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その後

過去への旅客24

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「ミケちゃん、て、ドラゴンだったんですね………」

「あ~ちゃうちゃう、あくまで猫やで。ウチやユラ姉ちゃんが普通の人間から古代種になったみたいに、ミケちゃんはドラゴンに変身できる古代種(猫)になったんや。だから分類的には猫やで~」

 と言う事はミケちゃんて数億歳なんですよね?
 私すっかり普通の魔国猫ちゃんだと思っていたので思い切り猫吸いしてました。
 良かったです。
 ミケちゃんがドラゴンだったら私はドラゴン吸い(*´Д`)ハァハァ♡する変態さんになるところでした。猫ちゃんなら問題ないですよね?
 何となくエントさんから冷たい視線を感じるのは見えない見えない………。

 ミケちゃんの尻尾がそ、とミヤハルさんの前に差し出されます。
 そこに皆で乗ると、ミケちゃんはゆっくり丁寧に背中まで皆を運んでくれました。
 ミケちゃん!出来る猫です!!

 それにしても確かにドラゴンにしては肌が柔らかくて弾力があります。猫ちゃんとしての要素も残っているんですね。
 じゃぁ、匂いはどうなんでしょう?
 やっぱり猫ちゃんの匂いなのか、ドラゴンぽい匂いなのか?
 あ~気になります!
 ミケちゃん、猫吸いならぬドラゴン吸いしても怒らないでしょうか!?
 エントさんの冷たい(以下略…

 今回は諦めましょう。
 チビ魔王抱っこしてますからね。
 今度こっそりドラゴン(もどき)吸いさせて貰いましょう。
 ミケちゃんは温和だから頼み込んだらきっとこっそりさせてくれることでしょう。

「ヒガンちゃん、本物のドラゴン吸わんと匂いの種類の判別がつかんのちゃう?」

「そうですよね、では何処かで大人しいドラゴンを1度ドラゴン吸いしておかなければならないで、す………私、声に出してましたか………?」

「ばっちり皆に聞こえ取ったんよヒガンのおねーさん♫」

 ニッコリ笑うオウマさんの笑顔が眩しい。そしてエントさんの(以下略…

「まぁミケはドラゴン姿でも匂いは猫ちゃんやで。ドラゴンはもう少し香ばしい匂いやからなぁ」

「ミヤハルさんドラゴン吸いの経験ありです!?」

「おん、背中がより匂いが強くて腹側はマイルドやで。後腹側は鱗に覆われてへんから結構柔らかくて弾力もあるで」

「何でドラゴン吸いの経験が…?」

 いや、私もしてみようか思いましたけどね?

「え、だってミケがドラゴンもどきになってんもん。匂いの違い気になるやんか」

 ニコッ、とミヤハルさんが微笑んでくれました。
 絶世の美少女の笑顔プライスレス。
 そしてソレに向けられるエントさんの熱い眼差し…エントさん、ミヤハルさんと私とで態度の高低差が酷くないですか!まぁ2000年後にはエントさんは益々ミヤハルさんフリークになってるんですけどね。
 でも3歳にしてあの熱い眼差しをおくるエントさん、精神年齢高すぎです。

 そしてスヤスヤと私に抱っこされながらこんな喧しい状況でも熟睡してるチビ魔王。
 天使!!

 この天使(未来の魔王だけど)が動物園でどんなに喜んでくれるか想像すると、今から私もウキウキしてくるのでした。
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