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第1章 真実
第8話 知らない場所
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★◇◆◇◆◇◆◇
自分がいる場所もわからず、ターメリックは首を傾げた。
そして、左腕に包帯が巻かれていることに気がついた。
あのとき……
朝日の浜辺で、剣士団長ペパーの剣を避け切れずに受けてしまった傷だ。
浅い傷の割にじんじんとした痛みが続いていたが、今ではその痛みも引いている。
そして、包帯の巻き方が上手なおかげで、どれだけ腕を動かしても違和感がなかった。
いったい、だれが治療してくれたのだろう。
「……」
考えながらあたりを見回していると、枕元の小さなテーブルに視線が止まった。
そこには、あのときの剣が置かれていた。
茨と王冠の銀細工でできた輝く鞘に、名前もわからない赤い宝石が柄の部分で輝いている。
ターメリックは、剣に手を伸ばした。
銀細工の鞘はペパーの剣を受けたはずだが、頑丈な作りなのか傷ひとつない。
砂浜で付いてしまった細かい砂も、きれいに拭き取られている。
そのおかげで、赤くて丸い宝石も輝きを増したようだ。
……そうだ。
抜いてみよう。
ターメリックは柄を握ってみた。
そのまま、耳をすませてみる。
「……」
聞こえるのは、窓の向こうの潮騒だけ……
部屋の中は静まり返っている。
剣は何も言わない。
あのとき聞こえた声は、空耳だったのかな……
しばらくそのまま待ってみたものの、剣からは何の声も聞こえてはこないので、ターメリックは意を決してゆっくりと剣を抜いた。
鞘から現れた光り輝く剣身……
そこには、驚いて口を開けているターメリックの姿が映っていた。
「わあ……鏡みたいだ」
窓からの陽光に照らされて、剣は透き通るように輝いている。
ターメリックは、手にした剣をあらゆる角度から眺め続けた。
そして、そのうちについ楽しくなってきて、寝台の中だというのにひとりで決めポーズをとり始めた。
……さっきのペパー団長のポーズ。
ここから素早く下から払う……っ!
「……」
剣には、ぽかんとした自分の顔が映っている。
ひどいな……
こんなんじゃ、斬れるものも斬れないぞ。
いや……顔で決まるわけじゃないけど。
もっとこう、睨みつけるかんじで……
「……」
ターメリックが、自分の置かれた状況も忘れて「ペパー団長ごっこ」に夢中になっていると、ふと正面から強い視線を感じた。
見上げた先、部屋の扉が開いている。
そこから、少年がターメリックを凝視していた。
こげ茶色の髪を首の後ろでちょこんとまとめた少年は、幼い顔つきで、透き通った瑠璃色の瞳を見開いている。
「あ……」
ターメリックの口から、思わず声が漏れた。
もしも目の前に、鋭利な刃物を振りかざしている人間がいたら……
「えっと、あの、これはその……」
ターメリックの弁明も虚しく……
気がついたときにはもう、少年の姿はなかった。
「叔父さーん!!」
廊下を走って行ってしまったのだろう。
かなり遠くから、少年の絶叫が聞こえてきた。
「あ、ま、待ってー! これは! その! ち、違うんだよぉー!」
自分でも何が違うのかわからないまま、ターメリックもまた廊下に向かって叫んでいた。
そのまま剣を鞘に収めて、寝台を降りようとしたものの……
そこで思いとどまった。
窓から見える穏やかな海も、眩いくらいの陽光も、耳に心地よい波の音も、もちろん馴染みのあるものだけど、でも……
何かが違う。
ここは、朝日の浜辺じゃない。
自分がいるこの場所は、スパイス帝国じゃない。
「……」
ターメリックは、不安を感じていた。
改めて、今までのことを思い出してみる。
あのとき……
朝日の浜辺で、ペパーの攻撃を手にした剣で受けようとして、剣から溢れた光が眩しくて目を閉じたら、なんだか強い力に跳ね飛ばされたような……
「……」
それからのことは、まったく覚えていない。
いったい、何が起きたんだ……?
ここはどこなんだろう……?
いくら考えてみても、答えは出てこない。
ターメリックは、いっちょまえに難しい顔をして腕を組んでいた。
すると……
「やあ、おはよう! 身体の具合は、どうかね?」
男性がひとり、扉の向こうから顔を覗かせた。
薄茶の髪を馬の尾のように結い、薄桃色の法衣をまとっている。
歳の頃は、ターメリックの父サフランと同年代くらいだろう。
にこにこと笑っている朗らかな雰囲気のせいか、いつも険しい表情のサフランよりも若く見える。
「いや驚いたよ。浜辺で君みたいな行き倒れを見つけたのは、何年ぶりかな」
男性は枕もとの椅子に腰掛けると、机の上に置かれた剣を一目見て、
「なるほど、なるほど。と、いうことは……君がターメリック・ジュスト君なんだねぇ」
そう言うと、納得したように頷いた。
……えっ?
驚きのあまり、ターメリックは声も出なかった。
この男性とは初対面のはずなのに、どうして自分の名前を知っているんだろう。
この人は、何者なんだ……?
ターメリックには心当たりがなかったが、男性のほうは満面の笑みでターメリックの手を取ると、
「クリスタニアへようこそ、ターメリック・ジュスト君。私は、神の使いだ。名前は、カメリア・ジョアン」
「は、はあ……え?」
え?
い……今、なんて?
クリスタニア?
ここが?
そして……
この人が、神の使い……!?
ええっ?
どういうこと?
頭が追いつかないよ!
想定外のことが起こりすぎて混乱しつつあるターメリックだったが、神の使いだという男性は、気にすることなく言葉を継いだ。
「応援しているよ、ターメリック・ジュスト君。伝説の剣の一振り、真実の剣に選ばれた君が無事に使命を達成できるよう、クリスタン神様とともに協力させてもらうからね」
「……は、はい?」
この人が何者かもわからないというのに、この人の言っていることはもっとわからない……!
両手をぶんぶんと振られながら、ターメリックは何度も瞬きを繰り返していた。
◆◇◆◇◆◇◆◇
モンド大陸の西岸、夕日の浜辺。
つまり、クリスタニアである。
夕日の浜辺には、2階建ての小屋が建っている。
そこが「神の使い」の住む家であった。
北に広がる穏やかな森の中には、クリスタン神の神殿がひっそりとそびえている。
クリスタン神は毎朝決まった時間にお告げを残すのだが、その声を聞くことのできる人物は、この世界にただひとり……
それが、クリスタニアに住む「神の使い」であり、ターメリックの前に現れた朗らかな男性、カメリア・ジョアンであった。
クリスタン神のお告げは、その日の天候やフィリアを授かりにクリスタニアを訪れる人の数といった小さなものから、他国の政権交代など大きなものまで様々である。
しかし……
今日のお告げは、今までに聞いたことのない種類のものだった。
『伝説の剣に選ばれし者、クリスタニアへ来る。その者の名は、ターメリック・ジュスト』
……なんと。
いつものように神殿にて祈りを捧げていたカメリアは、そのお告げに耳を疑った。
しかし、クリスタン神からの訂正はなかった。
……すべて言葉通りの意味なのだろう。
クリスタン神話において「伝説の剣が持ち主を選ぶ」ということは、世界に災厄をもたらす竜の王イゾリータの復活が近いということ。
要するに、この世界に危機が迫っているということだ。
来るべき時が来てしまった。
……まさか、自分が神の使いであるときに、竜の王イゾリータの復活が迫ってくるとは、考えもしなかった。
原因は……?
どこの愚か者が、いったい何をしたんだ?
そして、この先のことは……?
伝説の剣は、今度はどんな人々を選ぶのだろう。
カメリアが神殿で考え込んでいると、騒々しい足音とともに、予期せぬ来客の報せが舞い込んできたのだった。
つづく
自分がいる場所もわからず、ターメリックは首を傾げた。
そして、左腕に包帯が巻かれていることに気がついた。
あのとき……
朝日の浜辺で、剣士団長ペパーの剣を避け切れずに受けてしまった傷だ。
浅い傷の割にじんじんとした痛みが続いていたが、今ではその痛みも引いている。
そして、包帯の巻き方が上手なおかげで、どれだけ腕を動かしても違和感がなかった。
いったい、だれが治療してくれたのだろう。
「……」
考えながらあたりを見回していると、枕元の小さなテーブルに視線が止まった。
そこには、あのときの剣が置かれていた。
茨と王冠の銀細工でできた輝く鞘に、名前もわからない赤い宝石が柄の部分で輝いている。
ターメリックは、剣に手を伸ばした。
銀細工の鞘はペパーの剣を受けたはずだが、頑丈な作りなのか傷ひとつない。
砂浜で付いてしまった細かい砂も、きれいに拭き取られている。
そのおかげで、赤くて丸い宝石も輝きを増したようだ。
……そうだ。
抜いてみよう。
ターメリックは柄を握ってみた。
そのまま、耳をすませてみる。
「……」
聞こえるのは、窓の向こうの潮騒だけ……
部屋の中は静まり返っている。
剣は何も言わない。
あのとき聞こえた声は、空耳だったのかな……
しばらくそのまま待ってみたものの、剣からは何の声も聞こえてはこないので、ターメリックは意を決してゆっくりと剣を抜いた。
鞘から現れた光り輝く剣身……
そこには、驚いて口を開けているターメリックの姿が映っていた。
「わあ……鏡みたいだ」
窓からの陽光に照らされて、剣は透き通るように輝いている。
ターメリックは、手にした剣をあらゆる角度から眺め続けた。
そして、そのうちについ楽しくなってきて、寝台の中だというのにひとりで決めポーズをとり始めた。
……さっきのペパー団長のポーズ。
ここから素早く下から払う……っ!
「……」
剣には、ぽかんとした自分の顔が映っている。
ひどいな……
こんなんじゃ、斬れるものも斬れないぞ。
いや……顔で決まるわけじゃないけど。
もっとこう、睨みつけるかんじで……
「……」
ターメリックが、自分の置かれた状況も忘れて「ペパー団長ごっこ」に夢中になっていると、ふと正面から強い視線を感じた。
見上げた先、部屋の扉が開いている。
そこから、少年がターメリックを凝視していた。
こげ茶色の髪を首の後ろでちょこんとまとめた少年は、幼い顔つきで、透き通った瑠璃色の瞳を見開いている。
「あ……」
ターメリックの口から、思わず声が漏れた。
もしも目の前に、鋭利な刃物を振りかざしている人間がいたら……
「えっと、あの、これはその……」
ターメリックの弁明も虚しく……
気がついたときにはもう、少年の姿はなかった。
「叔父さーん!!」
廊下を走って行ってしまったのだろう。
かなり遠くから、少年の絶叫が聞こえてきた。
「あ、ま、待ってー! これは! その! ち、違うんだよぉー!」
自分でも何が違うのかわからないまま、ターメリックもまた廊下に向かって叫んでいた。
そのまま剣を鞘に収めて、寝台を降りようとしたものの……
そこで思いとどまった。
窓から見える穏やかな海も、眩いくらいの陽光も、耳に心地よい波の音も、もちろん馴染みのあるものだけど、でも……
何かが違う。
ここは、朝日の浜辺じゃない。
自分がいるこの場所は、スパイス帝国じゃない。
「……」
ターメリックは、不安を感じていた。
改めて、今までのことを思い出してみる。
あのとき……
朝日の浜辺で、ペパーの攻撃を手にした剣で受けようとして、剣から溢れた光が眩しくて目を閉じたら、なんだか強い力に跳ね飛ばされたような……
「……」
それからのことは、まったく覚えていない。
いったい、何が起きたんだ……?
ここはどこなんだろう……?
いくら考えてみても、答えは出てこない。
ターメリックは、いっちょまえに難しい顔をして腕を組んでいた。
すると……
「やあ、おはよう! 身体の具合は、どうかね?」
男性がひとり、扉の向こうから顔を覗かせた。
薄茶の髪を馬の尾のように結い、薄桃色の法衣をまとっている。
歳の頃は、ターメリックの父サフランと同年代くらいだろう。
にこにこと笑っている朗らかな雰囲気のせいか、いつも険しい表情のサフランよりも若く見える。
「いや驚いたよ。浜辺で君みたいな行き倒れを見つけたのは、何年ぶりかな」
男性は枕もとの椅子に腰掛けると、机の上に置かれた剣を一目見て、
「なるほど、なるほど。と、いうことは……君がターメリック・ジュスト君なんだねぇ」
そう言うと、納得したように頷いた。
……えっ?
驚きのあまり、ターメリックは声も出なかった。
この男性とは初対面のはずなのに、どうして自分の名前を知っているんだろう。
この人は、何者なんだ……?
ターメリックには心当たりがなかったが、男性のほうは満面の笑みでターメリックの手を取ると、
「クリスタニアへようこそ、ターメリック・ジュスト君。私は、神の使いだ。名前は、カメリア・ジョアン」
「は、はあ……え?」
え?
い……今、なんて?
クリスタニア?
ここが?
そして……
この人が、神の使い……!?
ええっ?
どういうこと?
頭が追いつかないよ!
想定外のことが起こりすぎて混乱しつつあるターメリックだったが、神の使いだという男性は、気にすることなく言葉を継いだ。
「応援しているよ、ターメリック・ジュスト君。伝説の剣の一振り、真実の剣に選ばれた君が無事に使命を達成できるよう、クリスタン神様とともに協力させてもらうからね」
「……は、はい?」
この人が何者かもわからないというのに、この人の言っていることはもっとわからない……!
両手をぶんぶんと振られながら、ターメリックは何度も瞬きを繰り返していた。
◆◇◆◇◆◇◆◇
モンド大陸の西岸、夕日の浜辺。
つまり、クリスタニアである。
夕日の浜辺には、2階建ての小屋が建っている。
そこが「神の使い」の住む家であった。
北に広がる穏やかな森の中には、クリスタン神の神殿がひっそりとそびえている。
クリスタン神は毎朝決まった時間にお告げを残すのだが、その声を聞くことのできる人物は、この世界にただひとり……
それが、クリスタニアに住む「神の使い」であり、ターメリックの前に現れた朗らかな男性、カメリア・ジョアンであった。
クリスタン神のお告げは、その日の天候やフィリアを授かりにクリスタニアを訪れる人の数といった小さなものから、他国の政権交代など大きなものまで様々である。
しかし……
今日のお告げは、今までに聞いたことのない種類のものだった。
『伝説の剣に選ばれし者、クリスタニアへ来る。その者の名は、ターメリック・ジュスト』
……なんと。
いつものように神殿にて祈りを捧げていたカメリアは、そのお告げに耳を疑った。
しかし、クリスタン神からの訂正はなかった。
……すべて言葉通りの意味なのだろう。
クリスタン神話において「伝説の剣が持ち主を選ぶ」ということは、世界に災厄をもたらす竜の王イゾリータの復活が近いということ。
要するに、この世界に危機が迫っているということだ。
来るべき時が来てしまった。
……まさか、自分が神の使いであるときに、竜の王イゾリータの復活が迫ってくるとは、考えもしなかった。
原因は……?
どこの愚か者が、いったい何をしたんだ?
そして、この先のことは……?
伝説の剣は、今度はどんな人々を選ぶのだろう。
カメリアが神殿で考え込んでいると、騒々しい足音とともに、予期せぬ来客の報せが舞い込んできたのだった。
つづく
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