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第29話 『幕府最後の巡見使。ゲベール銃の完成とパーカッションロック式』
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天保九年四月十四日(1838/5/7) 玖島城
「巡見使の検分はつつがなく終わったか?」
巡見使とは、江戸幕府が諸国の監視と情勢調査のために派遣した使節の事だが、天領および旗本知行所を監察する御料巡見使と、諸藩の大名を監察する諸国巡見使があった。
純顕が言っているのは諸国巡見使の事である。最終日、玖島城下に宿泊した後に大村藩領をあとにした。最後の藩であったが、五島福江藩を先に巡見してきたのだろう。
「は、されど良かったのですか? さして特別な歓待もせず、袖の下を渡すこともなく返したのですぞ」
「鷲之助よ、そうする事は正しいことなのか?」
「いえ、決して正しいとは。ただ、少なからず藩の先を左右するものと心得ますが」
「くだらぬな。大権現様が幕府を開かれて二百三十年あまり。これまで公方様の代替わりの度に行われていた諸国巡見である」
「はい」
「『美政・中美政・中悪政・悪政』などと諸国の政の良し悪しをつぶさに調べるのは良いとしよう。悪政のため、寛文七年の巡見の際には島原藩改易の憂き目となっておる。然りながら巡見使の機嫌をとって村々の負担を増やし、『巡見扇』などと呼ばれる想定質疑集まで作られる始末。言語道断ではないか。誰にも恥じぬ民を慈しむ政ならば、何を恥じる事があろうか」
「仰せの通りにございます」
大村藩の身近な例をあげれば、豪奢な生活で有名な佐賀藩先代藩主の鍋島斉直であるが、治世の25年の間は将軍の代替わりがなく、巡見使もなかった。
「くだらぬ。有名無実化しておるではないか。幕府もそのような事に金を使うのではなく、もっと海防や富国強兵に努めるべきぞ」
「殿、あまり大声を出して幕政を批判するのはいかがなものかと」
「批判ではない。どのみちわしは幕政に参画などできぬ西の果ての外様なのじゃ」
純顕の声は本音であったが、やがてその本人、そして実弟で大村藩最後の藩主となる大村純熈は、幕政と反幕府の戦いの渦の中に巻き込まれていくのだった。
<次郎左衛門>
「え?」
「できたよ」
嘘? Wikipediaに構造は簡単で、火縄銃に似ているとは書いていたが、そんなに簡単に?
「ただ……」
「ただ、なんだ?」
信之介は残念そうに言う。
「これは多分、火打ち石の性質が違うからだと思う。預かった銃に比べて火花の散り具合が悪いよ。使えん事はないと思うけど、ああ、それから命中精度も悪いようだ」
うーん、命中精度の悪さについては戦術的にカバーできるように戦列歩兵が生み出されたんだけどね。
同じ使い方をするにしても、国産の燧石じゃ、暴発というか不発が増える訳か……。
「それに前にも言ったけど、これは俺の専門じゃない。ていうかほぼ鍛冶屋さんが作った。俺は実際には何もしとらんよ」
う、うん。
まあ、そうだろうね。さて、これは殿に見せるべきか?
いや、やっぱり見せるべきは見せた方がいいか。
一応見せて、作れるが石の成分の関係で、全く同じ性能のものを作るなら燧石を輸入しなくちゃいけない事を報告しよう。
「石けんの材料や製造方法は技術的な面で時間がかかるけど、俺は水酸化ナトリウムとか硫黄とか、そういう化学的な物や、高炉や反射炉の原理とか理工学系なのよ」
うんうん、言わんとしている事はナントナクわかるよ。
じゃあ、パーカッションロック式(管撃ち式)の開発でもしてもらいましょうか、ね。
確かパーカッションロック式は既にヨーロッパでは実用化されている。
1806年ごろにアレキサンダー・ジョン・フォーサイスが雷汞(起爆剤の一種)を使った新しい発火法を考案した。
火薬の代わりに雷汞を火皿にのせて叩いて発火させるものだ。
しかし雷汞は非常に不安定な塩化物で変質しやすく貯蔵が難しかった。
次に1816年にイギリスの銃工ジョセフ・マントンが、雷汞を練ったアラビアゴムで包み、鉄のチューブに詰めて発火させるピルロックを考案する。
さらにそれを改良したのがアメリカ人のジョシュア・ショウだ。鉄を銅のキャップに変更したパーカッションロックだ。
これは1822年に特許になった。
うーん。取り扱いが難しいから、画期的ではあったけど軍に採用されるのには時間がかかっているんだよな。爆発して下手すりゃ死んでしまう。
うーん……。
「なんだよ、なに深刻な顔してんだよ?」
「え? あ、うん……」
「なんだ、言え」
信之介はあからさまにうっとうしそうな顔をしている。
「あのさあ、雷管って知ってる? あの……鉄砲、銃に点火するやつ」
「……雷管?」
「えーっと、じゃあ……雷汞」
「雷汞? ……ああ、雷酸水銀の二価ね。それがどうした?」
「それをな……」
俺は恐る恐る銃の構造と、パーカッションロック式の雷管を使った点火のしくみを説明した。
「なるほど。これなら、見た感じはフリントロックと構造は大して変わらんな。燧石のところにその雷管をはさめて、火門を通して雷管の爆発が伝わり、銃身内の装薬が点火するってやつだな」
「そうだ。でもその雷酸なんちゃらは扱いが難しくて、下手すれば爆発して……」
「馬鹿たれ! 俺を誰だと心得る! 天下の天才理工学者(化学者)、山中信之介なるぞ。俺に不可能はない。そのような初歩の初歩の失敗をするはずないではないか!」
ん、さすがという気持ちとイラッとくる気持ちと、本当か? という気持ちが俺の中でケンカしてるぞ。
「作れるのか?」
「無論の事」
確かに江戸時代、ええっと……確か4年後の天保十三年(1842)、尾張藩の蘭学者である吉雄常三が雷管の研究を開始して、雷粉銃を完成させている。
彼は残念ながらその実験の過程で爆発事故によって死んでいるが、この時代の技術でも作れるという事だ。
「頼めるか?」
「何度も言わせんな……」
「忝し」
ん? 江戸の俺と令和の俺が混ざってるぞ。
■玖島城
「そうか。ご苦労であった。然れどさすがである。信之介も大義であった」
城内の別室で殿(大村藩主・大村純顕)と鷲之助様(城代冨永鷲之助)、そして信之介と俺だ。
「はは、ありがたき幸せに存じます」
がらにもなく(前世的に)平伏して恐縮している信之介を見るのは楽しかったけど、次の瞬間には殿の驚きの発言があった。
「時に次郎よ。石けんの製造販売も落ち着き、大浦屋とは円満に、そして長崎の小曽根屋とも懇意にしていると聞く。そこで、じゃ」
何やら嫌な予感がしたが、即座に答えた。
「は、如何なる事でございましょう」
「九月、江戸に参府するゆえ、お主も同行せよ」
え?
次回 第30話 『人生初? の参勤交代』
「巡見使の検分はつつがなく終わったか?」
巡見使とは、江戸幕府が諸国の監視と情勢調査のために派遣した使節の事だが、天領および旗本知行所を監察する御料巡見使と、諸藩の大名を監察する諸国巡見使があった。
純顕が言っているのは諸国巡見使の事である。最終日、玖島城下に宿泊した後に大村藩領をあとにした。最後の藩であったが、五島福江藩を先に巡見してきたのだろう。
「は、されど良かったのですか? さして特別な歓待もせず、袖の下を渡すこともなく返したのですぞ」
「鷲之助よ、そうする事は正しいことなのか?」
「いえ、決して正しいとは。ただ、少なからず藩の先を左右するものと心得ますが」
「くだらぬな。大権現様が幕府を開かれて二百三十年あまり。これまで公方様の代替わりの度に行われていた諸国巡見である」
「はい」
「『美政・中美政・中悪政・悪政』などと諸国の政の良し悪しをつぶさに調べるのは良いとしよう。悪政のため、寛文七年の巡見の際には島原藩改易の憂き目となっておる。然りながら巡見使の機嫌をとって村々の負担を増やし、『巡見扇』などと呼ばれる想定質疑集まで作られる始末。言語道断ではないか。誰にも恥じぬ民を慈しむ政ならば、何を恥じる事があろうか」
「仰せの通りにございます」
大村藩の身近な例をあげれば、豪奢な生活で有名な佐賀藩先代藩主の鍋島斉直であるが、治世の25年の間は将軍の代替わりがなく、巡見使もなかった。
「くだらぬ。有名無実化しておるではないか。幕府もそのような事に金を使うのではなく、もっと海防や富国強兵に努めるべきぞ」
「殿、あまり大声を出して幕政を批判するのはいかがなものかと」
「批判ではない。どのみちわしは幕政に参画などできぬ西の果ての外様なのじゃ」
純顕の声は本音であったが、やがてその本人、そして実弟で大村藩最後の藩主となる大村純熈は、幕政と反幕府の戦いの渦の中に巻き込まれていくのだった。
<次郎左衛門>
「え?」
「できたよ」
嘘? Wikipediaに構造は簡単で、火縄銃に似ているとは書いていたが、そんなに簡単に?
「ただ……」
「ただ、なんだ?」
信之介は残念そうに言う。
「これは多分、火打ち石の性質が違うからだと思う。預かった銃に比べて火花の散り具合が悪いよ。使えん事はないと思うけど、ああ、それから命中精度も悪いようだ」
うーん、命中精度の悪さについては戦術的にカバーできるように戦列歩兵が生み出されたんだけどね。
同じ使い方をするにしても、国産の燧石じゃ、暴発というか不発が増える訳か……。
「それに前にも言ったけど、これは俺の専門じゃない。ていうかほぼ鍛冶屋さんが作った。俺は実際には何もしとらんよ」
う、うん。
まあ、そうだろうね。さて、これは殿に見せるべきか?
いや、やっぱり見せるべきは見せた方がいいか。
一応見せて、作れるが石の成分の関係で、全く同じ性能のものを作るなら燧石を輸入しなくちゃいけない事を報告しよう。
「石けんの材料や製造方法は技術的な面で時間がかかるけど、俺は水酸化ナトリウムとか硫黄とか、そういう化学的な物や、高炉や反射炉の原理とか理工学系なのよ」
うんうん、言わんとしている事はナントナクわかるよ。
じゃあ、パーカッションロック式(管撃ち式)の開発でもしてもらいましょうか、ね。
確かパーカッションロック式は既にヨーロッパでは実用化されている。
1806年ごろにアレキサンダー・ジョン・フォーサイスが雷汞(起爆剤の一種)を使った新しい発火法を考案した。
火薬の代わりに雷汞を火皿にのせて叩いて発火させるものだ。
しかし雷汞は非常に不安定な塩化物で変質しやすく貯蔵が難しかった。
次に1816年にイギリスの銃工ジョセフ・マントンが、雷汞を練ったアラビアゴムで包み、鉄のチューブに詰めて発火させるピルロックを考案する。
さらにそれを改良したのがアメリカ人のジョシュア・ショウだ。鉄を銅のキャップに変更したパーカッションロックだ。
これは1822年に特許になった。
うーん。取り扱いが難しいから、画期的ではあったけど軍に採用されるのには時間がかかっているんだよな。爆発して下手すりゃ死んでしまう。
うーん……。
「なんだよ、なに深刻な顔してんだよ?」
「え? あ、うん……」
「なんだ、言え」
信之介はあからさまにうっとうしそうな顔をしている。
「あのさあ、雷管って知ってる? あの……鉄砲、銃に点火するやつ」
「……雷管?」
「えーっと、じゃあ……雷汞」
「雷汞? ……ああ、雷酸水銀の二価ね。それがどうした?」
「それをな……」
俺は恐る恐る銃の構造と、パーカッションロック式の雷管を使った点火のしくみを説明した。
「なるほど。これなら、見た感じはフリントロックと構造は大して変わらんな。燧石のところにその雷管をはさめて、火門を通して雷管の爆発が伝わり、銃身内の装薬が点火するってやつだな」
「そうだ。でもその雷酸なんちゃらは扱いが難しくて、下手すれば爆発して……」
「馬鹿たれ! 俺を誰だと心得る! 天下の天才理工学者(化学者)、山中信之介なるぞ。俺に不可能はない。そのような初歩の初歩の失敗をするはずないではないか!」
ん、さすがという気持ちとイラッとくる気持ちと、本当か? という気持ちが俺の中でケンカしてるぞ。
「作れるのか?」
「無論の事」
確かに江戸時代、ええっと……確か4年後の天保十三年(1842)、尾張藩の蘭学者である吉雄常三が雷管の研究を開始して、雷粉銃を完成させている。
彼は残念ながらその実験の過程で爆発事故によって死んでいるが、この時代の技術でも作れるという事だ。
「頼めるか?」
「何度も言わせんな……」
「忝し」
ん? 江戸の俺と令和の俺が混ざってるぞ。
■玖島城
「そうか。ご苦労であった。然れどさすがである。信之介も大義であった」
城内の別室で殿(大村藩主・大村純顕)と鷲之助様(城代冨永鷲之助)、そして信之介と俺だ。
「はは、ありがたき幸せに存じます」
がらにもなく(前世的に)平伏して恐縮している信之介を見るのは楽しかったけど、次の瞬間には殿の驚きの発言があった。
「時に次郎よ。石けんの製造販売も落ち着き、大浦屋とは円満に、そして長崎の小曽根屋とも懇意にしていると聞く。そこで、じゃ」
何やら嫌な予感がしたが、即座に答えた。
「は、如何なる事でございましょう」
「九月、江戸に参府するゆえ、お主も同行せよ」
え?
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