ちっちゃい悪役令息は婚約者から逃げられない

めっちゃ抹茶

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微笑ましい二人

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身体の痛みと違和感で目が覚める。
痛い。めっちゃ痛い!下半身がプルプルする。動かすのがやっとだ。

まだナニか挟まっているような感覚がする。縁はヒリヒリするし奥はジンジンする。

俺を満身創痍にした張本人は隣で穏やかな寝息を立てていた。
寝ながらも俺のお腹と腰に腕を回しがっつりホールドしている様はさすがセフィアスだ。


俺は隣に眠る最愛の人を見て、ひっそりと笑みを浮かべた。

眠る横顔は普段よりも幼く、昔の面影をはっきりと感じ、懐かしい心地になる。


「…ぅ……ん……」

昔の記憶に想いを馳せそうになった時ブルーの髪がさらりと音を立て、長い睫毛の奥から黄金色の瞳が現れた。

「おはよう、俺のリュカ」

寝起きの気怠げな雰囲気はそのままに、セフィアスはふわりと微笑んだ。
甘さを孕んだ目に見つめられ、色気駄々な顔と漏れ掠れた低音で囁かれると、腹の奥が疼いて後ろがきゅっと締まってしまう。


「っ……ん、ぁ………おはよう、セフィアス」

身体の奥に宿った燻る灯火を無視して、挨拶を返す。




最愛の人と同じベッドで夜を過ごし、朝を迎える。
それは当たり前のようで難しい。

幸せな景色に目に涙が溜まり、溢れそうになりながら俺の顔には自然と笑みが溢れたていた。
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