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一章 新たな出会いは、個性がありすぎた。
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「これは……?」
僕の目の前にあるのは、綺麗な水晶玉。よく占いとかであるようなもの。
「神が造り、授けてくださった、真実を写す水晶玉だ。この水晶玉の前では、誰も嘘はつけない」
なるほど。便利な物造ったなー神は。
「それだけではありませんわ。この水晶玉に触れれば、ステータスだって丸分かり!とっても便利ですわ!」
「お二人の仰った通りです。しかし、これは神のみ造ることが出来、ギルドのみが所有可能な特別なものなんです。造ろうとしても誰も造れない。まさに、神の造りたもうたものなのです」
3人が説明をしてくれたおかげでなんとなく分かった。
「とにかく僕は、この水晶玉に触れればいいってこと?」
「その通りだ。……アリエッタ、頼む」
「はい、それでは……」
アリエッタさんが手をかざすと、水晶玉が淡く光る。どこまでも優しい光。
そしてそれが収まると、アリエッタさんは僕の方に水晶玉をずらした。
「両手で、包むように水晶玉に触れてください」
言われた通りに優しく、包むように触れる。水晶玉はほんのりあったかくて、気持ちよかった。
でもその暖かさはずっとは続かず、だんだんと冷えていく。その代わりに、水晶玉に文字が浮かんでいく。
「えっ…………!!」
僕のステータスを見たアリエッタさんは大声を出す寸前で、口に手を当てて抑えてくれた。ありがたい。
水晶玉に書かれていたのは、僕が最初にステータスを鑑定で見た時と同じことだった。
ーープロフィールーー
名前・カザミ ハヤト
性別・男
年齢・16歳
職業・なし
種族・転生者
神の手違いにより、16歳という若さで死亡。
のち、神により異世界に転生者として生を受ける。
ーー取得スキル一覧ーー
・鑑定
・アイテムボックス(無限)
・身体能力強化
・万能体質
・吸収
・神の御加護
「て、転生者なんですか!ハヤトさ………様……?」
コソコソと確認してくるアリエッタさんに、僕もコソコソと答える。
「そうみたいです。僕のいたとこ、魔法とかなかったですし……。あと、様とかやめてください。僕のことはハヤトでいいです」
アリエッタさんは一つ大きなため息をすると、一枚のカードを取り出した。
「色々と驚きましたが……こちらが、ハヤトさんの冒険者カードになります。いくら転生者と言っても、ランクはEからとなりますが、よろしいですか?」
「はい。ありがとうございました。先程は、耐えてくださって………」
「いえいえ、約束はしっかりと果たさないと、ですからね!これからも、私がハヤトさんを担当させていただきますね」
「本当ですか!ありがとうございます!何から何まで………」
本当にありがたい!こんな感じでいいのか!?運使い果たしてない!?
「この事実が知れたら、ハヤトさんの生活が凄いことになりそうですね………」
そう、問題はそこだ。
いつ、どこでボロが出るかわからない。
いつ、どこで噂が広がるかも分からない。
怖いことが多すぎる。
「大丈夫だ」
頭の中でぐるぐると負のループをしていると、肩を寄せられた。
見ると、ミュイの顔があった。
「何かあっても私がいるからな」
ミュイ………
「そうですわ。私も、ハヤトを守ってみせますわ!」
ルイまで………
出会ってまだ数日。なのに、こんなにも頼もしい人達に会えるなんて………
「2人とも、ありがとう」
2人にお礼を言う。
すると、優しく微笑まれた。
その後、パーティーも組んで、今日は帰ることになった。
僕の目の前にあるのは、綺麗な水晶玉。よく占いとかであるようなもの。
「神が造り、授けてくださった、真実を写す水晶玉だ。この水晶玉の前では、誰も嘘はつけない」
なるほど。便利な物造ったなー神は。
「それだけではありませんわ。この水晶玉に触れれば、ステータスだって丸分かり!とっても便利ですわ!」
「お二人の仰った通りです。しかし、これは神のみ造ることが出来、ギルドのみが所有可能な特別なものなんです。造ろうとしても誰も造れない。まさに、神の造りたもうたものなのです」
3人が説明をしてくれたおかげでなんとなく分かった。
「とにかく僕は、この水晶玉に触れればいいってこと?」
「その通りだ。……アリエッタ、頼む」
「はい、それでは……」
アリエッタさんが手をかざすと、水晶玉が淡く光る。どこまでも優しい光。
そしてそれが収まると、アリエッタさんは僕の方に水晶玉をずらした。
「両手で、包むように水晶玉に触れてください」
言われた通りに優しく、包むように触れる。水晶玉はほんのりあったかくて、気持ちよかった。
でもその暖かさはずっとは続かず、だんだんと冷えていく。その代わりに、水晶玉に文字が浮かんでいく。
「えっ…………!!」
僕のステータスを見たアリエッタさんは大声を出す寸前で、口に手を当てて抑えてくれた。ありがたい。
水晶玉に書かれていたのは、僕が最初にステータスを鑑定で見た時と同じことだった。
ーープロフィールーー
名前・カザミ ハヤト
性別・男
年齢・16歳
職業・なし
種族・転生者
神の手違いにより、16歳という若さで死亡。
のち、神により異世界に転生者として生を受ける。
ーー取得スキル一覧ーー
・鑑定
・アイテムボックス(無限)
・身体能力強化
・万能体質
・吸収
・神の御加護
「て、転生者なんですか!ハヤトさ………様……?」
コソコソと確認してくるアリエッタさんに、僕もコソコソと答える。
「そうみたいです。僕のいたとこ、魔法とかなかったですし……。あと、様とかやめてください。僕のことはハヤトでいいです」
アリエッタさんは一つ大きなため息をすると、一枚のカードを取り出した。
「色々と驚きましたが……こちらが、ハヤトさんの冒険者カードになります。いくら転生者と言っても、ランクはEからとなりますが、よろしいですか?」
「はい。ありがとうございました。先程は、耐えてくださって………」
「いえいえ、約束はしっかりと果たさないと、ですからね!これからも、私がハヤトさんを担当させていただきますね」
「本当ですか!ありがとうございます!何から何まで………」
本当にありがたい!こんな感じでいいのか!?運使い果たしてない!?
「この事実が知れたら、ハヤトさんの生活が凄いことになりそうですね………」
そう、問題はそこだ。
いつ、どこでボロが出るかわからない。
いつ、どこで噂が広がるかも分からない。
怖いことが多すぎる。
「大丈夫だ」
頭の中でぐるぐると負のループをしていると、肩を寄せられた。
見ると、ミュイの顔があった。
「何かあっても私がいるからな」
ミュイ………
「そうですわ。私も、ハヤトを守ってみせますわ!」
ルイまで………
出会ってまだ数日。なのに、こんなにも頼もしい人達に会えるなんて………
「2人とも、ありがとう」
2人にお礼を言う。
すると、優しく微笑まれた。
その後、パーティーも組んで、今日は帰ることになった。
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