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19章
将軍
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副官アゾは、ごく一般的な家庭に生まれ、ごく普通に過ごしてきた。そして、特に将来の目的も持たず、周りに流されるまま16歳でセニア軍に入隊すると、軍隊が性に合ったのかメキメキと頭角を現し、猫の亜人としても軍人としても類を見ないほどの活躍を見せる。
18歳で小隊長に昇進してからは、ギルドだけでは対応しきれないモンスター討伐の依頼も、隊の強化目的でアゾ隊が討伐に向かうなど、小隊長にしては考えられない程の信頼を得ていた。そして20歳の頃には、大隊長となりガガ将軍の右腕として、より強力なモンスターの討伐等を経験し、セニア共和国4人目の将軍は間違いなくアゾだと皆から言われるほどになっていた。
そして、それを裏付けるかのように事件が起こる。セニア共和国の首都ケティアの西側にあるコカの大森林で、原因不明の瘴気が大発生し、その瘴気から大量のモンスターが現れ首都ケティアに向け侵攻してきたのである。
その事態に対しギルドは「ギルド委員会審議対象依頼」通称赤依頼を発布し、国は軍から一個大隊を討伐に派遣した。総勢約1200名からの討伐隊を組み、その討伐部隊に任命されたのがアゾの部隊である。
アゾは討伐隊を率いて、コカの大森林に向かいモンスターに対応していたが、モンスター達の中にアンデッドがいたことにより事態は急変する。
アンデットと言っても、スケルトン程度の低級アンデットであれば特に問題はないが、見た目はスケルトンとさほど変わらい、竜牙兵(ドラゴントゥースウォーリアー)が20体いた事が戦況を悪化させた。
モンスター全体の数からすれば少ないが、竜牙兵はスケルトンとは違い、戦闘能力が高く魔法により力も強いため、一体の戦闘能力はシルバーランクの冒険者と同等かそれ以上と言われている。しかし人間や亜人・獣人とは違い恐怖心がないため、こちらの攻撃に怯むことなく向かって来る。そのため、確実に倒すには一体に対しシルバーランク4人以上のパーティーが対応するか、それ以上のランクのハイプリーストや魔法使いが魔法で対応するのが通常である。
だが、混戦状態となる最前線で、複数の竜牙兵と同時に戦えるわけは無く、討伐部隊が危機に陥る。それを察したアゾは、すぐさま単騎で竜牙兵に突入し、傷つきながらもたった一人で竜牙兵10体を倒し、前線部隊の危機を救ったのである。
その後、戦況は持ち直し討伐隊は最小限の犠牲でモンスターの討伐に成功した。そしてアゾはその時の功績により、今回の戦争で将軍ガガの副官を命じられたのである。
またアゾ自身、猫の亜人としての反射神経や俊敏さから個人の武力なら狼の亜人であるガガ将軍にも引け取らないと自負していた。
そんなアゾの元に100騎程度の敵騎馬隊が突入してくる。
「アゾ様、あれは……あの旗は恐らく敵の大将エンドラ将軍です!」
「フフ……大将自らお出ましか……よし! ここで敵将エンドラを打ち取り、我が軍の勝利を確実なものにするぞ!
続け~~!」
「アゾ様に続け~!」
アゾ達もエンドラ目掛けて進みだし、エンドラ将軍率いる100騎の騎馬隊の真横から奇襲する。
魔法では敵わなくても、身体能力ならば圧倒的に亜人の方が有利である為、真横に突入されたエンドラ隊は前後で分断される。
「エンドラ将軍、我らの隊の中間に猫の亜人部隊が突入し、隊が分断されました……このままでは……それに、あの部隊の将は、おそらく敵将ガガの副官で、猫の亜人アゾ……噂ではガガに並ぶ武力を持っているとの事……私が行って打ち取ってきましょうか?」
当然、エンドラ将軍の部隊も精鋭部隊である為、個の実力も相当なものである。その中でも今エンドラに話し掛けている、部隊長ブローズはエンドラ部隊の古株で、実力も相当な上、エンドラの大剣と同じく、エンチャントウエポンを持っている。そして、その武器(刺突武器)に付与されている魔法は麻痺毒である。故に少しでもこの武器により、傷つけば一瞬で体は痺れ、行動できなくなる必殺の武器である。
「よし、ブローズ頼んだぞ」
エンドラの命令を受け、ブローズはすぐそこまで迫っているアンゾに向かって、馬を走らす。
「貴様がこの部隊の将だな!」
ブローズがアゾに問いかける。
「そうだ! で、あんたは何者だ」
「私は、エンドラ隊隊長のブローズだ! エンドラ将軍の元へは行かせん! ここで私が打ち取ってくれる」
「ふっ、面白い……人間のくせに猫の亜人である、この俺に戦いを挑むか……相手になってやるよ」
「その余裕がいつまでも付かな……」
ブローズはそう言うと、目にも止まらぬ速さで高速の突きを繰り出す。もちろんブローズ自身武器の性能に甘んじることなく剣技の研鑽は積んでいる為、まさにその腕は熟練のソードマスターの領域にまで達している。その高速の初撃がアゾを襲う。
人間なら確実に捉えることが出来たであろう初撃にアゾは見事に反応する。
「私の突きを躱すか……しかし!」
ブローズは突きを躱されても尚、手を緩めることなくアゾを目で追い、避けた横へと剣を振る。しかし、その剣も空を切る。次の瞬間……アゾの短剣がブローズの首を切り裂いた。
「惜しかったな人間……あんたの攻撃は相当なもんだよ。たとえ猫の亜人でも俺じゃなきゃ躱せなかったかもな」
ブローズは落馬し絶命すると、アゾの部隊が歓声を揚げ、エンドラ隊は士気が下がる。
「よし! このまま敵将を討つ」
アゾは敵将エンドラへと向かう。
「エンドラ将軍! ブローズ隊長が討たれました! 討った敵がこちらに向かって来ます」
「まさか……ブローズが討たれるとは……私が行く」
「しかし、ブローズ隊長が一撃も与えられず討たれたのです。危険です!」
ブローズの強さをよく知っている部下が、必死にエンドラを止めるが、エンドラは聞かない。そして、目の前にはそのブローズを討った本人が来た。
「あんたが帝国軍の総大将だな。悪いがここで死んでもらうぜ」
アゾはエンドラに向かって飛び掛かる。アゾはエンドラを見ただけでその強さをヒリヒリと感じた為、最初から全力で攻撃したが、エンドラの持っている大剣の刃が自分の首元まで来たため、慌てて攻撃から防御へと切り替える。
「な!……あの大剣で俺の速さに着いてくるだと……」
アゾは自分の攻撃に反応するその動体視力もさることながら、あの大剣で自分を捉える事が出来る攻撃の速さに冷や汗をかく。
実はエンドラの大剣には魔力により重さを自由に変える事ができる魔法がエンチャントされている。その為その見た目に騙されれば瞬く間に大剣の餌食となるのである。それに加えて、エンドラ自身の剣技である。ブローズよりも磨かれたその剣技は剣聖の域に達していた。
剣聖はまさに剣を使う職業の最高峰。その実力は一騎当千である。アゾもエンドラの強さを感覚的に感じていたため、初撃を防ぐ事ができた。
「あいつはやばい……」
アゾは叫ぶ!
「奴が敵軍の総大将だ!! なんとしてでも討ち取るぞ!!!」
アゾはそう叫ぶと周りにいたセニア軍が、次々とエンドラに襲い掛かる。しかし、エンドラはその全てに対応し亜人を圧倒する。そして、アゾはエンドラが他の仲間に対応している隙を狙って、今度は低い姿勢で素早くエンドラの死角に入り後ろか攻撃をくりだす。
「よし!……もらった!」
先ほどのブローズの時と同じようにエンドラの背後に回り短剣を抜いた瞬間……エンドラの大剣がアゾの脇腹に突き刺さる。
「!!! まさか……くそ……」
「アゾ様ーーー!!」
セニア軍の悲鳴が周りに響く。そして、エンドラ将軍が叫ぶ!
「皆の者! 数はこちらの方が多い! 怯むな掛かれーーー!!」
アゾが討たれた事により、セニア軍は士気が下がり、イグニア軍は士気が上がる。それに加えて、エンドラの精鋭部隊が挟撃されている、イグニア軍の立て直しに入った為、もともと数の多かったイグニア軍は瞬く間に戦況を立て直した。
そして、アゾが討たれた事がガガ将軍や他の副官にも伝わる。
「ガガ様、アゾ様が討たれました!! 相手は敵総大将エンドラです!」
「なに!!……アゾは無事なのか?」
「深手を負ってはいるものの、幸い無事との事。ただいまラズ将軍が送って来てくれたザラス副官の回復魔法班にて治療中との事ですが、傷が回復しても戦場への復帰は難しいかと……」
「無事ならば良い! だがすぐにアゾの抜けた穴を埋める! 我が隊から500をアゾの隊へ回し、少しずつ退路の確保をさせろ!」
ガガ将軍の指示が飛ぶ中、現地ではもう一人の副官ララーナが一早く、アゾの抜けた穴のカバーに回っていた。
兎の亜人はその見た目とは裏腹に「バトルバニー」の異名を持つ程に戦いに強く、個の戦闘力では他の亜人以上に強い。特筆すべきはその脚力と聴力で、足技はもちろん、移動に跳躍を加えた戦闘術と亜人族きっての聴覚で、たとえ猫の亜人や獣人であっても忍び寄ることは不可能なほどである。
そして、その副官であるララーナも漏れなく強い上に、頭も切れる。アゾとザラスを含め、ガガ将軍自慢の副官達である。
だが、やはりララーナでも一人ではこの戦況を立て直すことは難しく、ガガの指示が届く前に少しずつ軍の後退を始めたのである。
------
「何をやっておるのだ……情けない……」
突然ローブを着た一人の老人が帝国魔導部隊の陣営に現れたのである。
18歳で小隊長に昇進してからは、ギルドだけでは対応しきれないモンスター討伐の依頼も、隊の強化目的でアゾ隊が討伐に向かうなど、小隊長にしては考えられない程の信頼を得ていた。そして20歳の頃には、大隊長となりガガ将軍の右腕として、より強力なモンスターの討伐等を経験し、セニア共和国4人目の将軍は間違いなくアゾだと皆から言われるほどになっていた。
そして、それを裏付けるかのように事件が起こる。セニア共和国の首都ケティアの西側にあるコカの大森林で、原因不明の瘴気が大発生し、その瘴気から大量のモンスターが現れ首都ケティアに向け侵攻してきたのである。
その事態に対しギルドは「ギルド委員会審議対象依頼」通称赤依頼を発布し、国は軍から一個大隊を討伐に派遣した。総勢約1200名からの討伐隊を組み、その討伐部隊に任命されたのがアゾの部隊である。
アゾは討伐隊を率いて、コカの大森林に向かいモンスターに対応していたが、モンスター達の中にアンデッドがいたことにより事態は急変する。
アンデットと言っても、スケルトン程度の低級アンデットであれば特に問題はないが、見た目はスケルトンとさほど変わらい、竜牙兵(ドラゴントゥースウォーリアー)が20体いた事が戦況を悪化させた。
モンスター全体の数からすれば少ないが、竜牙兵はスケルトンとは違い、戦闘能力が高く魔法により力も強いため、一体の戦闘能力はシルバーランクの冒険者と同等かそれ以上と言われている。しかし人間や亜人・獣人とは違い恐怖心がないため、こちらの攻撃に怯むことなく向かって来る。そのため、確実に倒すには一体に対しシルバーランク4人以上のパーティーが対応するか、それ以上のランクのハイプリーストや魔法使いが魔法で対応するのが通常である。
だが、混戦状態となる最前線で、複数の竜牙兵と同時に戦えるわけは無く、討伐部隊が危機に陥る。それを察したアゾは、すぐさま単騎で竜牙兵に突入し、傷つきながらもたった一人で竜牙兵10体を倒し、前線部隊の危機を救ったのである。
その後、戦況は持ち直し討伐隊は最小限の犠牲でモンスターの討伐に成功した。そしてアゾはその時の功績により、今回の戦争で将軍ガガの副官を命じられたのである。
またアゾ自身、猫の亜人としての反射神経や俊敏さから個人の武力なら狼の亜人であるガガ将軍にも引け取らないと自負していた。
そんなアゾの元に100騎程度の敵騎馬隊が突入してくる。
「アゾ様、あれは……あの旗は恐らく敵の大将エンドラ将軍です!」
「フフ……大将自らお出ましか……よし! ここで敵将エンドラを打ち取り、我が軍の勝利を確実なものにするぞ!
続け~~!」
「アゾ様に続け~!」
アゾ達もエンドラ目掛けて進みだし、エンドラ将軍率いる100騎の騎馬隊の真横から奇襲する。
魔法では敵わなくても、身体能力ならば圧倒的に亜人の方が有利である為、真横に突入されたエンドラ隊は前後で分断される。
「エンドラ将軍、我らの隊の中間に猫の亜人部隊が突入し、隊が分断されました……このままでは……それに、あの部隊の将は、おそらく敵将ガガの副官で、猫の亜人アゾ……噂ではガガに並ぶ武力を持っているとの事……私が行って打ち取ってきましょうか?」
当然、エンドラ将軍の部隊も精鋭部隊である為、個の実力も相当なものである。その中でも今エンドラに話し掛けている、部隊長ブローズはエンドラ部隊の古株で、実力も相当な上、エンドラの大剣と同じく、エンチャントウエポンを持っている。そして、その武器(刺突武器)に付与されている魔法は麻痺毒である。故に少しでもこの武器により、傷つけば一瞬で体は痺れ、行動できなくなる必殺の武器である。
「よし、ブローズ頼んだぞ」
エンドラの命令を受け、ブローズはすぐそこまで迫っているアンゾに向かって、馬を走らす。
「貴様がこの部隊の将だな!」
ブローズがアゾに問いかける。
「そうだ! で、あんたは何者だ」
「私は、エンドラ隊隊長のブローズだ! エンドラ将軍の元へは行かせん! ここで私が打ち取ってくれる」
「ふっ、面白い……人間のくせに猫の亜人である、この俺に戦いを挑むか……相手になってやるよ」
「その余裕がいつまでも付かな……」
ブローズはそう言うと、目にも止まらぬ速さで高速の突きを繰り出す。もちろんブローズ自身武器の性能に甘んじることなく剣技の研鑽は積んでいる為、まさにその腕は熟練のソードマスターの領域にまで達している。その高速の初撃がアゾを襲う。
人間なら確実に捉えることが出来たであろう初撃にアゾは見事に反応する。
「私の突きを躱すか……しかし!」
ブローズは突きを躱されても尚、手を緩めることなくアゾを目で追い、避けた横へと剣を振る。しかし、その剣も空を切る。次の瞬間……アゾの短剣がブローズの首を切り裂いた。
「惜しかったな人間……あんたの攻撃は相当なもんだよ。たとえ猫の亜人でも俺じゃなきゃ躱せなかったかもな」
ブローズは落馬し絶命すると、アゾの部隊が歓声を揚げ、エンドラ隊は士気が下がる。
「よし! このまま敵将を討つ」
アゾは敵将エンドラへと向かう。
「エンドラ将軍! ブローズ隊長が討たれました! 討った敵がこちらに向かって来ます」
「まさか……ブローズが討たれるとは……私が行く」
「しかし、ブローズ隊長が一撃も与えられず討たれたのです。危険です!」
ブローズの強さをよく知っている部下が、必死にエンドラを止めるが、エンドラは聞かない。そして、目の前にはそのブローズを討った本人が来た。
「あんたが帝国軍の総大将だな。悪いがここで死んでもらうぜ」
アゾはエンドラに向かって飛び掛かる。アゾはエンドラを見ただけでその強さをヒリヒリと感じた為、最初から全力で攻撃したが、エンドラの持っている大剣の刃が自分の首元まで来たため、慌てて攻撃から防御へと切り替える。
「な!……あの大剣で俺の速さに着いてくるだと……」
アゾは自分の攻撃に反応するその動体視力もさることながら、あの大剣で自分を捉える事が出来る攻撃の速さに冷や汗をかく。
実はエンドラの大剣には魔力により重さを自由に変える事ができる魔法がエンチャントされている。その為その見た目に騙されれば瞬く間に大剣の餌食となるのである。それに加えて、エンドラ自身の剣技である。ブローズよりも磨かれたその剣技は剣聖の域に達していた。
剣聖はまさに剣を使う職業の最高峰。その実力は一騎当千である。アゾもエンドラの強さを感覚的に感じていたため、初撃を防ぐ事ができた。
「あいつはやばい……」
アゾは叫ぶ!
「奴が敵軍の総大将だ!! なんとしてでも討ち取るぞ!!!」
アゾはそう叫ぶと周りにいたセニア軍が、次々とエンドラに襲い掛かる。しかし、エンドラはその全てに対応し亜人を圧倒する。そして、アゾはエンドラが他の仲間に対応している隙を狙って、今度は低い姿勢で素早くエンドラの死角に入り後ろか攻撃をくりだす。
「よし!……もらった!」
先ほどのブローズの時と同じようにエンドラの背後に回り短剣を抜いた瞬間……エンドラの大剣がアゾの脇腹に突き刺さる。
「!!! まさか……くそ……」
「アゾ様ーーー!!」
セニア軍の悲鳴が周りに響く。そして、エンドラ将軍が叫ぶ!
「皆の者! 数はこちらの方が多い! 怯むな掛かれーーー!!」
アゾが討たれた事により、セニア軍は士気が下がり、イグニア軍は士気が上がる。それに加えて、エンドラの精鋭部隊が挟撃されている、イグニア軍の立て直しに入った為、もともと数の多かったイグニア軍は瞬く間に戦況を立て直した。
そして、アゾが討たれた事がガガ将軍や他の副官にも伝わる。
「ガガ様、アゾ様が討たれました!! 相手は敵総大将エンドラです!」
「なに!!……アゾは無事なのか?」
「深手を負ってはいるものの、幸い無事との事。ただいまラズ将軍が送って来てくれたザラス副官の回復魔法班にて治療中との事ですが、傷が回復しても戦場への復帰は難しいかと……」
「無事ならば良い! だがすぐにアゾの抜けた穴を埋める! 我が隊から500をアゾの隊へ回し、少しずつ退路の確保をさせろ!」
ガガ将軍の指示が飛ぶ中、現地ではもう一人の副官ララーナが一早く、アゾの抜けた穴のカバーに回っていた。
兎の亜人はその見た目とは裏腹に「バトルバニー」の異名を持つ程に戦いに強く、個の戦闘力では他の亜人以上に強い。特筆すべきはその脚力と聴力で、足技はもちろん、移動に跳躍を加えた戦闘術と亜人族きっての聴覚で、たとえ猫の亜人や獣人であっても忍び寄ることは不可能なほどである。
そして、その副官であるララーナも漏れなく強い上に、頭も切れる。アゾとザラスを含め、ガガ将軍自慢の副官達である。
だが、やはりララーナでも一人ではこの戦況を立て直すことは難しく、ガガの指示が届く前に少しずつ軍の後退を始めたのである。
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「何をやっておるのだ……情けない……」
突然ローブを着た一人の老人が帝国魔導部隊の陣営に現れたのである。
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