756 / 766
小佐々純正とフレドリック・ヘンドリック-東と西の転生者-
第755話 『肥前銀行と大日本国銀行』
しおりを挟む
天正十八年十月九日(1589/11/16)
灰色の雲に覆われた空の下、肥前国諫早において大日本国銀行監査総監の近江屋治郎右衛門は、随員20名を従えて肥前銀行本店に到着した。
5層の巨大な蔵造りの建物群は、それ自体が1つの街区を形成している。
中央の本館を囲むように配された4棟の建物には、それぞれ「為替」「貸付・融資」「海外」「会計」の表札が掲げられ、さらにその外側を取り巻くように「研修所」「倉庫」「警備所」が建ち並ぶ。
「なんと夥し(これほどの規模とは)……」
随員の一人、堺の両替商・天王寺屋正介がつぶやいた。
玄関前には肥前銀行頭取の鍋島采女が、筆頭勘定方の堀江宗右衛門以下10名の重役とともに整然と並んでいる。その背後には100名を超える行員が列をなしていて、さらにその奥には警備を担う足軽たちの姿も見えた。
治郎右衛門は近江商人の名門の出で、大坂での金融業を経て大日本国銀行の創設に関わった人物である。しかし、この威容の前では、さすがの彼も一瞬たじろぎを覚えた。
「お越しいただき恐悦に存じます」
采女の声は穏やかだが、その背後にある確固たる自信が感じられる。
応接の間へと案内される途中、各部署の活気ある仕事ぶりが治郎右衛門の目に入った。
ポルトガル語やマレー語、中国語や朝鮮語が飛び交う海外部。精緻な帳簿をめくる会計部。全国からの為替を処理する為替部。その規模は、大坂や江戸の両替商街をまるごと1つの建物に収めたようだった。
特に目を引いたのは、若き行員たちの研修風景である。
ポルトガル語・マレー語・朝鮮語・中国語・琉球語・ヒンディー語などの外国語の業務研修、算術の講義、帳簿の実習。すべてが組織的に行われていた。
「新たに加わりし者の育成には、特に力を尽くしておりまする」
堀江宗右衛門が説明し、続ける。
「半年より一年に至る修行の後、各所へと任ぜられます」
広大な応接の間に通されると、そこにはすでに数十の帳簿が積み上げられていた。『まずは帳簿の確認から』という治郎右衛門の言葉に、さらに数十人の行員が次々と帳簿を運び込んでくる。
「ご覧ください」
宗右衛門が総勘定元帳を開く。そこに記された数字に、治郎右衛門は絶句した。資産総額は大日本国銀行の10倍以上。しかもその内容は、国内取引、海外取引、貸付、為替と、驚くほど多岐にわたっている。
「こちらは、日ノ本以外の支店に係る帳面にございまする」
次に示された帳簿には、マニラ、カリカット、ケープタウン、小樽など、各地の取引状況が克明に記されていた。特にポルトガルとの貿易金融は膨大な規模に上る。
「御行の一度の取引が、大日本国の生業の銭の流れ(経済)をも揺るがしかねぬ事、夥しきにござりまするな」
治郎右衛門の言葉に、采女は深くうなずく。
「その見識こそが、我らが行いの道しるべの根元にございます」
そう言って采女は、1冊の黒革の帳簿を示した。
「当行の業の則に(業務規定)ございます」
その内容は、驚くほど詳細かつ厳格なものだった。
・1日の取引量の制限
・融資における担保評価基準
・他行との協調融資の原則
・市場介入の制限
・為替相場への影響の考慮
・地方経済への配慮規定
そしてさらに、采女は次のページを開いた。
「また、当行の業務の名残(影響)の多きを鑑み、以下の則(規定)も設けております」
・各総督府との調整規定
「各地の総督府の金策との整合を図り、定めし間に報せを通わす(定期連絡の)場を設けることを務めとしております」
と宗右衛門が補足する。
「印度・阿弗利加に関しては四半期ごとの政策協議、台湾・ルソン・東南アジアでは月次での情報交換会を催しております」
・大日本銀行との関係規定
「これは特に重き則(規定)でございます」と采女。
「当行が大日本銀行の最も大き出資者でありながら、その政策決定には不当な名残(影響)を与えぬよう、厳格なる利益相反を防ぐ措置を定めております」
・危機管理規定
宗右衛門が説明を続ける。
「信用不安が波及しないための対応、地域間で金の貸し出しを危ぶむ事が連なることを防ぐなど、当行の規模故に必要となる危機管理の仕組みを定めております」
肥前国では銀行に限らず、現代に近い造語が随時生まれている。そのため治郎右衛門をはじめとした大日本国銀行の面々には聞き慣れない言葉も多い。
熟語や造語になれた人間が説明するので、都度都度、相手の顔色を見ながら準翻訳のような形になってしまう。
「これほどまでに自らを制しているのですか?」
随員の一人の問いに宗右衛門が答える。
「それは、大日本国の安寧こそが、当行繁栄の礎にございますゆえ」
さらに采女は、地方銀行の育成支援策を説明した。
・技術指導
・人材派遣
・資金融通
・経営相談
すべてが体系的に整備されている。
昼食を挟んで監査は続いた。食事中も各部署の責任者たちから詳細な説明が続く。
外国為替部長からは、海外支店における現地通貨の取り扱い、各国商人との取引方法、リスク管理の手法について。貸付部長からは、担保評価の方法、返済条件の設定基準、不良債権処理の手順について。
それぞれが理路整然と説明された。
午後からは実地監査となる。各部署を巡り、実際の業務を確認していく。どの部署でも、整然とした仕事ぶりが印象的だった。
特に治郎右衛門が注目したのは不良債権処理の仕組みである。
「返済滞りし時も早々に取立てをいたすことなく、まずは商売の仕方や算用の相談など承ります。末永き取引こそが、双方の為となり申すゆえ」
貸付部の主任が説明した。
「最大の懸念は御行の規模でしたが、それは杞憂でしたな」
夕刻近く、監査の総括として治郎右衛門は切り出した。
「ご理解いただき、光栄です」
采女の表情に、わずかな安堵の色が浮かぶ。
「むしろ」と治郎右衛門は続けた。
「これほどの規模を持ちながら、かくも慎重な運営をされている。それこそが最大の驚きでした」
帰路の馬車の中、随員たちは感想を述べ合う。
「すべてが夥しき量にございましたな」
「いや、それ以上に驚いたのは、その自らを律する営み方です」
「大日本国の生業における銭の流れの様々なる事を、むしろ盛り立てているとも言えるのではないでしょうか」
治郎右衛門は黙って部下たちの会話を聞きながら、監査報告書の構想を練っていた。肥前銀行の存在は、大日本国の金融システムにとって、もはや懸念ではない。
むしろ、その発展を支える最大の柱となっているのではないか。
夕闇が迫る諫早の町を後にしながら、治郎右衛門は確信していた。この監査で見たものは、単なる巨大金融機関ではない。大日本国の金融秩序を守護する、新たな形の統治機構だったのだと。
次回 第756話 (仮)『フアン・デ・サルセードとマルティン・デ・ゴイチ』
灰色の雲に覆われた空の下、肥前国諫早において大日本国銀行監査総監の近江屋治郎右衛門は、随員20名を従えて肥前銀行本店に到着した。
5層の巨大な蔵造りの建物群は、それ自体が1つの街区を形成している。
中央の本館を囲むように配された4棟の建物には、それぞれ「為替」「貸付・融資」「海外」「会計」の表札が掲げられ、さらにその外側を取り巻くように「研修所」「倉庫」「警備所」が建ち並ぶ。
「なんと夥し(これほどの規模とは)……」
随員の一人、堺の両替商・天王寺屋正介がつぶやいた。
玄関前には肥前銀行頭取の鍋島采女が、筆頭勘定方の堀江宗右衛門以下10名の重役とともに整然と並んでいる。その背後には100名を超える行員が列をなしていて、さらにその奥には警備を担う足軽たちの姿も見えた。
治郎右衛門は近江商人の名門の出で、大坂での金融業を経て大日本国銀行の創設に関わった人物である。しかし、この威容の前では、さすがの彼も一瞬たじろぎを覚えた。
「お越しいただき恐悦に存じます」
采女の声は穏やかだが、その背後にある確固たる自信が感じられる。
応接の間へと案内される途中、各部署の活気ある仕事ぶりが治郎右衛門の目に入った。
ポルトガル語やマレー語、中国語や朝鮮語が飛び交う海外部。精緻な帳簿をめくる会計部。全国からの為替を処理する為替部。その規模は、大坂や江戸の両替商街をまるごと1つの建物に収めたようだった。
特に目を引いたのは、若き行員たちの研修風景である。
ポルトガル語・マレー語・朝鮮語・中国語・琉球語・ヒンディー語などの外国語の業務研修、算術の講義、帳簿の実習。すべてが組織的に行われていた。
「新たに加わりし者の育成には、特に力を尽くしておりまする」
堀江宗右衛門が説明し、続ける。
「半年より一年に至る修行の後、各所へと任ぜられます」
広大な応接の間に通されると、そこにはすでに数十の帳簿が積み上げられていた。『まずは帳簿の確認から』という治郎右衛門の言葉に、さらに数十人の行員が次々と帳簿を運び込んでくる。
「ご覧ください」
宗右衛門が総勘定元帳を開く。そこに記された数字に、治郎右衛門は絶句した。資産総額は大日本国銀行の10倍以上。しかもその内容は、国内取引、海外取引、貸付、為替と、驚くほど多岐にわたっている。
「こちらは、日ノ本以外の支店に係る帳面にございまする」
次に示された帳簿には、マニラ、カリカット、ケープタウン、小樽など、各地の取引状況が克明に記されていた。特にポルトガルとの貿易金融は膨大な規模に上る。
「御行の一度の取引が、大日本国の生業の銭の流れ(経済)をも揺るがしかねぬ事、夥しきにござりまするな」
治郎右衛門の言葉に、采女は深くうなずく。
「その見識こそが、我らが行いの道しるべの根元にございます」
そう言って采女は、1冊の黒革の帳簿を示した。
「当行の業の則に(業務規定)ございます」
その内容は、驚くほど詳細かつ厳格なものだった。
・1日の取引量の制限
・融資における担保評価基準
・他行との協調融資の原則
・市場介入の制限
・為替相場への影響の考慮
・地方経済への配慮規定
そしてさらに、采女は次のページを開いた。
「また、当行の業務の名残(影響)の多きを鑑み、以下の則(規定)も設けております」
・各総督府との調整規定
「各地の総督府の金策との整合を図り、定めし間に報せを通わす(定期連絡の)場を設けることを務めとしております」
と宗右衛門が補足する。
「印度・阿弗利加に関しては四半期ごとの政策協議、台湾・ルソン・東南アジアでは月次での情報交換会を催しております」
・大日本銀行との関係規定
「これは特に重き則(規定)でございます」と采女。
「当行が大日本銀行の最も大き出資者でありながら、その政策決定には不当な名残(影響)を与えぬよう、厳格なる利益相反を防ぐ措置を定めております」
・危機管理規定
宗右衛門が説明を続ける。
「信用不安が波及しないための対応、地域間で金の貸し出しを危ぶむ事が連なることを防ぐなど、当行の規模故に必要となる危機管理の仕組みを定めております」
肥前国では銀行に限らず、現代に近い造語が随時生まれている。そのため治郎右衛門をはじめとした大日本国銀行の面々には聞き慣れない言葉も多い。
熟語や造語になれた人間が説明するので、都度都度、相手の顔色を見ながら準翻訳のような形になってしまう。
「これほどまでに自らを制しているのですか?」
随員の一人の問いに宗右衛門が答える。
「それは、大日本国の安寧こそが、当行繁栄の礎にございますゆえ」
さらに采女は、地方銀行の育成支援策を説明した。
・技術指導
・人材派遣
・資金融通
・経営相談
すべてが体系的に整備されている。
昼食を挟んで監査は続いた。食事中も各部署の責任者たちから詳細な説明が続く。
外国為替部長からは、海外支店における現地通貨の取り扱い、各国商人との取引方法、リスク管理の手法について。貸付部長からは、担保評価の方法、返済条件の設定基準、不良債権処理の手順について。
それぞれが理路整然と説明された。
午後からは実地監査となる。各部署を巡り、実際の業務を確認していく。どの部署でも、整然とした仕事ぶりが印象的だった。
特に治郎右衛門が注目したのは不良債権処理の仕組みである。
「返済滞りし時も早々に取立てをいたすことなく、まずは商売の仕方や算用の相談など承ります。末永き取引こそが、双方の為となり申すゆえ」
貸付部の主任が説明した。
「最大の懸念は御行の規模でしたが、それは杞憂でしたな」
夕刻近く、監査の総括として治郎右衛門は切り出した。
「ご理解いただき、光栄です」
采女の表情に、わずかな安堵の色が浮かぶ。
「むしろ」と治郎右衛門は続けた。
「これほどの規模を持ちながら、かくも慎重な運営をされている。それこそが最大の驚きでした」
帰路の馬車の中、随員たちは感想を述べ合う。
「すべてが夥しき量にございましたな」
「いや、それ以上に驚いたのは、その自らを律する営み方です」
「大日本国の生業における銭の流れの様々なる事を、むしろ盛り立てているとも言えるのではないでしょうか」
治郎右衛門は黙って部下たちの会話を聞きながら、監査報告書の構想を練っていた。肥前銀行の存在は、大日本国の金融システムにとって、もはや懸念ではない。
むしろ、その発展を支える最大の柱となっているのではないか。
夕闇が迫る諫早の町を後にしながら、治郎右衛門は確信していた。この監査で見たものは、単なる巨大金融機関ではない。大日本国の金融秩序を守護する、新たな形の統治機構だったのだと。
次回 第756話 (仮)『フアン・デ・サルセードとマルティン・デ・ゴイチ』
6
お気に入りに追加
155
あなたにおすすめの小説
初夜に「俺がお前を抱く事は無い!」と叫んだら長年の婚約者だった新妻に「気持ち悪い」と言われた上に父にも予想外の事を言われた男とその浮気女の話
ラララキヲ
恋愛
長年の婚約者を欺いて平民女と浮気していた侯爵家長男。3年後の白い結婚での離婚を浮気女に約束して、新妻の寝室へと向かう。
初夜に「俺がお前を抱く事は無い!」と愛する夫から宣言された無様な女を嘲笑う為だけに。
しかし寝室に居た妻は……
希望通りの白い結婚と愛人との未来輝く生活の筈が……全てを周りに知られていた上に自分の父親である侯爵家当主から言われた言葉は──
一人の女性を蹴落として掴んだ彼らの未来は……──
<【ざまぁ編】【イリーナ編】【コザック第二の人生編(ザマァ有)】となりました>
◇テンプレ浮気クソ男女。
◇軽い触れ合い表現があるのでR15に
◇ふんわり世界観。ゆるふわ設定。
◇ご都合展開。矛盾は察して下さい…
◇なろうにも上げてます。
※HOTランキング入り(1位)!?[恋愛::3位]ありがとうございます!恐縮です!期待に添えればよいのですがッ!!(;><)
貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた
佐藤醤油
ファンタジー
貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。
僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。
魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。
言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。
この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。
小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。
------------------------------------------------------------------
お知らせ
「転生者はめぐりあう」 始めました。
------------------------------------------------------------------
注意
作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。
感想は受け付けていません。
誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。
ヤケになってドレスを脱いだら、なんだかえらい事になりました
杜野秋人
恋愛
「そなたとの婚約、今この場をもって破棄してくれる!」
王族専用の壇上から、立太子間近と言われる第一王子が、声高にそう叫んだ。それを、第一王子の婚約者アレクシアは黙って聞いていた。
第一王子は次々と、アレクシアの不行跡や不品行をあげつらい、容姿をけなし、彼女を責める。傍らに呼び寄せたアレクシアの異母妹が訴えるままに、鵜呑みにして信じ込んだのだろう。
確かに婚約してからの5年間、第一王子とは一度も会わなかったし手紙や贈り物のやり取りもしなかった。だがそれは「させてもらえなかった」が正しい。全ては母が死んだ後に乗り込んできた後妻と、その娘である異母妹の仕組んだことで、父がそれを許可したからこそそんな事がまかり通ったのだということに、第一王子は気付かないらしい。
唯一の味方だと信じていた第一王子までも、アレクシアの味方ではなくなった。
もう味方はいない。
誰への義理もない。
ならば、もうどうにでもなればいい。
アレクシアはスッと背筋を伸ばした。
そうして彼女が次に取った行動に、第一王子は驚愕することになる⸺!
◆虐げられてるドアマットヒロインって、見たら分かるじゃんね?って作品が最近多いので便乗してみました(笑)。
◆虐待を窺わせる描写が少しだけあるのでR15で。
◆ざまぁは二段階。いわゆるおまいう系のざまぁを含みます。
◆全8話、最終話だけ少し長めです。
恋愛は後半で、メインディッシュはざまぁでどうぞ。
◆片手間で書いたんで、主要人物以外の固有名詞はありません。どこの国とも設定してないんで悪しからず。
◆この作品はアルファポリスのほか、小説家になろうでも公開します。
◆過去作のヒロインと本作主人公の名前が丸被りしてたので、名前を変更しています。(2024/09/03)
◆9/2、HOTランキング11→7位!ありがとうございます!
9/3、HOTランキング5位→3位!ありがとうございます!
僕の家族は母様と母様の子供の弟妹達と使い魔達だけだよ?
闇夜の現し人(ヤミヨノウツシビト)
ファンタジー
ー 母さんは、「絶世の美女」と呼ばれるほど美しく、国の中で最も権力の強い貴族と呼ばれる公爵様の寵姫だった。
しかし、それをよく思わない正妻やその親戚たちに毒を盛られてしまった。
幸い発熱だけですんだがお腹に子が出来てしまった以上ここにいては危険だと判断し、仲の良かった侍女数名に「ここを離れる」と言い残し公爵家を後にした。
お母さん大好きっ子な主人公は、毒を盛られるという失態をおかした父親や毒を盛った親戚たちを嫌悪するがお母さんが日々、「家族で暮らしたい」と話していたため、ある出来事をきっかけに一緒に暮らし始めた。
しかし、自分が家族だと認めた者がいれば初めて見た者は跪くと言われる程の華の顔(カンバセ)を綻ばせ笑うが、家族がいなければ心底どうでもいいというような表情をしていて、人形の方がまだ表情があると言われていた。
『無能で無価値の稚拙な愚父共が僕の家族を名乗る資格なんて無いんだよ?』
さぁ、ここに超絶チートを持つ自分が認めた家族以外の生き物全てを嫌う主人公の物語が始まる。
〈念の為〉
稚拙→ちせつ
愚父→ぐふ
⚠︎注意⚠︎
不定期更新です。作者の妄想をつぎ込んだ作品です。
【完結】6歳の王子は無自覚に兄を断罪する
土広真丘
ファンタジー
ノーザッツ王国の末の王子アーサーにはある悩みがあった。
異母兄のゴードン王子が婚約者にひどい対応をしているのだ。
その婚約者は、アーサーにも優しいマリーお姉様だった。
心を痛めながら、アーサーは「作文」を書く。
※全2話。R15は念のため。ふんわりした世界観です。
前半はひらがなばかりで、読みにくいかもしれません。
主人公の年齢的に恋愛ではないかなと思ってファンタジーにしました。
小説家になろうに投稿したものを加筆修正しました。
【完】あの、……どなたでしょうか?
桐生桜月姫
恋愛
「キャサリン・ルーラー
爵位を傘に取る卑しい女め、今この時を以て貴様との婚約を破棄する。」
見た目だけは、麗しの王太子殿下から出た言葉に、婚約破棄を突きつけられた美しい女性は………
「あの、……どなたのことでしょうか?」
まさかの意味不明発言!!
今ここに幕開ける、波瀾万丈の間違い婚約破棄ラブコメ!!
結末やいかに!!
*******************
執筆終了済みです。
屋台飯! いらない子認定されたので、旅に出たいと思います。
彩世幻夜
ファンタジー
母が死にました。
父が連れてきた継母と異母弟に家を追い出されました。
わー、凄いテンプレ展開ですね!
ふふふ、私はこの時を待っていた!
いざ行かん、正義の旅へ!
え? 魔王? 知りませんよ、私は勇者でも聖女でも賢者でもありませんから。
でも……美味しいは正義、ですよね?
2021/02/19 第一部完結
2021/02/21 第二部連載開始
2021/05/05 第二部完結
妹がいなくなった
アズやっこ
恋愛
妹が突然家から居なくなった。
メイドが慌ててバタバタと騒いでいる。
お父様とお母様の泣き声が聞こえる。
「うるさくて寝ていられないわ」
妹は我が家の宝。
お父様とお母様は妹しか見えない。ドレスも宝石も妹にだけ買い与える。
妹を探しに出掛けたけど…。見つかるかしら?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる