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8章

闇の魔女

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 ハヤトは、セラに問いかける。

「セラこの人(リリスとか言ったか)の傷を治療できるか?」

「お答えします。現時点では、βCoreの機能が15%程度しか使用できないため、他者への回復魔法の原理を解析できておりらず使用することはできません。」

「まだ無理か……仕方がないな」

 傷と火傷を負い苦しそうにしているリリスに持っていたポーションを渡す。

「コレを飲め」

 リリスはそれがポーションだと気付くと、今後逃げるチャンスが出来た時の為にと、素直に飲む。

「うっ…………どういうつもり?」

「お前には、聞かなきゃいけない事が山ほどあるからな」

「言うと思うの……」

「さあな、だが一緒には来てもらうからな」

 そう言って、ハヤトはリリスを連れ、乗ってきた馬を探す。

「あれ?馬がいない……」

 冒険者としては、痛恨のミスである。
馬を木に繋いでいなかった為、ハヤトやリリスの放った魔法の音に驚いて、荷物だけを残して逃げてしまったようた。

「しまった! ここから町まで馬で1時間程掛かったのに……今から怪我人を連れて歩いたら、どの位の時間がかかるか…………くそっ……どうする……行けるところまで行くか」

「エルマの街から現時点の距離……約8㎞と推定。徒歩で帰る場合の所要時間は約1時間35分程度です」

 セラが瞬時に答えを教えてくれたが、怪我人を連れて歩く事は考慮されてなさそうだ。

 討伐作戦は、夕方から始まったのだから当然今はもう夜、怪我人を連れて歩けば、さらに時間が掛かる。馬に乗って早く帰りたかったハヤトは、ガックリ肩を落としながら、僅かな荷物だけを持って町の方へ歩きだす。

 しかし、いくらポーションを飲ませたとは言え、傷はさほど癒えておらず、歩くのがかなり辛そうだ。
それに、なにやらさっきから雰囲気や言葉遣いに違和感を感じる……。

 戦っている時は邪悪そのものだった雰囲気が、今は少しだが柔らかくなった様な気がする。おそらく、精神支配のアイテムから解放されたせいなのだろう。
 だが、そんな事を気にしてもいられないので、街に向かって歩き出す……がリリスがほとんど歩けない。

「やっぱり、これ以上歩くのは無理か……仕方ない、今日はここで野宿して、明日町へ向かう」

 リリスの方を見ずにハヤトは言う。ハヤトは街道の北側で手頃な場所を確保し、枯木を集めて火を起こす。
起こすと言っても、セラに頼めば簡単に火を付けることが出来る。地球では、理屈は知っていても、ライターなどの着火道具が無いと火など簡単に起こせないので、こう言う所は便利だと実感する。

(セラ、火を頼む)

 ハヤトは頭の中でセラに頼む

「了解しました」

 セラは目の前の枯れ木に瞬時に火をつけ、ハヤトは焚火の火が安定したのを見計らい、持ってきた荷物の中から食料と水筒そして、水を分ける様に鉄製の小さな鍋を取り出し、そこに水を入れ、食料を半分にしてリリスに渡す。

 当然今回の討伐作戦が、長旅な訳が無いので食料も水も最低限しか持ってきていない。

「ほら、食べろよ」

 ハヤトはリリスの手を縛っていたロープをほどいてやる。リリスは縛られていた手首を、痛そうにさすりながら、渡された食料と水に手を付けず、何か言いたそうにハヤトを見ている。

「何だよ? 一人分の食料しか持ってこなかったんだから、それで我慢しろよ。それに毒なんか入ってないぞ」

 そう言って自分の手にある食料と水を口に入れる。だが、やはりリリスは食料と水に手を付けようとしない。

「私は……あなた達を殺そうとしたのよ。なのになぜ?」

 大方、あなた達を殺そうとしたのに何故、食べ物を分けてくれるの的な事を言っているのだろう。理由は簡単だ、可哀想だから! それに、記憶が戻った以上、やはりオレは道徳教育の行き届いた日本人だ。腹を空かせ、怪我をしている人を横目に、平然と飯を食えるような図太い性格をしていない。それが、女性なら尚更だ。

 だが、そんな事は言えないので、適当に誤魔化す。

「明日も最悪、町まで歩かないといけないんだ、途中で倒れられるとオレが担いで行かないとダメだろ? それに、あんたもオレに担がれるのは嫌だろ?」

そう言うと、リリスの足首を見る。

「あーそれから、足首を見せてみろ……けっこう腫れてるな……ちょっと待ってろ」

(セラ、木の枝を材料にして作れる添え木の作り方)

 頭の中でセラに問いかけると、作り方の詳細が左目のモニターに映し出され、ハヤトはそれを元に近くの木から、太めの枝を4本切り取り、ナイフで削って添え木を作成しリリスの足首を固定する。

「少し痛いかも知れないけど、我慢しろよ

「うっ……」

 リリスが痛みに顔を歪める。

 「っと……………………これでいいかな」

 リリスはこの男の自分に対する対応に信じられない気持ちになる。この世界の捕虜はいわば、奴隷以下、男よりも命の価値が低い女ならなおさらだ。歩けないのならば、引きずってでも連れて行けばいい。聞きたい事あるなら拷問もするし、女なら凌辱もする。結果捕虜を死なす事も当たり前の様にある。
 なのに、目の前の男は、捕虜に自分の少ない食料と水を分け与え、体調まで気にかけるしまつ、全てが常識外れである。
 だがリリスは、そんなハヤトの考えや、行動に違和感を持ちながらも受けた傷と疲労により、いつの間にか意識を失なう様に眠りに就いていた。



ーーーー



リリスはいつもの夢を見ていた。

 身なりの良い貴族風の女の子が自分の隣で、にこやかに笑いながら、話しかけてくる。

「ユーリ……」

 前の席には、大人が2人、リリスの父と母だ。

「お父様……お母様……」

 どうやら雨の中、馬車にのって移動している様だ。

 急に馬車が止まり、御者の悲鳴が聞こえる。

 馬車の扉が開き、ずぶ濡れの見知らぬ男が剣を持って入ってきた。

 お父様が私達に何かを叫んでいるが、次の瞬間、血しぶきが馬車内に飛び散る。お母様の誘導で、私達は男が入って来た方とは反対側の扉から、外へ飛び出す。

 だが、手遅れだった。様々な武器を持った20人位の男達が馬車を取り囲んでいる。
雨の中、お母様が私達の前で両手を広げて跪き、私達の助命を懇願している。私達は、泣きながら成り行きを見守るしか無い。

 他の男が来て、お母様の綺麗な金色の髪の毛を掴み、馬車の反対側へ引きずって行こうとする。妹のユーリが、私の手を離れ泣きながらお母様の元へ駆け寄ると、男の無慈悲な剣が振り下ろされた。妹は剣で切られ、馬車の向こう側からは、お母様の悲鳴がが聞こえる。

 どれくらいの時間が過ぎたであろうか、知らない間に、お母様の悲鳴が聞こえなくなり、男達は馬車を奪って引き上げて行った。

 過ぎ去った馬車の向こうには、いつも綺麗で優しいお母様が、裸で横たわったまま、ピクリとも動かない。私は、お母様の元へ駆け寄り絶句する。身体中傷だらけで、口からは血を吐き、胸には短剣が突き立てられている。

 一目でわかる、死んでいると。

 私は、雨の降る中、ただ行く当ても無く、夜の森の街道を歩いていた。こんな時間にこんな所を子供が歩いていては、いつ魔物に襲われてもおかしくは無い。
 けれども、そんな事はどうでも良かった……家族は全員殺され、自分だけが生き残っていても何の希望も見出せない。

 家に帰る方向も分からない……それどころか、ここが何処かも分からない。
その時、背後からシワがれた声に呼び止められた。

「ほっほ~。才能を感じて来てみればまだ、子供とは……成る程、先程盗賊に殺された家族の生き残りか? 復讐したいか? お前の大切な家族を奪った奴らに。力を貸してやっても良いぞ! どうじゃ? したいじゃろ……復讐フフフフ……」

 その老人の目が怪しく光る。

「さあ、コレをやろう。このサークレットは、お前に力を与えてくれる魔法の道具じゃ」

 私は……逆らえなかった……いや、逆らわなかったのか……
そして、サークレットは私の額に嵌められた……次第に憎しみや憎悪などの負の感情が増してくる。

「自分が自分で無くなる……怖い……怖い……いやーーーーっ!! …………憎い……憎い……殺してやる!!」

 マリアの目からは、血の涙が流れ落ち頬に赤い筋が入る…

「そうじゃ、お前の名前は今日から、リリスじゃ」


ーーーーーー


「おっ…おい大丈夫か? おいっ、おい!」

 ハヤトは優しく女の肩を揺する。

「ううっ……はっ!…………ここは……うっ……」

リリスは立ち上がろうとして、傷の痛みと虚脱感で身体に力が入らずにその場にヘタリ込む。

「まったく……捕虜くせに熟睡するとか……どう言う神経してんだか。傷はまだ癒えてないんだから、大人しくしてろよ」

 リリスは周りを見て、今度は自分の身体と服を確認する。

 目の前の男との戦いに敗れ、レギオンに見捨てられ、あまつさえ殺されかけた。任務に失敗したのだから、当然と言えば当然だ。
 そして、その精神的ショックと、受けた傷により、気を失なう様に眠ってしまったらしい。

 しかし、新たに腕や足の傷も治療され、布が巻かれている。

「これは? あなたが……」

「オレ以外に誰がいるんだよ」

「フフ……そうよね…………なぜ私を殺さないの?」

「さっきも言っただろ? 町のギルドまで連れて行って引き渡し、情報を聞き出すって」

 ハヤトは、ほんの少しだけだがリリスの顔からは険が取れ表情が柔らかく変わったように感じた。

「その様子じゃあ、まだ歩けそうにないな……もうすぐ夜も開ける、そうすれば、街道の人通りも増えるだろうから、馬車でも通れば乗せてもらえる様に交渉する。それまでは、休んでろ…うう~~寒っ…」

 リリスはある事に気づく、この季節の夜はまだ冷えるのに、自分の身体がそれほど冷えていないこと、そして性的な暴行をされていないこと。目が覚めて立ち上がろうとした時に自分の身体に布が被せられていたこと。

 目の前の男は、私が気を失っている間も、ずっと寝ずに火の番と魔物に対する警戒をし、自分の分の野宿用の布を、私に被せ体温の低下を防いでくれていた。

 リリスは盗賊達に家族を殺され、自分の魔法の才能を見出したレギオンの誘いにのり、サークレットを受け取ってからは、増幅された怒りと憎しみに身を委ね生きてきた。

 そして、強い魔力の才能により、いつのまにかイーブス教の黒衣の執行者『闇の魔女リリス』として破壊と殺戮を繰り返していた。
 
 そんな自分が、この男の優しさに困惑し動揺している。悪虐の限りを尽くして来た自分に対する優しさに…考えれば考えるほど何故かイライラする。

「なんなのよ……今更……人としての感情なんて捨てたはずなのに………………」
 

ーーーー


 野宿と言う環境に慣れていない地球人なのだから、当然であるが、結局ハヤトは一睡もせずに夜明けを迎えることになる。

 ようやく日が昇り、辺りも明るくなり始めた為、ハヤトは出発準備の為に、まずは水と食料の確保に向かった。 一先ず、水は近くの湖に汲みに行く。と言っても、携帯用の皮袋で出来た水筒だから大した量は入らないが、2人分くらいなら問題はない。だが、まずは鉄鍋で水を掬いセラに質問する。

「この水は飲めるか?」

「…分析結果……殺菌すれば大丈夫です。殺菌しますか?」

「頼む」

「紫外線殺菌を開始………殺菌が完了しました」

 ハヤトは殺菌された水を水筒に入れると言う作業を3度繰り返して水筒を一杯にする。

 しかし、魔法で水を作れるのでは? と思うかも知れないが、魔法で作り出した水は魔力を水に変えているだけなので、魔法の効果が切れると同時に水は魔力に戻り霧散する。

 たしかに、飲んだその時は渇きを癒せるが、暫くして魔法の効果切れれば、たちまち、前に飲んだ時よりも更に喉が渇き、下手をすれば一気に脱水症状を発症してしまうので、余計に危険である。

 因みにこれは、この世界では一般的な常識である。

 次に、ハヤトは湖に魚がいないかを調べると、朝早いお陰で魚達が、餌を求めて岸に集まって来ている。

「よし! これなら」

そう言うとハヤトは、湖面に手を向ける。

「セラ……」

 湖面に電撃が走り、近くにいた魚が浮いてくる。

「うわっ……ちょっとやり過ぎたな……」

 湖面には30匹位の魚が痺れて浮いていた。

 ハヤトはその中でも特に美味しそうな魚をセラに鑑定させ、適当な魚を数匹持って戻った。

 結局、昨日戦った場所からそんなに離れなかったので、リリスが逃げ出そうとしていない事は、ハヤトのいた場所からも見えていた。それに、万が一逃げても捕まえる自信があった。

 夜が明けて、少し時間も経過したが、まだ街道を行く人影は見当たらない。

「まだ、あと1時間は人が来ないだろうな……」

 そう言うと、ハヤトは消えかけている焚火に木を焼べ、串の様に尖らせた木に魚をさし、周りに立てる。そして、水筒と程よく焼けた魚をリリスに渡す。

「何?……いらないわ……」

 リリスも食べろと言われている事は分かっているが、やはり素直には手を出せない。

「食べないで、歩けなくなったら町に帰れないだろうに……」

「どうせ私は捕虜、引きずってでも連れて行けばいいじゃない」
 
「そんな事は出来い。いいから食べろよ……勿体ない」

「何よ! じゃあ貴方が食べればいいじゃない!」

 リリスがイライラしたように反論してくる。

 しかし、無理矢理食べさせる事も出来ず、この季節では保存食として焼き魚といえど、持って行くことも出来ないので、ハヤトは焼いた魚を焚火の中へ放り込んで燃やした。もちろん、こんがり焼けた魚を放置しておけば、魔物が臭いに釣られて森から出てくるかも知れないからである。

 そして、ハヤトが朝食を摂り終わる頃には、日が昇り気温も上がって来た為、ハヤト達は予定通りエルマの町へと歩き出した。

----------------------

 ハヤトは、エルマ方面へ歩き出して1時間程経っているにも関わらず、街道に人通りが少ない事を不振に思いながらも、リリスの体調を気にしながら、歩調を合わせて歩いていた。

「人通りがえらく少ないなぁ。これじゃあ乗せてくれる馬車も見つからないか……」

 そんな事を呟いて街道を眺めていると、後ろで、ドサッと音がしたので、振り返ると、リリスが倒れていた。
ハヤトは駆け寄り、リリスを抱き起すとセラに診断をさせた。

「セラ、どうだ?」

「……疲労の蓄積と空腹、水分不足による軽い脱水症状と思われます。直ちに水分の補給を推奨します」
 
「やっぱりか……」

 ハヤトは水筒を取り出し、リリスに飲ませようとする。

「おい、飲めるか?」
 
 リリスは意識を失い痙攣を起こしていて、口が開かず水が飲めない状態になっている。

「仕方がないか……」

 ハヤトは水を口に含み、両手でリリスを抱え口移しに水を飲ませると言う行為を数回繰り返し、最後に回復薬を同じ要領で、飲ませる。

 すると、回復薬を飲ませている途中で意識が覚醒したのか、リリスは驚いてハヤトにビンタをする。

「なっ!…………何をするのよ、無礼者!!」

「イッタ……無礼者って……空腹と脱水症状で倒れたから水と回復薬を飲ませたんだろ」

 リリスは脱水症状と言う言葉は聞いた事が無かったが、自分が倒れたことを思い出したようで、真っ赤な顔をしてハヤトに抗議する。

「余計な事しないでよ!!」

「まったく……助けてやったのに……」

 ハヤトは、リリスに聞こえない程の小さな声で文句を言った。

「それだけ元気ならもう大丈夫だな。それから、少し休んだらまた歩くからな」

 ハヤトはそう言うと、リリスに水をもう少し飲むように付け加え、水筒を渡した。

「何よ……何なのよ!」

 リリスは文句を言いながら、無意識のうちに自分の唇に指を添えていた。
 その感情に戸惑いながら…………






 
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