異世界、ゆるーくいきましょう。

月兎

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0章 誰か説明してください。え?してくれる?ならいいです。

ここ、どこ?

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 今の状況を説明します。

 見たこともない草原にある木にもたれかかっています。

 周り、誰もいないんですよ。どこまでも草原があるだけ。
 とりあえずお決まりの台詞を…

「ここ、どこ?」

 ……。

 えぇー…。僕、猫助けただけなんですけど…?どんな罰ゲーム?






 ー遡ること数分前(多分)ー

「よし、こんなもんか」

 僕こと、風見隼人は、コンビニから出たところだった。
 今日から夏休み。これはもう、早く宿題終わらせて、快適な環境下でゲームをしろと言っているんですよね、神は。

 てなわけで、快適に過ごせるように必要なものを買ったのです。飲み物(ジュース)とか、食べ物(お菓子)とか。

 宿題?そんなの、夏休みの前にほとんど終わらせたわ。
 宿題なんかに、僕の夏休みは奪わせないっ!絶対に…っ!

 あとは帰るだけ…そう思っていた。

 ふと目の前にある道路を見ると、猫がうずくまっていた。
 怪我をしているらしい。必死にもがいているが、前に進めていない。そんな時、車のライトが猫を照らした。

 このままじゃ、轢かれる…!

 周りには僕しかいない。つまり、助けられるのは僕だけ。

 僕がやるしかない。

 そう思ったら、身体が勝手に動いていた。猫に手を伸ばす…と同時に、車のライトが迫ってきて……






 ー現在ー

 あれ?僕、死んだよね?死にましたよね!?なんで生きてんの?

 あ、そっか。夢ですね。天に向かう前に夢見てるんだ。なーんだそっか。じゃあちょいっとつねっても痛く……

 なくないねぇ…

「本当、なんでぇー…?」

 僕の声は、誰にも届かずに消える…はずだった。

「それはあなたが転生者だからですよ」

 上から降ってきた女性の声に、僕は驚いて顔を上げた。
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