上 下
251 / 279
その後

過去への旅客26

しおりを挟む
 芝生の上にレジャーシートを敷いて、私とミヤハルさんとエントさんとオウマさんは腰を下ろしました。
 あ、猫型のミケちゃんも一緒です。
 動物園内でもミヤハルさんの肩に猫型でずっと乗ってました。
 気持ちよさそうで羨ましいです。
 まぁ私はもっと素敵な宝物を抱っこし続けた訳ですけどね。
 顔がだらしなくなりそうなのをエントさんを見てグッと堪えます。
 3歳児の冷たい視線、怖い………。

 レジャーシートの上に並べられるお弁当。
 ちゃんとミケちゃんの猫缶も入ってました。
 流石気遣いのオウマさん!良い嫁になりますね!!

 私たち大人には手で食べれるサンドイッチにホットドック、そして唐揚げやウインナ―玉子焼きと定番です。
 勿論美味しいです(*´▽`*)

 ですが流石は気遣いのオウマさん!
 魔王に離乳食のお弁当を別に作っていたのです。
 食べさせたかったんですが、赤ちゃんにご飯を食べさすのがまだ初心者の私よりオウマさんが食べさせた方が良いだろうと、今チビ魔王はオウマさんの膝の上に居ます。
 悔しく何か無いんですからね!!

 赤ちゃんの離乳食は普段と同じような量が良いそうです。
 ちゃんと下調べしてくるオウマさん、マジ聖母。

「お弁当の量は普段食べている量がよいいんねん。外出先では食事環境が違うのけん、いつも以上に周りが気になったり緊張してたりして、食べる量が減ることもありからん。食べきれるくらいの量で大丈夫なんよ。
バランスや見た目を意識して品数を増やしたくなるけどん、主食とおかずを合わせて2~3品あれば十分。補食としてバナナなどがあると、お弁当を食べられなかった場合でも腹持ちがするからいいんね。バナナは持ち歩きやすく、そのまま食べられるのでおすすめねん。

<お弁当には不向きなもの>
●汁気の多いもの
●ぽろぽろ崩れやすいもの

汁けが多ったり崩れやすいと汚れや食べこぼしなどが気になるからそこは気を付けんとねん。

 軟飯やご飯も小さなお弁当箱に詰まっていると、手でつかんだりスプーンですくうことが難しいやけん。赤ちゃんが食べやすいようにおにぎりやおやきにし、大きさも調整しておくのがベストやねん♫」

 そう言うオウマさんが作ってきた離乳食のお弁当がこちら。

 野菜入り鶏つくね|
 ■材料(作りやすい分量)
 ・鶏ひき肉 200g
 ・絹ごし豆腐 100g
 ・ねぎ 3cm
 ・小松菜 2枚
 ・乾燥ひじき 小さじ1
 ・片栗粉 大さじ2
 ・しょうゆ 小さじ1/2

 ■作り方
 ① ねぎ、小松菜はみじん切りにしておく
 ② ひじきは水で戻して軽く茹でたあと、みじん切りにする
 ③ ボウルに鶏ひき肉、①、②、絹ごし豆腐を加えてよく混ぜる
 ④ 片栗粉、しょうゆを加えてよく混ぜる
 ⑤ 鍋に湯を沸かし、食べやすい大きさに丸めて平らにつぶし茹でる
 ⑥ 茹で上がったら水気を切って出来上がり

 ピラフ風おにぎり|
 ■材料(作りやすい分量)
 ・米 2合
 ・たまねぎ 1/2個
 ・にんじん 1/2本
 ・ツナ缶(水煮) 1缶
 ・カレー粉 小さじ1/2
 ・バター 大さじ1

 ■作り方
 ① 玉ねぎ、にんじんはみじん切りにする
 ② 炊飯器に①とツナ缶、カレー粉、米を加えて2合分のお水を入れて炊飯する
 ③ 炊きあがったらバターを加え、余熱で溶かしながらよく混ぜたら出来上がり

 豚ひき肉のお好み焼き|
 ■材料(2~3回量)
 ・キャベツ 1~2枚
 ・豚ひき肉 100g
 ・卵 1個
 ・小麦粉 大さじ5
 ・だし汁 小さじ3
 ・かつお節 少々
 ・青のり 少々

 ■作り方
 ① キャベツは粗みじん切りにしておく
 ② ボウルに卵を溶き、小麦粉、だし汁、かつお節、青のりを加えてよく混ぜる
 ③ ①と豚ひき肉も加えてよく混ぜ合わせる
 ④ フライパンに少量の油(分量外)をひき、③のタネを流し入れる
 ⑤ 弱火でじっくり焼き、両面に焼き色がついたら出来上がり

 う~ん大人の私が見ても美味しそうです。
 チビ魔王もキャッキャッとはしゃいでいます。
 私のご飯食べてこんなにはしゃいだこと無いですよね?
 寧ろ普段は私がお料理作って貰っているし…良し、未来に帰ったらオウマさんに料理を教えて貰いましょう!
 最近忙しそうなオウマさんがそんな時間作ってくれればありがたいんですけど。

 何でか最近忙しい未来のオウマさんを思い出して、そう言えば最近のオウマさんは楽しそうで益々可愛くなったな~なんて思いをはせる私なのでした。
しおりを挟む
感想 748

あなたにおすすめの小説

貴方を捨てるのにこれ以上の理由が必要ですか?

蓮実 アラタ
恋愛
「リズが俺の子を身ごもった」 ある日、夫であるレンヴォルトにそう告げられたリディス。 リズは彼女の一番の親友で、その親友と夫が関係を持っていたことも十分ショックだったが、レンヴォルトはさらに衝撃的な言葉を放つ。 「できれば子どもを産ませて、引き取りたい」 結婚して五年、二人の間に子どもは生まれておらず、伯爵家当主であるレンヴォルトにはいずれ後継者が必要だった。 愛していた相手から裏切り同然の仕打ちを受けたリディスはこの瞬間からレンヴォルトとの離縁を決意。 これからは自分の幸せのために生きると決意した。 そんなリディスの元に隣国からの使者が訪れる。 「迎えに来たよ、リディス」 交わされた幼い日の約束を果たしに来たという幼馴染のユルドは隣国で騎士になっていた。 裏切られ傷ついたリディスが幼馴染の騎士に溺愛されていくまでのお話。 ※完結まで書いた短編集消化のための投稿。 小説家になろう様にも掲載しています。アルファポリス先行。

そろそろ前世は忘れませんか。旦那様?

氷雨そら
恋愛
 結婚式で私のベールをめくった瞬間、旦那様は固まった。たぶん、旦那様は記憶を取り戻してしまったのだ。前世の私の名前を呼んでしまったのがその証拠。  そしておそらく旦那様は理解した。  私が前世にこっぴどく裏切った旦那様の幼馴染だってこと。  ――――でも、それだって理由はある。  前世、旦那様は15歳のあの日、魔力の才能を開花した。そして私が開花したのは、相手の魔力を奪う魔眼だった。  しかも、その魔眼を今世まで持ち越しで受け継いでしまっている。 「どれだけ俺を弄んだら気が済むの」とか「悪い女」という癖に、旦那様は私を離してくれない。  そして二人で眠った次の朝から、なぜかかつての幼馴染のように、冷酷だった旦那様は豹変した。私を溺愛する人間へと。  お願い旦那様。もう前世のことは忘れてください!  かつての幼馴染は、今度こそ絶対幸せになる。そんな幼馴染推しによる幼馴染推しのための物語。  小説家になろうにも掲載しています。

どうやら夫に疎まれているようなので、私はいなくなることにします

文野多咲
恋愛
秘めやかな空気が、寝台を囲う帳の内側に立ち込めていた。 夫であるゲルハルトがエレーヌを見下ろしている。 エレーヌの髪は乱れ、目はうるみ、体の奥は甘い熱で満ちている。エレーヌもまた、想いを込めて夫を見つめた。 「ゲルハルトさま、愛しています」 ゲルハルトはエレーヌをさも大切そうに撫でる。その手つきとは裏腹に、ぞっとするようなことを囁いてきた。 「エレーヌ、俺はあなたが憎い」 エレーヌは凍り付いた。

お嬢様はお亡くなりになりました。

豆狸
恋愛
「お嬢様は……十日前にお亡くなりになりました」 「な……なにを言っている?」

自業自得って言葉、知ってますか? 私をいじめていたのはあなたですよね?

長岡更紗
恋愛
庶民聖女の私をいじめてくる、貴族聖女のニコレット。 王子の婚約者を決める舞踏会に出ると、 「卑しい庶民聖女ね。王子妃になりたいがためにそのドレスも盗んできたそうじゃないの」 あることないこと言われて、我慢の限界! 絶対にあなたなんかに王子様は渡さない! これは一生懸命生きる人が報われ、悪さをする人は報いを受ける、勧善懲悪のシンデレラストーリー! *旧タイトルは『灰かぶり聖女は冷徹王子のお気に入り 〜自業自得って言葉、知ってますか? 私をいじめていたのは公爵令嬢、あなたですよ〜』です。 *小説家になろうでも掲載しています。

絶対に間違えないから

mahiro
恋愛
あれは事故だった。 けれど、その場には彼女と仲の悪かった私がおり、日頃の行いの悪さのせいで彼女を階段から突き落とした犯人は私だと誰もが思ったーーー私の初恋であった貴方さえも。 だから、貴方は彼女を失うことになった私を許さず、私を死へ追いやった………はずだった。 何故か私はあのときの記憶を持ったまま6歳の頃の私に戻ってきたのだ。 どうして戻ってこれたのか分からないが、このチャンスを逃すわけにはいかない。 私はもう彼らとは出会わず、日頃の行いの悪さを見直し、平穏な生活を目指す!そう決めたはずなのに...……。

偽物と断罪された令嬢が精霊に溺愛されていたら

影茸
恋愛
 公爵令嬢マレシアは偽聖女として、一方的に断罪された。  あらゆる罪を着せられ、一切の弁明も許されずに。  けれど、断罪したもの達は知らない。  彼女は偽物であれ、無力ではなく。  ──彼女こそ真の聖女と、多くのものが認めていたことを。 (書きたいネタが出てきてしまったゆえの、衝動的短編です) (少しだけタイトル変えました)

婚約破棄はまだですか?─豊穣をもたらす伝説の公爵令嬢に転生したけど、王太子がなかなか婚約破棄してこない

nanahi
恋愛
火事のあと、私は王太子の婚約者:シンシア・ウォーレンに転生した。王国に豊穣をもたらすという伝説の黒髪黒眼の公爵令嬢だ。王太子は婚約者の私がいながら、男爵令嬢ケリーを愛していた。「王太子から婚約破棄されるパターンね」…私はつらい前世から解放された喜びから、破棄を進んで受け入れようと自由に振る舞っていた。ところが王太子はなかなか破棄を告げてこなくて…?

処理中です...