6 / 21
一章 新たな出会いは、個性がありすぎた。
街に到着です。
しおりを挟む
「さぁ、着いたぞ。ここが、私の住んでいる街だ」
そう言われて見てみると……
「え!?」
でかくね?
外壁が高すぎて街の様子見えないし。
門も必要以上に広々してるし。
「ここ、ほんとに街?」
思わず呟くと、ミュイが補足をしてくれた。
「元はこんなに大きくはなかったんだけど……領土広げ始めたら止まらなくなったらしくて、いつの間にかこんなに広くなったらしい」
「へ、へぇ……」
領土広げすぎだろ……
「お陰でこの世界で一番の広さを誇る街になった」
「そ、そーなんだー……」
街じゃねーだろ!もはや国!
「王も評判が良くて、治安も良い。安心して住めるぞ」
お、それはありがたい。
「さぁ、行こう」
歩きだしたミュイに付いていくと、門番らしき人が立っていた。
日はすっかり暮れ、夜になったのに、こんな時間まで……お疲れ様です。
「すまない門番殿、こんな時間に……街に入りたいのだが、良いだろうか?」
ミュイが門番に問うと、門番はだるそうにミュイを見て、そしてそれがミュイだとわかった瞬間、いきなりビシッと敬礼をした。
「ミュ、ミューイ殿!お疲れ様です!もちろん!ささ、どうぞ!」
門番の後を付いていくミュイに慌てて付いていくと、さっき気付かなかった小さいドアの前で止まった。
なるほど。毎回あんな大きな門、開けて閉めてなんて出来ないもんな。
「助かる」
「いえいえ!Sランクの方に会えるだけでも光栄なことですから!」
すげー……冒険者のランクって、結構大事なんだなぁー、この世界じゃ。
Sランクの待遇の良さに感心していると、ドアの向こうにいるミュイと目が合った。え?もうそっちに行ってたの?
慌ててドアに近付くと、目の前に棒が割って入った。いや、違う……これ、門番さんが持ってた槍だ!ちゃんと刃物ですね!(?)
「え、えっと……あの………」
「お前には通っても良いとなど、言っていない。ミューイ殿の後ろでこそこそして……気付かれていないとでも思ったのか?」
え?なんか、誤解してない?
訂正したい……でも、今ここで僕がなんか言っても、言い訳にしか聞こえないしなぁー……
「その者は私の連れだ」
あわあわしていると、ミュイが門番に言った。グッジョブ、ミュイ!
ミュイの言葉に、今度は門番があわあわしだした。槍を引っ込め、深々と頭を下げた。
「ミュイ殿のお連れの方だとは知らず、無礼な態度を……お許し下さい」
「い、いえ!怪しい動きをしていた僕が悪いので……」
そんなこんなで、街に入ることが出来た。
そう言われて見てみると……
「え!?」
でかくね?
外壁が高すぎて街の様子見えないし。
門も必要以上に広々してるし。
「ここ、ほんとに街?」
思わず呟くと、ミュイが補足をしてくれた。
「元はこんなに大きくはなかったんだけど……領土広げ始めたら止まらなくなったらしくて、いつの間にかこんなに広くなったらしい」
「へ、へぇ……」
領土広げすぎだろ……
「お陰でこの世界で一番の広さを誇る街になった」
「そ、そーなんだー……」
街じゃねーだろ!もはや国!
「王も評判が良くて、治安も良い。安心して住めるぞ」
お、それはありがたい。
「さぁ、行こう」
歩きだしたミュイに付いていくと、門番らしき人が立っていた。
日はすっかり暮れ、夜になったのに、こんな時間まで……お疲れ様です。
「すまない門番殿、こんな時間に……街に入りたいのだが、良いだろうか?」
ミュイが門番に問うと、門番はだるそうにミュイを見て、そしてそれがミュイだとわかった瞬間、いきなりビシッと敬礼をした。
「ミュ、ミューイ殿!お疲れ様です!もちろん!ささ、どうぞ!」
門番の後を付いていくミュイに慌てて付いていくと、さっき気付かなかった小さいドアの前で止まった。
なるほど。毎回あんな大きな門、開けて閉めてなんて出来ないもんな。
「助かる」
「いえいえ!Sランクの方に会えるだけでも光栄なことですから!」
すげー……冒険者のランクって、結構大事なんだなぁー、この世界じゃ。
Sランクの待遇の良さに感心していると、ドアの向こうにいるミュイと目が合った。え?もうそっちに行ってたの?
慌ててドアに近付くと、目の前に棒が割って入った。いや、違う……これ、門番さんが持ってた槍だ!ちゃんと刃物ですね!(?)
「え、えっと……あの………」
「お前には通っても良いとなど、言っていない。ミューイ殿の後ろでこそこそして……気付かれていないとでも思ったのか?」
え?なんか、誤解してない?
訂正したい……でも、今ここで僕がなんか言っても、言い訳にしか聞こえないしなぁー……
「その者は私の連れだ」
あわあわしていると、ミュイが門番に言った。グッジョブ、ミュイ!
ミュイの言葉に、今度は門番があわあわしだした。槍を引っ込め、深々と頭を下げた。
「ミュイ殿のお連れの方だとは知らず、無礼な態度を……お許し下さい」
「い、いえ!怪しい動きをしていた僕が悪いので……」
そんなこんなで、街に入ることが出来た。
0
お気に入りに追加
45
あなたにおすすめの小説

【完結】悪役令嬢に転生したけど、王太子妃にならない方が幸せじゃない?
みちこ
ファンタジー
12歳の時に前世の記憶を思い出し、自分が悪役令嬢なのに気が付いた主人公。
ずっと王太子に片思いしていて、将来は王太子妃になることしか頭になかった主人公だけど、前世の記憶を思い出したことで、王太子の何が良かったのか疑問に思うようになる
色々としがらみがある王太子妃になるより、このまま公爵家の娘として暮らす方が幸せだと気が付く
5年も苦しんだのだから、もうスッキリ幸せになってもいいですよね?
gacchi
恋愛
13歳の学園入学時から5年、第一王子と婚約しているミレーヌは王子妃教育に疲れていた。好きでもない王子のために苦労する意味ってあるんでしょうか。
そんなミレーヌに王子は新しい恋人を連れて
「婚約解消してくれる?優しいミレーヌなら許してくれるよね?」
もう私、こんな婚約者忘れてスッキリ幸せになってもいいですよね?
3/5 1章完結しました。おまけの後、2章になります。
4/4 完結しました。奨励賞受賞ありがとうございました。
1章が書籍になりました。

絶対に間違えないから
mahiro
恋愛
あれは事故だった。
けれど、その場には彼女と仲の悪かった私がおり、日頃の行いの悪さのせいで彼女を階段から突き落とした犯人は私だと誰もが思ったーーー私の初恋であった貴方さえも。
だから、貴方は彼女を失うことになった私を許さず、私を死へ追いやった………はずだった。
何故か私はあのときの記憶を持ったまま6歳の頃の私に戻ってきたのだ。
どうして戻ってこれたのか分からないが、このチャンスを逃すわけにはいかない。
私はもう彼らとは出会わず、日頃の行いの悪さを見直し、平穏な生活を目指す!そう決めたはずなのに...……。

断罪イベント返しなんぞされてたまるか。私は普通に生きたいんだ邪魔するな!!
柊
ファンタジー
「ミレイユ・ギルマン!」
ミレヴン国立宮廷学校卒業記念の夜会にて、突如叫んだのは第一王子であるセルジオ・ライナルディ。
「お前のような性悪な女を王妃には出来ない! よって今日ここで私は公爵令嬢ミレイユ・ギルマンとの婚約を破棄し、男爵令嬢アンナ・ラブレと婚姻する!!」
そう宣言されたミレイユ・ギルマンは冷静に「さようでございますか。ですが、『性悪な』というのはどういうことでしょうか?」と返す。それに反論するセルジオ。彼に肩を抱かれている渦中の男爵令嬢アンナ・ラブレは思った。
(やっべえ。これ前世の投稿サイトで何万回も見た展開だ!)と。
※pixiv、カクヨム、小説家になろうにも同じものを投稿しています。

元侯爵令嬢は冷遇を満喫する
cyaru
恋愛
第三王子の不貞による婚約解消で王様に拝み倒され、渋々嫁いだ侯爵令嬢のエレイン。
しかし教会で結婚式を挙げた後、夫の口から開口一番に出た言葉は
「王命だから君を娶っただけだ。愛してもらえるとは思わないでくれ」
夫となったパトリックの側には長年の恋人であるリリシア。
自分もだけど、向こうだってわたくしの事は見たくも無いはず!っと早々の別居宣言。
お互いで交わす契約書にほっとするパトリックとエレイン。ほくそ笑む愛人リリシア。
本宅からは屋根すら見えない別邸に引きこもりお1人様生活を満喫する予定が・・。
※専門用語は出来るだけ注釈をつけますが、作者が専門用語だと思ってない専門用語がある場合があります
※作者都合のご都合主義です。
※リアルで似たようなものが出てくると思いますが気のせいです。
※架空のお話です。現実世界の話ではありません。
※爵位や言葉使いなど現実世界、他の作者さんの作品とは異なります(似てるモノ、同じものもあります)
※誤字脱字結構多い作者です(ごめんなさい)コメント欄より教えて頂けると非常に助かります。

【コミカライズ&書籍化・取り下げ予定】お幸せに、婚約者様。私も私で、幸せになりますので。
ごろごろみかん。
恋愛
仕事と私、どっちが大切なの?
……なんて、本気で思う日が来るとは思わなかった。
彼は、王族に仕える近衛騎士だ。そして、婚約者の私より護衛対象である王女を優先する。彼は、「王女殿下とは何も無い」と言うけれど、彼女の方はそうでもないみたいですよ?
婚約を解消しろ、と王女殿下にあまりに迫られるので──全て、手放すことにしました。
お幸せに、婚約者様。
私も私で、幸せになりますので。

もう死んでしまった私へ
ツカノ
恋愛
私には前世の記憶がある。
幼い頃に母と死別すれば最愛の妻が短命になった原因だとして父から厭われ、婚約者には初対面から冷遇された挙げ句に彼の最愛の聖女を虐げたと断罪されて塵のように捨てられてしまった彼女の悲しい記憶。それなのに、今世の世界で聖女も元婚約者も存在が煙のように消えているのは、何故なのでしょうか?
今世で幸せに暮らしているのに、聖女のそっくりさんや謎の婚約者候補が現れて大変です!!
ゆるゆる設定です。

異世界でのんびり暮らしてみることにしました
松石 愛弓
ファンタジー
アラサーの社畜OL 湊 瑠香(みなと るか)は、過労で倒れている時に、露店で買った怪しげな花に導かれ異世界に。忙しく辛かった過去を忘れ、異世界でのんびり楽しく暮らしてみることに。優しい人々や可愛い生物との出会い、不思議な植物、コメディ風に突っ込んだり突っ込まれたり。徐々にコメディ路線になっていく予定です。お話の展開など納得のいかないところがあるかもしれませんが、書くことが未熟者の作者ゆえ見逃していただけると助かります。他サイトにも投稿しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる