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懐かしい記憶
しおりを挟む「星、きれいだね!」
彼は驚いた顔をして僕を見た。
「誰だ、お前」
彼は警戒を帯びた目で僕を見る。
「僕はるい!えっとね、おじいちゃんに美味しいお菓子があるって聞いてついて来たの」
「ふ~ん、そうか」
彼は警戒を解いてくれたが、興味のなさそうな態度で未だ無表情に星を見ている。
僕は彼の隣に座って言った。
「星ってキラキラ光って輝いてるでしょ?きれいだなぁ~ってずっと見れるんだ。お星様は自分で光って、僕たちに元気を分けてくれるんだってお母さんが言ってた。だからきれいなんだって。
僕ね、初めてこんなにキラキラした場所に来たけど、キラキラしてきれいだなって思ったの、最初だけだった。きれいだけどつまらないって思ったの」
「ふっ、ああ、確かにつまらないな。上辺だけで会話しても面白くないなのにな」
彼は目を見開いた後、ふっと笑ってくれた。無表情じゃない、大人びてるけど子供らしい笑い方だった。
「そう、そうなの!だってみんな光ってないんだもん!笑ってるけど笑ってなかった。だからここはつまらないんだってわかったの」
「ふふっ、ははっ!可愛い顔してなかなか言うな、お前」
何を伝えたかったのか自分でもわからなかったけど、彼が笑ってくれて僕は今までで一番嬉しくなった。
「えへへ!褒められた…?嬉しい!」
「褒めてないっての」
「君も笑顔、可愛いよ!僕、君の笑顔が好きっ!………ね、僕とお約束してくれる?あの人たちみたいにならないって。僕、君にはずっと笑ってて欲しい。だってね、笑顔がとっても似合ってるんだよ!」
____君の笑顔は素敵なんだって。キラキラと輝いて人を惹きつけてやまないお星様のように
そう伝えたくて拙い言葉で一生懸命紡いだ。
彼は澄み渡る青い海のような瞳に僕を映して、泣きそうな顔をしながら満面の笑みで笑ってくれた。
星よりも輝いていて、とても綺麗だった。
それからおじいちゃんが迎えに来るまで芝生の上に寝転んで色々な話をした。
二人だけの世界は"面白い事"で、楽しくて時間も忘れて満喫した。
今日でお別れしたくないな、ずっと続けばいいのにって思った僕は、
____また会わせてください
お星様にお願いをした。
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