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《167話》

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 ☆バグラヴァ☆
 神話(令和)時代のトルコのお菓子バクラヴァは、日本でも徐々に人気が高まっていた。
 生地の間にクルミやピスタチオ、アーモンドなどを挟んでおり、味だけでなく食感も楽しく食べることができる。

 材料
 バクラヴァの材料は非常にシンプル。
 今回は、冷凍のフィロ生地とピスタチオを使って作る。

 ・シロップの材料
 水300ml
 グラニュー糖500g
 レモン汁大さじ3
 ・バター液の材料
 バター130g
 サラダ油100ml
 ・生地の材料
 フィロ生地500g
 砕いたピスタチオ150g

 作り方
 バクラヴァは生地にバター液を塗り重ね、間にピスタチオを挟んで焼きシロップをかけるという単純な作業だけで作ることができるので、一度作って作り方を覚えてしまえば何度も作ることができる。
 1.シロップ作り
 ・鍋に水とグラニュー糖を入れ煮詰める。
 ・沸騰したらレモン汁を入れて火を止める。
 2.バター液作り
 ・バターを鍋で溶かし、サラダ油を入れ混ぜる。
 3.生地の準備と焼き
 ・フィロ生地を天板の大きさにカットする。
 ・カットしたフィロ生地を2枚敷き、バター液を塗る。
 ・フィロ生地を2枚敷いてバター液を塗る作業を繰り返す。
 ・フィロ生地250g分を天板に敷いたら砕いたピスタチオを満遍なくかける。
 ・残りのフィロ生地を2枚ずつ敷いてバター液を塗り重ねていく。
 ・生地を重ね終わったら、残ったバター液を満遍なくかける。
 ・180度に熱したオーブンで25~30分焼く。
 4.仕上げ
 ・焼き上がったバクラヴァの粗熱をとり、室温まで冷やす。
 ・バクラヴァが室温に戻ったら、同じように室温に戻ったシロップをかける。
 ・飾り用のピスタチオをまぶして完成。

 :::

 本日のクリニック休憩時間。

「おいひぃれす~~~~~~っ♡」

 サラが歓喜の声を上げていた。

「美味いだろう?お前が甘いものが好きだからレシピを研究して作ったんだぞ」

「ふぁ、ありがとう、ござい、まふ」

「口の端に屑がついているぞ」

 サラの唇の横を指で掬い、そのまま己の口にパクリと含む。

「ふえ!?」

「ほら、まだまだあるからたんと食べろサラ」

「は、はひ…………」

 サラの頬がバラ色に染まる。
 何だか、何だかセブンの放つ空気が甘い。
 それこそ今食べているお菓子の様に。

「美味いか、サラ?」

「はひぃ!」

 セブンの目が優しい。
 切れ長の釣り気味の目が物凄く甘さを含んでサラを見ている。
 サラは何だか居たたまれない気分になる。
 胸がドキドキする。
 お菓子は美味しいのに、味覚が脳に直結していないのかしっかりと味を判断できない。
 目の前にお菓子より甘い甘い男が居るから。

「サラ、俺の作る料理は好きか?」

「セブンさんの、ご飯、1番好きです、から、ずっと食べたい、です…………」

「そうか、じゃぁお前が飽きる事の内容に料理の腕を磨き続けて、一生美味しいものを食べさせてやるよサラ」

「有難う、ございま、す」

 もごもごとサラがお礼を言った。
 言葉の意味を全部を理解できなくても放つ雰囲気でセブンが今とても甘い言葉を吐いている事は分かったからだ。

「ねぇアレどう思う?」

「ん~あいつも漸く自分の感情理解したんじゃない?」

「何だ黒いのと茶色いのはまだ番っておらなんだのか?」

「ちょっと、何時までレオに付きまとうつもりよこのトカゲ!」

「ふん、小娘のサキュバスが我にいちゃもんを付けるとは命知らずな。その首かっ切ってやっても良いのだぞ?」

 バチバチと空中で火花が散る。
 ナナとブラックドラゴンが和解する日はまだ遠そうだ。
 まぁレオンハルトを力づくで関係を迫らないだけマシだろう。
 実は服の下に今も全能神からのプレゼントの縄で身体を拘束されており、レオンハルトの意思でその縄で力を抑え込むことが出来るのだ。
 何とかセブンの診療所はこうして平和が保たれているのである。

「あ~あっちの甘い空気分けて欲しいわ。美女2人に取り合われてるはずなのに殺伐とした空気でレオ君悲しい!」

 レオンハルトは泣き真似をしたがそれを慰めてくれるものはココには居なかった。
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