皇太子から婚約破棄を言い渡されたので国の果ての塔で隠居生活を楽しもうと思っていたのですが…どうして私は魔王に口説かれているのでしょうか?

高井繭来

文字の大きさ
上 下
208 / 279
その後

ヤンデルとグレテル ※BL風味 童話パロ

しおりを挟む
 それは昔の話。
 木こりの男とその妻、そして息子と娘の4人家族。
 しかし幸せな家庭は長く続きませんでした。
 母親が流行り病で亡くなってしまったのです。
 本当母親ってよく亡くなりますよね?
 もっとグ〇ムを見習って欲しいものです。

 グリ〇良いですよね。

 血で血を洗う家庭内崩壊の家族。
 実の親が実の子を殺す殺す犯す犯す。
 ソコに血の繋がらない義母なぞ存在しないのです。

 でもソレやると読んでもらえない惨いお話と貸すのでネズミ―とかの方で行きましょう。
 そうしましょう。

 そしてネズミ―に習い、木こりの男は新しい奥さんを娶りました。
 漆黒の髪と黒曜石の瞳が美しい、年齢不詳性別不詳の人物です。
 とんでもない美貌です。
 外套を脱ぐと、服の上からでも分かる女らしい魅力的な曲線を描くスタイルが現れました。
 背は低いけど胸は大きいです。
 木こりのお父さんは巨乳好きだったのでしょうか?
 前の奥さんが概念だったため確認のしようがありません。

「俺がハル以外の女と結婚する訳が無いだろう」

 はいはいそうですねお父さん。
 3歳からの初恋一途ですもんね。
 数億歳の年齢差を越えた愛情ですもんね。
 概念とすら結婚したくないとの気配を天の声はビシビシ感じますよ。

「けっ、どうせ私はまた相手居ませんよ~だ」

 ぐれないで下さいよグレーテル。
 イイじゃ無いですか、前回のシンデレラで見事主役を務め、未来の王子様にまで会ったんだから十分に美味しい思いしたでしょう?

「****君すぐ帰っちゃうし………」

 ずっと居たら歴史狂いますから。

「パロ何だから良いじゃない」

 ****君の正体を知らない読み手の方が混乱するでしょーて。

「良いもん、どうせ今回大したことやる予定ないもん。原稿でもしときますよ~だ」

 グレてますねグレーテル。

「グレーテル様そんな怒らんと、ね」

 癒しオーラが!
 ニコニコ笑う兄のヘンゼルです。
 題名で分かると思いますがこの後病む予定のヘンゼルです。
 何で病むのかって?
 それはまだ秘密ですよ~(・∀・)ニヤニヤ

「新しいお義母さん美人で良かったんよ。優しかったら嬉しいんね」

 この段階でヘンゼルはまだ病んでありません。
 しかし義母の心無い行動によって無垢なヘンゼルは病むことになるのです。

 ある夜、ヘンゼルとグレーテルは聞いてしまいました。

「なぁエントぉ、ウチ、エントと気兼ねなくイチャイチャしたいから子供捨てへん?」

「ハルがそう言うならそうしよう」

 何という事でしょう!
 父と義母は子供たちを捨てる気なのです。
 これも貧しさが悪いのです!

「いや、貧しさ関係なくないんの!?」

「けっ、人様のイチャイチャ見てられないわよ!こっちから出て行ってやるわ!」

 グレてますねグレーテル。

「でも俺、この家好きなんよ。だからちゃんと帰って来れるようにしとかんと。グレーテル様も一緒が良いんよ」

「ま、まぁそこまで言うなら家に帰れるように策を練りましょう」

 キラキラの純粋無垢な目で見つめられ、流石の喪女も情に流されました。
 チワワのウルウルお目目可愛いですよね♡

 こうして新たなる物語の幕が明けたのでした☆
しおりを挟む
感想 749

あなたにおすすめの小説

リストラされた聖女 ~婚約破棄されたので結界維持を解除します

青の雀
恋愛
キャロラインは、王宮でのパーティで婚約者のジークフリク王太子殿下から婚約破棄されてしまい、王宮から追放されてしまう。 キャロラインは、国境を1歩でも出れば、自身が張っていた結界が消えてしまうのだ。 結界が消えた王国はいかに?

そろそろ前世は忘れませんか。旦那様?

氷雨そら
恋愛
 結婚式で私のベールをめくった瞬間、旦那様は固まった。たぶん、旦那様は記憶を取り戻してしまったのだ。前世の私の名前を呼んでしまったのがその証拠。  そしておそらく旦那様は理解した。  私が前世にこっぴどく裏切った旦那様の幼馴染だってこと。  ――――でも、それだって理由はある。  前世、旦那様は15歳のあの日、魔力の才能を開花した。そして私が開花したのは、相手の魔力を奪う魔眼だった。  しかも、その魔眼を今世まで持ち越しで受け継いでしまっている。 「どれだけ俺を弄んだら気が済むの」とか「悪い女」という癖に、旦那様は私を離してくれない。  そして二人で眠った次の朝から、なぜかかつての幼馴染のように、冷酷だった旦那様は豹変した。私を溺愛する人間へと。  お願い旦那様。もう前世のことは忘れてください!  かつての幼馴染は、今度こそ絶対幸せになる。そんな幼馴染推しによる幼馴染推しのための物語。  小説家になろうにも掲載しています。

【完結】もう無理して私に笑いかけなくてもいいですよ?

冬馬亮
恋愛
公爵令嬢のエリーゼは、遅れて出席した夜会で、婚約者のオズワルドがエリーゼへの不満を口にするのを偶然耳にする。 オズワルドを愛していたエリーゼはひどくショックを受けるが、悩んだ末に婚約解消を決意する。 だが、喜んで受け入れると思っていたオズワルドが、なぜか婚約解消を拒否。関係の再構築を提案する。 その後、プレゼント攻撃や突撃訪問の日々が始まるが、オズワルドは別の令嬢をそばに置くようになり・・・ 「彼女は友人の妹で、なんとも思ってない。オレが好きなのはエリーゼだ」 「私みたいな女に無理して笑いかけるのも限界だって夜会で愚痴をこぼしてたじゃないですか。よかったですね、これでもう、無理して私に笑いかけなくてよくなりましたよ」

【完結】もう…我慢しなくても良いですよね?

アノマロカリス
ファンタジー
マーテルリア・フローレンス公爵令嬢は、幼い頃から自国の第一王子との婚約が決まっていて幼少の頃から厳しい教育を施されていた。 泣き言は許されず、笑みを浮かべる事も許されず、お茶会にすら参加させて貰えずに常に完璧な淑女を求められて教育をされて来た。 16歳の成人の義を過ぎてから王子との婚約発表の場で、事あろうことか王子は聖女に選ばれたという男爵令嬢を連れて来て私との婚約を破棄して、男爵令嬢と婚約する事を選んだ。 マーテルリアの幼少からの血の滲むような努力は、一瞬で崩壊してしまった。 あぁ、今迄の苦労は一体なんの為に… もう…我慢しなくても良いですよね? この物語は、「虐げられる生活を曽祖母の秘術でざまぁして差し上げますわ!」の続編です。 前作の登場人物達も多数登場する予定です。 マーテルリアのイラストを変更致しました。

5年も苦しんだのだから、もうスッキリ幸せになってもいいですよね?

gacchi
恋愛
13歳の学園入学時から5年、第一王子と婚約しているミレーヌは王子妃教育に疲れていた。好きでもない王子のために苦労する意味ってあるんでしょうか。 そんなミレーヌに王子は新しい恋人を連れて 「婚約解消してくれる?優しいミレーヌなら許してくれるよね?」 もう私、こんな婚約者忘れてスッキリ幸せになってもいいですよね? 3/5 1章完結しました。おまけの後、2章になります。 4/4 完結しました。奨励賞受賞ありがとうございました。 1章が書籍になりました。

聖女のわたしを隣国に売っておいて、いまさら「母国が滅んでもよいのか」と言われましても。

ふまさ
恋愛
「──わかった、これまでのことは謝罪しよう。とりあえず、国に帰ってきてくれ。次の聖女は急ぎ見つけることを約束する。それまでは我慢してくれないか。でないと国が滅びる。お前もそれは嫌だろ?」  出来るだけ優しく、テンサンド王国の第一王子であるショーンがアーリンに語りかける。ひきつった笑みを浮かべながら。  だがアーリンは考える間もなく、 「──お断りします」  と、きっぱりと告げたのだった。

聖女に負けた侯爵令嬢 (よくある婚約解消もののおはなし)

蒼あかり
恋愛
ティアナは女王主催の茶会で、婚約者である王子クリストファーから婚約解消を告げられる。そして、彼の隣には聖女であるローズの姿が。 聖女として国民に、そしてクリストファーから愛されるローズ。クリストファーとともに並ぶ聖女ローズは美しく眩しいほどだ。そんな二人を見せつけられ、いつしかティアナの中に諦めにも似た思いが込み上げる。 愛する人のために王子妃として支える覚悟を持ってきたのに、それが叶わぬのならその立場を辞したいと願うのに、それが叶う事はない。 いつしか公爵家のアシュトンをも巻き込み、泥沼の様相に……。 ラストは賛否両論あると思います。納得できない方もいらっしゃると思います。 それでも最後まで読んでいただけるとありがたいです。 心より感謝いたします。愛を込めて、ありがとうございました。

将来を誓い合った王子様は聖女と結ばれるそうです

きぬがやあきら
恋愛
「聖女になれなかったなりそこない。こんなところまで追って来るとはな。そんなに俺を忘れられないなら、一度くらい抱いてやろうか?」 5歳のオリヴィエは、神殿で出会ったアルディアの皇太子、ルーカスと恋に落ちた。アルディア王国では、皇太子が代々聖女を妻に迎える慣わしだ。しかし、13歳の選別式を迎えたオリヴィエは、聖女を落選してしまった。 その上盲目の知恵者オルガノに、若くして命を落とすと予言されたオリヴィエは、せめてルーカスの傍にいたいと、ルーカスが団長を務める聖騎士への道へと足を踏み入れる。しかし、やっとの思いで再開したルーカスは、昔の約束を忘れてしまったのではと錯覚するほど冷たい対応で――?

処理中です...