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《23話》
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本日は土の曜日。
サラの仕事は半日勤務である。
診療所は日の曜日である明日は休みと言う事で、診療所に1番患者が来るのはこの曜日だ。
なので半日勤務と言っても仕事の濃密度は1週間で1番濃いかもしれない。
「はぁ~疲れました。でもコレで明日は、休み。今日は夕方からお風呂に行って、ゆっくりお湯に浸かる、です」
明日の予定は決めていない。
偶には1日中ベッドの上で過ごすのも悪くない。
図書館に行って本でも借りて、読書にふけるのも悪く無い。
サラはセブンのスパルタな勉強会ですっかり文字も計算もマスターした。
元々頭の出来は悪く無いのだ。
でなければ医学知識を2ヵ月で頭に詰め込めるはずがない。
まぁそれはサイヒが教鞭をとってくれていたから、と言う甘い飴があったからに他ならないが。
セブンも休憩中にサラに勉学を教える。
今まで昼の休憩時間は昼寝をしていたそうなので、サラの為に時間を使わせでいるのだから、サラも勉強に力を入れざるを得ない。
そうして黙々と勉強をし、慣れない頭を使う事をし、サラは灰になる…寸前で茶と菓子を持ってきたナナにより命を繋ぎとめられる。
上手くあしらわれているものである。
この甘味補給の時間がなかったらサラは灰になっていたに違いない。
それにしても1回の休憩タイムでクッキーの缶を1缶空けてしまう。
いっそ角砂糖を食わせようかと本気でセブンが思ったのも仕方ないだろう。
確かに脳みそを使うと糖分が欲しくなるが、それにしてもサラの糖分補給の量は半端ない。
最近では1回あたりのクッキーの量が半端ないので、セブンとしてはクッキーを自作しようか考え中である。
同じ効果が出るのなら、かかるコストが安ければ安いほど良い。
セブンの思考回路は主婦のソレだ。
だが勉強も覚えてくると楽しくなってくるものだ。
セブンの教え方も良いのか、サラの語学力はぐんぐん伸びた。
本を読むのが楽しいと思える位には。
(本、まだ難しいのは読めませんが、恋愛小説、読んでてドキドキして、楽しいです…いつか私にも、白馬のおうじさまが、ふぁ~♡)
ちなみに頭に浮かんでるのは白馬に乗ったサイヒである。
聖女が白馬に乗って迎えに来るのはアリなのだろうか?
(明日のお昼ご飯は、『馬の蹄亭』で、日替わりランチ。借りた本読んで、1日ベッドでゴロゴロ、です!)
更衣室で灰色のローブからカジュアルな黄色のロングワンピースに着替え、サラは明日読む本を借りるべく平民街の図書館に向かう。
正直、本の多さなら中心街の図書館の方が多いのだが、サラは出来るだけ神殿の傍には寄り付きたくない。
中心街の図書館は神殿の傍にあるのである。
(平民街の図書館の近くにご飯屋さん、ありました。新しい店、開拓、です!)
サラはショルダーバッグを肩にかけると、軽い足取りで診療所を後にした。
今日も平民街は平和である。
加護持ちが多いからだろうか?
中心街では最近頻繁に事件が起きると言う。
サラが中心街に近づかないのは自衛の意味でも正解かも知れない。
今日もどこぞの貴族の屋敷では肥えたネズミが夫人のドレスを破いている所だろう。
肥え太った街を歩く貴族の者が路地裏で暴漢に襲われているだろう。
金に執着する悪徳商人が肥溜めに落ちているかも知れない。
中心街は日に日に治安が悪くなる。
加護持ちの多い平民街は日に日に活気づいていく。
サラが平民街に来た事で、傍に居る人間への加護はより強くなったのだ。
今や加護の生まれる中心の場はサラのボロアパートだ。
まさかボロアパートが聖域になっているなど誰も思いはしないだろう。
今の国の状態がサラが聖女の身分を下ろされたため、王族や貴族に加護が無くなっていることに誰かが気付いたなら、国家と神殿が躍起になってサラを探し始めるだろう。
だが今の王族や神殿は中心となる者が性に爛れているせいで、誰もサラが居なくなってからの変異に気付いていない。
国の中心部に段々暗い影が差し始めている事に誰が最初に気付くのか?
それにはまだまだ時間がかかりそうである。
サラの仕事は半日勤務である。
診療所は日の曜日である明日は休みと言う事で、診療所に1番患者が来るのはこの曜日だ。
なので半日勤務と言っても仕事の濃密度は1週間で1番濃いかもしれない。
「はぁ~疲れました。でもコレで明日は、休み。今日は夕方からお風呂に行って、ゆっくりお湯に浸かる、です」
明日の予定は決めていない。
偶には1日中ベッドの上で過ごすのも悪くない。
図書館に行って本でも借りて、読書にふけるのも悪く無い。
サラはセブンのスパルタな勉強会ですっかり文字も計算もマスターした。
元々頭の出来は悪く無いのだ。
でなければ医学知識を2ヵ月で頭に詰め込めるはずがない。
まぁそれはサイヒが教鞭をとってくれていたから、と言う甘い飴があったからに他ならないが。
セブンも休憩中にサラに勉学を教える。
今まで昼の休憩時間は昼寝をしていたそうなので、サラの為に時間を使わせでいるのだから、サラも勉強に力を入れざるを得ない。
そうして黙々と勉強をし、慣れない頭を使う事をし、サラは灰になる…寸前で茶と菓子を持ってきたナナにより命を繋ぎとめられる。
上手くあしらわれているものである。
この甘味補給の時間がなかったらサラは灰になっていたに違いない。
それにしても1回の休憩タイムでクッキーの缶を1缶空けてしまう。
いっそ角砂糖を食わせようかと本気でセブンが思ったのも仕方ないだろう。
確かに脳みそを使うと糖分が欲しくなるが、それにしてもサラの糖分補給の量は半端ない。
最近では1回あたりのクッキーの量が半端ないので、セブンとしてはクッキーを自作しようか考え中である。
同じ効果が出るのなら、かかるコストが安ければ安いほど良い。
セブンの思考回路は主婦のソレだ。
だが勉強も覚えてくると楽しくなってくるものだ。
セブンの教え方も良いのか、サラの語学力はぐんぐん伸びた。
本を読むのが楽しいと思える位には。
(本、まだ難しいのは読めませんが、恋愛小説、読んでてドキドキして、楽しいです…いつか私にも、白馬のおうじさまが、ふぁ~♡)
ちなみに頭に浮かんでるのは白馬に乗ったサイヒである。
聖女が白馬に乗って迎えに来るのはアリなのだろうか?
(明日のお昼ご飯は、『馬の蹄亭』で、日替わりランチ。借りた本読んで、1日ベッドでゴロゴロ、です!)
更衣室で灰色のローブからカジュアルな黄色のロングワンピースに着替え、サラは明日読む本を借りるべく平民街の図書館に向かう。
正直、本の多さなら中心街の図書館の方が多いのだが、サラは出来るだけ神殿の傍には寄り付きたくない。
中心街の図書館は神殿の傍にあるのである。
(平民街の図書館の近くにご飯屋さん、ありました。新しい店、開拓、です!)
サラはショルダーバッグを肩にかけると、軽い足取りで診療所を後にした。
今日も平民街は平和である。
加護持ちが多いからだろうか?
中心街では最近頻繁に事件が起きると言う。
サラが中心街に近づかないのは自衛の意味でも正解かも知れない。
今日もどこぞの貴族の屋敷では肥えたネズミが夫人のドレスを破いている所だろう。
肥え太った街を歩く貴族の者が路地裏で暴漢に襲われているだろう。
金に執着する悪徳商人が肥溜めに落ちているかも知れない。
中心街は日に日に治安が悪くなる。
加護持ちの多い平民街は日に日に活気づいていく。
サラが平民街に来た事で、傍に居る人間への加護はより強くなったのだ。
今や加護の生まれる中心の場はサラのボロアパートだ。
まさかボロアパートが聖域になっているなど誰も思いはしないだろう。
今の国の状態がサラが聖女の身分を下ろされたため、王族や貴族に加護が無くなっていることに誰かが気付いたなら、国家と神殿が躍起になってサラを探し始めるだろう。
だが今の王族や神殿は中心となる者が性に爛れているせいで、誰もサラが居なくなってからの変異に気付いていない。
国の中心部に段々暗い影が差し始めている事に誰が最初に気付くのか?
それにはまだまだ時間がかかりそうである。
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