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―Ⅵ―
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「さて、そろそろこちらも始めるか」
そう言って僕が連れて行かれたのは、歩さんが『指導』を受けている、更に隣―――三つ目の鉄格子の嵌った部屋だった。
一つ目の部屋と同じく、洋風の拷問室といった様相の部屋は、奥の壁にはX字型の磔台が据えられ、天井のあちこちから滑車がぶら下がりロープや鎖が垂れていて、壁の棚には怪しげな道具が並んでいる。
がしかし最初の部屋とは、いささか趣きが異なっていた。
“・・・!?”
まず目を引くのは、部屋の中央にある背凭れの付いた大きな椅子だ。
まるで産婦人科にでもあるような分娩台に似た椅子は、あちらこちらに付いたベルトや、ぶら下がった鎖からとても医療器具には見えない。
その他にも、長方形の土台に乗った――― 一体化した―――ボール状の本体から凶悪なディルドが直立して、端からU字型を逆さにしたようなハンドルグリップが付いたそれは、おそらくはピストンバイブだろう。
その横には、横に長いH型に組まれた金属製の四つの足場の先端に、革製のベルトが取り付けられ、真ん中を通るバーのから大きさの違う、鉄輪の付いた2本の棒が直立した金属製のそれは、何に使うものかは分からなかったが、とても禍々しい雰囲気を醸し出していた。
また天井からは、分厚いクッションでカバーされたX字型のボードが、その四隅から極太のチェーンで吊られてぶら下がっている。
“・・・・・”
そんな不穏極まる部屋に連れ込まれた僕は、不安――― 一抹の期待―――に包まれていた。
「では、早速始めるか・・・と言いたいが、流石に今日は色々あって疲れただろう。
そこで、もう今夜はこの椅子に座って休ませてやろう・・・」
言って、件の分娩台(?)を指し示した。
“・・・・・えっ!?”
その言葉に、僕は二重の意味で戸惑った。
ひとつは直ぐに何かをされると思っていたのに、〝休め〟と言われて拍子抜けしたのと、もうひとつは、指示された椅子そのものにだ。
“あんな椅子に座ったら・・・”
座面の前に左右それぞれの足を乗せる支脚台のあるそれは、座れば足を開いて股間を・・・尻どころか菊門を丸出しにしてしまう。
その事実に、僕は無意識に首を振って後ずさっていた。
パアンッ!
「ヴあ゛っ!」
そんな僕の尻に、後ろにいた受付嬢がすかさず平手打ちを見舞う。
「はら、はやく座りなさい」
パアンッ!
「ヴあんっ!」
愉しげにお尻に平手打ちをしながら、受付嬢が横から僕の顔を覗き込む。
「それとも、尻叩きが好きでされたいのかな?」
「おぉっ、それなら、スパンキングラケットがあるぞ!」
そう言って『PTA会長』が、棚から黒い革製の卓球ラケットのようなものを取り出した。
“っ!!?”
「・・・だって。どうする?」
嗜虐的な笑みを浮かべる受付嬢に、僕は諦めて分娩椅子(?)に歩み寄り腰掛けた。
「うふふ・・・。ほら、ここに足を乗せて・・・」
「ヴヴっ・・・」
抵抗できないまま、足を支脚台に乗せられて足枷で繋がれると、膝もベルトで固定されてしまう。
それからウエストもベルトで固定され、袋状の手枷をヘッドレストの上に取り付けられた、冂型のフレームに付いた金具に繋がれ固定されると、全ての自由を奪われてしまった。
「ヴヴっ!・・・・・」
“ああっ!・・・・・”
頭では無駄と知りつつ無意識に身を捩るが、当然の事ながら碌に身動きすことも出来ず、これから行われるだろう事に目の前が暗くなっていく。
「さて、もうこれはいらないな」
そんな僕を見ながら『PTA会長』が、無造作に乳首に付けられたクリップを引っ張ると、パチンっという小さな音と共に外れ、じぃ~んとした痛みが走った。
「ヴあ゛ん!」
「あらあら、こんなにぷっくり勃てちゃって・・・痛かったわよねぇ」
「ヴヴぁん!」
痛みの所為か、挟まれ続けていた所為か、勃ったままの乳首を、くりくりと指先で捏ね繰り回しながら、受付嬢が分娩椅子の脇から出ているハンドルに手をかける。
“!?”
そうしてゆっくりと廻しはじめたハンドルの、キィキィという金属音と共に起こった変化に、僕は目を見開いた。
なんと支脚台が左右に開き始めたのだ。
「ヴぁっ!」
肩幅より少し広い程度に開かれていた足が、見る間に左右に割り裂かれ、大の大人が立って入れるほどに開脚させられる。
“ああ・・・そんな・・・”
「ふふふ・・・こんなものかしらね。・・・ほぅら、アナルまで丸見えよ」
受付嬢がそう言って、穴開きブルマの穴を拡げると、菊門に指を這わせた。
「ヴぁん!」
“やぁん!”
とその時、鉄格子の外からの明かり以外、少し暗かった室内が、眩しい程の光りに照らされる。
“つっ!・・・何!?”
今まで薄暗かった為に気付かなかったが、入り口のある鉄格子の上に、大きなモニターが設置されていて、その電源が入れられたのだ。
“あっ!”
そして、そこに映し出されたのは、先程の〝障害物走〟の映像だった。
薄いブルーのTバックレオタードで、スタートラインに立っている姿が映し出されている。
“あぁ・・・、あんな恥ずかしい恰好・・・”
第三者からの視点に、改めて羞恥心が沸き起こり、自然と顔に血が昇ってきた時、映像の中の自分が走り出した。
“あ・・・あ・・・、あんなにお尻振って・・・”
Tバックのレオタードのせいで、お尻を丸出しにして走る姿に、目が離せなくなる。
そして最初の障害である網を、四つん這いで潜りはじめた自分の姿に、無意識に首を振ってイヤイヤをする。
すると、画面の中の自分が、急に尻を空に向かって突き出した。
“あっ!・・・あの時・・・”
そう、網を押さえられた時だ。
“・・・まるで、誘っているみたい・・・”
網の中で尻を突き出し、もがく様はとてもイヤラシく、目が釘付けになったその瞬間だった。
「ヴぃあ゛ん!」
不意に菊門に何かが挿入され、グリグリと掻き回される。
「あらあら・・・。散々皆さんのちんぽで、解されたせいかしら、2cm位のアナルパールは楽勝ねぇ・・・」
「ヴヴん!」
適度な柔軟性のある、球が連なったような、ゴム製(?)の張り形を、掻き回すように出し入れしながら、受付嬢が独りごちる。
「ああ、マコトくんはゆっくり鑑賞して休んでていいぞ。その間に〝拡張〟しておいてやるからな」
「ヴぁん・・・!」
言って『PTA会長』と受付嬢が、僕の股間の間に入り込み、菊門を弄りはじめる。
その間にも映像は進み、山登りの斜面を這い上がる姿が映し出されていた。
「それじゃあ・・・次は、3cmね」
受付嬢のその言葉と共に、ズブリとアナルディルドが差し込まれるのと、映像の中の僕が斜面を滑り落ちて、尻もちをつくのが同時だった。
「ヴあ゛ぁ!」
「あらぁ・・・、これも楽々ね・・・」
掻き回すようにアナルディルドを出し入れしながら、受付嬢が愉しげに言うのを聞きながら、視覚での羞恥責めと、菊門との同時責めに僕は身悶えた。
「では、次は3.5cmだな・・・」
「ですねぇ!」
愉しそうに僕の菊門を苛めながら、二人が次のアナルディルドを手に取る。
「あ゛ヴぁっ!」
これ見よがしに太い球が連なった、アナルディルドをチラつかせ、くぐもった声を上げる僕に構わず、菊門に当てがう。
「ヴぃあ゛!」
「ふふふ・・・」
妖しい嗤いを浮かべ、たっぷりとローションを塗したアナルディルドを、ググッと押し付けられた次の瞬間、ずぶんっという感触と共に然したる抵抗も無くディルドが侵入する。
「ヴヴぅ~~~!」
「あらま!・・・これも、案外すんなり入ったわねぇ・・・」
球の一つ一つが入ってゆく感触を教える様に、ゆっくり挿入しながら、やがて全てが尻穴に納まった。
「しかし、もうそろそろ慎重にした方が良いだろう・・・」
「ええ、そうですね」
『PTA会長』と受付嬢が、そんな会話を交わしながら、アナルディルドをゆっくりピストンさせ始める。
そうして菊門を苛めること数分・・・、映像がいつの間にか、輪潜りを過ぎローションの池でトローチを拾った僕が、濡れながら立ち上がる映像に替わる頃、次のアナルディルドが見せ付けられた。
“・・・・・っ!”
それは今までのモノと違い、亀頭の・・・カリ首のエラが張った、ペニス型の凶悪なシルエットのディルドだった。
「うふふ・・・これは、一番太い根元で3.8cmあるの、全部挿入てあげるからね」
「ヴぁあ゛ん!」
ローションのせいで徐々に透けていく、Tバックレオタードの映像を背景に、受付嬢がゆっくりとディルドを菊門に埋没させていく。
球状のものと違い、先細りした形状の所為か、最初のカリ首までするりと這入っていくディルドが、竿の部分に達したとき突然衝撃が走った。
「う゛う゛んっ!」
〝ヴヴウゥゥゥン〟という羽虫の様な音と共に、ディルドが震え出したのだ。
「ふふふ・・・どう?バイブのお味は?」
かなり強力なモーターが仕込まれているのか、強い振動で震えるディルドを、小刻みに出し入れしながら受付嬢が言ってくるが、僕は呻く事しか出来なかった。
「ヴヴぅ~~~~~!」
「気持ちイイ?・・・ほぅら、もうすぐ根元まで挿入っちゃうわよ・・・!」
愉しげに手元のディルドバイブを操りながら、菊門を嬲ってゆく。
やがてディルドバイブの全てが飲み込まれると、振動はそのままに放置される。
「ヴあ゛ぁ!・・・ぶう゛んっ!」
「ほら・・・画面の中の君も、良い感じに悶えているわよ・・・!」
振動で麻痺したのか、菊門の中のディルドバイブを、イキんで押し出す事も出来ずに器具に弄ばれながら、促された視線の先のモニターの中で、自分がローション塗れで一本橋に跨っているのが映っている。
“・・・ああ・・・気持ち・・よかった・・・な・・・”
思い出される感触・・・快感が菊門を責める、ディルドバイブの振動とシンクロし始める。
「ヴあ゛ん!」
そんな僕の反応を察したのか、しばらく放置されていたディルドバイブの、抜き差しが再開される。
〝ずちゅっ、ずっちゅっ〟とイヤラシイ粘液音を立てながら、菊門を嬲られ続けること数分、もはやすっかり根元まで挿入るようになったのを確認して、受付嬢がディルドバイブを引き抜いた。
「さあ、次は4cm越えよ。覚悟はい~い?」
「ヴぁ・・・・・!」
映像は後ろ手拘束で、菊門からバイブを生やし、尻を振りながらヨタヨタ、フラフラ歩く自分の姿に替わり、それをバックに受付嬢は次のディルドバイブを掲げた。
直前のモノと同様のペニスを模したそれは、前のモノほどカリ首は張っておらず、先端から根元まで滑らかだ。
「・・・いくわよ~!」
今度は初めからスイッチを入れたのか、〝ヴ~~~ン〟と唸りを上げ振動するそれを、菊門に押し当ててくる。
「ヴうっ!」
先細りした先端が、ムリムリと菊門を押し拡げて侵入を始め、滑らかな外見とは裏腹に、血管の凹凸などかなりリアルな造りが、括約筋を刺激する。
「ヴヴぅ!・・・ヴヴヴぅぅぅ~~~!」
それでも無理に押し込もうとはせず、じっくりと焦らすように―――事実は振動で解れるまで待って―――ゆっくりと挿入を続けていく。
そうして根元まで全て埋まると、振動を強くしディルドバイブの長さ一杯まで使って、ゆっくりとグラインドを始める。
「ヴヴん~~~~~!」
今までより菊門の中を、みっちりと埋めたディルドバイブの振動に、自然と腰を揺らし喘いでしまう。
画像の中では、最後の障害(?)の前で、地面に座り込みフェラをしている僕が、時折バイブの底を地面に当てているのが見える。
競技(?)中は自覚していなかった―――無意識の動作―――が、より快感を感じようとしているのだろう。
“・・・・・あぁ、あんなこと・・・してる・・・”
同じようなバイブで責められているからか、映像の中と現実の感覚が、より強くシンクロしてくる。
「あ゛あ゛ぁぁぁ~~~!」
やがて映像の中の自分が、タイムアップして立たされ、四つん這いでバイブを抜かれるのと、現実の菊門から抜かれるのが同時だった。
「ヴあ゛ん!」
「うんうん!・・・短時間でここまで拡げて、裂けてないわね。えらいえらい!」
「ああ・・・。まったく優秀だ、素質がある」
感心したような、嘲るような口調で言いながら、二人が次の準備に取り掛かる。
「うふふふ・・・。次は、4.5cmよ」
「い゛ヴぁっ!」
明らかに今までと違う太さに、僕は束の間我に返って慄いた。
「ふふふ・・・、最低でも5cmまで呑み込める様にして、その太さで感じれるようにしてあげるからね・・・!」
そう言って、受付嬢はディルドバイブのスイッチを入れると、僕の菊門に躊躇いなく挿入を始める。
「ヴヴんっ!」
滑らかな亀頭がするりと侵入して、徐々に太さを増すディルドバイブが、振動を伴ってゆっくりと焦らすように僕を苛む。
そして、段階を踏んで太さに慣らされた所為か、僕の菊門は意外と容易く、それを受け入れていた。
「ヴヴ~~~~~!」
四つん這いで犯されながら、トラックを進む光景をバックに、僕の菊門は今までより時間をかけて嬲られ続ける。
そうして場面が変わり、救護テントの中での輪姦―――乱交(?)―――へと、画面が移り変わって暫くしてから、ようやくディルドバイブが引き抜かれた。
「ヴぅ・・・・・」
「ふむ・・・初日だし、今日はこんな処か・・・。では、本日最後の仕上げだ」
ディルドバイブを抜かれるなり脱力した僕に、『PTA会長』はそう言って〝く〟の字をした金具を取り出した。
“・・・?”
浅く荒い息をつきながら、霞む視界にそれを捉えたが、正直なにをする物か分からない。
「これが、何に使う物か分からないだろう?これはな・・・」
言って受付嬢から、今さっきまで僕の中に入っていた、ディルドバイブを受け取ると、〝く〟の字の金具に沿うように取り付ける。
そして僕の足の間に屈みこむと、カチャカチャと小さな金属音がし始めた。
“・・・・・まさか・・・!?”
そこで、ある推測が閃いた僕が、声を上げるより早く〝それ〟が現実になった。
そう、再びディルドバイブが挿入されたのだ。
「ヴびんっ!」
「・・・こうして、ディルドバイブを固定する為のモノなのさ」
先程まで挿入っていたせいか、何の抵抗も無く挿入部の根元まで、するりと這入ったディルドバイブを固定すると『PTA会長』は立ち上がった。
「それでぇ~、スイッチを入れるとね・・・」
「ヴヴん~~~!」
手で持っていた時と違い、しっかりと固定されたためか、より振動が強くなっている。
「どお?凄いでしょお!」
「・・・この椅子もそうだが、参加企業に〝好き者〟の技術者が居てね、こういった改造や制作をしてくれるんだ・・・だから」
言いつつ『PTA会長』が手元のスマホを操作するなり、ディルドバイブの動きが変化する。
「あ゛あ゛ぁっ!」
「まずは、スィングだ」
固定されている為〝グイングイン〟と力強く、菊門を・・・尻穴の中を掻き廻してゆく。
「善いでしょお?」
「ヴあ゛ぁっ!」
半ば無意識に上半身を捩って逃れようとするが、腰から下が足までがっちり固定されていて、逃れられない。
「さて次は、ピストンだ」
「あ゛がっ!!」
一体どうなっているのか、尻穴の奥の壁まで届いた、ディルドバイブが無慈悲に、奥の壁をノックする。
「更にこれをこう設定すると。・・・振動・スィング・ピストンに強弱がランダムに襲うという訳だ」
説明しながらスマホを操作して、ディルドバイブの動きに更なる変化をもたらした。
「ヴあ゛ぁっ!あ゛あ゛ぁっ!」
「しかもぉ~!これ、電池式じゃないのよ」
悶え喘ぐ僕を見やって、受付嬢が愉しげに言った。
「ああ、これはコンセント電源だからな。電池切れの心配はないぞ」
後を引き継いだ『PTA会長』の言葉に、僕は顔から血の気が引くのが分かった。
「そんな訳で、一晩中(※)愉しめるわよ~~~!」
「では、ゆっくり休んでくれ」
「ヴぁっ!ヴヴん~~~!」
言ってる間にも、ディルドバイブの動きがさまざまに変化して、―――しかも、僕自身は気付いていなかったが、ペニスは完全勃起してカウパーを垂れ流していた―――僕は喘ぎのたうった。
「びゃぁ!どヴでぇ~~~!」
「それじゃ、良い夢を~~~!」
くぐもった悲鳴を上げる僕に、最後に手をひらひらさせて受付嬢が出ていき、廊下の明かりが消されると、室内はモニターに照らされるだけとなる。
「あ゛あ゛あ゛ぁ~~~!」
〝ぶぅ~~~ん〟というモーター音と、くぐもった喘ぎだけが響く室内は、やがて自らの輪姦乱交の映像が終わりモニターが消えると、赤い照明に包まれるだけとなる・・・・・。
「あ゛う゛う゛ん・・・あ゛ん・・・」
そうして赤暗い闇の中に、いつしか僕の意識は溶けていった。
〝ぱしんっぱしんっ〟
頬を張られた痛みで意識を取り戻したとき、僕の菊門の中でディルドバイブは、今だに暴れていた。
「目を開いたまま失神なんて、余程愉しんだようね・・・」
「ヴあ・・・」
呆れたように―――でもどこか愉しげに―――言って、受付嬢がスイッチを切らぬまま、ディルドバイブを引き抜いた。
「ヴぁんっ!」
その衝撃にビクンっと尻を震わせる。
「あらあら・・・、流石に一晩中入れっぱなしだと、中々閉じないわね・・・」
入れられたローションと、腸液が混ざった液体を垂れ流す、僕の菊門を覗き込みながら受付嬢が呟く。
それから拘束と猿轡を手早く外した受付嬢に、僕は分娩椅子から降りる様に促された。
「ほら、立って歩ける?」
「う・・・あ・・・」
言われて椅子から降りようとした僕は、しかしながら転げ落ちそうになってしまった。
「うわっとっ!」
それを受付嬢に支えられ―――女性の恰好をしていても、流石は中身は男性である―――て、ようやく床に降りるも、腰が抜けた様になっていて、その場に頽れる。
「まったく、凄い有様ねえ・・・」
座っていた分娩椅子(?)を部屋の隅に動かし―――キャスター付きだった―――ながら、自らの体液で汚れたブルマと体操服を見て、ため息を吐いた受付嬢が、僕の傍らに歩み寄って膝を付いた。
「さ、先ずは服を脱いで。洗浄よ!」
「あ・・・う・・・」
ハッキリしない意識で、されるがままに服を脱がされると、手足枷はそのままに四つん這いの姿勢にされる。
「あ・・・?」
それから腰の下にクッションのような台を入れると、更に右手・右足、左手・左足を其々に繋いで、尻を突き出すポーズで固定されてしまった。
「・・・バルーンカテーテルを持ってきて正解ね」
「うぅ・・・?」
思考が廻らないまま、背後で何やらしている物音を聞いていると、不意に菊門への違和感を感じた。
「あ、あ、あ・・・」
何かが菊門の中で膨らんでいるのだ。
「さあ、最初は1ℓ ね」
やがて、その何かが尻穴を埋め尽くすと、受付嬢はそう言った。
「ああ・・・?あっ!くっ・・・うっ・・・」
「安心しなさい。ただのぬるま湯よ」
その言葉を証明するように、液体がドクドクと腸内に流し込まれてゆく。
「うっ、くうっ!ううぅ・・・」
「ふふ・・・、尻穴に入れたバルーンのお蔭で、一滴も漏れないから安心してね」
程なくして液体の流入が止まると、信じられない程の膨満感にお腹が・・・内臓が圧迫される。
「ぐっ!くっ・・・くる・し・・い・・・」
流し込まれた液体に、まるで妊婦のように腹を膨らませて、僕は呻いた。
「30分はそのままよ。耐えてね・・・」
「ひぐっ・・・ぐうぅ・・・、そ・んな・・・くぅ・・・痛・・ぃ・・・」
今にもはち切れそうなお腹に、鈍い痛みを感じて訴えるが、受付嬢は意にも介さず、僕の背後で何かをし続けている。
顔を床に着け、突っ伏したような四つん這いの姿勢の僕は、やがてダラダラと脂汗を流しながら、苦悶の呻きを上げていた。
「くっ・・・ぐうぅ・・・!」
「・・・苦しい?、後もう少しよ」
作業を終えたのか、受付嬢が僕の頭の方に廻り込み、覗き込んでくる。
「も、もう・・・うぐっ・・・助・け・・て・・・!」
「駄ぁ目~!あと、15分」
「そん・・な・・・!」
それから永遠に続くかのような、苦しみの時間が過ぎ、受付嬢のスマホのタイマーが鳴った。
「はあい!時間よぉ~」
「・・・・・」
しかしその時には既に、僕は絶え間なく襲う、腹部の膨張感と鈍痛に、口をきく事も出来なくなっていた。
「よ~いしょっと!」
「ぐっ!」
聞きようによっては、コミカルな掛け声と共に、受付嬢が僕の身体を引き起こすと、透明な樹脂のペール缶に跨らされる。
「さっ!空気を抜くわよ~」
という言葉と同時に、股の間を通ってペール缶の縁から出ていた管に繋がった、卵型のゴムボールに付いたバルブを捻った。
ぷしゅ~という微かな空気音と共に、みる間に尻穴の中のバルーンが萎み、腹の中に注ぎ込まれた液体が、凄い勢いで噴き出す。
「あ、あ、あぁ~~~~~!」
しかし汚い排泄音と一緒に噴き出す汚物が、あろう事か菊門―――実質は、腹部の膨張感からの解放と併せてだろうが―――を刺激して、快感を覚えてしまう。
“・・・あぁ、うそっ!・・・気持ちイイなんて・・・”
自分自身の身体の反応に、信じられない思いに囚われながら、僕はゾクゾクと背筋を這い上る快感にペニスをピクピクさせる。
「全部出たわね・・・」
そうして、全てが排泄―――排出量を確認する為に、透明のペール缶を使用していたのだ―――されると、受付嬢は再び僕を床に突っ伏す姿勢に戻した。
「え・・・」
「ふふふ・・・。お腹の中が綺麗になって、水しか出なくなるまでやるからね~。最低あと二回は覚悟してね」
嬉々とした様子でそう宣告すると、菊門にバルーンカテーテルを挿入する。
「あ・・あ・・あぁっ・・・!」
反論する間もなく、菊門の・・・直腸の中で、バルーンが膨らみ始め、先程より強い膨張感―――菊門の窄まりが元に戻りはじめていた為―――に苛まれる。
「くっ、苦しっ・・・!」
内臓を無理矢理、押し広げられる圧迫感に、呻く僕などお構いなしに、受付嬢がバルーンを膨らませてゆく。
「今度は1.5ℓだからね!頑張って飲みこむのよ~」
「・・・そ、そんな・・・うくぅ・・・!」
思わず声を上げる僕に、しかし無慈悲に液体の注入が開始され、再び襲う腹部の膨張感に呻いた。
「ほうら、もう1ℓは入ったわ・・・後0.5ℓよ!がんばれ!」
「うっ・・・くっ・・・、ぐうぅぅぅ・・・」
そして、一回目と同じ手順が繰り返されたのち、更に三回目には2ℓもの水を注入される・・・・・。
そうしてトータル2時間にも及ぶ、浣腸責めが終わる頃には、僕はぐったりとしていた。
すっかり腸内を洗浄され、水しか出なくなったところで、浣腸責めが一段落すると、僕はようやく全ての拘束具を外され、『懲戒室』の一番奥にあるシャワーブースに連れて行かれた。
「い~い、シャワー中は絶対〝ちんぽ〟には触れない事!分かったわね」
浴槽の無いシャワーのみの、文字通りのシャワーブースで、そう念押しされた僕は、オズオズと尋ねた。
「・・・あの~、洗ってる時に触れてしまうのは・・・?」
「扉は開けたままにしなさい、監視しててあげる。・・・もし、自慰行為をしている様に見えたら、この〝貞操帯〟を着けるからね」
言って革ベルトで出来た、ジョグストラップ―――いわゆる尻割れサポーター―――に浅い楕円形の、お椀のような前当ての付いたモノを見せつけた。
“・・・あんなの、着けられたら・・・”
革ベルトのあちこちに付けられたバックルロックで、股間にピッタリとフィットするように作られているのだろうそれは、小さな南京錠がぶら下がり、身に着けたら鍵が無い限り、脱ぐことは出来ないのだろう。
「〝ちんぽ〟を弄らなければいいだけよ・・・」
「・・・・・」
しらっとした顔で言う受付嬢を、むぅっとした顔で見つめると、僕は唇を引き結んで無言で頷いた。
その後、ペニスに出来るだけ触れない様に、気を付けながらシャワーを済ますと、渡されたレオタードを身に着ける。
中高生が練習用に身に着けそうな、ハイレグではない大人しいデザインの、白の半袖レオタードは、前日に着た半袖体操服にピンク色のブルマと同じく、菊門の部分に穴が開いていた。
“・・・また、こんなのっ!”
思わず赤面しながら、同じく渡された白のオーバーニーソックス―――サイハイソックス(?)―――と、爪先まで白い上履きを履く。
透ける程薄くは無いものの、ボディファンデーション等のインナーも無しに着ているので、乳首がぷっくりと浮かび上がり、股間のもっこりも丸分かりだ。
しかもオール白の上履きは一見すると、まるでトゥシューズのように見える。
「ふふ・・・いいわね、似合っているわよ。・・・じゃあ、これも」
そんな姿を上から下まで、じっくりと睨め廻したあと、受付嬢が徐に取り出したモノを見て、僕は表情を硬くした。
“・・・あぁ、また・・・”
先程まで身に着けていた物とは、多少の違いがあるものの、それは首輪と手足枷だった。
「ほら、自分で着けなさい」
言って手渡された〝首輪〟は、前の物のようにゴツクはなく、細身で一見すると革製のチョーカーのようにも見える。
しかし、前と左右の三か所にリングが取り付けられたそれは、確かに拘束具である事を主張していた。
次に渡されたのは、前日の〝障害物走〟で使用されたのと同じ、手甲型―――ガントレット型―――の手枷だ。
そして最後に、これは先程までと同じ足枷を渡される。
「・・・・・」
それらを自らの手で身に着けさせられる惨めさに、僕は泣きたい気分になった。
「うふふ・・・まるで、奴隷新体操部員ね」
“・・・やぁ”
全て装着し、まじまじと眺められての感想に、僕は声にならない呻きを上げる。
そんな心情を知ってか知らずか、受付嬢はニヤニヤ笑いを隠そうともしない。
「さて、朝食にしましょうか。・・・昨日の昼食以来でしょ」
「・・・・・はい・・・・・」
言われて改めて自分の空腹を自覚するなり、〝ぐうぅ~~~〟と腹が鳴った。
「うぅっ・・・!」
「ふふ・・・、まあ今後の事もあるから、豪華な食事という訳にはいかないけどね・・・それで、拘束されて犬食いしたい?それとも、普通に手で食べたい?」
更に赤面する僕に、受付嬢は笑いながら、とんでもない事を言い出した。
“・・・えっ!?”
冗談を言っているのではない事は、その目を見てからも明らかで、僕は一瞬の驚きの後、慌てて首を振った。
「・・・あ、あの・・・手で食べたいです・・・」
「あら、残念。きっと今の君なら絵になるのにな・・・」
嗤いながらそう言って、意外とあっさり踵を返す、受付嬢の後に付いていきながら、僕は無意識のうちに〝その光景〟を妄想していた。
―――首輪を着け、後ろ手拘束の四つん這いで、突き出したお尻に開いた穴から、菊門が丸見えにして、犬食いさせられている姿―――。
“・・・ああ、こんな・・・”
我知らず顔を紅潮させ、意識せず少し腰をモジモジさせた僕は、窓際に小さなテーブルへと誘われていた。
その後、用意されていた簡素な食事―――パンとスープとサラダに、オートミール・・・と言うか、〝おじや〟の様な食事―――を済ませると、僕は再びあの分娩椅子に乗せられ固定されていた。
「あの、・・・・・今度は何を?」
「まずは、触診ね・・・」
“・・・?”
医療用らしきニトリル製の手袋を着けながら、そう言った受付嬢に僕は疑問の目を向ける。
と、不意に菊門へ、ヌルリとした感触と共に指が差し込まれた。
「ひっ!」
「・・・いい具合に解れてるけど・・・ちょっと締め付けが、緩いわね・・・」
一本・二本と指を入れながら、何かを確かめる様に、菊門を拡げたり、縁をなぞり弄ぶ。
「ひぃっ!・・・ダメっ、・・・拡げちゃダメぇ!」
「・・・何言ってるの。こんなに嬉しそうに、呑みこんでるくせに」
言って受付嬢は、愉しそうに僕の菊門を掻き回す。
「ぐりぐりはっ!・・・ぐりぐりしちゃ、らめぇ~!」
「ふふふ・・・物足りないのかしら、尻マンコがパクパクし始めたわよ」
「あひっ!ひぃん!」
そうして散々に、菊門を嬲ったあと、指を抜いた受付嬢に、ホッと一息ついた僕は、取り出した何かを見て不思議に思った。
“・・・あれは・・・なに?”
それはクエスチョンマークを、縦に引き伸ばし、下の点を先端に取り付けたような、見た事も無い器具だった。
「これはね・・・」
妖しい笑顔を浮かべながら、受付嬢が〝それ〟を菊門に当てがうと、ゆっくりと縁をなぞる様に這わせる。
「あ・・・う・・・」
「・・・ミルキングスティック、って云うのよ」
持ち手から伸びた、湾曲した棒の先に付いた球でも1.5cm程だろうか、昨晩使われたディルドバイブに比べれば、格段に細いそれは何の抵抗も無く、するりと僕の菊門に侵入する。
“んん・・・?”
散々弄られ解された菊門は、滑らかな球体とそれより細いロッド部分の所為か、特に何も感じない事に、不審な思いに囚われる。
「・・・なにを?・・・ひぅっ!」
しかし次の瞬間、短い悲鳴のような声と共に、僕の上半身は跳ねていた。
「ふふ・・・これは本来、身体の内側から精巣を押して、強制的に精子を搾精するものなの・・・だけど、使い方次第でね・・・」
言って〝それ〟を手繰ると、僕の下腹部の奥に、何とも言えない感触が襲う。
「ひぐっ!ひっ!ひぃぃ!」
「こうやって、前立腺マッサージにも使えるのよ」
くりくりともごりごりとも云えない、感じた事のない感触に、僕の身体がのたうった。
「ひぐぅ!・・・や・・やめっ・・・ふぐぅっ!」
今までのように性交中、偶々当たったとかではない、ピンポイントにそこ―――前立腺―――を狙って刺激され、痛いのか気持ち良いのかも判らない、不思議な感触に頭がパニックになる。
「これから一週間、毎日続くんだから、早く感覚に慣れなさい」
「ひゃぁっ!・・・これ・・から・・・一週・・間・・・そ、そん・・な・・・仕事・・が・・・ひぐぅ!」
下腹部の奥からくる刺激に翻弄されながら、絶え絶えに声を上げる僕に、受付嬢が股間の間から顔を出す。
「大丈夫よ。マコトくんの上司の部長さんには連絡済だから・・・キミは休み明けから急遽、出張することになっているの」
知らぬ間に進行していた事態に、二の句を継げない僕を、愉しげに見やって受付嬢が続ける。
「だ・か・ら、来週の金曜日までみっちり『指導』してあげるからね!」
「あぐっ!・・・ああっ・・・!」
『指導』という名の性感帯開発―――もはや『調教』―――が、一週間続くことを宣告され、僕は絶望的な気持ちにさせられる。
「ふふ・・・諦めなさい。男なのに牝イキ出来る、変態君に仕上げてあげるからね」
「あひんっ!・・・・・そ、そんな・・・・・」
ミルキングスティックを一旦抜いて、そう言った受付嬢が、別のスティックを手に取ったのを見て、僕は慄いた。
「あっ!や、やめっ!」
それは、先端が楕円形の波打つ〝洗濯板〟状になった、ミルキングスティックだった。
「駄ぁ~目!」
「あ・・・あ・・・あひっ!」
決して力任せに当てているのではなく、寧ろ優しく当てられているのだか、普段触れられない場所なだけに、予想外の強さの刺激が身体を・・・身体の芯を襲う。
「まだまだ、根を上げるのは早いわよ~~~!それに、『指導』はこれだけじゃないからね!」
「あっ!ああっ!あぁぁっ!」
最早、聞こえる声が頭を素通りしている僕に構わず、受付嬢は続ける。
「アナル拡張に括約筋トレーニング、・・・ああ、あとアナルの二段締めなんかも仕込んであげるからね~~~」
「ひあっ!・・・ひぃっ!」
コリコリと前立腺を刺激しながら、愉しげに言う受付嬢に、僕は悲鳴とも喘ぎともつかない声を上げていた。
それから5分程して、受付嬢が今度はまるで、小さなパスタレードルの様な先端形状の、スティックを持ち替える。
「あ・・あ・・あ・・」
「さ、良~く感じてね!」
息も絶え絶えで答えられない僕に、歌い出しそうな調子でそう言って、三度ミルキングスティックを挿入する。
「~~~~~~~~~~!」
散々刺激されたからか、それとも形状の所為か、今までで最も強い感触が、脳まで貫くように駆け巡った。
ウエストをベルトで固定されている為、腰が跳ねない代わりに、上半身が跳ねて反り返る。
「気に入った?・・・ふふ、嬉しいわ初日でこんなに感じてくれるなんて」
「~~~~~~~~~~!!」
もはや、気持ちいいのか悪いのかも判らず、パニックになった頭で、身体だけが反応しているような状態だ。
くりくり、こりこりと飽きることが無いように、スティックを操る受付嬢の笑顔を見たのを最後に、僕の意識は飛んでいた―――――――。
※ 実際にこんなことは出来ません、バイブやローターに使われる、放熱機構のないモーターで、長時間駆動した場合、確実に焼き付き発火します。(笑)
そう言って僕が連れて行かれたのは、歩さんが『指導』を受けている、更に隣―――三つ目の鉄格子の嵌った部屋だった。
一つ目の部屋と同じく、洋風の拷問室といった様相の部屋は、奥の壁にはX字型の磔台が据えられ、天井のあちこちから滑車がぶら下がりロープや鎖が垂れていて、壁の棚には怪しげな道具が並んでいる。
がしかし最初の部屋とは、いささか趣きが異なっていた。
“・・・!?”
まず目を引くのは、部屋の中央にある背凭れの付いた大きな椅子だ。
まるで産婦人科にでもあるような分娩台に似た椅子は、あちらこちらに付いたベルトや、ぶら下がった鎖からとても医療器具には見えない。
その他にも、長方形の土台に乗った――― 一体化した―――ボール状の本体から凶悪なディルドが直立して、端からU字型を逆さにしたようなハンドルグリップが付いたそれは、おそらくはピストンバイブだろう。
その横には、横に長いH型に組まれた金属製の四つの足場の先端に、革製のベルトが取り付けられ、真ん中を通るバーのから大きさの違う、鉄輪の付いた2本の棒が直立した金属製のそれは、何に使うものかは分からなかったが、とても禍々しい雰囲気を醸し出していた。
また天井からは、分厚いクッションでカバーされたX字型のボードが、その四隅から極太のチェーンで吊られてぶら下がっている。
“・・・・・”
そんな不穏極まる部屋に連れ込まれた僕は、不安――― 一抹の期待―――に包まれていた。
「では、早速始めるか・・・と言いたいが、流石に今日は色々あって疲れただろう。
そこで、もう今夜はこの椅子に座って休ませてやろう・・・」
言って、件の分娩台(?)を指し示した。
“・・・・・えっ!?”
その言葉に、僕は二重の意味で戸惑った。
ひとつは直ぐに何かをされると思っていたのに、〝休め〟と言われて拍子抜けしたのと、もうひとつは、指示された椅子そのものにだ。
“あんな椅子に座ったら・・・”
座面の前に左右それぞれの足を乗せる支脚台のあるそれは、座れば足を開いて股間を・・・尻どころか菊門を丸出しにしてしまう。
その事実に、僕は無意識に首を振って後ずさっていた。
パアンッ!
「ヴあ゛っ!」
そんな僕の尻に、後ろにいた受付嬢がすかさず平手打ちを見舞う。
「はら、はやく座りなさい」
パアンッ!
「ヴあんっ!」
愉しげにお尻に平手打ちをしながら、受付嬢が横から僕の顔を覗き込む。
「それとも、尻叩きが好きでされたいのかな?」
「おぉっ、それなら、スパンキングラケットがあるぞ!」
そう言って『PTA会長』が、棚から黒い革製の卓球ラケットのようなものを取り出した。
“っ!!?”
「・・・だって。どうする?」
嗜虐的な笑みを浮かべる受付嬢に、僕は諦めて分娩椅子(?)に歩み寄り腰掛けた。
「うふふ・・・。ほら、ここに足を乗せて・・・」
「ヴヴっ・・・」
抵抗できないまま、足を支脚台に乗せられて足枷で繋がれると、膝もベルトで固定されてしまう。
それからウエストもベルトで固定され、袋状の手枷をヘッドレストの上に取り付けられた、冂型のフレームに付いた金具に繋がれ固定されると、全ての自由を奪われてしまった。
「ヴヴっ!・・・・・」
“ああっ!・・・・・”
頭では無駄と知りつつ無意識に身を捩るが、当然の事ながら碌に身動きすことも出来ず、これから行われるだろう事に目の前が暗くなっていく。
「さて、もうこれはいらないな」
そんな僕を見ながら『PTA会長』が、無造作に乳首に付けられたクリップを引っ張ると、パチンっという小さな音と共に外れ、じぃ~んとした痛みが走った。
「ヴあ゛ん!」
「あらあら、こんなにぷっくり勃てちゃって・・・痛かったわよねぇ」
「ヴヴぁん!」
痛みの所為か、挟まれ続けていた所為か、勃ったままの乳首を、くりくりと指先で捏ね繰り回しながら、受付嬢が分娩椅子の脇から出ているハンドルに手をかける。
“!?”
そうしてゆっくりと廻しはじめたハンドルの、キィキィという金属音と共に起こった変化に、僕は目を見開いた。
なんと支脚台が左右に開き始めたのだ。
「ヴぁっ!」
肩幅より少し広い程度に開かれていた足が、見る間に左右に割り裂かれ、大の大人が立って入れるほどに開脚させられる。
“ああ・・・そんな・・・”
「ふふふ・・・こんなものかしらね。・・・ほぅら、アナルまで丸見えよ」
受付嬢がそう言って、穴開きブルマの穴を拡げると、菊門に指を這わせた。
「ヴぁん!」
“やぁん!”
とその時、鉄格子の外からの明かり以外、少し暗かった室内が、眩しい程の光りに照らされる。
“つっ!・・・何!?”
今まで薄暗かった為に気付かなかったが、入り口のある鉄格子の上に、大きなモニターが設置されていて、その電源が入れられたのだ。
“あっ!”
そして、そこに映し出されたのは、先程の〝障害物走〟の映像だった。
薄いブルーのTバックレオタードで、スタートラインに立っている姿が映し出されている。
“あぁ・・・、あんな恥ずかしい恰好・・・”
第三者からの視点に、改めて羞恥心が沸き起こり、自然と顔に血が昇ってきた時、映像の中の自分が走り出した。
“あ・・・あ・・・、あんなにお尻振って・・・”
Tバックのレオタードのせいで、お尻を丸出しにして走る姿に、目が離せなくなる。
そして最初の障害である網を、四つん這いで潜りはじめた自分の姿に、無意識に首を振ってイヤイヤをする。
すると、画面の中の自分が、急に尻を空に向かって突き出した。
“あっ!・・・あの時・・・”
そう、網を押さえられた時だ。
“・・・まるで、誘っているみたい・・・”
網の中で尻を突き出し、もがく様はとてもイヤラシく、目が釘付けになったその瞬間だった。
「ヴぃあ゛ん!」
不意に菊門に何かが挿入され、グリグリと掻き回される。
「あらあら・・・。散々皆さんのちんぽで、解されたせいかしら、2cm位のアナルパールは楽勝ねぇ・・・」
「ヴヴん!」
適度な柔軟性のある、球が連なったような、ゴム製(?)の張り形を、掻き回すように出し入れしながら、受付嬢が独りごちる。
「ああ、マコトくんはゆっくり鑑賞して休んでていいぞ。その間に〝拡張〟しておいてやるからな」
「ヴぁん・・・!」
言って『PTA会長』と受付嬢が、僕の股間の間に入り込み、菊門を弄りはじめる。
その間にも映像は進み、山登りの斜面を這い上がる姿が映し出されていた。
「それじゃあ・・・次は、3cmね」
受付嬢のその言葉と共に、ズブリとアナルディルドが差し込まれるのと、映像の中の僕が斜面を滑り落ちて、尻もちをつくのが同時だった。
「ヴあ゛ぁ!」
「あらぁ・・・、これも楽々ね・・・」
掻き回すようにアナルディルドを出し入れしながら、受付嬢が愉しげに言うのを聞きながら、視覚での羞恥責めと、菊門との同時責めに僕は身悶えた。
「では、次は3.5cmだな・・・」
「ですねぇ!」
愉しそうに僕の菊門を苛めながら、二人が次のアナルディルドを手に取る。
「あ゛ヴぁっ!」
これ見よがしに太い球が連なった、アナルディルドをチラつかせ、くぐもった声を上げる僕に構わず、菊門に当てがう。
「ヴぃあ゛!」
「ふふふ・・・」
妖しい嗤いを浮かべ、たっぷりとローションを塗したアナルディルドを、ググッと押し付けられた次の瞬間、ずぶんっという感触と共に然したる抵抗も無くディルドが侵入する。
「ヴヴぅ~~~!」
「あらま!・・・これも、案外すんなり入ったわねぇ・・・」
球の一つ一つが入ってゆく感触を教える様に、ゆっくり挿入しながら、やがて全てが尻穴に納まった。
「しかし、もうそろそろ慎重にした方が良いだろう・・・」
「ええ、そうですね」
『PTA会長』と受付嬢が、そんな会話を交わしながら、アナルディルドをゆっくりピストンさせ始める。
そうして菊門を苛めること数分・・・、映像がいつの間にか、輪潜りを過ぎローションの池でトローチを拾った僕が、濡れながら立ち上がる映像に替わる頃、次のアナルディルドが見せ付けられた。
“・・・・・っ!”
それは今までのモノと違い、亀頭の・・・カリ首のエラが張った、ペニス型の凶悪なシルエットのディルドだった。
「うふふ・・・これは、一番太い根元で3.8cmあるの、全部挿入てあげるからね」
「ヴぁあ゛ん!」
ローションのせいで徐々に透けていく、Tバックレオタードの映像を背景に、受付嬢がゆっくりとディルドを菊門に埋没させていく。
球状のものと違い、先細りした形状の所為か、最初のカリ首までするりと這入っていくディルドが、竿の部分に達したとき突然衝撃が走った。
「う゛う゛んっ!」
〝ヴヴウゥゥゥン〟という羽虫の様な音と共に、ディルドが震え出したのだ。
「ふふふ・・・どう?バイブのお味は?」
かなり強力なモーターが仕込まれているのか、強い振動で震えるディルドを、小刻みに出し入れしながら受付嬢が言ってくるが、僕は呻く事しか出来なかった。
「ヴヴぅ~~~~~!」
「気持ちイイ?・・・ほぅら、もうすぐ根元まで挿入っちゃうわよ・・・!」
愉しげに手元のディルドバイブを操りながら、菊門を嬲ってゆく。
やがてディルドバイブの全てが飲み込まれると、振動はそのままに放置される。
「ヴあ゛ぁ!・・・ぶう゛んっ!」
「ほら・・・画面の中の君も、良い感じに悶えているわよ・・・!」
振動で麻痺したのか、菊門の中のディルドバイブを、イキんで押し出す事も出来ずに器具に弄ばれながら、促された視線の先のモニターの中で、自分がローション塗れで一本橋に跨っているのが映っている。
“・・・ああ・・・気持ち・・よかった・・・な・・・”
思い出される感触・・・快感が菊門を責める、ディルドバイブの振動とシンクロし始める。
「ヴあ゛ん!」
そんな僕の反応を察したのか、しばらく放置されていたディルドバイブの、抜き差しが再開される。
〝ずちゅっ、ずっちゅっ〟とイヤラシイ粘液音を立てながら、菊門を嬲られ続けること数分、もはやすっかり根元まで挿入るようになったのを確認して、受付嬢がディルドバイブを引き抜いた。
「さあ、次は4cm越えよ。覚悟はい~い?」
「ヴぁ・・・・・!」
映像は後ろ手拘束で、菊門からバイブを生やし、尻を振りながらヨタヨタ、フラフラ歩く自分の姿に替わり、それをバックに受付嬢は次のディルドバイブを掲げた。
直前のモノと同様のペニスを模したそれは、前のモノほどカリ首は張っておらず、先端から根元まで滑らかだ。
「・・・いくわよ~!」
今度は初めからスイッチを入れたのか、〝ヴ~~~ン〟と唸りを上げ振動するそれを、菊門に押し当ててくる。
「ヴうっ!」
先細りした先端が、ムリムリと菊門を押し拡げて侵入を始め、滑らかな外見とは裏腹に、血管の凹凸などかなりリアルな造りが、括約筋を刺激する。
「ヴヴぅ!・・・ヴヴヴぅぅぅ~~~!」
それでも無理に押し込もうとはせず、じっくりと焦らすように―――事実は振動で解れるまで待って―――ゆっくりと挿入を続けていく。
そうして根元まで全て埋まると、振動を強くしディルドバイブの長さ一杯まで使って、ゆっくりとグラインドを始める。
「ヴヴん~~~~~!」
今までより菊門の中を、みっちりと埋めたディルドバイブの振動に、自然と腰を揺らし喘いでしまう。
画像の中では、最後の障害(?)の前で、地面に座り込みフェラをしている僕が、時折バイブの底を地面に当てているのが見える。
競技(?)中は自覚していなかった―――無意識の動作―――が、より快感を感じようとしているのだろう。
“・・・・・あぁ、あんなこと・・・してる・・・”
同じようなバイブで責められているからか、映像の中と現実の感覚が、より強くシンクロしてくる。
「あ゛あ゛ぁぁぁ~~~!」
やがて映像の中の自分が、タイムアップして立たされ、四つん這いでバイブを抜かれるのと、現実の菊門から抜かれるのが同時だった。
「ヴあ゛ん!」
「うんうん!・・・短時間でここまで拡げて、裂けてないわね。えらいえらい!」
「ああ・・・。まったく優秀だ、素質がある」
感心したような、嘲るような口調で言いながら、二人が次の準備に取り掛かる。
「うふふふ・・・。次は、4.5cmよ」
「い゛ヴぁっ!」
明らかに今までと違う太さに、僕は束の間我に返って慄いた。
「ふふふ・・・、最低でも5cmまで呑み込める様にして、その太さで感じれるようにしてあげるからね・・・!」
そう言って、受付嬢はディルドバイブのスイッチを入れると、僕の菊門に躊躇いなく挿入を始める。
「ヴヴんっ!」
滑らかな亀頭がするりと侵入して、徐々に太さを増すディルドバイブが、振動を伴ってゆっくりと焦らすように僕を苛む。
そして、段階を踏んで太さに慣らされた所為か、僕の菊門は意外と容易く、それを受け入れていた。
「ヴヴ~~~~~!」
四つん這いで犯されながら、トラックを進む光景をバックに、僕の菊門は今までより時間をかけて嬲られ続ける。
そうして場面が変わり、救護テントの中での輪姦―――乱交(?)―――へと、画面が移り変わって暫くしてから、ようやくディルドバイブが引き抜かれた。
「ヴぅ・・・・・」
「ふむ・・・初日だし、今日はこんな処か・・・。では、本日最後の仕上げだ」
ディルドバイブを抜かれるなり脱力した僕に、『PTA会長』はそう言って〝く〟の字をした金具を取り出した。
“・・・?”
浅く荒い息をつきながら、霞む視界にそれを捉えたが、正直なにをする物か分からない。
「これが、何に使う物か分からないだろう?これはな・・・」
言って受付嬢から、今さっきまで僕の中に入っていた、ディルドバイブを受け取ると、〝く〟の字の金具に沿うように取り付ける。
そして僕の足の間に屈みこむと、カチャカチャと小さな金属音がし始めた。
“・・・・・まさか・・・!?”
そこで、ある推測が閃いた僕が、声を上げるより早く〝それ〟が現実になった。
そう、再びディルドバイブが挿入されたのだ。
「ヴびんっ!」
「・・・こうして、ディルドバイブを固定する為のモノなのさ」
先程まで挿入っていたせいか、何の抵抗も無く挿入部の根元まで、するりと這入ったディルドバイブを固定すると『PTA会長』は立ち上がった。
「それでぇ~、スイッチを入れるとね・・・」
「ヴヴん~~~!」
手で持っていた時と違い、しっかりと固定されたためか、より振動が強くなっている。
「どお?凄いでしょお!」
「・・・この椅子もそうだが、参加企業に〝好き者〟の技術者が居てね、こういった改造や制作をしてくれるんだ・・・だから」
言いつつ『PTA会長』が手元のスマホを操作するなり、ディルドバイブの動きが変化する。
「あ゛あ゛ぁっ!」
「まずは、スィングだ」
固定されている為〝グイングイン〟と力強く、菊門を・・・尻穴の中を掻き廻してゆく。
「善いでしょお?」
「ヴあ゛ぁっ!」
半ば無意識に上半身を捩って逃れようとするが、腰から下が足までがっちり固定されていて、逃れられない。
「さて次は、ピストンだ」
「あ゛がっ!!」
一体どうなっているのか、尻穴の奥の壁まで届いた、ディルドバイブが無慈悲に、奥の壁をノックする。
「更にこれをこう設定すると。・・・振動・スィング・ピストンに強弱がランダムに襲うという訳だ」
説明しながらスマホを操作して、ディルドバイブの動きに更なる変化をもたらした。
「ヴあ゛ぁっ!あ゛あ゛ぁっ!」
「しかもぉ~!これ、電池式じゃないのよ」
悶え喘ぐ僕を見やって、受付嬢が愉しげに言った。
「ああ、これはコンセント電源だからな。電池切れの心配はないぞ」
後を引き継いだ『PTA会長』の言葉に、僕は顔から血の気が引くのが分かった。
「そんな訳で、一晩中(※)愉しめるわよ~~~!」
「では、ゆっくり休んでくれ」
「ヴぁっ!ヴヴん~~~!」
言ってる間にも、ディルドバイブの動きがさまざまに変化して、―――しかも、僕自身は気付いていなかったが、ペニスは完全勃起してカウパーを垂れ流していた―――僕は喘ぎのたうった。
「びゃぁ!どヴでぇ~~~!」
「それじゃ、良い夢を~~~!」
くぐもった悲鳴を上げる僕に、最後に手をひらひらさせて受付嬢が出ていき、廊下の明かりが消されると、室内はモニターに照らされるだけとなる。
「あ゛あ゛あ゛ぁ~~~!」
〝ぶぅ~~~ん〟というモーター音と、くぐもった喘ぎだけが響く室内は、やがて自らの輪姦乱交の映像が終わりモニターが消えると、赤い照明に包まれるだけとなる・・・・・。
「あ゛う゛う゛ん・・・あ゛ん・・・」
そうして赤暗い闇の中に、いつしか僕の意識は溶けていった。
〝ぱしんっぱしんっ〟
頬を張られた痛みで意識を取り戻したとき、僕の菊門の中でディルドバイブは、今だに暴れていた。
「目を開いたまま失神なんて、余程愉しんだようね・・・」
「ヴあ・・・」
呆れたように―――でもどこか愉しげに―――言って、受付嬢がスイッチを切らぬまま、ディルドバイブを引き抜いた。
「ヴぁんっ!」
その衝撃にビクンっと尻を震わせる。
「あらあら・・・、流石に一晩中入れっぱなしだと、中々閉じないわね・・・」
入れられたローションと、腸液が混ざった液体を垂れ流す、僕の菊門を覗き込みながら受付嬢が呟く。
それから拘束と猿轡を手早く外した受付嬢に、僕は分娩椅子から降りる様に促された。
「ほら、立って歩ける?」
「う・・・あ・・・」
言われて椅子から降りようとした僕は、しかしながら転げ落ちそうになってしまった。
「うわっとっ!」
それを受付嬢に支えられ―――女性の恰好をしていても、流石は中身は男性である―――て、ようやく床に降りるも、腰が抜けた様になっていて、その場に頽れる。
「まったく、凄い有様ねえ・・・」
座っていた分娩椅子(?)を部屋の隅に動かし―――キャスター付きだった―――ながら、自らの体液で汚れたブルマと体操服を見て、ため息を吐いた受付嬢が、僕の傍らに歩み寄って膝を付いた。
「さ、先ずは服を脱いで。洗浄よ!」
「あ・・・う・・・」
ハッキリしない意識で、されるがままに服を脱がされると、手足枷はそのままに四つん這いの姿勢にされる。
「あ・・・?」
それから腰の下にクッションのような台を入れると、更に右手・右足、左手・左足を其々に繋いで、尻を突き出すポーズで固定されてしまった。
「・・・バルーンカテーテルを持ってきて正解ね」
「うぅ・・・?」
思考が廻らないまま、背後で何やらしている物音を聞いていると、不意に菊門への違和感を感じた。
「あ、あ、あ・・・」
何かが菊門の中で膨らんでいるのだ。
「さあ、最初は1ℓ ね」
やがて、その何かが尻穴を埋め尽くすと、受付嬢はそう言った。
「ああ・・・?あっ!くっ・・・うっ・・・」
「安心しなさい。ただのぬるま湯よ」
その言葉を証明するように、液体がドクドクと腸内に流し込まれてゆく。
「うっ、くうっ!ううぅ・・・」
「ふふ・・・、尻穴に入れたバルーンのお蔭で、一滴も漏れないから安心してね」
程なくして液体の流入が止まると、信じられない程の膨満感にお腹が・・・内臓が圧迫される。
「ぐっ!くっ・・・くる・し・・い・・・」
流し込まれた液体に、まるで妊婦のように腹を膨らませて、僕は呻いた。
「30分はそのままよ。耐えてね・・・」
「ひぐっ・・・ぐうぅ・・・、そ・んな・・・くぅ・・・痛・・ぃ・・・」
今にもはち切れそうなお腹に、鈍い痛みを感じて訴えるが、受付嬢は意にも介さず、僕の背後で何かをし続けている。
顔を床に着け、突っ伏したような四つん這いの姿勢の僕は、やがてダラダラと脂汗を流しながら、苦悶の呻きを上げていた。
「くっ・・・ぐうぅ・・・!」
「・・・苦しい?、後もう少しよ」
作業を終えたのか、受付嬢が僕の頭の方に廻り込み、覗き込んでくる。
「も、もう・・・うぐっ・・・助・け・・て・・・!」
「駄ぁ目~!あと、15分」
「そん・・な・・・!」
それから永遠に続くかのような、苦しみの時間が過ぎ、受付嬢のスマホのタイマーが鳴った。
「はあい!時間よぉ~」
「・・・・・」
しかしその時には既に、僕は絶え間なく襲う、腹部の膨張感と鈍痛に、口をきく事も出来なくなっていた。
「よ~いしょっと!」
「ぐっ!」
聞きようによっては、コミカルな掛け声と共に、受付嬢が僕の身体を引き起こすと、透明な樹脂のペール缶に跨らされる。
「さっ!空気を抜くわよ~」
という言葉と同時に、股の間を通ってペール缶の縁から出ていた管に繋がった、卵型のゴムボールに付いたバルブを捻った。
ぷしゅ~という微かな空気音と共に、みる間に尻穴の中のバルーンが萎み、腹の中に注ぎ込まれた液体が、凄い勢いで噴き出す。
「あ、あ、あぁ~~~~~!」
しかし汚い排泄音と一緒に噴き出す汚物が、あろう事か菊門―――実質は、腹部の膨張感からの解放と併せてだろうが―――を刺激して、快感を覚えてしまう。
“・・・あぁ、うそっ!・・・気持ちイイなんて・・・”
自分自身の身体の反応に、信じられない思いに囚われながら、僕はゾクゾクと背筋を這い上る快感にペニスをピクピクさせる。
「全部出たわね・・・」
そうして、全てが排泄―――排出量を確認する為に、透明のペール缶を使用していたのだ―――されると、受付嬢は再び僕を床に突っ伏す姿勢に戻した。
「え・・・」
「ふふふ・・・。お腹の中が綺麗になって、水しか出なくなるまでやるからね~。最低あと二回は覚悟してね」
嬉々とした様子でそう宣告すると、菊門にバルーンカテーテルを挿入する。
「あ・・あ・・あぁっ・・・!」
反論する間もなく、菊門の・・・直腸の中で、バルーンが膨らみ始め、先程より強い膨張感―――菊門の窄まりが元に戻りはじめていた為―――に苛まれる。
「くっ、苦しっ・・・!」
内臓を無理矢理、押し広げられる圧迫感に、呻く僕などお構いなしに、受付嬢がバルーンを膨らませてゆく。
「今度は1.5ℓだからね!頑張って飲みこむのよ~」
「・・・そ、そんな・・・うくぅ・・・!」
思わず声を上げる僕に、しかし無慈悲に液体の注入が開始され、再び襲う腹部の膨張感に呻いた。
「ほうら、もう1ℓは入ったわ・・・後0.5ℓよ!がんばれ!」
「うっ・・・くっ・・・、ぐうぅぅぅ・・・」
そして、一回目と同じ手順が繰り返されたのち、更に三回目には2ℓもの水を注入される・・・・・。
そうしてトータル2時間にも及ぶ、浣腸責めが終わる頃には、僕はぐったりとしていた。
すっかり腸内を洗浄され、水しか出なくなったところで、浣腸責めが一段落すると、僕はようやく全ての拘束具を外され、『懲戒室』の一番奥にあるシャワーブースに連れて行かれた。
「い~い、シャワー中は絶対〝ちんぽ〟には触れない事!分かったわね」
浴槽の無いシャワーのみの、文字通りのシャワーブースで、そう念押しされた僕は、オズオズと尋ねた。
「・・・あの~、洗ってる時に触れてしまうのは・・・?」
「扉は開けたままにしなさい、監視しててあげる。・・・もし、自慰行為をしている様に見えたら、この〝貞操帯〟を着けるからね」
言って革ベルトで出来た、ジョグストラップ―――いわゆる尻割れサポーター―――に浅い楕円形の、お椀のような前当ての付いたモノを見せつけた。
“・・・あんなの、着けられたら・・・”
革ベルトのあちこちに付けられたバックルロックで、股間にピッタリとフィットするように作られているのだろうそれは、小さな南京錠がぶら下がり、身に着けたら鍵が無い限り、脱ぐことは出来ないのだろう。
「〝ちんぽ〟を弄らなければいいだけよ・・・」
「・・・・・」
しらっとした顔で言う受付嬢を、むぅっとした顔で見つめると、僕は唇を引き結んで無言で頷いた。
その後、ペニスに出来るだけ触れない様に、気を付けながらシャワーを済ますと、渡されたレオタードを身に着ける。
中高生が練習用に身に着けそうな、ハイレグではない大人しいデザインの、白の半袖レオタードは、前日に着た半袖体操服にピンク色のブルマと同じく、菊門の部分に穴が開いていた。
“・・・また、こんなのっ!”
思わず赤面しながら、同じく渡された白のオーバーニーソックス―――サイハイソックス(?)―――と、爪先まで白い上履きを履く。
透ける程薄くは無いものの、ボディファンデーション等のインナーも無しに着ているので、乳首がぷっくりと浮かび上がり、股間のもっこりも丸分かりだ。
しかもオール白の上履きは一見すると、まるでトゥシューズのように見える。
「ふふ・・・いいわね、似合っているわよ。・・・じゃあ、これも」
そんな姿を上から下まで、じっくりと睨め廻したあと、受付嬢が徐に取り出したモノを見て、僕は表情を硬くした。
“・・・あぁ、また・・・”
先程まで身に着けていた物とは、多少の違いがあるものの、それは首輪と手足枷だった。
「ほら、自分で着けなさい」
言って手渡された〝首輪〟は、前の物のようにゴツクはなく、細身で一見すると革製のチョーカーのようにも見える。
しかし、前と左右の三か所にリングが取り付けられたそれは、確かに拘束具である事を主張していた。
次に渡されたのは、前日の〝障害物走〟で使用されたのと同じ、手甲型―――ガントレット型―――の手枷だ。
そして最後に、これは先程までと同じ足枷を渡される。
「・・・・・」
それらを自らの手で身に着けさせられる惨めさに、僕は泣きたい気分になった。
「うふふ・・・まるで、奴隷新体操部員ね」
“・・・やぁ”
全て装着し、まじまじと眺められての感想に、僕は声にならない呻きを上げる。
そんな心情を知ってか知らずか、受付嬢はニヤニヤ笑いを隠そうともしない。
「さて、朝食にしましょうか。・・・昨日の昼食以来でしょ」
「・・・・・はい・・・・・」
言われて改めて自分の空腹を自覚するなり、〝ぐうぅ~~~〟と腹が鳴った。
「うぅっ・・・!」
「ふふ・・・、まあ今後の事もあるから、豪華な食事という訳にはいかないけどね・・・それで、拘束されて犬食いしたい?それとも、普通に手で食べたい?」
更に赤面する僕に、受付嬢は笑いながら、とんでもない事を言い出した。
“・・・えっ!?”
冗談を言っているのではない事は、その目を見てからも明らかで、僕は一瞬の驚きの後、慌てて首を振った。
「・・・あ、あの・・・手で食べたいです・・・」
「あら、残念。きっと今の君なら絵になるのにな・・・」
嗤いながらそう言って、意外とあっさり踵を返す、受付嬢の後に付いていきながら、僕は無意識のうちに〝その光景〟を妄想していた。
―――首輪を着け、後ろ手拘束の四つん這いで、突き出したお尻に開いた穴から、菊門が丸見えにして、犬食いさせられている姿―――。
“・・・ああ、こんな・・・”
我知らず顔を紅潮させ、意識せず少し腰をモジモジさせた僕は、窓際に小さなテーブルへと誘われていた。
その後、用意されていた簡素な食事―――パンとスープとサラダに、オートミール・・・と言うか、〝おじや〟の様な食事―――を済ませると、僕は再びあの分娩椅子に乗せられ固定されていた。
「あの、・・・・・今度は何を?」
「まずは、触診ね・・・」
“・・・?”
医療用らしきニトリル製の手袋を着けながら、そう言った受付嬢に僕は疑問の目を向ける。
と、不意に菊門へ、ヌルリとした感触と共に指が差し込まれた。
「ひっ!」
「・・・いい具合に解れてるけど・・・ちょっと締め付けが、緩いわね・・・」
一本・二本と指を入れながら、何かを確かめる様に、菊門を拡げたり、縁をなぞり弄ぶ。
「ひぃっ!・・・ダメっ、・・・拡げちゃダメぇ!」
「・・・何言ってるの。こんなに嬉しそうに、呑みこんでるくせに」
言って受付嬢は、愉しそうに僕の菊門を掻き回す。
「ぐりぐりはっ!・・・ぐりぐりしちゃ、らめぇ~!」
「ふふふ・・・物足りないのかしら、尻マンコがパクパクし始めたわよ」
「あひっ!ひぃん!」
そうして散々に、菊門を嬲ったあと、指を抜いた受付嬢に、ホッと一息ついた僕は、取り出した何かを見て不思議に思った。
“・・・あれは・・・なに?”
それはクエスチョンマークを、縦に引き伸ばし、下の点を先端に取り付けたような、見た事も無い器具だった。
「これはね・・・」
妖しい笑顔を浮かべながら、受付嬢が〝それ〟を菊門に当てがうと、ゆっくりと縁をなぞる様に這わせる。
「あ・・・う・・・」
「・・・ミルキングスティック、って云うのよ」
持ち手から伸びた、湾曲した棒の先に付いた球でも1.5cm程だろうか、昨晩使われたディルドバイブに比べれば、格段に細いそれは何の抵抗も無く、するりと僕の菊門に侵入する。
“んん・・・?”
散々弄られ解された菊門は、滑らかな球体とそれより細いロッド部分の所為か、特に何も感じない事に、不審な思いに囚われる。
「・・・なにを?・・・ひぅっ!」
しかし次の瞬間、短い悲鳴のような声と共に、僕の上半身は跳ねていた。
「ふふ・・・これは本来、身体の内側から精巣を押して、強制的に精子を搾精するものなの・・・だけど、使い方次第でね・・・」
言って〝それ〟を手繰ると、僕の下腹部の奥に、何とも言えない感触が襲う。
「ひぐっ!ひっ!ひぃぃ!」
「こうやって、前立腺マッサージにも使えるのよ」
くりくりともごりごりとも云えない、感じた事のない感触に、僕の身体がのたうった。
「ひぐぅ!・・・や・・やめっ・・・ふぐぅっ!」
今までのように性交中、偶々当たったとかではない、ピンポイントにそこ―――前立腺―――を狙って刺激され、痛いのか気持ち良いのかも判らない、不思議な感触に頭がパニックになる。
「これから一週間、毎日続くんだから、早く感覚に慣れなさい」
「ひゃぁっ!・・・これ・・から・・・一週・・間・・・そ、そん・・な・・・仕事・・が・・・ひぐぅ!」
下腹部の奥からくる刺激に翻弄されながら、絶え絶えに声を上げる僕に、受付嬢が股間の間から顔を出す。
「大丈夫よ。マコトくんの上司の部長さんには連絡済だから・・・キミは休み明けから急遽、出張することになっているの」
知らぬ間に進行していた事態に、二の句を継げない僕を、愉しげに見やって受付嬢が続ける。
「だ・か・ら、来週の金曜日までみっちり『指導』してあげるからね!」
「あぐっ!・・・ああっ・・・!」
『指導』という名の性感帯開発―――もはや『調教』―――が、一週間続くことを宣告され、僕は絶望的な気持ちにさせられる。
「ふふ・・・諦めなさい。男なのに牝イキ出来る、変態君に仕上げてあげるからね」
「あひんっ!・・・・・そ、そんな・・・・・」
ミルキングスティックを一旦抜いて、そう言った受付嬢が、別のスティックを手に取ったのを見て、僕は慄いた。
「あっ!や、やめっ!」
それは、先端が楕円形の波打つ〝洗濯板〟状になった、ミルキングスティックだった。
「駄ぁ~目!」
「あ・・・あ・・・あひっ!」
決して力任せに当てているのではなく、寧ろ優しく当てられているのだか、普段触れられない場所なだけに、予想外の強さの刺激が身体を・・・身体の芯を襲う。
「まだまだ、根を上げるのは早いわよ~~~!それに、『指導』はこれだけじゃないからね!」
「あっ!ああっ!あぁぁっ!」
最早、聞こえる声が頭を素通りしている僕に構わず、受付嬢は続ける。
「アナル拡張に括約筋トレーニング、・・・ああ、あとアナルの二段締めなんかも仕込んであげるからね~~~」
「ひあっ!・・・ひぃっ!」
コリコリと前立腺を刺激しながら、愉しげに言う受付嬢に、僕は悲鳴とも喘ぎともつかない声を上げていた。
それから5分程して、受付嬢が今度はまるで、小さなパスタレードルの様な先端形状の、スティックを持ち替える。
「あ・・あ・・あ・・」
「さ、良~く感じてね!」
息も絶え絶えで答えられない僕に、歌い出しそうな調子でそう言って、三度ミルキングスティックを挿入する。
「~~~~~~~~~~!」
散々刺激されたからか、それとも形状の所為か、今までで最も強い感触が、脳まで貫くように駆け巡った。
ウエストをベルトで固定されている為、腰が跳ねない代わりに、上半身が跳ねて反り返る。
「気に入った?・・・ふふ、嬉しいわ初日でこんなに感じてくれるなんて」
「~~~~~~~~~~!!」
もはや、気持ちいいのか悪いのかも判らず、パニックになった頭で、身体だけが反応しているような状態だ。
くりくり、こりこりと飽きることが無いように、スティックを操る受付嬢の笑顔を見たのを最後に、僕の意識は飛んでいた―――――――。
※ 実際にこんなことは出来ません、バイブやローターに使われる、放熱機構のないモーターで、長時間駆動した場合、確実に焼き付き発火します。(笑)
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