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《151話》
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「セブン医師、我らではその森でそんな花畑に到達することは出来なかったのだよ」
「は?俺が嘘を言っているとでも?」
「いいいいいいいや、セブン医師が嘘を言っているなんて思ってない!魔物もいるし、私たちがその森に散策に行くのなら護衛を付けなければならない。道も完全に把握している訳では無い。花畑に到達するまでのリスクが多すぎるのだ!これなら近くの森に薬草を取りに行く方が安全なのだよ」
現在セブンは薬師ギルドのマスターと話し中である。
完全にギルドマスターは及び腰だ。
当然だ。
セブンの目つきは悪い。
そしてガラも悪い。
ギルドマスターと言っても薬師ギルドマスター。
冒険者のギルドマスターとは違う。
己の身を護る術は持っていないのだ。
そして目の前のセブンは医師として有能なのだけでなく、魔術も得意としているのは薬師ギルドでは有名なのである。
国の兵士が近隣の土地に魔物により被害があった時など、薬師ギルドから医師や薬師を派遣して貰い伴って問題が発生した土地に行くことは中々に多い。
冒険者ギルドに依頼するより国に依頼した方が安価ですむ問題もあるのだ。
勿論、国民の税金で生活している王族は、依頼に応じて国から兵士を派遣する。
なので王国所属の兵士と冒険者は犬猿の仲だったりする。
その仕事に派遣されるのはセブンが伴う事が多かった。
己の身も守れる医師。
こんな都合の良い存在は中々に存在しない。
魔術の腕など、下手な冒険者や王宮の魔術師より遥かに上である。
実際魔物の討伐に、兵士や魔術師よりセブンが討伐数1位を獲得するなんて何時もの事である。
つまりセブンは危険な森でも、護衛を付けずに散策することが出来る。
件の森の魔物はC~Dクラスの魔物が生息している。
薬師や医者ではとてもじゃないが己1人で森に入る事すら叶わない。
実際、森で魔物に何度も遭遇しているのであるセブンとサラは。
だがサラが錫杖でどついて終わりである。
魔物殺しを良しとしないサラがほぼ無双していた。
セブンの剣術と魔術では殺傷能力がありすぎるのだ。
命の危険がないならサラにどつかせておけば良いとセブンもその仕事は放りだしていた。
半刻する頃には魔物も出なくなった。
魔物だって馬鹿ではない。
自分より強い人間に無駄に喧嘩は売らない。
こうしてセブンとサラはほぼ安全に礼の聖地に着いたのである。
「それにセブン医師が持ち込んだ薬草の類だが、うちのギルドでは扱えんのだ………」
「あぁ?何でそうなるんだ!?」
「ひぃっ、殺気を出さないでくれ!こちらは気の弱い医師なんだ」
「医師が気弱でどうする?患者が暴れた時や文句付ける時黙らせんだろうが?」
「普通の患者は治療の最中に暴れたりはせん………」
「ウチにはガラの悪いのは良く来るが?」
「他の医療機関では匙を投げられたものが行きつくのが君の診療所だ………」
「まぁ金になるなら俺は何でも良いがな」
全くこの男、国王の命を救ったと今や国の英雄と言っても過言ではないのに、態度と言動が悪すぎる。
だから一般人に怖がられるのだ。
ご近所さんは仲良くしているみたいだが。
ソレは全てセブンのカンストした家事能力のお陰である。
ご近所さんとの井戸端会議でセブンは専業主婦よろしく奥様方と会話に花を咲かせている。
今やご近所さんでは家庭で困ったことがあったらセブンさんにお聞きしろ、がお約束である。
お婆ちゃんの知恵袋の如く、セブンは掃除やら洗濯やら料理やらの問題を簡単に解決してくれる。
キッチンの油汚れの問題とかを尋ねられる医師も珍しかろう。
そんな訳で、ご近所では以外に人気者のセブンである。
その代わりに他所では触るな危険扱いだが。
「そ、それに、持ってきてくれた薬草にも問題があるのだ…………」
ギルドマスターはガタガタ震えながらセブンに小声でそう宣言した。
命が無くなるのを覚悟しながら………。
「は?俺が嘘を言っているとでも?」
「いいいいいいいや、セブン医師が嘘を言っているなんて思ってない!魔物もいるし、私たちがその森に散策に行くのなら護衛を付けなければならない。道も完全に把握している訳では無い。花畑に到達するまでのリスクが多すぎるのだ!これなら近くの森に薬草を取りに行く方が安全なのだよ」
現在セブンは薬師ギルドのマスターと話し中である。
完全にギルドマスターは及び腰だ。
当然だ。
セブンの目つきは悪い。
そしてガラも悪い。
ギルドマスターと言っても薬師ギルドマスター。
冒険者のギルドマスターとは違う。
己の身を護る術は持っていないのだ。
そして目の前のセブンは医師として有能なのだけでなく、魔術も得意としているのは薬師ギルドでは有名なのである。
国の兵士が近隣の土地に魔物により被害があった時など、薬師ギルドから医師や薬師を派遣して貰い伴って問題が発生した土地に行くことは中々に多い。
冒険者ギルドに依頼するより国に依頼した方が安価ですむ問題もあるのだ。
勿論、国民の税金で生活している王族は、依頼に応じて国から兵士を派遣する。
なので王国所属の兵士と冒険者は犬猿の仲だったりする。
その仕事に派遣されるのはセブンが伴う事が多かった。
己の身も守れる医師。
こんな都合の良い存在は中々に存在しない。
魔術の腕など、下手な冒険者や王宮の魔術師より遥かに上である。
実際魔物の討伐に、兵士や魔術師よりセブンが討伐数1位を獲得するなんて何時もの事である。
つまりセブンは危険な森でも、護衛を付けずに散策することが出来る。
件の森の魔物はC~Dクラスの魔物が生息している。
薬師や医者ではとてもじゃないが己1人で森に入る事すら叶わない。
実際、森で魔物に何度も遭遇しているのであるセブンとサラは。
だがサラが錫杖でどついて終わりである。
魔物殺しを良しとしないサラがほぼ無双していた。
セブンの剣術と魔術では殺傷能力がありすぎるのだ。
命の危険がないならサラにどつかせておけば良いとセブンもその仕事は放りだしていた。
半刻する頃には魔物も出なくなった。
魔物だって馬鹿ではない。
自分より強い人間に無駄に喧嘩は売らない。
こうしてセブンとサラはほぼ安全に礼の聖地に着いたのである。
「それにセブン医師が持ち込んだ薬草の類だが、うちのギルドでは扱えんのだ………」
「あぁ?何でそうなるんだ!?」
「ひぃっ、殺気を出さないでくれ!こちらは気の弱い医師なんだ」
「医師が気弱でどうする?患者が暴れた時や文句付ける時黙らせんだろうが?」
「普通の患者は治療の最中に暴れたりはせん………」
「ウチにはガラの悪いのは良く来るが?」
「他の医療機関では匙を投げられたものが行きつくのが君の診療所だ………」
「まぁ金になるなら俺は何でも良いがな」
全くこの男、国王の命を救ったと今や国の英雄と言っても過言ではないのに、態度と言動が悪すぎる。
だから一般人に怖がられるのだ。
ご近所さんは仲良くしているみたいだが。
ソレは全てセブンのカンストした家事能力のお陰である。
ご近所さんとの井戸端会議でセブンは専業主婦よろしく奥様方と会話に花を咲かせている。
今やご近所さんでは家庭で困ったことがあったらセブンさんにお聞きしろ、がお約束である。
お婆ちゃんの知恵袋の如く、セブンは掃除やら洗濯やら料理やらの問題を簡単に解決してくれる。
キッチンの油汚れの問題とかを尋ねられる医師も珍しかろう。
そんな訳で、ご近所では以外に人気者のセブンである。
その代わりに他所では触るな危険扱いだが。
「そ、それに、持ってきてくれた薬草にも問題があるのだ…………」
ギルドマスターはガタガタ震えながらセブンに小声でそう宣言した。
命が無くなるのを覚悟しながら………。
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