類があり、使用するはちみつの種類や水、熟成期間や国によって味わいが異なる、知れば知るほど奥の深い酒だ。
また、一般的にワインや日本酒などの醸造酒は開栓後、酸化すると味や風味が落ちやすいため早く飲みきる必要があるが、ミードは開栓後も冷蔵保存で1か月美味しく飲むことができるので、ゆっくり楽しむことが出来る。
因みにセブンの手作りだ。
未来の嫁の口に入る者は全部自分の作った物にする気満々だ。
体を形成する肉も骨も自分の手がけたもので作り上げる。
ちょっと狂気じみている気がするが、33歳童貞。
少々拗らせてるのは許してやって欲しい。
おつまみはチーズとチョコレートとナッツ。
流石にこれは手作りできなかった。
その内カカオからチョコレートを製造しだすかもしれない。
裏の庭にナッツの木が植えられる日も近いだろう。
乳牛も飼いだすかもしれない。
33歳の初恋だ。
拗れているのは勘弁してやってくれ。
その内サラの眼がトロンとし始めて来た。
眠気が襲ってきているのか、頭がゆらゆら揺れている。
「部屋に戻るか?」
「んにゅ~、セブンさんと、もう少し、一緒、に…………」
その言葉を最後にサラはくぅくぅと寝息を立て始めた。
「クックックッ、あまり可愛いことを言うなよサラ。そんな無防備な姿を見せて、食べられても文句は言えないぞ?」
そんな事を言いながらも、セブンは優しい顔をしてサラを抱き上げた。
お姫様抱っこだ。
そしてサラの部屋に連れて行き、ベッドにそっと横たえる。
ちゃんと布団もかけ、顔に流れて来た髪を指ですくってやる。
「お休み、サラ」
こめかみに口付け、セブンはサラの部屋を出た。
さぁ、2ラウンド目だ。
セブンの晩酌はココで終わらない。
次の相手はサラとの安らぐ時間と違って少々緊張する。
階段を下りて、ダイニングに向かう。
「おう、セブン氏。先に頂いているぞ」
そこには想像通り、全能神が新しグラスを出して蜂蜜酒を嗜んでいる姿がそこにはあった。
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