私の新生活は同居人♀付きでした

たるたるたーる

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遊園地デート①

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遊園地デート当日。

一之瀬さんの希望で先に部屋を出た私は、待ち合わせ場所である駅前に着くと、一之瀬さんがやってくるのを待っていた。

昨日までは大丈夫だったのだけど、いざ当日こうして待ち合わせをするとすごく緊張するもので。

これから一之瀬さんとデートするんだ。と考えると、ますます緊張してしまって。

でも、今日は一之瀬さんに日頃の感謝も込めて楽しんでもらいたいし。

一之瀬さんが来た時、緊張したままだと会話もできなさそうで。

このままじゃいけないと思った私。

一旦気持ちを落ち着けるために深呼吸をすると、いつも通りとはいかないけど少し落ち着いてくる。

すると「お姉さーん!お待たせー!」と一之瀬さんがやってくる。

さて、そんな一之瀬さんなんだけど。

白を基調とした春物のワンピースに肩掛けのバッグ。

そして、家事をする時だけしかしないポニーテールにしていて。

いつも一之瀬さんのことはかわいいと思っていたけど。

今日はさらにかわいくて。

なんだかすごくこの気持ちを伝えたくなって。

だから「かわいい…。」と口に出して。

「え…?え!?ほ、ほんと!?」と驚く一之瀬さんに「うん!すごくかわいいよ!」と、普段じゃ恥ずかしがって絶対ちゃんと言えないことを言えて。

「えへへー。嬉しいなぁ。お姉さんにかわいいって言ってもらえたぁ。」と照れながら喜んでくれている一之瀬さんもすごくかわいくて。

私もニコニコしていると「お姉さんもすっごーくかわいいよっ!」と抱きつく一之瀬さん。

私はいつも通りの格好だし、一之瀬さんみたいにかわいい訳ではないけど。

でも、一之瀬さんに褒めてもらえるのは嬉しいな。

なんて考えると「ありがと!そう言ってもらえると嬉しいな!」とニコニコしていた。

すると、周りの歩いていた人達が、あらあら。うふふ。いいわねぇ。などと微笑んでいて。

そこで恥ずかしさが戻ってきた私は「そ、それじゃあ行こっか。」と顔を赤くしながら一之瀬さんに言って、遊園地へと電車で向かうことにした。

それから、電車の中での会話。

「ねーねー。お姉さんって遊園地に最後に行ったのっていつー?」と一之瀬さんが私に質問する。

「えーと。高校3年生の時に行ったのが最後だったかな。」と答えると「それってもしかして…デート?」とさらに質問する一之瀬さん。

そんな質問に「ち、ちがうから!友達と!」と焦る私。

「えー?ほんとかなー?」とイタズラっぽく言う一之瀬さん。

「ほ、ほんとだから!そもそも私デートしたことないし!そんな相手もいなかったし!」と悲しい過去を暴露することになる私。

「えー!わたしといっぱいデートしたじゃん!」とプンプンしている一之瀬さん。

それは一之瀬さんがそう言ってるだけで、私はそう思ってなくて。

「と、とにかく!デートするのは今日が初めてで…。」と言うと、なんだかまた緊張してきてしまう私。

「そっかー。えへへ。わたしが初めてなんだー。」と嬉しそうな一之瀬さん。

そこから何も言えなくなってしまう私だったのだけど。

一之瀬さんが「ねー!見て見て!」と後ろの方を指差す。

私もそちらを見てみると窓の外に遊園地が見えてきて。

ちょっとワクワクしてきている私。

すると一之瀬さんが「お姉さん!いっぱい楽しんじゃおうね!」と笑顔で言って。

その笑顔を見ると、なんだか緊張も和らいできて。

「うん。楽しもう!」と私もワクワクしながら返事をする。

そして、電車を降りると一之瀬さんは自分の右手と私の左手を繋ぐ。

まだ、そこまでならよかったのだけど。

一之瀬さんはさらに指と指を交互に絡ませて。

いわゆる恋人繋ぎになり。

「へ!?い、一之瀬さん!?」と動揺する私。

「デートだもん!今日はずっとこのままだよ!」と笑顔の一之瀬さんにドキッとしながら遊園地デートが始まることとなった。



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