婚約者の王子に聖女など国に必要ないと言われました～では私を信じてくれる方だけ加護を与えますね～

《１３９話》

　さてサラとレオンハルトは汗を流すために湯を使う事となる。
　と言っても一緒に入るわけでは無い。
　セブンの家にはメインの浴場と別にゲスト用の浴場があるのだ。
　ちゃんと別々に入りますよ。
　まぁ広い方の浴場を選んだレオンハルトはナナと入る気満々みたいですが？

　何するのかって？
　ナニに決まっているでしょう。
　スポーツの後にもう一汗流すのも一興な物。
　疲れてたまった筋肉に蓄積された乳酸も解してくれますよ、セブン診療所の腕利きナースが。
　気持ち良さも満点でストレスも解消！
　ただ浴場で欲情した後はしっかり風呂掃除はして欲しい。
　何らかの良く分からない粘液のお掃除はセブンはご勘弁被る。
　換気も大切。
　匂いが篭ったら大変ですからね。
　シャンプーなんかの良い匂いなら次の人にも遠慮なく使わせられるんですけどね。

　サラはゲスト用の浴場でさっと汗を流す。
　まぁそれ程汗はかいていないが。
　でも何時もと違ってローブの下に１分丈のスパッツを履いていたのだ。
　熱気が篭る。
　温めのシャワーでリフレッシュしたい。
　
　サラがローブが足の付け根まで上がっていても気にせず関節技を極めていたのは、スパッツを履いていたからである。
　流石にサラも下着が見えるような恰好で戦闘には挑まない。
　普段はローブの下は下着だが、必要な時はスパッツを履く。
　サイヒからちゃんとその辺の事は言いつけられている。
　年頃の女の子がパンツを見せるなんてはしたない事してはいけない。

　ソレを知らなかったセブンは、サラとレオンハルトの決闘中に何度もローブが捲れ上がっているのをハラハラしながら見ていたのだが。
　もし下着が見えていたら大変なことになっていただろう。

　セブンが…………。

　セブンは思春期真っ盛りの拗らせ童貞だ。
　しかも息子はサラにしか反応しない。
　かわりにサラには異様に簡単に反応する。
　流石におっ勃てたまま決闘を見守るのはしたく無い。
　その心配は杞憂であったのだが。
　セブンの中でサラが下着が見えないように気を使うと言う意識があるとは想像もしていなかったのだ。
　まぁスパッツだとしても見えなくて良かったものだ。

　お陰でセブンは穏やかな気持ちで食事を作ることが出来た。
　前回の勃てたままの朝食づくりの二の舞にならなくて良かった。
　本当に良かった。

　☆懐石料理☆
　懐石（かいせき）は、日本料理の一種で、本来茶の湯会の主催者である亭主が来客をもてなす料理をいい、禅寺の古い習慣である懐石にその名を由来する（詳細は歴史の節を参照）。懐石料理とも呼ばれる。懐石を弁当にしたものを点心という。
　懐石とは茶の湯の食事であり、正式の茶事において、「薄茶」「濃茶」を喫する前に提供される料理のことである。
　利休時代の茶会記では、茶会の食事について「会席」「ふるまい」と記されており、本来は会席料理と同じ起源であったことが分かる。江戸時代になって茶道が理論化されるに伴い、禅宗の温石に通じる「懐石」の文字が当てられるようになった。
　懐石とは寒期に蛇紋岩・軽石などを火で加熱したもの、温めたコンニャクなどを布に包み懐に入れる暖房具（温石）を意味する。

「懐石」が料理に結び付く経緯は諸説ある。一に修行中の禅僧が寒さや空腹をしのぐ目的で温石を懐中に入れたことから、客人をもてなしたいが食べるものがなく、せめてもの空腹しのぎにと温めた石を渡し、客の懐に入れてもらったとする説。また老子の『徳経』（『老子道徳経』　下篇）にある被褐懐玉の玉を石に置き換えたとする説などである。

天正年間には堺の町衆を中心としてわび茶が形成されており、その食事の形式として一汁三菜（或いは一汁二菜）が定着した。これは『南方録』でも強調され、「懐石」＝「一汁三菜」という公式が成立する。また江戸時代には、三菜を刺身（向付）、煮物椀、焼き物とする形式が確立する。さらに料理技術の発達と共に、「もてなし」が「手間をかける」ことに繋がり、現在の茶道や料亭文化に見られる様式を重視した「懐石」料理が完成した。

　☆本日のメニュー☆
　＜献立＞
　■先付　
　■造里
　■椀
　■焼物八寸
　■強肴
　■煮物
　■食事
　季節の炊き込みご飯を土鍋で炊き上げる。
　初夏から夏にかけての今頃は貝や鱧や毛蟹などを使用。
　宮崎県産尾崎牛もご用意。
　■甘味

　以上である。
　
「さて、とっとと作るか」

　エプロンを付け腕まくりしたセブンが自分の城(キッチンである)で」意気揚々と気合を入れていた。