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九州三強と中央への目-肥前王 源朝臣小佐々弾正大弼純正-
吉岡長増、桃李満天下③
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九月九日 辰一つ刻(0700) 筑前岳山城付近 ※道雪・鑑速軍幕舎
朝食を終え、大友三家老が床几に座って顔を見合わせる。
「いやあ、さすがですな※長増様、あの小佐々相手に簡単に和平の約束を取り付けるとは。それがしには到底真似できませぬ」。
頭をかきながら※戸次道雪が※吉岡長増に言う。お世辞ではない。本気でそう思っているのだ。戸次道雪、※臼杵鑑速、吉弘鑑理は大友三宿老と呼ばれるが、長増と道雪を入れ替えて三老と呼んだりもする。
しかしこの際誰を入れてなんと呼ぶかなどは問題ではない。長増はその四人の中で一番年長で六十六歳である。三人は長増に教えを乞う事も多々あり、厳密ではないが師匠と弟子のような関係でもあった。
「簡単に、ではないぞ道雪。わしは今までになく緊張し、心の臓も止まるかというくらい慎重に、慎重を重ねて話をしたのだ。それに和平に応じるというだけで、細かな条件は全く決まっておらん、これからじゃ」
そう言って長増は腕を組む。金銭的な賠償が発生するのか、するとすればいくらか。人はどうか。捕らえられた大友の将、捕らえた毛利、いや小佐々の将。この者たちの処遇をどうするか。城や領土はどうするか。
割譲するならばどこをどの程度か。鉱山資源や湊の権益はどうか。長増が考えねばならぬ事は多々ある。まずはこの和議の本質を見極め、何が譲歩でき、何が譲歩できないかを明確にする事が肝要だ。
「道雪、鑑速、お主らこの戦をどうみる?」
傍らにいた二人に聞いてみる。
「そうですな。戦の勝ち負けで言えば、我らは勝って、おり、ました。門司城では確かに少し苦戦しましたが落とせましたし、花尾城は落とさず押さえを置いたとは言え、松山、小倉、そして山鹿城を落とし優勢でありました」
「しかし、ここにきて五分と五分にさせられたというのが正直なところです」
うむ、と長増はうなずく。
「大局的にはどうだ。大友は勝っておるか、鑑速よ」
いえ、と短く返事した後に臼杵鑑速は答える。
「豊前と筑前でこそ我らの優勢は続いておりましたが、肥後の国人衆が軒並み離反し豊後に侵攻。筑後から豊後に侵入した敵は日田、角牟礼、日出生を制圧して由布院に進み、別働隊は豊前の攻略に乗り出しております」
「香春岳城が落とされ続々と国人衆が寝返る中、もはや我らが敵を殲滅し、城を落としたところで大局は変わりませぬ。刻々と敵の包囲は狭まり、我らは滅亡を待つだけでしょう」
その通りじゃ、と長増は言い、そこで、と続けた。
「この機を逸しては和議はまとまらぬ。ゆえに必ず小佐々を納得させる必要があるのだ。道雪よ、そもそもこの戦は何が目的で始まった?」
「は、筑前と豊前北部にて毛利に奪われたわが領地を、奪い返すためにございます。ここ数年で力をつけてきた小佐々に筑前と筑後の国人衆を離反させられ、そこしか我らの攻め取る領地がなかったというのも理由にあげられます」
「ふむ。しかしその領地は奪い返せたが、豊前においては築城郡、田川郡、下毛郡が奪われ、筑後は御井郡、御原郡、三潴郡が攻略された。豊後は日田郡、玖珠郡が敵の支配下となっている。さらに北肥後の国人衆と阿蘇は調略され小佐々に服属した」。
「しまいには豊後の半数近くの国人衆に離反された。これでは戦をする前より悪くなっておる。そこでだ……」
長増はいったん話を区切り、
「そこまでして豊前の企救郡と京都郡、そして筑前の遠賀郡にこだわる必要はあるか?どうだ鑑速?」
「ありませぬ。事ここにいたっては、奪った領地より奪われた領地の方が圧倒的に多いのです。寝返った国人衆は小佐々が当家に大敗でもしない限り、戻りませぬでしょう。そうなれば、領地の返還交渉で大事になってくるのは、土地の特性や資源の豊富さ、税収になります。いかに実害を少なくするかにかかっていると存じます」。
「では、奪い返した豊前と筑前の領地は必要か?」
長増は確認する。
「我ら奮戦して奪い取りましたが、かの地より、豊後の日田郡と玖珠郡が重要にございます。我らの領地は今や、虫食いのような飛び地がいくつもあります。これは戦略上よろしくありません。豊前と豊後が分断されております。これではいざという時兵糧武器矢弾を輸送できませんし、連絡も密にできませぬ」
臼杵鑑速には腹案があるようだ。
「では鑑速よ、どういたす」
「はい、まずは小佐々は我らが奪った城の返還を要求してくるでしょう。そこで、無念ではありますが、城を返す代わりに日田郡と玖珠郡を返してもらいます」。
「筑後の三郡は最初から飛び地だったうえ四方を小佐々に囲まれております。ゆえに無念ではありますが、譲歩し、日田郡と玖珠郡の返還を要求します」。
「さすれば宇佐郡の国人衆は小佐々に寝返っておりますが、宇佐郡の和田村から山城村、下毛郡の山移村、藤野木村、金吉村、守実村からは広津城へ通じております。そうして馬ヶ岳城、長野城と豊前豊後がつながります。後から街道を整備すれば問題ありませぬ」。
「また、国東郡の国人衆はほとんど敵に寝返っております。加えて南豊後の国人衆も味方と敵で飛び地になっておりますが、これはかれら固有の領地ゆえ、いたずらに動かす事はできませぬ。なればまず、直轄地を安定させるのが大事かと存じます」
「ふむ、わしの考えと同じじゃな」
ゆっくりと噛みしめるように、鑑速の言葉に耳を傾けていた長増は言った。
「道雪、どうじゃ、何かつけ加える事はあるか」
確認するように吉岡長増は戸次道雪に聞く。
ははは、と笑いながら
「鑑速殿が考えて、長増様が太鼓判を押したのなら、わしの意見はありませぬ。ただ、小佐々がこれを飲むかどうかです。飲まない場合どうするか。何を与えて何をとるか、そこまで考えておいた方がよろしいかと」
「最悪、道を確保するなら、日田郡と玖珠郡のほとんどをあきらめても、日出生城だけは取り戻さねばなりません」
長増も鑑速もうなずく。
「よし、わかった。二人とも考えがないなら、これでまずは領地の交渉といこう。先は長い、焦らずじっくりいこうではないか」
朝食を終え、大友三家老が床几に座って顔を見合わせる。
「いやあ、さすがですな※長増様、あの小佐々相手に簡単に和平の約束を取り付けるとは。それがしには到底真似できませぬ」。
頭をかきながら※戸次道雪が※吉岡長増に言う。お世辞ではない。本気でそう思っているのだ。戸次道雪、※臼杵鑑速、吉弘鑑理は大友三宿老と呼ばれるが、長増と道雪を入れ替えて三老と呼んだりもする。
しかしこの際誰を入れてなんと呼ぶかなどは問題ではない。長増はその四人の中で一番年長で六十六歳である。三人は長増に教えを乞う事も多々あり、厳密ではないが師匠と弟子のような関係でもあった。
「簡単に、ではないぞ道雪。わしは今までになく緊張し、心の臓も止まるかというくらい慎重に、慎重を重ねて話をしたのだ。それに和平に応じるというだけで、細かな条件は全く決まっておらん、これからじゃ」
そう言って長増は腕を組む。金銭的な賠償が発生するのか、するとすればいくらか。人はどうか。捕らえられた大友の将、捕らえた毛利、いや小佐々の将。この者たちの処遇をどうするか。城や領土はどうするか。
割譲するならばどこをどの程度か。鉱山資源や湊の権益はどうか。長増が考えねばならぬ事は多々ある。まずはこの和議の本質を見極め、何が譲歩でき、何が譲歩できないかを明確にする事が肝要だ。
「道雪、鑑速、お主らこの戦をどうみる?」
傍らにいた二人に聞いてみる。
「そうですな。戦の勝ち負けで言えば、我らは勝って、おり、ました。門司城では確かに少し苦戦しましたが落とせましたし、花尾城は落とさず押さえを置いたとは言え、松山、小倉、そして山鹿城を落とし優勢でありました」
「しかし、ここにきて五分と五分にさせられたというのが正直なところです」
うむ、と長増はうなずく。
「大局的にはどうだ。大友は勝っておるか、鑑速よ」
いえ、と短く返事した後に臼杵鑑速は答える。
「豊前と筑前でこそ我らの優勢は続いておりましたが、肥後の国人衆が軒並み離反し豊後に侵攻。筑後から豊後に侵入した敵は日田、角牟礼、日出生を制圧して由布院に進み、別働隊は豊前の攻略に乗り出しております」
「香春岳城が落とされ続々と国人衆が寝返る中、もはや我らが敵を殲滅し、城を落としたところで大局は変わりませぬ。刻々と敵の包囲は狭まり、我らは滅亡を待つだけでしょう」
その通りじゃ、と長増は言い、そこで、と続けた。
「この機を逸しては和議はまとまらぬ。ゆえに必ず小佐々を納得させる必要があるのだ。道雪よ、そもそもこの戦は何が目的で始まった?」
「は、筑前と豊前北部にて毛利に奪われたわが領地を、奪い返すためにございます。ここ数年で力をつけてきた小佐々に筑前と筑後の国人衆を離反させられ、そこしか我らの攻め取る領地がなかったというのも理由にあげられます」
「ふむ。しかしその領地は奪い返せたが、豊前においては築城郡、田川郡、下毛郡が奪われ、筑後は御井郡、御原郡、三潴郡が攻略された。豊後は日田郡、玖珠郡が敵の支配下となっている。さらに北肥後の国人衆と阿蘇は調略され小佐々に服属した」。
「しまいには豊後の半数近くの国人衆に離反された。これでは戦をする前より悪くなっておる。そこでだ……」
長増はいったん話を区切り、
「そこまでして豊前の企救郡と京都郡、そして筑前の遠賀郡にこだわる必要はあるか?どうだ鑑速?」
「ありませぬ。事ここにいたっては、奪った領地より奪われた領地の方が圧倒的に多いのです。寝返った国人衆は小佐々が当家に大敗でもしない限り、戻りませぬでしょう。そうなれば、領地の返還交渉で大事になってくるのは、土地の特性や資源の豊富さ、税収になります。いかに実害を少なくするかにかかっていると存じます」。
「では、奪い返した豊前と筑前の領地は必要か?」
長増は確認する。
「我ら奮戦して奪い取りましたが、かの地より、豊後の日田郡と玖珠郡が重要にございます。我らの領地は今や、虫食いのような飛び地がいくつもあります。これは戦略上よろしくありません。豊前と豊後が分断されております。これではいざという時兵糧武器矢弾を輸送できませんし、連絡も密にできませぬ」
臼杵鑑速には腹案があるようだ。
「では鑑速よ、どういたす」
「はい、まずは小佐々は我らが奪った城の返還を要求してくるでしょう。そこで、無念ではありますが、城を返す代わりに日田郡と玖珠郡を返してもらいます」。
「筑後の三郡は最初から飛び地だったうえ四方を小佐々に囲まれております。ゆえに無念ではありますが、譲歩し、日田郡と玖珠郡の返還を要求します」。
「さすれば宇佐郡の国人衆は小佐々に寝返っておりますが、宇佐郡の和田村から山城村、下毛郡の山移村、藤野木村、金吉村、守実村からは広津城へ通じております。そうして馬ヶ岳城、長野城と豊前豊後がつながります。後から街道を整備すれば問題ありませぬ」。
「また、国東郡の国人衆はほとんど敵に寝返っております。加えて南豊後の国人衆も味方と敵で飛び地になっておりますが、これはかれら固有の領地ゆえ、いたずらに動かす事はできませぬ。なればまず、直轄地を安定させるのが大事かと存じます」
「ふむ、わしの考えと同じじゃな」
ゆっくりと噛みしめるように、鑑速の言葉に耳を傾けていた長増は言った。
「道雪、どうじゃ、何かつけ加える事はあるか」
確認するように吉岡長増は戸次道雪に聞く。
ははは、と笑いながら
「鑑速殿が考えて、長増様が太鼓判を押したのなら、わしの意見はありませぬ。ただ、小佐々がこれを飲むかどうかです。飲まない場合どうするか。何を与えて何をとるか、そこまで考えておいた方がよろしいかと」
「最悪、道を確保するなら、日田郡と玖珠郡のほとんどをあきらめても、日出生城だけは取り戻さねばなりません」
長増も鑑速もうなずく。
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