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天下一統して大日本国となる。-天下百年の計?-
第716話 『朝鮮出兵の話』
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天正十三年四月十三日(1584/5/22)
「なに? 右議政は小佐々との通商をさらに進めるに留まらず、同盟を結べと申すのか?」
李氏朝鮮王朝第14代国王の宣祖は、右議政の柳成龍に向かって驚きの声を上げる。史実では1590年に右議政となった柳成龍であるが、日本との貿易拡大政策や内政における功績で、7年早く昇進していたのだ。
「はい陛下。小佐々純正が率いる肥前国、いや、すでに日本の諸大名をまとめ上げて大日本国という新政府を樹立しております。もう、四年になるとか。私もその経過を見て参りましたが、肥前国の経済力と軍事力、つまり国力が強大なため、新政府自体の内情はわかりませんが、その国体は堅固かと思われます」
成龍は落ち着いた様子で応じた。
……。
宣祖はしばらく考え込み、成龍の言った事を整理している。
「うむ。確かに右議政の言うとおり、小佐々の勢力拡大は目を見張るものがある。だが、我が国は長年明との冊封関係にあったのだぞ。その関係を簡単に捨て去ることができるのか?」
想定問答集の答えのように、成龍は答える。
「陛下、明との関係は確かに長く、重要なものでした。しかし、状況は大きく変わりつつあります。小佐々の影響力により、明の皇帝を頂とする秩序が崩れつつあるのです」
「なに?」
宣祖は言葉少なに返事をした。
個人差や国によって違いがあるだろうが、皇帝や国王が内政や外交において全てを把握している訳ではない。内閣の様な物があり、専門の部署とそれを総括する者達で議論を行い、政治を行うというスタイルは珍しい物ではないのだ。
朝議は各大臣が王の臨席のもと行うか、事後承諾もあった。
「なぜ明の支配が崩れるのだ?」
明からの完全独立を心に秘めていた宣祖は、身を乗り出して聞く。
10年以上前から対馬の宗氏を介して日本と交易を行い、宗氏が小佐々に服属してさらにその度合いを強め、銃や火薬など、軍需品を輸入しては軍隊を密かに訓練していたのだ。
もちろん、明に露見することのないよう、密かに、である。
柳成龍は宣祖に誤解を与えないように、慎重に言葉を選びながら説明を始める。
「陛下、小佐々の肥前国が築き上げた新しい交易網と、彼らがもたらす進んだ技術が、これまでの秩序を根底から覆しつつあるのです。我らはどこか心の中で、小中華、つまり明が親なら朝鮮は日本の兄という立場の考えを持っておりました」
宣祖は静かに頷きながら聞いている。
「しかし、それは間違いなく誤りです。その証拠に経済面では、小佐々との貿易により、我が国や周辺諸国は明に頼らずとも豊かな生活を送れるようになりました」
「ふむ、確かに小佐々の産物は明の物を明らかに上回っておるな。しかも明との交易のように面倒な規則や制約もない」
「その通りです。さらに、小佐々の軍事力は明をも凌駕しつつあります。兵力では劣るでしょうが、日本の火器や水軍を統べる技は、明のそれを相対的に低下させているのです。これにより、明の軍事的な脅威が薄れつつあります」
「うむ……」
朝貢とはすなわち中国皇帝に服属し、その文化的恩恵を受けつつ、外敵に対しては中国の軍事力をもって守ってもらうという事である。
柳成龍はさらに続ける。
「そして最も重要なのは、小佐々がもたらした新しい世界観です。彼らは、明を中心とする世界秩序ではなく、諸国が対等な立場で交流する新しい国際関係を提唱しています。これが、琉球や安南などの朝貢国にも影響を与え、彼らも明から距離を置き始めているのです」
「ふむ……。つまり、明の権威そのものが失われつつあるということか」
宣祖が深く考え込んだ様子で言うと、柳成龍は頷いた。
「はい、その通りでございます。現に琉球は明との冊封を止め、小佐々に冊封を願い出て、許されたそうに御座います」
「何! ? 琉球が明との冊封を止めたというのか? それは本当なのか? 明からは琉球へ、何も無かったのか?」
「はい陛下。我々の情報網によれば、琉球の動きは極めて巧みであったようです。表向きは明との関係を維持しつつ、裏では小佐々との関係を深めていたのです。昨年小佐々と結んだ条約以降は、朝貢の準備の気配すらありません。おそらくもうないかと」
……。
どれくらいの時が流れただろうか。沈黙は時として雄弁である。二人が交わしている話題がいかに深刻かを物語っているのだ。
「琉球の件は、我が国にとって重大な意味を持つな。だが、わが朝鮮が同じように行動すれば、明の反応は琉球とは比べものにならないほど激しいものとなるだろう」
柳成龍は頷ずく。
「仰せの通りにございます。そのためわが朝鮮は慎重に、順序立てて進めなければなりません」
宣祖は玉座に座ったまま、じっくり考えている。その姿は重大な決断を前にした君主の威厳と不安を同時に表していた。
「具体的にはどのような手順を考えているのだ?」
宣祖は柳成龍をじっと見つめるが、成龍はそれに対して背筋を正し、明確な口調で答える。
「まずは、現在行っている小佐々との密接な貿易関係をさらに強化いたします。特に、軍事技術の導入を加速させます。これまでも行って参りましたが、さらに、でございます。加えて国内の産業の育成も進めます」
「うむ」
宣祖は静かに頷いた。
「次に、女真族のヌルハチや、安南などの他の朝貢国と密かに連絡を取り、緩やかな協力関係を築きます。互いの独立を支援し合う協定を結ぶのです」
「……しかし」
宣祖の声には一抹の不安があった。
「それは右議政の考えであろう? 左議政や領議政、他の大臣たちの考えはどうなのだ?」
柳成龍は一瞬躊躇したが、すぐに冷静さを取り戻して答えた。
「陛下、確かにこの件に関しては、まだ朝廷全体での議論は行っておりません。しかし、私は密かに幾人かの信頼できる大臣たちと意見を交換してまいりました」
「誰とどのような話をしたのだ?」
「左議政の鄭澈殿と領議政の李山海殿とは、この件について慎重に話し合いました。彼らも、小佐々の台頭と明の衰退という現状認識では一致しております。ただし、具体的な行動については意見の相違があります」
「どのような相違だ?」
「鄭澈は、小佐々との関係強化には賛成ですが、明との決別には慎重な姿勢です。一方、李山海は、より積極的に小佐々との同盟を進めるべきだと主張しています」
宣祖は深く考え込んだ。
「他の大臣たちは?」
「まだ多くの大臣には話していません。しかし、若手の官僚たちの間では、小佐々のもたらす新しい技術や思想に強い関心を持つ者が増えています」
宣祖は立ち上がり、成龍を見据えて言った。
「成龍よ、この国家方針の変換には大きな危険が伴う。国を、この朝鮮の行く末を左右する重大事であるゆえ、朝廷内での意見の対立も予想される。しかし、我が国の真の独立を実現する唯一の道かもしれん。……よかろう。まずは信頼できる大臣たちと密かに協議を重ねよ。だが、極秘裏に進めるのだ。明の耳目には十分注意せよ」
クーデターでも起きない限り、そして明が日本に対して敵対行為や戦闘行為を起こさない限り、朝鮮出兵は史実のように起きそうもなかった。
次回 第717話 (仮)『肥前国(州)陸海軍と大日本国陸海軍』
「なに? 右議政は小佐々との通商をさらに進めるに留まらず、同盟を結べと申すのか?」
李氏朝鮮王朝第14代国王の宣祖は、右議政の柳成龍に向かって驚きの声を上げる。史実では1590年に右議政となった柳成龍であるが、日本との貿易拡大政策や内政における功績で、7年早く昇進していたのだ。
「はい陛下。小佐々純正が率いる肥前国、いや、すでに日本の諸大名をまとめ上げて大日本国という新政府を樹立しております。もう、四年になるとか。私もその経過を見て参りましたが、肥前国の経済力と軍事力、つまり国力が強大なため、新政府自体の内情はわかりませんが、その国体は堅固かと思われます」
成龍は落ち着いた様子で応じた。
……。
宣祖はしばらく考え込み、成龍の言った事を整理している。
「うむ。確かに右議政の言うとおり、小佐々の勢力拡大は目を見張るものがある。だが、我が国は長年明との冊封関係にあったのだぞ。その関係を簡単に捨て去ることができるのか?」
想定問答集の答えのように、成龍は答える。
「陛下、明との関係は確かに長く、重要なものでした。しかし、状況は大きく変わりつつあります。小佐々の影響力により、明の皇帝を頂とする秩序が崩れつつあるのです」
「なに?」
宣祖は言葉少なに返事をした。
個人差や国によって違いがあるだろうが、皇帝や国王が内政や外交において全てを把握している訳ではない。内閣の様な物があり、専門の部署とそれを総括する者達で議論を行い、政治を行うというスタイルは珍しい物ではないのだ。
朝議は各大臣が王の臨席のもと行うか、事後承諾もあった。
「なぜ明の支配が崩れるのだ?」
明からの完全独立を心に秘めていた宣祖は、身を乗り出して聞く。
10年以上前から対馬の宗氏を介して日本と交易を行い、宗氏が小佐々に服属してさらにその度合いを強め、銃や火薬など、軍需品を輸入しては軍隊を密かに訓練していたのだ。
もちろん、明に露見することのないよう、密かに、である。
柳成龍は宣祖に誤解を与えないように、慎重に言葉を選びながら説明を始める。
「陛下、小佐々の肥前国が築き上げた新しい交易網と、彼らがもたらす進んだ技術が、これまでの秩序を根底から覆しつつあるのです。我らはどこか心の中で、小中華、つまり明が親なら朝鮮は日本の兄という立場の考えを持っておりました」
宣祖は静かに頷きながら聞いている。
「しかし、それは間違いなく誤りです。その証拠に経済面では、小佐々との貿易により、我が国や周辺諸国は明に頼らずとも豊かな生活を送れるようになりました」
「ふむ、確かに小佐々の産物は明の物を明らかに上回っておるな。しかも明との交易のように面倒な規則や制約もない」
「その通りです。さらに、小佐々の軍事力は明をも凌駕しつつあります。兵力では劣るでしょうが、日本の火器や水軍を統べる技は、明のそれを相対的に低下させているのです。これにより、明の軍事的な脅威が薄れつつあります」
「うむ……」
朝貢とはすなわち中国皇帝に服属し、その文化的恩恵を受けつつ、外敵に対しては中国の軍事力をもって守ってもらうという事である。
柳成龍はさらに続ける。
「そして最も重要なのは、小佐々がもたらした新しい世界観です。彼らは、明を中心とする世界秩序ではなく、諸国が対等な立場で交流する新しい国際関係を提唱しています。これが、琉球や安南などの朝貢国にも影響を与え、彼らも明から距離を置き始めているのです」
「ふむ……。つまり、明の権威そのものが失われつつあるということか」
宣祖が深く考え込んだ様子で言うと、柳成龍は頷いた。
「はい、その通りでございます。現に琉球は明との冊封を止め、小佐々に冊封を願い出て、許されたそうに御座います」
「何! ? 琉球が明との冊封を止めたというのか? それは本当なのか? 明からは琉球へ、何も無かったのか?」
「はい陛下。我々の情報網によれば、琉球の動きは極めて巧みであったようです。表向きは明との関係を維持しつつ、裏では小佐々との関係を深めていたのです。昨年小佐々と結んだ条約以降は、朝貢の準備の気配すらありません。おそらくもうないかと」
……。
どれくらいの時が流れただろうか。沈黙は時として雄弁である。二人が交わしている話題がいかに深刻かを物語っているのだ。
「琉球の件は、我が国にとって重大な意味を持つな。だが、わが朝鮮が同じように行動すれば、明の反応は琉球とは比べものにならないほど激しいものとなるだろう」
柳成龍は頷ずく。
「仰せの通りにございます。そのためわが朝鮮は慎重に、順序立てて進めなければなりません」
宣祖は玉座に座ったまま、じっくり考えている。その姿は重大な決断を前にした君主の威厳と不安を同時に表していた。
「具体的にはどのような手順を考えているのだ?」
宣祖は柳成龍をじっと見つめるが、成龍はそれに対して背筋を正し、明確な口調で答える。
「まずは、現在行っている小佐々との密接な貿易関係をさらに強化いたします。特に、軍事技術の導入を加速させます。これまでも行って参りましたが、さらに、でございます。加えて国内の産業の育成も進めます」
「うむ」
宣祖は静かに頷いた。
「次に、女真族のヌルハチや、安南などの他の朝貢国と密かに連絡を取り、緩やかな協力関係を築きます。互いの独立を支援し合う協定を結ぶのです」
「……しかし」
宣祖の声には一抹の不安があった。
「それは右議政の考えであろう? 左議政や領議政、他の大臣たちの考えはどうなのだ?」
柳成龍は一瞬躊躇したが、すぐに冷静さを取り戻して答えた。
「陛下、確かにこの件に関しては、まだ朝廷全体での議論は行っておりません。しかし、私は密かに幾人かの信頼できる大臣たちと意見を交換してまいりました」
「誰とどのような話をしたのだ?」
「左議政の鄭澈殿と領議政の李山海殿とは、この件について慎重に話し合いました。彼らも、小佐々の台頭と明の衰退という現状認識では一致しております。ただし、具体的な行動については意見の相違があります」
「どのような相違だ?」
「鄭澈は、小佐々との関係強化には賛成ですが、明との決別には慎重な姿勢です。一方、李山海は、より積極的に小佐々との同盟を進めるべきだと主張しています」
宣祖は深く考え込んだ。
「他の大臣たちは?」
「まだ多くの大臣には話していません。しかし、若手の官僚たちの間では、小佐々のもたらす新しい技術や思想に強い関心を持つ者が増えています」
宣祖は立ち上がり、成龍を見据えて言った。
「成龍よ、この国家方針の変換には大きな危険が伴う。国を、この朝鮮の行く末を左右する重大事であるゆえ、朝廷内での意見の対立も予想される。しかし、我が国の真の独立を実現する唯一の道かもしれん。……よかろう。まずは信頼できる大臣たちと密かに協議を重ねよ。だが、極秘裏に進めるのだ。明の耳目には十分注意せよ」
クーデターでも起きない限り、そして明が日本に対して敵対行為や戦闘行為を起こさない限り、朝鮮出兵は史実のように起きそうもなかった。
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