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2章 恋ってこんなに難しい。
★認めた後の気持ちのこと2~ロン・アルテント~
しおりを挟むどうしてこうなった…
立ってと言われ素直に立ったら、向かい合う形で膝の上に乗せられた。逃げたくても、タナーク王子の手が腰に添えられていて、逃げられない。顔が近い。恥ずかしくて、顔を背けた。
「なんでどっか見るの?」
「恥ずかしいからです…」
「僕は見たいな、ロンの顔。お願い、こっち見て?」
うぅ、お願いされると断れない。僕はゆっくりとタナーク王子の方に顔を向けた。すると、満足そうに微笑む王子の顔が、目の前にあった。
顔が一気に熱くなる。逸らしたい。でも何故か逸らせない。逸らしたくない。と思っていると、王子の顔がもっと近付き、僕の唇と王子の唇が触れ合った。
「え…」
僕の驚きの声は、すぐに消えた。
開いた口から、舌が入る。僕の口の中を舐め回すように動く舌に、なにも考えられなくなる。
「んぁ…お、おうじ……ん!…やめ……は、ふぁ…ん!?」
胸の違和感によって、停止していた脳がフル回転する。
「ちょ、何してるんですか!?」
「え?だって昨日できなかったから…。明日ならいいって言ってたよね?」
「だからって…今やらなくてもいいじゃないですか!こんな明るいのに…」
夕方と言ってもまだ明るい。今やるのは嫌だった。
「じゃあ今夜、来てくれる?」
「何処へですか?」
「ここ、僕の部屋に。来てくれる?」
それって…つまり…
でも、ここで断ったら絶対悲しい顔をする。それに、僕だって興味がないわけじゃない。
「…分かりました。今夜、ですね」
僕がそう答えると、王子は嬉しそうに、「うん!」と頷いた。
「それじゃあ、戻ります」
「うん、また後で」
「失礼します、タナーク王子様」
いつもの台詞を言って、僕は部屋を後にした。
部屋に戻る時、エルさんにあったから、「今日はいつもより早めに食べます」と伝えた。その後部屋に戻り、みんなが帰るのを待った。そして3人で夕食の準備をした。みんなもそれぞれ王子に呼ばれていたから、早めに準備をして、エルさんと一緒に早めに夕食を食べた。エルさんが部屋を出た後、僕はレンと一緒にぼーっとしているランを眺めながら、その時を待った。
「そろそろ行こー?」
僕の言葉に反応した2人は、急いでドアの前に来た。
「じゃ、行こっかー」
僕、レン、ランの順に出て、ドアを閉める。と、背後に気配を感じた。
「なっ…!」
反応が遅れた僕達は、口元に何かを当てられ、そのまま意識が遠ざかっていった…
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