447 / 801
西国王小佐々純正と第三勢力-第2.5次信長包囲網と迫り来る陰-
正確な時計とライフル銃と気球と石炭ガスにコークス②ライフル銃と第101狙撃小隊
しおりを挟む
元亀元年 十二月二十七日 諫早城
諫早城には毎日のように京都の大使館、そして西国の津々浦々から様々な情報が集められてくる。それはこの年末でも変わらない。
発 純久 宛 近衛中将
秘メ 越前 朝倉 左衛門督 上洛セザリキ リユウ ナラビニ 親交求ム 旨ヲ 記シタル 書状ヲ 送リシモ 弾正忠様 時 スデニ 遅シ ト 弾劾セリ 備前守様ト 刻ヲ 同ジクシテ 越前ニ 攻メ入ル 模様 来春 雪解ケ 二月 ヲ 見込ム 秘メ
やはり二月か、と純正は思った。
それにしても、今さらかよ。なんでさっさと上洛できないならできないで、その理由をしっかり添えて書状なり送ってこないかね。
純正は朝倉重臣の書状に対して提案をしていたからだ。フル無視されたら誰だって嫌だろうに。
純正が思った事は当然信長も感じているだろうし、それが理由で1度攻めている。
もう後には退けない。そもそも越前は地政学的に、信長にとって支配下において置かなければ心が休まらない土地なのだ。
それに和議を結んで撤退はしているが、御内書の中身は撤回されていない。純正は通信文書を読みながら、今後の戦略を考えているが、最重要要素はいつ起きるか、である。
「殿! 殿! お喜びくだされ! ついに、ついに完成しましたぞ!」
ノックをする前に廊下から大きな叫び声が聞こえ、ドンドンドンというノックにそのまま引き継がれた。
「入れ」
息を切らせながら執務室に入ってきたのは、工部省改め科技省の鬼才、国友一貫斎である。
「なんじゃ、いつもながら忠右衛門といい秀政や秋政といい、学者と技術畑の人間は騒々しいな」
純正は笑いながら答える。
しかし大抵は良い報告ばかりなので気にしていない。失敗は成功の母というが、研究開発には時間がかかり、失敗を伴うことは純正もよくわかっているからだ。
そして、こうやってドタドタと走り大声で来る時は、たいてい何かができあがった時なのだ。
「ついにできあがりました! らいふるです!」
「なにい! マジか?」
「いえ! 殿、間近ではなく、できあがったのです!」
「お、おう。ではさっそく見せよ」。
言葉のアヤと言うか、ギャグと言うか、コントのようなやり取りをして一貫斎の工房へ行き、実物を見せてもらう。
初めて一貫斎の工房へ行ったのは、もう8年も前になる。
天久保にある工房には定期的に訪れていたものの、来るたびに新しいものが増え、古いものがなくなっている。
設計をする図面台や、卓上と床に置く旋盤などがある。旋盤などは、多くの人が描く日本古来の職人像とは結びつきにくい。
ハチマキ姿の親父がノミや木槌、鉄の金槌などでカンカンやっているイメージだ。
しかし、ここはそうではない。なんと旋盤があった。現代の旋盤とは違うが、原型は同じなのでなんとなく純正はわかったのだ。
3本の溝を持つプーリー(ベルトからの力を軸に伝えるための部品。自転車のチェーンの内側のギザギザの円形をイメージ)とベルトを組み合わせることで、3つの速度が得られるようになっている。
人力による足踏み旋盤の歴史は、1500年ごろのレオナルド・ダ・ヴィンチのスケッチに描かれていたらしいが、実際にはそのアイデアで作られたという記録はない。
もう一つ、卓上型の金属製の旋盤があった。
おそらく精密機械の部品? をつくるためだろうか。精密機械と言えば、今進行中の時計製作だが、6月に試作品ができあがったとの報告を思い出した。
機械時計はもともと、教会の時計のように鍛冶職人が作れる大きさだった。
しかし屋内で使える小型の時計を求めるようになり、時計作りはもはや、専門の技術として確立されている。
より精密な加工が必要となる時計職人の慈恩針心の工房には、これと同型の最新型の旋盤があるようだ。もっと細かな専用機械があるかもしれない。
「一貫斎、ひょっとして、これでライフルの銃身作ったんじゃないよな?」
「は? いえ、違いますが。これでどうやって銃身を作るのです?」
「え? いや銃身をここに固定して、こっちに線条(螺旋)のカッた、いや切り込みの工具をつけて、回しながら、ぐぐぐっと」
「……」
「……?」
「……」
やばい、なにかに火をつけてしまった!
しかし、実際は、確か、高速で回っていた様な記憶があるから、人力では無理か? 蒸気機関? いやいやもっと小型で電力がないと無理だろう……。
純正は今更ながらに後悔したが、一貫斎は複雑な、考え込むような表情をしている。
「ま、まあ、いいからいいから。さっそく案内してくれよ」
一貫斎はブツブツと何かをつぶやきながら、純正を射撃場へ案内する。
純正が案内されたのは、屋外にある射撃場である。従来の鉄砲の3倍程度の距離に的が設置されている。
「これにございます」
一貫斎が見せたのは、大きさや外観は今までの銃と変わらない。
一つだけ違う点は、スコープがついている点だ。そりゃそうだ。有効射程が伸びても見えなければ当たらない。
「まず、銃身ですが……」
と一貫斎が話し始めた。これは技術者科学者あるあるなんだろうが、話し始めると、長い!
要するに銃身の内壁にらせん状の溝を彫り(ライフリング)、弾丸に回転をかけて発射すると弾道が安定して飛距離が伸び、命中率もあがるというものだ。
しかし、その加工には非常に手間暇がかかったが、発想を変える事で改善した。
戦国時代の銃身は円柱状の芯金に銃身の元となる鉄板を熱して巻く事でつくられていた。
熱間鍛造で鉄板の接合面を一体化させてパイプ状にした後、その上から帯状の鉄板を巻きつけて補強する二重巻張り法が主に使われていたのだ。
そこで、芯金に捻った八角形の鉄棒を使う事で銃身の内部をらせん状(線条)に刻めるのでは? という発想にいたったらしい。
案の定、芯棒を替えるだけで今までと変わらない方法で銃身が完成した。
「ほう……詳細はわからんが、よくつくったものだ」
純正はいつも感心する。
一貫斎をはじめ周りの技術者や科学者からすると、純正のヒラメキやヒントは天才と言っても過言ではない価値を持つようだが、純正は違う。
何と言っても前世の記憶なのだ。
純正が考え作ったものではなく、先人たちの知恵と努力の結晶を記した、ウィキペディアの表面上の知識なのだ。なんで誇れるだろうか。
それを元に作り出し、純正のイメージを実物として世に出した人達こそ、素晴らしく称賛されるべき人達である。
「次に弾ですが……」
射撃場の射手の後ろの控室には、分解された銃の部品が並べられている。それを見ながら一貫斎が説明を続ける。
「通常の丸い弾を使うと、銃身内でガス漏れが発生し、かえって射程と威力の低下を招いて、弾道も不安定になるのが問題でございました」
もう、ガス[ヤン・パブティスタ・ファン・ヘルモント(Jan Baptista van Helmont・1579年1月12日 - 1644年12月30日)が提唱した概念]という概念を、すでに使っている。
すごい、素晴らしい技術の進歩だ。
毎度ながらに感心する純正である。技術者と科学者は、すでに現代に近い概念や言葉を使いつつあるのだ。
「うむ、弾を大きくしすぎれば、こめるのに時間がかかるという話もしておったの」
隙間を埋めるためにぴったりの大きさだと装填に時間がかかりすぎる。ひどいものだと木槌で叩いて弾を込めた、という記録も残っているほどだ。
その問題を解決したのが、純正の発案? による椎の実弾である。
銃の口径よりも少しだけ小さいどんぐり型の弾で、後ろに半球状? の穴? くぼみ? があいているものである。
発射時の爆発で弾丸が膨らんでライフリングに食い込むような仕組みになっており、それによりガス漏れを防いで効果的に回転を得られるようになっている。
弾は早合と同じように紙製の薬莢のようなものに包まって扱われる。従来の銃と同じ早さで装填ができて、飛距離、命中率が上がるとなれば、驚異的な進歩である。
「最後に、火薬、玉薬にございます」
「火薬? 何か違いがあるのか?」
「ございます」
そういって一貫斎は火薬の配合について説明を始めた。
火薬の性能自体に関係はないようなのだが、一般的な黒色火薬は爆発した時に衝撃が内部に発生して、ガス圧が高くなり銃身に負担がかかるようなのだ。
そこで、火薬の原料である炭の種類を変え、様々な試験を行った。
その結果、炭素50パーセント前後の半焼炭を用いるのと、銃に負担がかからず、結果耐久性も上がったというのだ。いわゆる褐色火薬である。
史実では無煙火薬が発明され、普及するまで使われたものだ。純正は、改めて技術者のすごさを思い知った。
そこまでやるか? のレベルである。妥協を許さないのだろう。
一通り説明を受け、お待ちかねの射撃を見学したのだが、見事、300m先の的に命中した。
それからほどなくして、陸軍第一師団の一個小隊を選抜し、第101狙撃小隊が編制されたのであった。
諫早城には毎日のように京都の大使館、そして西国の津々浦々から様々な情報が集められてくる。それはこの年末でも変わらない。
発 純久 宛 近衛中将
秘メ 越前 朝倉 左衛門督 上洛セザリキ リユウ ナラビニ 親交求ム 旨ヲ 記シタル 書状ヲ 送リシモ 弾正忠様 時 スデニ 遅シ ト 弾劾セリ 備前守様ト 刻ヲ 同ジクシテ 越前ニ 攻メ入ル 模様 来春 雪解ケ 二月 ヲ 見込ム 秘メ
やはり二月か、と純正は思った。
それにしても、今さらかよ。なんでさっさと上洛できないならできないで、その理由をしっかり添えて書状なり送ってこないかね。
純正は朝倉重臣の書状に対して提案をしていたからだ。フル無視されたら誰だって嫌だろうに。
純正が思った事は当然信長も感じているだろうし、それが理由で1度攻めている。
もう後には退けない。そもそも越前は地政学的に、信長にとって支配下において置かなければ心が休まらない土地なのだ。
それに和議を結んで撤退はしているが、御内書の中身は撤回されていない。純正は通信文書を読みながら、今後の戦略を考えているが、最重要要素はいつ起きるか、である。
「殿! 殿! お喜びくだされ! ついに、ついに完成しましたぞ!」
ノックをする前に廊下から大きな叫び声が聞こえ、ドンドンドンというノックにそのまま引き継がれた。
「入れ」
息を切らせながら執務室に入ってきたのは、工部省改め科技省の鬼才、国友一貫斎である。
「なんじゃ、いつもながら忠右衛門といい秀政や秋政といい、学者と技術畑の人間は騒々しいな」
純正は笑いながら答える。
しかし大抵は良い報告ばかりなので気にしていない。失敗は成功の母というが、研究開発には時間がかかり、失敗を伴うことは純正もよくわかっているからだ。
そして、こうやってドタドタと走り大声で来る時は、たいてい何かができあがった時なのだ。
「ついにできあがりました! らいふるです!」
「なにい! マジか?」
「いえ! 殿、間近ではなく、できあがったのです!」
「お、おう。ではさっそく見せよ」。
言葉のアヤと言うか、ギャグと言うか、コントのようなやり取りをして一貫斎の工房へ行き、実物を見せてもらう。
初めて一貫斎の工房へ行ったのは、もう8年も前になる。
天久保にある工房には定期的に訪れていたものの、来るたびに新しいものが増え、古いものがなくなっている。
設計をする図面台や、卓上と床に置く旋盤などがある。旋盤などは、多くの人が描く日本古来の職人像とは結びつきにくい。
ハチマキ姿の親父がノミや木槌、鉄の金槌などでカンカンやっているイメージだ。
しかし、ここはそうではない。なんと旋盤があった。現代の旋盤とは違うが、原型は同じなのでなんとなく純正はわかったのだ。
3本の溝を持つプーリー(ベルトからの力を軸に伝えるための部品。自転車のチェーンの内側のギザギザの円形をイメージ)とベルトを組み合わせることで、3つの速度が得られるようになっている。
人力による足踏み旋盤の歴史は、1500年ごろのレオナルド・ダ・ヴィンチのスケッチに描かれていたらしいが、実際にはそのアイデアで作られたという記録はない。
もう一つ、卓上型の金属製の旋盤があった。
おそらく精密機械の部品? をつくるためだろうか。精密機械と言えば、今進行中の時計製作だが、6月に試作品ができあがったとの報告を思い出した。
機械時計はもともと、教会の時計のように鍛冶職人が作れる大きさだった。
しかし屋内で使える小型の時計を求めるようになり、時計作りはもはや、専門の技術として確立されている。
より精密な加工が必要となる時計職人の慈恩針心の工房には、これと同型の最新型の旋盤があるようだ。もっと細かな専用機械があるかもしれない。
「一貫斎、ひょっとして、これでライフルの銃身作ったんじゃないよな?」
「は? いえ、違いますが。これでどうやって銃身を作るのです?」
「え? いや銃身をここに固定して、こっちに線条(螺旋)のカッた、いや切り込みの工具をつけて、回しながら、ぐぐぐっと」
「……」
「……?」
「……」
やばい、なにかに火をつけてしまった!
しかし、実際は、確か、高速で回っていた様な記憶があるから、人力では無理か? 蒸気機関? いやいやもっと小型で電力がないと無理だろう……。
純正は今更ながらに後悔したが、一貫斎は複雑な、考え込むような表情をしている。
「ま、まあ、いいからいいから。さっそく案内してくれよ」
一貫斎はブツブツと何かをつぶやきながら、純正を射撃場へ案内する。
純正が案内されたのは、屋外にある射撃場である。従来の鉄砲の3倍程度の距離に的が設置されている。
「これにございます」
一貫斎が見せたのは、大きさや外観は今までの銃と変わらない。
一つだけ違う点は、スコープがついている点だ。そりゃそうだ。有効射程が伸びても見えなければ当たらない。
「まず、銃身ですが……」
と一貫斎が話し始めた。これは技術者科学者あるあるなんだろうが、話し始めると、長い!
要するに銃身の内壁にらせん状の溝を彫り(ライフリング)、弾丸に回転をかけて発射すると弾道が安定して飛距離が伸び、命中率もあがるというものだ。
しかし、その加工には非常に手間暇がかかったが、発想を変える事で改善した。
戦国時代の銃身は円柱状の芯金に銃身の元となる鉄板を熱して巻く事でつくられていた。
熱間鍛造で鉄板の接合面を一体化させてパイプ状にした後、その上から帯状の鉄板を巻きつけて補強する二重巻張り法が主に使われていたのだ。
そこで、芯金に捻った八角形の鉄棒を使う事で銃身の内部をらせん状(線条)に刻めるのでは? という発想にいたったらしい。
案の定、芯棒を替えるだけで今までと変わらない方法で銃身が完成した。
「ほう……詳細はわからんが、よくつくったものだ」
純正はいつも感心する。
一貫斎をはじめ周りの技術者や科学者からすると、純正のヒラメキやヒントは天才と言っても過言ではない価値を持つようだが、純正は違う。
何と言っても前世の記憶なのだ。
純正が考え作ったものではなく、先人たちの知恵と努力の結晶を記した、ウィキペディアの表面上の知識なのだ。なんで誇れるだろうか。
それを元に作り出し、純正のイメージを実物として世に出した人達こそ、素晴らしく称賛されるべき人達である。
「次に弾ですが……」
射撃場の射手の後ろの控室には、分解された銃の部品が並べられている。それを見ながら一貫斎が説明を続ける。
「通常の丸い弾を使うと、銃身内でガス漏れが発生し、かえって射程と威力の低下を招いて、弾道も不安定になるのが問題でございました」
もう、ガス[ヤン・パブティスタ・ファン・ヘルモント(Jan Baptista van Helmont・1579年1月12日 - 1644年12月30日)が提唱した概念]という概念を、すでに使っている。
すごい、素晴らしい技術の進歩だ。
毎度ながらに感心する純正である。技術者と科学者は、すでに現代に近い概念や言葉を使いつつあるのだ。
「うむ、弾を大きくしすぎれば、こめるのに時間がかかるという話もしておったの」
隙間を埋めるためにぴったりの大きさだと装填に時間がかかりすぎる。ひどいものだと木槌で叩いて弾を込めた、という記録も残っているほどだ。
その問題を解決したのが、純正の発案? による椎の実弾である。
銃の口径よりも少しだけ小さいどんぐり型の弾で、後ろに半球状? の穴? くぼみ? があいているものである。
発射時の爆発で弾丸が膨らんでライフリングに食い込むような仕組みになっており、それによりガス漏れを防いで効果的に回転を得られるようになっている。
弾は早合と同じように紙製の薬莢のようなものに包まって扱われる。従来の銃と同じ早さで装填ができて、飛距離、命中率が上がるとなれば、驚異的な進歩である。
「最後に、火薬、玉薬にございます」
「火薬? 何か違いがあるのか?」
「ございます」
そういって一貫斎は火薬の配合について説明を始めた。
火薬の性能自体に関係はないようなのだが、一般的な黒色火薬は爆発した時に衝撃が内部に発生して、ガス圧が高くなり銃身に負担がかかるようなのだ。
そこで、火薬の原料である炭の種類を変え、様々な試験を行った。
その結果、炭素50パーセント前後の半焼炭を用いるのと、銃に負担がかからず、結果耐久性も上がったというのだ。いわゆる褐色火薬である。
史実では無煙火薬が発明され、普及するまで使われたものだ。純正は、改めて技術者のすごさを思い知った。
そこまでやるか? のレベルである。妥協を許さないのだろう。
一通り説明を受け、お待ちかねの射撃を見学したのだが、見事、300m先の的に命中した。
それからほどなくして、陸軍第一師団の一個小隊を選抜し、第101狙撃小隊が編制されたのであった。
2
お気に入りに追加
158
あなたにおすすめの小説
異世界召喚に条件を付けたのに、女神様に呼ばれた
りゅう
ファンタジー
異世界召喚。サラリーマンだって、そんな空想をする。
いや、さすがに大人なので空想する内容も大人だ。少年の心が残っていても、現実社会でもまれた人間はまた別の空想をするのだ。
その日の神岡龍二も、日々の生活から離れ異世界を想像して遊んでいるだけのハズだった。そこには何の問題もないハズだった。だが、そんなお気楽な日々は、この日が最後となってしまった。
『転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く~時代・技術考証や設定などは完全無視です!~』
姜維信繁
ファンタジー
佐賀藩より早く蒸気船に蒸気機関車、アームストロング砲。列強に勝つ!
人生100年時代の折り返し地点に来た企画営業部長の清水亨は、大きなプロジェクトをやり遂げて、久しぶりに長崎の実家に帰ってきた。
学生時代の仲間とどんちゃん騒ぎのあげく、急性アルコール中毒で死んでしまう。
しかし、目が覚めたら幕末の動乱期。龍馬や西郷や桂や高杉……と思いつつ。あまり幕末史でも知名度のない「薩長土肥」の『肥』のさらに隣の藩の大村藩のお話。
で、誰に転生したかと言うと、これまた誰も知らない、地元の人もおそらく知らない人の末裔として。
なーんにもしなければ、間違いなく幕末の動乱に巻き込まれ、戊辰戦争マッシグラ。それを回避して西洋列強にまけない国(藩)づくりに励む事になるのだが……。
家ごと異世界ライフ
ねむたん
ファンタジー
突然、自宅ごと異世界の森へと転移してしまった高校生・紬。電気や水道が使える不思議な家を拠点に、自給自足の生活を始める彼女は、個性豊かな住人たちや妖精たちと出会い、少しずつ村を発展させていく。温泉の発見や宿屋の建築、そして寡黙なドワーフとのほのかな絆――未知の世界で織りなす、笑いと癒しのスローライフファンタジー!
元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。
のほほん異世界暮らし
みなと劉
ファンタジー
異世界に転生するなんて、夢の中の話だと思っていた。
それが、目を覚ましたら見知らぬ森の中、しかも手元にはなぜかしっかりとした地図と、ちょっとした冒険に必要な道具が揃っていたのだ。
日本列島、時震により転移す!
黄昏人
ファンタジー
2023年(現在)、日本列島が後に時震と呼ばれる現象により、500年以上の時を超え1492年(過去)の世界に転移した。移転したのは本州、四国、九州とその周辺の島々であり、現在の日本は過去の時代に飛ばされ、過去の日本は現在の世界に飛ばされた。飛ばされた現在の日本はその文明を支え、国民を食わせるためには早急に莫大な資源と食料が必要である。過去の日本は現在の世界を意識できないが、取り残された北海道と沖縄は国富の大部分を失い、戦国日本を抱え途方にくれる。人々は、政府は何を思いどうふるまうのか。
好色一代勇者 〜ナンパ師勇者は、ハッタリと機転で窮地を切り抜ける!〜(アルファポリス版)
朽縄咲良
ファンタジー
【HJ小説大賞2020後期1次選考通過作品(ノベルアッププラスにて)】
バルサ王国首都チュプリの夜の街を闊歩する、自称「天下無敵の色事師」ジャスミンが、自分の下半身の不始末から招いたピンチ。その危地を救ってくれたラバッテリア教の大教主に誘われ、神殿の下働きとして身を隠す。
それと同じ頃、バルサ王国東端のダリア山では、最近メキメキと発展し、王国の平和を脅かすダリア傭兵団と、王国最強のワイマーレ騎士団が激突する。
ワイマーレ騎士団の圧勝かと思われたその時、ダリア傭兵団団長シュダと、謎の老女が戦場に現れ――。
ジャスミンは、口先とハッタリと機転で、一筋縄ではいかない状況を飄々と渡り歩いていく――!
天下無敵の色事師ジャスミン。
新米神官パーム。
傭兵ヒース。
ダリア傭兵団団長シュダ。
銀の死神ゼラ。
復讐者アザレア。
…………
様々な人物が、徐々に絡まり、収束する……
壮大(?)なハイファンタジー!
*表紙イラストは、澄石アラン様から頂きました! ありがとうございます!
・小説家になろう、ノベルアッププラスにも掲載しております(一部加筆・補筆あり)。
小さな大魔法使いの自分探しの旅 親に見捨てられたけど、無自覚チートで街の人を笑顔にします
藤なごみ
ファンタジー
※2024年10月下旬に、第2巻刊行予定です
2024年6月中旬に第一巻が発売されます
2024年6月16日出荷、19日販売となります
発売に伴い、題名を「小さな大魔法使いの自分探しの旅~親に見捨てられたけど、元気いっぱいに無自覚チートで街の人を笑顔にします~」→「小さな大魔法使いの自分探しの旅~親に見捨てられたけど、無自覚チートで街の人を笑顔にします~」
中世ヨーロッパに似ているようで少し違う世界。
数少ないですが魔法使いがが存在し、様々な魔導具も生産され、人々の生活を支えています。
また、未開発の土地も多く、数多くの冒険者が活動しています
この世界のとある地域では、シェルフィード王国とタターランド帝国という二つの国が争いを続けています
戦争を行る理由は様ながら長年戦争をしては停戦を繰り返していて、今は辛うじて平和な時が訪れています
そんな世界の田舎で、男の子は産まれました
男の子の両親は浪費家で、親の資産を一気に食いつぶしてしまい、あろうことかお金を得るために両親は行商人に幼い男の子を売ってしまいました
男の子は行商人に連れていかれながら街道を進んでいくが、ここで行商人一行が盗賊に襲われます
そして盗賊により行商人一行が殺害される中、男の子にも命の危険が迫ります
絶体絶命の中、男の子の中に眠っていた力が目覚めて……
この物語は、男の子が各地を旅しながら自分というものを探すものです
各地で出会う人との繋がりを通じて、男の子は少しずつ成長していきます
そして、自分の中にある魔法の力と向かいながら、色々な事を覚えていきます
カクヨム様と小説家になろう様にも投稿しております
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる