409 / 766
九州探題小佐々弾正大弼純正と信長包囲網-新たなる戦乱の幕開け-
元亀元年度 小佐々家定例閣僚ならびに理事会
しおりを挟む
元亀元年 六月十日 諫早城
「次に大蔵省だが、弥市、なにかあるか」
「は、それでは申し上げます。歳入と歳出に関しまして、領国の拡大にともない、年貢米の徴収が増え、歳入は増加しております」
うむ、と純正。
「しかしながら、歳入増加の要因の多くは、各産業の拡大による売り上げの増大によるものです。薩摩の金山に坊津や日向油津の湊、宿毛や八幡浜、そして浦戸の経済特区における収益は莫大です」
「なるほど、他には歳入について特化すべき点はあるか」
「はは、特に増収となったのは以下のとおりです」
と言って、一覧を読み上げる。
・港湾収益
・鉱山収益
・砂糖、椎茸、菜種、綿花、綿織物他(作付面積の増加)
・琉球、中国、朝鮮、東南アジアからの特産品の販売(航路開拓と直接の仕入れ、販路の拡大)
・その他諸々
「ここにあげた物は一例にございます。先々は造船や鉱山、道路や通信など、家中で行っているものを民へ払い下げ、競合させる事で、質を高め値を下げる事ができましょう」
「うむ」
「さらにその商工業者から町人や農民にいたるまで、銭にて徴収できればさらなる増収も見込めます」
「あいわかった。支出に関してはどうか?」
「はい、まずは懸念しておりました軍艦の建造費ですが、木材の仕入れ先を増やし、入れ札によって価格を決めることで値を下げました。また、大砲などは大量生産が可能となり、値も下がっております」
深堀純賢はほっと胸をなで下ろしている。
重要だとわかっていても、予算の多くを食ってしまう軍艦の建造費は、他の省からの目が痛かったのだ。
「また、新たなる技巧を用いることで、完成までに要する月日も、かかる銭も抑える事ができ申した」
新しい工法は工期の短縮やコスト削減に大いに関係する。
それから今は国内で製造している船も、台湾やフィリピンで建造が可能になれば、木材の費用は現地調達出来るので輸送コストが大幅に削減できる。
さらに商人を介さないので材料費にイロをつけた程度に収るだろう。人件費も現地の住人を使えれば、おそらく国内の人件費よりも下げられる。
結果として安くなった材料費と人件費で、格段に軍艦の建造費は下がる。
「ただ、十五万人から二十万人規模での街道整備と石灰石の鉱山、ならびに石炭採掘他の公共事業にかなりの予算がかかっております。しかし、歳入を上回るほどではありませぬ」
「うむ。おぬしが申したように、民に任せられるところは、先々任せるようにしていこう」
鉱山での各種採掘と街道の整備は、一大公共事業となっている。軍艦に勝るとも劣らない費用だが、交通と通信の整備は死活問題である事は誰もが知っているのだ。
港湾整備や街道整備、農地や鉱山の他、様々な開発。小佐々領国は今、空前の高度成長期を迎えている(?)。
「次に陸軍省、治郎兵衛」
「はは。まず陸軍としましては、三個師団体制が整いましたが、浦戸や種子島の駐屯部隊などの、独立した部隊も増えております。ゆえにそれらを各師団内に内包し、さらに一個師団を新設しとうございます」
「うむ」
「陸上防衛に関しましては、瀬戸内の塩飽の島々に台場を築き、海軍の艦艇と統合的に通商封鎖が可能な作戦を立案しております」
「具体的には?」
「は、讃岐の阿野郡御供所村、沙弥島、与島、櫃石島、そして備前児島郡の下津井村鷲羽山に台場を設けとうございます」
「なるほど、西からくる毛利水軍を砲撃するのだな。撃ちもらしても、東に控える海軍からの艦砲で沈める事ができる」
「はい、いかな能島、因島の村上水軍とて、この封鎖を破るのは至難の業でしょう」
「うむ、あいわかった。みな、意見はないか」
全員に意見を聞く。
「お待ちください。策としては申し分ないかと存じますが、そのような大がかりな造営、毛利の目につきませぬか?」
土居清良だ。庄兵衛も続く。
「さよう。大いに賛成ではございますが、万が一露見すれば、毛利も黙って見てはいないでしょう」
直茂も弥三郎も黙って聞いてはいるが、おそらく同じ考えなのだろう。
「懸念はもっともだ。であるから、台場は山頂に築く。鷲羽山はもとより、島には高所があり木が生い茂っておる。その真ん中に築いて周りの木はそのままに隠蔽するのだ」
墨俣の一夜城のように急ぐ事でもない。いわゆる石山合戦はすでに勃発しているが、今は停戦中である。木津川口の海戦までに間に合えば良い。
毛利と村上水軍を封じ込めるために必要なのだ。史実ではあと六年だが、おそらく早まるだろう。
「よい」
純正の鶴の一声が発せられた。
「しないに越したことはないが、毛利とはいずれ戦わなければならぬ。台場の造営は隠密に行い、もし発覚しても、灯台や信号所の設置だとしらを切れ。それでも難癖をつけてきたら、その時はその時だ」
全員が純正を見て、固唾をのんで聞いている。
「よいか、そもそも瀬戸内は毛利のものではない。村上水軍とて芸予の島々、毛利の水軍はもっと西の忽那や大島しか支配しておらぬ。なんの文句があろうか」。
リスクを最小限にすることは大事だが、ノーリスクの軍事行動などありはしない。なんらかのリスクがあっても、リワードが上回って余りあるなら、やるべきなのだ。
「次に海軍、どうだ」
「は、ようやく新鋭艦の北上が就役し、第一艦隊の八隻はすべて新鋭艦となりました。また第二艦隊も八隻体制にて、十分に作戦行動が可能です」
「うむ」
「さらに、さきほどの新たな技巧にて、さらなる大型艦の建造も可能となりました。しかし、佐世保湊の拡張のみでは建造が追いつきませぬ。佐伯湊や浦戸湊など、新しく造船所の設置を進言します」
造船には金がかかる。そして、造船所を作るのにも金がかかる。人を雇わなければならないが、その人が銭を落とし、経済がまわっていくのだ。
「うむ、今後の艦隊編成と新型艦の建造計画にもよるが、当面は第一から第三艦隊を南方配置とし、新設の第四と第五艦隊を国内配置とする。小型艦は沿岸警備と商船護衛につけるものとするが、純賢よ、それでよいか」
「はは」
歳入が歳出より多い事と、税収が増えていく見込みという大蔵省の発言で、予算に関する反対意見はあまり出なかった。
今後、1,000トンや3,000トンクラスの軍艦が建造されるだろうが、それはまた別の話だ。
「では司法省、杢兵衛から何かあるか」
「はい、急激な領国の拡大による人員の不足が目立っております。この二年で領国が倍となりました」
うむ、と純正。
「各地に裁きや取り調べを行うための公文所を設置しているのですが、目代も役人も足りませぬ。安易に人を増やせば審議が雑になりますし、かといってこのままでは奉行や用人の負担が大きすぎます」
なるほど、と純正は考え、現代の裁判所のように区別するように指示をだした。名前は面倒なので、そのままつけた。
「すべての訴訟を同じように扱うと無理がでよう。それゆえ諫早に、すべてを網羅する最高公文所を設ける」
杢兵衛が真剣に聞き入っている。
「さらに博多には九州、浦戸には四国をそれぞれ統べる高等公文所、各国に地方公文所と家庭公文所、そして簡易公文所をつくる」
法律にはまったく詳しくない純正だが、それぞれ役割を分担し、納得いかない場合に地方から高等、高等から最高へ移るようにしたのだ。役割分担をすることで負担を軽減した。
「それから、貧しい者の中には訴えを起こす銭がない者もいよう。無利子で貸し付けを行うか、条件によっては、無料で訴えを起こせるよう触れを出すが良い」
「ははあ」
「次は外務省、利三郎、なにかあるか」
「は、戦略会議室の方々が述べられたので、特段ありませんが、流民管理局よりいくつかございます」
そういって利三郎は、流民管理局の局長である早岐甚助に発言を指示した。
「おそれながら申し上げます。戦の絶えぬ世ゆえ、管理局管轄の保護施設、特に大使館附属に多いのですが、医薬品が足りませぬ」
「なに? それはいかんな。領民は国の宝であるから、しっかりと保護をせねばならぬ。さっそく厚労省に言って……」
あ、と純正は思った。よく考えたら厚生労働省がないのだ。
それでは今までどうやっていたんだ? こまかな事は家臣に任せていた純正であったが、重要性を再認識した。
「ではさっそく手配するとしよう。それから今後は、領民の生活環境や健康の維持向上のための省庁を新設する。『厚生労働省』だ。大学の医学部と薬学部より人材を集めよう」。
その後、すべての発議に対して活発な議論がなされた。
文部省、工部省、農水省、情報省、経産省、国交省と続き、六月の元亀元年度定例会議は終了したのだった。
「次に大蔵省だが、弥市、なにかあるか」
「は、それでは申し上げます。歳入と歳出に関しまして、領国の拡大にともない、年貢米の徴収が増え、歳入は増加しております」
うむ、と純正。
「しかしながら、歳入増加の要因の多くは、各産業の拡大による売り上げの増大によるものです。薩摩の金山に坊津や日向油津の湊、宿毛や八幡浜、そして浦戸の経済特区における収益は莫大です」
「なるほど、他には歳入について特化すべき点はあるか」
「はは、特に増収となったのは以下のとおりです」
と言って、一覧を読み上げる。
・港湾収益
・鉱山収益
・砂糖、椎茸、菜種、綿花、綿織物他(作付面積の増加)
・琉球、中国、朝鮮、東南アジアからの特産品の販売(航路開拓と直接の仕入れ、販路の拡大)
・その他諸々
「ここにあげた物は一例にございます。先々は造船や鉱山、道路や通信など、家中で行っているものを民へ払い下げ、競合させる事で、質を高め値を下げる事ができましょう」
「うむ」
「さらにその商工業者から町人や農民にいたるまで、銭にて徴収できればさらなる増収も見込めます」
「あいわかった。支出に関してはどうか?」
「はい、まずは懸念しておりました軍艦の建造費ですが、木材の仕入れ先を増やし、入れ札によって価格を決めることで値を下げました。また、大砲などは大量生産が可能となり、値も下がっております」
深堀純賢はほっと胸をなで下ろしている。
重要だとわかっていても、予算の多くを食ってしまう軍艦の建造費は、他の省からの目が痛かったのだ。
「また、新たなる技巧を用いることで、完成までに要する月日も、かかる銭も抑える事ができ申した」
新しい工法は工期の短縮やコスト削減に大いに関係する。
それから今は国内で製造している船も、台湾やフィリピンで建造が可能になれば、木材の費用は現地調達出来るので輸送コストが大幅に削減できる。
さらに商人を介さないので材料費にイロをつけた程度に収るだろう。人件費も現地の住人を使えれば、おそらく国内の人件費よりも下げられる。
結果として安くなった材料費と人件費で、格段に軍艦の建造費は下がる。
「ただ、十五万人から二十万人規模での街道整備と石灰石の鉱山、ならびに石炭採掘他の公共事業にかなりの予算がかかっております。しかし、歳入を上回るほどではありませぬ」
「うむ。おぬしが申したように、民に任せられるところは、先々任せるようにしていこう」
鉱山での各種採掘と街道の整備は、一大公共事業となっている。軍艦に勝るとも劣らない費用だが、交通と通信の整備は死活問題である事は誰もが知っているのだ。
港湾整備や街道整備、農地や鉱山の他、様々な開発。小佐々領国は今、空前の高度成長期を迎えている(?)。
「次に陸軍省、治郎兵衛」
「はは。まず陸軍としましては、三個師団体制が整いましたが、浦戸や種子島の駐屯部隊などの、独立した部隊も増えております。ゆえにそれらを各師団内に内包し、さらに一個師団を新設しとうございます」
「うむ」
「陸上防衛に関しましては、瀬戸内の塩飽の島々に台場を築き、海軍の艦艇と統合的に通商封鎖が可能な作戦を立案しております」
「具体的には?」
「は、讃岐の阿野郡御供所村、沙弥島、与島、櫃石島、そして備前児島郡の下津井村鷲羽山に台場を設けとうございます」
「なるほど、西からくる毛利水軍を砲撃するのだな。撃ちもらしても、東に控える海軍からの艦砲で沈める事ができる」
「はい、いかな能島、因島の村上水軍とて、この封鎖を破るのは至難の業でしょう」
「うむ、あいわかった。みな、意見はないか」
全員に意見を聞く。
「お待ちください。策としては申し分ないかと存じますが、そのような大がかりな造営、毛利の目につきませぬか?」
土居清良だ。庄兵衛も続く。
「さよう。大いに賛成ではございますが、万が一露見すれば、毛利も黙って見てはいないでしょう」
直茂も弥三郎も黙って聞いてはいるが、おそらく同じ考えなのだろう。
「懸念はもっともだ。であるから、台場は山頂に築く。鷲羽山はもとより、島には高所があり木が生い茂っておる。その真ん中に築いて周りの木はそのままに隠蔽するのだ」
墨俣の一夜城のように急ぐ事でもない。いわゆる石山合戦はすでに勃発しているが、今は停戦中である。木津川口の海戦までに間に合えば良い。
毛利と村上水軍を封じ込めるために必要なのだ。史実ではあと六年だが、おそらく早まるだろう。
「よい」
純正の鶴の一声が発せられた。
「しないに越したことはないが、毛利とはいずれ戦わなければならぬ。台場の造営は隠密に行い、もし発覚しても、灯台や信号所の設置だとしらを切れ。それでも難癖をつけてきたら、その時はその時だ」
全員が純正を見て、固唾をのんで聞いている。
「よいか、そもそも瀬戸内は毛利のものではない。村上水軍とて芸予の島々、毛利の水軍はもっと西の忽那や大島しか支配しておらぬ。なんの文句があろうか」。
リスクを最小限にすることは大事だが、ノーリスクの軍事行動などありはしない。なんらかのリスクがあっても、リワードが上回って余りあるなら、やるべきなのだ。
「次に海軍、どうだ」
「は、ようやく新鋭艦の北上が就役し、第一艦隊の八隻はすべて新鋭艦となりました。また第二艦隊も八隻体制にて、十分に作戦行動が可能です」
「うむ」
「さらに、さきほどの新たな技巧にて、さらなる大型艦の建造も可能となりました。しかし、佐世保湊の拡張のみでは建造が追いつきませぬ。佐伯湊や浦戸湊など、新しく造船所の設置を進言します」
造船には金がかかる。そして、造船所を作るのにも金がかかる。人を雇わなければならないが、その人が銭を落とし、経済がまわっていくのだ。
「うむ、今後の艦隊編成と新型艦の建造計画にもよるが、当面は第一から第三艦隊を南方配置とし、新設の第四と第五艦隊を国内配置とする。小型艦は沿岸警備と商船護衛につけるものとするが、純賢よ、それでよいか」
「はは」
歳入が歳出より多い事と、税収が増えていく見込みという大蔵省の発言で、予算に関する反対意見はあまり出なかった。
今後、1,000トンや3,000トンクラスの軍艦が建造されるだろうが、それはまた別の話だ。
「では司法省、杢兵衛から何かあるか」
「はい、急激な領国の拡大による人員の不足が目立っております。この二年で領国が倍となりました」
うむ、と純正。
「各地に裁きや取り調べを行うための公文所を設置しているのですが、目代も役人も足りませぬ。安易に人を増やせば審議が雑になりますし、かといってこのままでは奉行や用人の負担が大きすぎます」
なるほど、と純正は考え、現代の裁判所のように区別するように指示をだした。名前は面倒なので、そのままつけた。
「すべての訴訟を同じように扱うと無理がでよう。それゆえ諫早に、すべてを網羅する最高公文所を設ける」
杢兵衛が真剣に聞き入っている。
「さらに博多には九州、浦戸には四国をそれぞれ統べる高等公文所、各国に地方公文所と家庭公文所、そして簡易公文所をつくる」
法律にはまったく詳しくない純正だが、それぞれ役割を分担し、納得いかない場合に地方から高等、高等から最高へ移るようにしたのだ。役割分担をすることで負担を軽減した。
「それから、貧しい者の中には訴えを起こす銭がない者もいよう。無利子で貸し付けを行うか、条件によっては、無料で訴えを起こせるよう触れを出すが良い」
「ははあ」
「次は外務省、利三郎、なにかあるか」
「は、戦略会議室の方々が述べられたので、特段ありませんが、流民管理局よりいくつかございます」
そういって利三郎は、流民管理局の局長である早岐甚助に発言を指示した。
「おそれながら申し上げます。戦の絶えぬ世ゆえ、管理局管轄の保護施設、特に大使館附属に多いのですが、医薬品が足りませぬ」
「なに? それはいかんな。領民は国の宝であるから、しっかりと保護をせねばならぬ。さっそく厚労省に言って……」
あ、と純正は思った。よく考えたら厚生労働省がないのだ。
それでは今までどうやっていたんだ? こまかな事は家臣に任せていた純正であったが、重要性を再認識した。
「ではさっそく手配するとしよう。それから今後は、領民の生活環境や健康の維持向上のための省庁を新設する。『厚生労働省』だ。大学の医学部と薬学部より人材を集めよう」。
その後、すべての発議に対して活発な議論がなされた。
文部省、工部省、農水省、情報省、経産省、国交省と続き、六月の元亀元年度定例会議は終了したのだった。
2
お気に入りに追加
155
あなたにおすすめの小説
初夜に「俺がお前を抱く事は無い!」と叫んだら長年の婚約者だった新妻に「気持ち悪い」と言われた上に父にも予想外の事を言われた男とその浮気女の話
ラララキヲ
恋愛
長年の婚約者を欺いて平民女と浮気していた侯爵家長男。3年後の白い結婚での離婚を浮気女に約束して、新妻の寝室へと向かう。
初夜に「俺がお前を抱く事は無い!」と愛する夫から宣言された無様な女を嘲笑う為だけに。
しかし寝室に居た妻は……
希望通りの白い結婚と愛人との未来輝く生活の筈が……全てを周りに知られていた上に自分の父親である侯爵家当主から言われた言葉は──
一人の女性を蹴落として掴んだ彼らの未来は……──
<【ざまぁ編】【イリーナ編】【コザック第二の人生編(ザマァ有)】となりました>
◇テンプレ浮気クソ男女。
◇軽い触れ合い表現があるのでR15に
◇ふんわり世界観。ゆるふわ設定。
◇ご都合展開。矛盾は察して下さい…
◇なろうにも上げてます。
※HOTランキング入り(1位)!?[恋愛::3位]ありがとうございます!恐縮です!期待に添えればよいのですがッ!!(;><)
貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた
佐藤醤油
ファンタジー
貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。
僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。
魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。
言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。
この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。
小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。
------------------------------------------------------------------
お知らせ
「転生者はめぐりあう」 始めました。
------------------------------------------------------------------
注意
作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。
感想は受け付けていません。
誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。
異世界でゆるゆる生活を満喫す
葉月ゆな
ファンタジー
辺境伯家の三男坊。数か月前の高熱で前世は日本人だったこと、社会人でブラック企業に勤めていたことを思い出す。どうして亡くなったのかは記憶にない。ただもう前世のように働いて働いて夢も希望もなかった日々は送らない。
もふもふと魔法の世界で楽しく生きる、この生活を絶対死守するのだと誓っている。
家族に助けられ、面倒ごとは優秀な他人に任せる主人公。でも頼られるといやとはいえない。
ざまぁや成り上がりはなく、思いつくままに好きに行動する日常生活ゆるゆるファンタジーライフのご都合主義です。
世の中は意外と魔術で何とかなる
ものまねの実
ファンタジー
新しい人生が唐突に始まった男が一人。目覚めた場所は人のいない森の中の廃村。生きるのに精一杯で、大層な目標もない。しかしある日の出会いから物語は動き出す。
神様の土下座・謝罪もない、スキル特典もレベル制もない、転生トラックもそれほど走ってない。突然の転生に戸惑うも、前世での経験があるおかげで図太く生きられる。生きるのに『隠してたけど実は最強』も『パーティから追放されたから復讐する』とかの設定も必要ない。人はただ明日を目指して歩くだけで十分なんだ。
『王道とは歩むものではなく、その隣にある少しずれた道を歩くためのガイドにするくらいが丁度いい』
平凡な生き方をしているつもりが、結局騒ぎを起こしてしまう男の冒険譚。困ったときの魔術頼み!大丈夫、俺上手に魔術使えますから。※主人公は結構ズルをします。正々堂々がお好きな方はご注意ください。
ヤケになってドレスを脱いだら、なんだかえらい事になりました
杜野秋人
恋愛
「そなたとの婚約、今この場をもって破棄してくれる!」
王族専用の壇上から、立太子間近と言われる第一王子が、声高にそう叫んだ。それを、第一王子の婚約者アレクシアは黙って聞いていた。
第一王子は次々と、アレクシアの不行跡や不品行をあげつらい、容姿をけなし、彼女を責める。傍らに呼び寄せたアレクシアの異母妹が訴えるままに、鵜呑みにして信じ込んだのだろう。
確かに婚約してからの5年間、第一王子とは一度も会わなかったし手紙や贈り物のやり取りもしなかった。だがそれは「させてもらえなかった」が正しい。全ては母が死んだ後に乗り込んできた後妻と、その娘である異母妹の仕組んだことで、父がそれを許可したからこそそんな事がまかり通ったのだということに、第一王子は気付かないらしい。
唯一の味方だと信じていた第一王子までも、アレクシアの味方ではなくなった。
もう味方はいない。
誰への義理もない。
ならば、もうどうにでもなればいい。
アレクシアはスッと背筋を伸ばした。
そうして彼女が次に取った行動に、第一王子は驚愕することになる⸺!
◆虐げられてるドアマットヒロインって、見たら分かるじゃんね?って作品が最近多いので便乗してみました(笑)。
◆虐待を窺わせる描写が少しだけあるのでR15で。
◆ざまぁは二段階。いわゆるおまいう系のざまぁを含みます。
◆全8話、最終話だけ少し長めです。
恋愛は後半で、メインディッシュはざまぁでどうぞ。
◆片手間で書いたんで、主要人物以外の固有名詞はありません。どこの国とも設定してないんで悪しからず。
◆この作品はアルファポリスのほか、小説家になろうでも公開します。
◆過去作のヒロインと本作主人公の名前が丸被りしてたので、名前を変更しています。(2024/09/03)
◆9/2、HOTランキング11→7位!ありがとうございます!
9/3、HOTランキング5位→3位!ありがとうございます!
僕の家族は母様と母様の子供の弟妹達と使い魔達だけだよ?
闇夜の現し人(ヤミヨノウツシビト)
ファンタジー
ー 母さんは、「絶世の美女」と呼ばれるほど美しく、国の中で最も権力の強い貴族と呼ばれる公爵様の寵姫だった。
しかし、それをよく思わない正妻やその親戚たちに毒を盛られてしまった。
幸い発熱だけですんだがお腹に子が出来てしまった以上ここにいては危険だと判断し、仲の良かった侍女数名に「ここを離れる」と言い残し公爵家を後にした。
お母さん大好きっ子な主人公は、毒を盛られるという失態をおかした父親や毒を盛った親戚たちを嫌悪するがお母さんが日々、「家族で暮らしたい」と話していたため、ある出来事をきっかけに一緒に暮らし始めた。
しかし、自分が家族だと認めた者がいれば初めて見た者は跪くと言われる程の華の顔(カンバセ)を綻ばせ笑うが、家族がいなければ心底どうでもいいというような表情をしていて、人形の方がまだ表情があると言われていた。
『無能で無価値の稚拙な愚父共が僕の家族を名乗る資格なんて無いんだよ?』
さぁ、ここに超絶チートを持つ自分が認めた家族以外の生き物全てを嫌う主人公の物語が始まる。
〈念の為〉
稚拙→ちせつ
愚父→ぐふ
⚠︎注意⚠︎
不定期更新です。作者の妄想をつぎ込んだ作品です。
【完結】6歳の王子は無自覚に兄を断罪する
土広真丘
ファンタジー
ノーザッツ王国の末の王子アーサーにはある悩みがあった。
異母兄のゴードン王子が婚約者にひどい対応をしているのだ。
その婚約者は、アーサーにも優しいマリーお姉様だった。
心を痛めながら、アーサーは「作文」を書く。
※全2話。R15は念のため。ふんわりした世界観です。
前半はひらがなばかりで、読みにくいかもしれません。
主人公の年齢的に恋愛ではないかなと思ってファンタジーにしました。
小説家になろうに投稿したものを加筆修正しました。
【完】あの、……どなたでしょうか?
桐生桜月姫
恋愛
「キャサリン・ルーラー
爵位を傘に取る卑しい女め、今この時を以て貴様との婚約を破棄する。」
見た目だけは、麗しの王太子殿下から出た言葉に、婚約破棄を突きつけられた美しい女性は………
「あの、……どなたのことでしょうか?」
まさかの意味不明発言!!
今ここに幕開ける、波瀾万丈の間違い婚約破棄ラブコメ!!
結末やいかに!!
*******************
執筆終了済みです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる