上 下
83 / 767
肥前五強!non無双でもやるしかない。-横瀬浦開港 敵が味方 味方が敵に-

数字は苦手なんだけどな、文系です。

しおりを挟む
 改めて、周辺の勢力図と領内の状況を分析する。

 言うまでもないが、最大の勢力は龍造寺だ。
 
 基肄郡、養父郡、三根郡、神埼郡、小城郡を治めて二十万石。それに加えて従属の江上氏が約九万石だ。

 次に有馬。衰えたとは言え、直轄地で六万七千石。
 
 親戚の大村氏は四万三千石で、対立している後藤氏は五万千石。後藤氏は、単独ならこの二家のひとつに匹敵する勢力だ。

 五島の宇久氏は四万一千石。波多は三万七千石で、五島を除く松浦郡では最有力となった。東肥前の神代と筑紫は三万三千石で拮抗している。
 
 松浦党の伊万里、志佐は二万石だ。

 伊佐早の西郷氏は一万五千石。爺様の相神浦松浦と同程度だ。小佐々は一万。

 沢森家は二万六千石。

 いつのまにか、小佐々どころか、爺様の石高まで抜いてしまった。

 ちょっとこれからは、細心の注意を払って、いろんなところに根回ししないといけない。

 次に収益。

 一番収益が多いのは、くじらだ。
 
 六組に増やしたので、月に約九千貫(約10億8千万)の利益がある。
 
 次は石けん。月に二千貫(約2億4千万)で塩が千七百貫(2億400万)、鉛筆と油あわせて九百貫(1億800万)だ。

 しいたけはまだ実験栽培中だし、サトウキビもまだだ。
 
 綿は十一月に入っての収穫となる。これら総合計から技術街の投資や、武器弾薬、足軽の給料などが引かれる見込みだ。

 手っ取り早く増やすならくじらなんだけど、頼りすぎるとまずいよね。

 酒、味噌、醤油。しいたけ十五貫で城が建つっていうけど、城もピンキリだしなあ。

 ガラスを使って注射器や顕微鏡までつくれんかな? あとサージカルルーペとか。温度計もね。

 あとは石炭。あ! そうだ松浦郡の沿岸村全域で探させよう! 
 
 それから、明から取り寄せる資料や文献になにか役立つもんないかな? 大砲でも石炭でも、なんでもいいや。

 そういえばうちの大砲って、後装砲と前装砲があるの、なんでだ? 青銅のフランキ砲は、後ろにはめるだけだから簡単だけど、飛距離が伸びないし時々暴発する。

 前装砲は装填時間はかかるけど、射程も長い。

 だけどものすごく高い! 
 
 それに、鉄をたたいて鍛えて貼り合わせているから、根本的な考え方が違う。~匁筒って、なんか聞いた事あるけど、鉄砲とは全く違う路線。

 フランキ砲はカートリッジみたいだけど、上が開いてるんだよね。後ろから装填って、書くけど。

 あれ、今の(前世の)大砲みたいに、後ろからできないのかな。薬莢? なんで? 今ないって事だよな。えーっと、あれっていつごろでてきた?

 西部劇には出てくるから、アメリカ独立戦争? 南北戦争のときにはあったって事? それでも二百年以上あとだな。

 普通の火薬つめたらダメなんだろうか? ……やってみる価値はあるか?

 やべ、頭痛くなってきた。忠右衛門の部門に丸投げしよう。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

別に構いませんよ、離縁するので。

杉本凪咲
恋愛
父親から告げられたのは「出ていけ」という冷たい言葉。 他の家族もそれに賛同しているようで、どうやら私は捨てられてしまうらしい。 まあいいですけどね。私はこっそりと笑顔を浮かべた。

【完結】6歳の王子は無自覚に兄を断罪する

土広真丘
ファンタジー
ノーザッツ王国の末の王子アーサーにはある悩みがあった。 異母兄のゴードン王子が婚約者にひどい対応をしているのだ。 その婚約者は、アーサーにも優しいマリーお姉様だった。 心を痛めながら、アーサーは「作文」を書く。 ※全2話。R15は念のため。ふんわりした世界観です。 前半はひらがなばかりで、読みにくいかもしれません。 主人公の年齢的に恋愛ではないかなと思ってファンタジーにしました。 小説家になろうに投稿したものを加筆修正しました。

【完結】言いたいことがあるなら言ってみろ、と言われたので遠慮なく言ってみた

杜野秋人
ファンタジー
社交シーズン最後の大晩餐会と舞踏会。そのさなか、第三王子が突然、婚約者である伯爵家令嬢に婚約破棄を突き付けた。 なんでも、伯爵家令嬢が婚約者の地位を笠に着て、第三王子の寵愛する子爵家令嬢を虐めていたというのだ。 婚約者は否定するも、他にも次々と証言や証人が出てきて黙り込み俯いてしまう。 勝ち誇った王子は、最後にこう宣言した。 「そなたにも言い分はあろう。私は寛大だから弁明の機会をくれてやる。言いたいことがあるなら言ってみろ」 その一言が、自らの破滅を呼ぶことになるなど、この時彼はまだ気付いていなかった⸺! ◆例によって設定ナシの即興作品です。なので主人公の伯爵家令嬢以外に固有名詞はありません。頭カラッポにしてゆるっとお楽しみ下さい。 婚約破棄ものですが恋愛はありません。もちろん元サヤもナシです。 ◆全6話、約15000字程度でサラッと読めます。1日1話ずつ更新。 ◆この物語はアルファポリスのほか、小説家になろうでも公開します。 ◆9/29、HOTランキング入り!お読み頂きありがとうございます! 10/1、HOTランキング最高6位、人気ランキング11位、ファンタジーランキング1位!24h.pt瞬間最大11万4000pt!いずれも自己ベスト!ありがとうございます!

公爵令嬢はアホ係から卒業する

依智川ゆかり
ファンタジー
『エルメリア・バーンフラウト! お前との婚約を破棄すると、ここに宣言する!!」  婚約相手だったアルフォード王子からそんな宣言を受けたエルメリア。  そんな王子は、数日後バーンフラウト家にて、土下座を披露する事になる。   いや、婚約破棄自体はむしろ願ったり叶ったりだったんですが、あなた本当に分かってます?  何故、私があなたと婚約する事になったのか。そして、何故公爵令嬢である私が『アホ係』と呼ばれるようになったのか。  エルメリアはアルフォード王子……いや、アホ王子に話し始めた。  彼女が『アホ係』となった経緯を、嘘偽りなく。    *『小説家になろう』でも公開しています。

僕の家族は母様と母様の子供の弟妹達と使い魔達だけだよ?

闇夜の現し人(ヤミヨノウツシビト)
ファンタジー
ー 母さんは、「絶世の美女」と呼ばれるほど美しく、国の中で最も権力の強い貴族と呼ばれる公爵様の寵姫だった。 しかし、それをよく思わない正妻やその親戚たちに毒を盛られてしまった。 幸い発熱だけですんだがお腹に子が出来てしまった以上ここにいては危険だと判断し、仲の良かった侍女数名に「ここを離れる」と言い残し公爵家を後にした。 お母さん大好きっ子な主人公は、毒を盛られるという失態をおかした父親や毒を盛った親戚たちを嫌悪するがお母さんが日々、「家族で暮らしたい」と話していたため、ある出来事をきっかけに一緒に暮らし始めた。 しかし、自分が家族だと認めた者がいれば初めて見た者は跪くと言われる程の華の顔(カンバセ)を綻ばせ笑うが、家族がいなければ心底どうでもいいというような表情をしていて、人形の方がまだ表情があると言われていた。 『無能で無価値の稚拙な愚父共が僕の家族を名乗る資格なんて無いんだよ?』 さぁ、ここに超絶チートを持つ自分が認めた家族以外の生き物全てを嫌う主人公の物語が始まる。 〈念の為〉 稚拙→ちせつ 愚父→ぐふ ⚠︎注意⚠︎ 不定期更新です。作者の妄想をつぎ込んだ作品です。

美しい姉と痩せこけた妹

サイコちゃん
ファンタジー
若き公爵は虐待を受けた姉妹を引き取ることにした。やがて訪れたのは美しい姉と痩せこけた妹だった。姉が夢中でケーキを食べる中、妹はそれがケーキだと分からない。姉がドレスのプレゼントに喜ぶ中、妹はそれがドレスだと分からない。公爵はあまりに差のある姉妹に疑念を抱いた――

あなた方はよく「平民のくせに」とおっしゃいますが…誰がいつ平民だと言ったのですか?

水姫
ファンタジー
頭の足りない王子とその婚約者はよく「これだから平民は…」「平民のくせに…」とおっしゃられるのですが… 私が平民だとどこで知ったのですか?

「お姉様の赤ちゃん、私にちょうだい?」

サイコちゃん
恋愛
実家に妊娠を知らせた途端、妹からお腹の子をくれと言われた。姉であるイヴェットは自分の持ち物や恋人をいつも妹に奪われてきた。しかし赤ん坊をくれというのはあまりに酷過ぎる。そのことを夫に相談すると、彼は「良かったね! 家族ぐるみで育ててもらえるんだね!」と言い放った。妹と両親が異常であることを伝えても、夫は理解を示してくれない。やがて夫婦は離婚してイヴェットはひとり苦境へ立ち向かうことになったが、“医術と魔術の天才”である治療人アランが彼女に味方して――

処理中です...