世話焼きαの甘い罠

めっちゃ抹茶

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休日の過ごし方

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「雷は休日はいつも、何をするんだ?」

お昼ご飯を食べ終えて、コーヒーを飲んで一息ついている皇会長が僕に聞いてきた。

僕はシュークリームを食べながら、いつもの休日を思い浮かべた。ケーキは二つ入ってて、もうひとつは僕が大好きなチーズタルトだった。
僕が寝ている間に皇会長が買ってきてくれたんだって。

「えーっと、友達と遊んだり勉強したり…あ、あとお菓子を作ったりしてますっ!この間はチョコチップを入れたクッキー作りました。ほとんど僕が食べちゃうんですけど、上手く作れた時はプレゼントしたりとか……__」

お菓子と名のつく物なら何でも好きな僕は、よく自分でも作って食べている。
ケーキはお店で作られたものの方がすっごく美味しいから、焼き菓子を作ることが多い。
作ったものはお父さんやお兄ちゃんにあげたり、僕のおやつとしてちょくちょくつまんで食べたりする。

僕の休日なんて面白味もない、普通の過ごし方だと思うけどなぜ、皇会長はそんなにもにっこり笑みを深めているんだろう…。

「……?」

皇会長の考えていることがわからず首を傾げれば、頬杖をついた皇会長に問われた。

「雷のにもあげたの?」

「?光と拓ですか…?」

皇会長はにっこりと笑みを深めたまま何も言わない。無言の圧力を感じて、途端に緊張が走る。

____皇会長、怒ってる…?

……僕、何か皇会長にしちゃった?
一緒に寝て欲しくて抱き止めたこと?それとも僕の寝相が悪かったとか…うるさかったとか…
うざかったの?煩わしかったのかな……

視線が下がり、膝の上で握り込んだ拳が見える。
ずるずると悪い方向に思考が持っていかれそうになったその時、突然体を引き寄せられた。

「っ、ごめん…怖がらせるつもりはなかった。ただ……雷の手作りを俺より先に味わったやつがいるのかと思ったら嫌で……すまない、俺は思った以上に心が狭いようだ」

抱きしめられて頭を撫でられる。

そして思わぬ皇会長の告白に沈んでいた心が急速に浮上していく。

____それって…

「……嫉妬……」

思わず口をついて出た言葉に皇会長の肩がビクりと震える。

そうか…皇会長は嫉妬してくれたんだ。

いつも余裕のある皇会長が、僕のことでこんな表情かおをしてくれるなんて…

「えへへ、うれしいなぁ…」

「う、嬉しいのか?自分で言うのも何だがたかが手作り如きで……と呆れないのか?」

恥ずかしそうに少し目元を赤らめていた皇会長が、怪訝そうな顔をして言う。

「…?なぜですか?僕、いつもすめ、……煌さんが作ってくれるお弁当、誰にもあげたくないって思ってます。僕だけならいいのになぁって。嫉妬してるんです。ふふっ、僕とおそろいです」

____好きだから自分だけのものにしたい

その気持ちは当たり前のことだと思うから。そこに狭いだとか広いだとかは関係ないと思うんだ。

だって……好きじゃなければ、興味がかけらもなかったらそう思ってくれることなんて一切ないのだから。

「僕は、煌さんが僕を見てくれることが何よりも嬉しいんです」
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