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25.正月
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受験生に、正月休みなんてものは存在しなかった。
見たいテレビもあったけれど、もう共通テストまで2週間だ、それどころでは無い。
その間、兄さんとのスキンシップも殆ど無く、あるとしたら軽くキスをして、一緒に寝るぐらいだ。
それでも十分と言えば、十分なんだけどさ……。
でも、年始初エッチしたいよな?
俺はどうしたら兄さんを誘えるのか、勉強の合間に考えていた。
本当はストレートに誘うのが1番だって、今までの経験で理解していた。
だけど『そんな事する暇があったら勉強しろ』と言われかねない!
だから勉強の合間にこう訊いてみた。
「兄さん、今年最初の……エッチは、いつするの?」
そう、これならYesかNoではない。
はっきりとした答えさえもらえれば、それを目標に頑張れる!
兄さんは参考書から顔を上げて、俺の顔を覗き込んでくる。
その表情からは何も読み取れない。
「咲耶は、したい?」
「う、うん!したい」
兄さんに噛み付く勢いで俺は頷いた。
元は快楽からその行為に及んでいたけれど、兄さんから求められているという安心感が、今は欲しくてたまらない。
「欲求不満なの?」
「いや、あ……ちが、欲求不満かな」
「どっち?」
「欲求不満です!」
承認欲求の為に兄さんとエッチしたいだなんて言ったら、また兄さんに何言われるか分からない。
ここは、ただエロい事をしたいだけって事にした方が良いだろう。
兄さんはニヤリと、少しだけ笑った。
「良いよ、何したい?」
「何って?」
「ただ、するだけ?」
兄さんは俺をどんな変態だと思っているんだ?
「か、身体に跡を残して欲しい……」
やっぱ俺ってマゾっ気あるよな!
前に兄さんにしてもらいたかった事を、恥ずかしく思いながらも伝えた。
僅かに兄さんは考えてから口を開いた。
「跡か……。お仕置き以外で咲耶に傷付けたく無いけど、キスマークなら良いか」
「ほ、ほんと?それで十分です!」
さらっとお仕置きなら傷付けるって言われた気がする。
確かに前、一回噛まれた事あったような気もする。
「じゃあ、明日な」
「うん!」
何で明日?今からじゃダメ?と思ったけれど、明日してくれるという言葉に浮かれて、そんな考えは直ぐにどっかへ行ってしまった。
明日、明日のいつ?
夜ご飯を終えて風呂にも入り、俺の準備は万端だけど……生憎今日は両親共に揃っている。
あんまり、声出せないな……抑えないと。
兄さんが風呂から上がって、俺の部屋に来ると、何やらビニール袋を持っている。
今日は兄さんの扱きでは無く、塾で勉強した為、兄さんが日中どこにいたかは知らない。
何か……買ってきたのか?
「昨日約束したし、早速だけどベッドに寝て」
「え……う、うん」
何をされるのか分からずに、俺はベッドで仰向けになった。
兄さんがベッドに座り、その手にはビニール袋。
「縛られたりするのは嫌?」
「嫌じゃ無いよ」
そう言って兄さんが取り出したのは、黒いテープだった。
「じゃあ、首輪は?」
「えっ……?」
兄さんがそんなものを用意してくれるとは思ってもいなかったから、思わず言葉を詰まらせてしまった。
「咲耶、俺のものになりたいんだろ?」
「な、なりたい。俺に付けてくれるの?」
がさりとビニール袋の音がして、黒い首輪とそれに繋がるチェーンが出てきた。
思わず呼吸が速くなった。
「セーフティワード決めておくか」
「何それ?」
「嫌とかじゃなく、本当に止めて欲しい時に咲耶が言う言葉」
合言葉ってこと?それを言った時だけ行為を止めてくれるってことか。
「何が良い?好きな言葉で良いよ」
「じゃあ……エビチリとか?」
「…………」
「好きな言葉で良いって言っただろ!」
エビチリが好きだから、パッと思い浮かんだ言葉がこれだった。
兄さんの目線と沈黙が、少し冷たく感じる!恥ずかしい!
「咄嗟に言える?」
「じゃあ、ストップでお願いします」
「分かった」
結局、そのままの言葉を選んでしまった。
だけどこれで、俺が限界超える前にストッパーが掛かれば良いし、兄さんもその心配をせずに楽しめるはずだ。
……って、何する気なんだ?
「そんな言葉決めるなんて、何するつもりなの?」
「今日酷い事するつもりは無いけど、今後必要になる時が来るかもしれないから、あらかじめな」
いや、だから今日何するつもりなんですか?
兄さんそれ全然答えになってない!
俺の不安そうな表情を察して、兄さんは微笑みながらギシッと音を立てて俺に覆い被さり……ついでに唇も重なった。
「不安になった?」
「ううん、もう平気」
本当に俺はちょろいと思う。
兄さんは少し上体を起こして、俺の服を順番に脱がしていった。
あれよあれよと俺は素っ裸だ。
自分の身体から目を離そうと兄さんを見たら、黒いテープを袋から出している。
「今日、面白いものを見つけたから、使ってみたくてさ」
そのテープを少し出して、俺の両腕を纏めて巻きつけた。
肌に付く感覚はないのに、テープ同士がくっ付いている。
「静電気でテープ同士が付くらしい。どう?」
「外れないよこれ」
俺は両腕を拘束され、少し力を入れてみるが上手く取れない。
「後は、身体に巻きつけたりするらしいよ。ビンテージテープだって」
本当に謎な商品を買ってきたな?
兄さんは俺の太ももにもきつく巻いたり、左足の膝裏にも通して、手首と一緒にグルグルと巻きつけた。
左足だけ軽く上がり、何だか……どんどん恥ずかしくなってきた。
これ、もしかして羞恥を煽る商品なのか?
「咲耶は肌が白いから、黒いものは合うね」
兄さんはテープを一旦置き、首輪を手に取って、俺の首に装着した。
ちゃらりと、チェーンが鳴る。
「良いね、眺めも最高」
兄さんがチェーンの先を持って少しだけ引っ張ると、俺の首がグッと引っ張られる。
何だこれ、興奮する。
「にいさ……んっ……ふぁっ、んっ……」
兄さんが俺にのしかかり、顔が近づき、唇に柔らかいものが触れる。
湿った音と、荒い息遣いが俺のムスコを大きくさせた。
「はぁっ、んっ、んっ、はっ……」
俺が離れないように、兄さんは首輪のチェーンを短く持って、また強く引いた。
そんな事しなくても俺から離れる事なんてないのに。
でも嬉しい。
「ふぁっ、あっ、んっ、んっ」
こんなに長くキスをしたのは初めてだ。
舌が絡み、歯列をなぞり、唇を舐め、ふわふわする。
だけど、兄さんの唇はゆっくりと離れてしまう。
「さく……どうだった?」
「ん……うん。気持ち良かった」
「そう……」
兄さんの手がチェーンから離れて俺の頬を撫で、その唇はゆっくりと首元へ降りて……チクリとした痛みがした。
「跡……付けて欲しいんでしょ?」
「う、うん」
「じゃあ、もう少しつけよっか」
兄さんは近くにあった黒いテープで、俺の目を覆うように巻いた。
視界を奪われて、兄さんの息だけを肌で感じる。
「ひぁっ、んっ……はぁっ……んっ」
チクリ、チクリと痛みが増えていく。
腕や腹、足とさまざまな所でその痛みを感じるが、不快なわけもなく、むしろ心地いい。
だけどその痛みが突然、甘い痺れに変わった。
「んぁっ、はっ……あっ……んっ」
「ここ、一緒に暮らすようになったら開発しないとな」
「ひぁっ、やぁっ、んんっ、んぅっ、にいさっ、あぁっ」
乳首を舐められたと思ったら、乳輪を噛まれた!
次に何をされるか分からない恐怖なんかよりも、どんな刺激をくれるのか期待の方が強い。
「あと、ここもかな」
「んぁっ、やっ、あっ、そこって……」
兄さんが触れたのは俺のムスコだ。
ムスコをこれ以上どうするつもりだ!
トントンと指先で先端を軽く叩かれて、ムスコもピクピクと震える。
「尿道責めしたい」
「にょ、尿道……?」
「そう。ここに尿道プラグ挿入して、咲耶が喘ぐ姿が見たい」
今兄さんの顔は見えないけれど、声が弾んでいるから多分笑っているんだと思う。
尿道に挿れるって、痛く無いのか?
でも、ネットで見たことあるし、興味が無いわけでは無い。
「でも今日は用意がないから、手で触るだけね」
「う、うん……」
「怖い?」
「こ、怖くないよ!その、どんな感じなのかって少し考えてただけ」
俺の反応が悪くて、兄さんに変な気遣いをさせてしまった。
だって、したことないプレイに興味が湧くのは仕方ないよな?
俺の唇に柔らかい、兄さんの唇が重なった。
「一緒に住むことが出来たらな」
「うん」
その唇は、また俺の身体に跡を残すように、腹とか腕とか、そりゃいろいろ舐められたり噛まれたり吸われたりした。
「ん、あぁっ、ひっ……んんっ」
普段こんなペッティングは無いから、簡単なものでも俺のムスコは大興奮。
次の刺激はまだかと、ピクピクとしている。
「にいさんっ……、あぁっ、んんっ……」
「ん?なに?」
「あっ、んっ……あ、穴も触って欲しい」
「ここ?」
穴を、つんつんと兄さんの指が触れる感触があり、俺はヒクヒクと疼いて力が入る。
早く欲しい。
「にいさん、挿れて欲しい」
首がゆっくり引っ張られ、頭をもたげる。
耳元に、温かい息を感じる。
「何を挿れて欲しいの?」
「はっ、ぁ……」
兄さんの囁きが耳に入り、媚薬のように身体に流れる。
「兄さんのちんこ、俺に挿れて欲しい」
もう何度目か分からない告白だけど、いつ言ったって恥ずかしいし、身体は熱くなる。
「……じゃあ先に広げないと」
兄さんの指がぬるぬると、穴に入ってくる。
「あっ、んっ……あぁっ!」
「声は抑えてよ」
親がいるから分かっているけど、それならそんなに俺の良いところばかり責めないで欲しい!
「わかって、んっ……はっ、んんっ」
視界が塞がれているから、快感に集中してしまい、余計に声が出てしまう。
「んんっ、にいさっ、んんっ、んっ……んんっ!」
ムスコも一緒に扱かれて、思わず足を閉じようとしてしまう。
「開いて」
「はぁっ……んっ、んっ、んぅっ」
我慢して足を開けば、兄さんの指が2本に増えて前立腺を責めてくる。
その指を一度抜かれたと思ったら、今度は知らない感触だった。
指と違って少しだけ冷たいが、硬くはない。
何だこれ?
「兄さん?それ、なにっ……んっ、んんっ、んぁっ」
突然ソレが震え出したけど、バイブと違い細く、ピンポイントに前立腺を刺激してくる。
まるで指のようにぐりぐりと……指?
「ちょっと変わった指サックだよ」
やっぱり、そういうものか!
「んぅ、あぁっ、きもちっ、いんっ、んんっ」
もうイキそうなぐらいには気持ちがいいけれど、ここは挿れてもらえるまで我慢したい。
だけど、内腿に力が入り、中も締め付けてしまう。
「ひぁぅ、んんっ、あっ、い、いきそっ、もっ……」
「じゃあ、そろそろ挿れようか」
そんな時に限って、兄さんは指を抜いた。
解放されると思っていた俺のムスコは、ピクピクと震えていることだろう。
少し足を持たれ、腰が軽く上がった所で何かが腰の下に敷かれたようだ。
待って、兄さん?何を敷いたの?少しガサガサと音がするから、紙のような何かだろうか?
そう考えている時に、穴に熱くて硬いもの触れた。
「んっ、んあっ、んんっ、んんぅっ!んんっ!」
「あれ、咲耶?」
俺のムスコは突然の挿入の快感で、ポタポタと精液を垂らしてしまった。
「んもぉっ、がまん……できなっ……んんっ」
「そう。じゃあもっと垂らしてもらおうか」
「んぁぅ、おくっ、はいって、んんっ、んっ!」
兄さんのペニスが俺の奥までグッと押し入ってくる。
「気持ちいい?」
「んんっ、きもち、いいっ、はっ、んぅっ」
兄さんが前後に動けば、俺は続けて精液をポタポタと漏らすように射精する。
「んんっ、はぁっ、むりっ、あっ……あっ、はあっ」
「まだ始まったばかっかだろ」
兄さんにとってはそうかも知れないけど、俺はさっきまで散々焦らされて、いきなり強い刺激で射精したんだぞ!
射精している時に刺激されたら辛いんだよ。だからついそう口から出てしまう。
「んんっ、いっ、あっ、んっ、んんっ、んうっ!」
声をあまり出せない事を思い出して抑えようとするけれど、気持ち良すぎて漏れ出てしまう。
「聞こえてもいいの?」
「い、いいわけっ!んぁっ、んんっ、んんぅぅ」
兄さんのペニスが良いところを突く度に、俺の我慢する声や、肌の触れる音、ベッドの軋む音がする。
「はっ、またっ、いきそっ……んっ」
「もっと出してよ」
兄さんの手が、俺のムスコに伸びてきゅっと握って扱き始めた。
「はぁっ!んんっ、にいさっ、もっ、いっ、いぐっ………んあっ、まっ、で!」
また腹にポタポタと勢い悪く精液を溢し、足を震わせるが、兄さんは手加減なくムスコを扱き、中を打ち付ける。
「いぁっ、んんっ、んっいぐっ!んんぅっ!」
頭がくらくらするような快感に、我慢なんて出来るわけもない!
俺は上体をのけぞらせ、足のつま先をピンと伸ばしながらドライでもイッてしまった。
やばい、これは……やばい!
語彙力が無くなる!
「んぁっ、はっ、はっ、はぁぁっ!……いっ、いっ!あっ!あんっ、あんんっ」
頭の中が『気持ちいい」という単語で埋め尽くされる。
身体もムスコも火照り、目隠しされているのに目をグッと閉じて……またイッてしまう。
「身体、すごい跳ねてる」
「ら、らって……!とまんなっ!んぅっ!ぎもちぃっ、もっ、はっ!ああっ!」
「じゃあ、もっと出してよ」
「ひっ!んぁっ、あっ……」
一度抜かれ、左足を右足の方へ閉じるようにして身体を横向きにされた。
そして後ろから挿入され、ムスコを扱かれる。
「うぁっ、あぁっ、んんっ、また……でそっ!」
「良いよ、この上に出して」
この上?何?もう分からず、ただ快感に身を任せていたら、潮を吹いていた。
「ああっ……あっ……あぁっ……」
「ほら、自分がどんな風に出してるか見て」
兄さんの手が一度ムスコから離れ、俺の目を塞いでいるテープが剥がされた。
瞼は閉じていたけれど、ほんのりとした明かりを感じた。
ゆっくり目を開けると、俺のムスコはペットシーツのような物の上に潮を吹いていたようだった。
ってそれよりも、自分の身体につけられたキスや噛んだ跡に目がいってしまった!
「こ、これ……あっ、んっ……あっ……あぁっ……」
でも一瞬で意識はムスコへ。
ピュッピュッと、敷かれたシーツの上に透明の液体を大量に吹き出した。
「あっ、あっ……んっ、んぅ!……んっ……」
「まだ出る?」
兄さんの手は止まらないし、中の抽挿は激しくなる一方だ。
そして俺のムスコも止まらない。
「うぁっ……あっ……またっ、うあっ……で、るぅっ……」
呻き声を上げながら、シーツのシミが大きくなっていく。
「にいさっ……んんっ、んんっ、あぁっ、あぁっ……もっ……でなっ……」
段々と出る物も減り、ムスコがピクピクと震えるだけになった。
そこでやっと兄さんの手が止まり、俺の中から兄さんのペニスも抜かれた。
「良かった?」
「はっ……よ、よかったぁ……」
手と足を拘束しているテープも外されて、下に敷かれていたシーツを兄さんが回収した。
代わりにタオルが敷かれる。まぁ俺もう出ないけど……多分。
「じゃあ次は俺の番ね」
身体がうつ伏せになるように、ころりと転がされる。
俺の番って、そう言えば兄さんはまだ一度も達していないんじゃ……。
腰を上げ、再度挿入される。
「んんっ、はっ……はっ……」
「動くよ」
さっきまでも動いていただろ?と言いたかったけれど、さっきまでは片手が俺のムスコを扱いていた。
両手で腰を掴まれて、勢いよく奥まで突かれる。
「ひぁっ、んんっ……んんっ……んんぅっ!」
動きの速さが全然違う。身体の奥の内臓を押し上げられているようだ。
上と下がどっちか分からなくなるような目眩までしてくる。
気持ちいい。やっぱり俺は突かれている時が1番幸せに感じる。
「ああっ、いぐっ……んんっ、んんっ……あぁっ……また、いっちゃっ……んんぅぅっ!」
もう出る物もないけれど、快感が無くなるわけじゃない。
「良いよ、俺もいきそ……」
俺は何度もビクビクと痙攣し、兄さんも荒い息を吐きながら、動きを止めた。
中を閉めれば、兄さんのペニスが脈打ち、中に出されたのだと分かる。
「はっ、あっ……にいさっ……あっ……」
「ん?なに?」
「まだ……にいさんが、ほしいっ……んぅっ!」
兄さんは抜きそうになっていたペニスを、奥まで打ち付けた。
俺はイきすぎて、頭がおかしくなったのかも知れない。
「足りなかった?」
「そうじゃっ、あっ、ない、けどっ!んんっ……もっと、つながって……た、いっ!んんっ……」
正気じゃこんなこと言えなかったと思う。
激しくなる運動に俺はついていけず、どんどん腰が下がっていく。
「んんっ!んんっ!んあっ!はあっ!んんっ、いくっ、いくぅっ!」
「さくや……っ」
次に兄さんの精液が注がれた時、俺の足は広がり、身体を支える力は残っていなかった。
「はっ……あっ……」
「こっち、向いて」
首輪のチェーンを引っ張られる。
「んっ、ふぅっ……んんっ、んん……」
激しい口づけに、疲れた身体が癒されるような……いや、余計に疲れるかも。
「たくさん跡つけたけど……もっと欲しい?」
顔が赤くなり、自分の身体を今一度眺める。
こんなに身体中に跡って残るもんなんだな……。
「もっと、欲しい……」
「良いよ」
一度仰向けになってからテープを全て剥がされ、再度うつ伏せにさせられる。
兄さんは上から被さるようにして、今度は背中にもチクリとした痛みが広がった。
痛みが、背中から首の方へ上がっていく。
「咲耶、好きだよ」
「んっ……!」
耳元で囁かれる甘い言葉に、もう散々イッたばかりのムスコが反応する。
「兄さん……」
後ろを向けば、兄さんのかっこいい顔がそこにあった。
「俺も、好き……」
残念だけど、プレイが終われば首輪も外された。
でも残った跡を見る度に、この夜の事を思い出してしまいそうだ。
2人でこっそりと風呂に入り、一緒のベッドで眠りについた。
あと数日で兄さんはまた一人暮らしに戻るけど、受かればこれが日常になるんだよな?
頑張るしか無い。
見たいテレビもあったけれど、もう共通テストまで2週間だ、それどころでは無い。
その間、兄さんとのスキンシップも殆ど無く、あるとしたら軽くキスをして、一緒に寝るぐらいだ。
それでも十分と言えば、十分なんだけどさ……。
でも、年始初エッチしたいよな?
俺はどうしたら兄さんを誘えるのか、勉強の合間に考えていた。
本当はストレートに誘うのが1番だって、今までの経験で理解していた。
だけど『そんな事する暇があったら勉強しろ』と言われかねない!
だから勉強の合間にこう訊いてみた。
「兄さん、今年最初の……エッチは、いつするの?」
そう、これならYesかNoではない。
はっきりとした答えさえもらえれば、それを目標に頑張れる!
兄さんは参考書から顔を上げて、俺の顔を覗き込んでくる。
その表情からは何も読み取れない。
「咲耶は、したい?」
「う、うん!したい」
兄さんに噛み付く勢いで俺は頷いた。
元は快楽からその行為に及んでいたけれど、兄さんから求められているという安心感が、今は欲しくてたまらない。
「欲求不満なの?」
「いや、あ……ちが、欲求不満かな」
「どっち?」
「欲求不満です!」
承認欲求の為に兄さんとエッチしたいだなんて言ったら、また兄さんに何言われるか分からない。
ここは、ただエロい事をしたいだけって事にした方が良いだろう。
兄さんはニヤリと、少しだけ笑った。
「良いよ、何したい?」
「何って?」
「ただ、するだけ?」
兄さんは俺をどんな変態だと思っているんだ?
「か、身体に跡を残して欲しい……」
やっぱ俺ってマゾっ気あるよな!
前に兄さんにしてもらいたかった事を、恥ずかしく思いながらも伝えた。
僅かに兄さんは考えてから口を開いた。
「跡か……。お仕置き以外で咲耶に傷付けたく無いけど、キスマークなら良いか」
「ほ、ほんと?それで十分です!」
さらっとお仕置きなら傷付けるって言われた気がする。
確かに前、一回噛まれた事あったような気もする。
「じゃあ、明日な」
「うん!」
何で明日?今からじゃダメ?と思ったけれど、明日してくれるという言葉に浮かれて、そんな考えは直ぐにどっかへ行ってしまった。
明日、明日のいつ?
夜ご飯を終えて風呂にも入り、俺の準備は万端だけど……生憎今日は両親共に揃っている。
あんまり、声出せないな……抑えないと。
兄さんが風呂から上がって、俺の部屋に来ると、何やらビニール袋を持っている。
今日は兄さんの扱きでは無く、塾で勉強した為、兄さんが日中どこにいたかは知らない。
何か……買ってきたのか?
「昨日約束したし、早速だけどベッドに寝て」
「え……う、うん」
何をされるのか分からずに、俺はベッドで仰向けになった。
兄さんがベッドに座り、その手にはビニール袋。
「縛られたりするのは嫌?」
「嫌じゃ無いよ」
そう言って兄さんが取り出したのは、黒いテープだった。
「じゃあ、首輪は?」
「えっ……?」
兄さんがそんなものを用意してくれるとは思ってもいなかったから、思わず言葉を詰まらせてしまった。
「咲耶、俺のものになりたいんだろ?」
「な、なりたい。俺に付けてくれるの?」
がさりとビニール袋の音がして、黒い首輪とそれに繋がるチェーンが出てきた。
思わず呼吸が速くなった。
「セーフティワード決めておくか」
「何それ?」
「嫌とかじゃなく、本当に止めて欲しい時に咲耶が言う言葉」
合言葉ってこと?それを言った時だけ行為を止めてくれるってことか。
「何が良い?好きな言葉で良いよ」
「じゃあ……エビチリとか?」
「…………」
「好きな言葉で良いって言っただろ!」
エビチリが好きだから、パッと思い浮かんだ言葉がこれだった。
兄さんの目線と沈黙が、少し冷たく感じる!恥ずかしい!
「咄嗟に言える?」
「じゃあ、ストップでお願いします」
「分かった」
結局、そのままの言葉を選んでしまった。
だけどこれで、俺が限界超える前にストッパーが掛かれば良いし、兄さんもその心配をせずに楽しめるはずだ。
……って、何する気なんだ?
「そんな言葉決めるなんて、何するつもりなの?」
「今日酷い事するつもりは無いけど、今後必要になる時が来るかもしれないから、あらかじめな」
いや、だから今日何するつもりなんですか?
兄さんそれ全然答えになってない!
俺の不安そうな表情を察して、兄さんは微笑みながらギシッと音を立てて俺に覆い被さり……ついでに唇も重なった。
「不安になった?」
「ううん、もう平気」
本当に俺はちょろいと思う。
兄さんは少し上体を起こして、俺の服を順番に脱がしていった。
あれよあれよと俺は素っ裸だ。
自分の身体から目を離そうと兄さんを見たら、黒いテープを袋から出している。
「今日、面白いものを見つけたから、使ってみたくてさ」
そのテープを少し出して、俺の両腕を纏めて巻きつけた。
肌に付く感覚はないのに、テープ同士がくっ付いている。
「静電気でテープ同士が付くらしい。どう?」
「外れないよこれ」
俺は両腕を拘束され、少し力を入れてみるが上手く取れない。
「後は、身体に巻きつけたりするらしいよ。ビンテージテープだって」
本当に謎な商品を買ってきたな?
兄さんは俺の太ももにもきつく巻いたり、左足の膝裏にも通して、手首と一緒にグルグルと巻きつけた。
左足だけ軽く上がり、何だか……どんどん恥ずかしくなってきた。
これ、もしかして羞恥を煽る商品なのか?
「咲耶は肌が白いから、黒いものは合うね」
兄さんはテープを一旦置き、首輪を手に取って、俺の首に装着した。
ちゃらりと、チェーンが鳴る。
「良いね、眺めも最高」
兄さんがチェーンの先を持って少しだけ引っ張ると、俺の首がグッと引っ張られる。
何だこれ、興奮する。
「にいさ……んっ……ふぁっ、んっ……」
兄さんが俺にのしかかり、顔が近づき、唇に柔らかいものが触れる。
湿った音と、荒い息遣いが俺のムスコを大きくさせた。
「はぁっ、んっ、んっ、はっ……」
俺が離れないように、兄さんは首輪のチェーンを短く持って、また強く引いた。
そんな事しなくても俺から離れる事なんてないのに。
でも嬉しい。
「ふぁっ、あっ、んっ、んっ」
こんなに長くキスをしたのは初めてだ。
舌が絡み、歯列をなぞり、唇を舐め、ふわふわする。
だけど、兄さんの唇はゆっくりと離れてしまう。
「さく……どうだった?」
「ん……うん。気持ち良かった」
「そう……」
兄さんの手がチェーンから離れて俺の頬を撫で、その唇はゆっくりと首元へ降りて……チクリとした痛みがした。
「跡……付けて欲しいんでしょ?」
「う、うん」
「じゃあ、もう少しつけよっか」
兄さんは近くにあった黒いテープで、俺の目を覆うように巻いた。
視界を奪われて、兄さんの息だけを肌で感じる。
「ひぁっ、んっ……はぁっ……んっ」
チクリ、チクリと痛みが増えていく。
腕や腹、足とさまざまな所でその痛みを感じるが、不快なわけもなく、むしろ心地いい。
だけどその痛みが突然、甘い痺れに変わった。
「んぁっ、はっ……あっ……んっ」
「ここ、一緒に暮らすようになったら開発しないとな」
「ひぁっ、やぁっ、んんっ、んぅっ、にいさっ、あぁっ」
乳首を舐められたと思ったら、乳輪を噛まれた!
次に何をされるか分からない恐怖なんかよりも、どんな刺激をくれるのか期待の方が強い。
「あと、ここもかな」
「んぁっ、やっ、あっ、そこって……」
兄さんが触れたのは俺のムスコだ。
ムスコをこれ以上どうするつもりだ!
トントンと指先で先端を軽く叩かれて、ムスコもピクピクと震える。
「尿道責めしたい」
「にょ、尿道……?」
「そう。ここに尿道プラグ挿入して、咲耶が喘ぐ姿が見たい」
今兄さんの顔は見えないけれど、声が弾んでいるから多分笑っているんだと思う。
尿道に挿れるって、痛く無いのか?
でも、ネットで見たことあるし、興味が無いわけでは無い。
「でも今日は用意がないから、手で触るだけね」
「う、うん……」
「怖い?」
「こ、怖くないよ!その、どんな感じなのかって少し考えてただけ」
俺の反応が悪くて、兄さんに変な気遣いをさせてしまった。
だって、したことないプレイに興味が湧くのは仕方ないよな?
俺の唇に柔らかい、兄さんの唇が重なった。
「一緒に住むことが出来たらな」
「うん」
その唇は、また俺の身体に跡を残すように、腹とか腕とか、そりゃいろいろ舐められたり噛まれたり吸われたりした。
「ん、あぁっ、ひっ……んんっ」
普段こんなペッティングは無いから、簡単なものでも俺のムスコは大興奮。
次の刺激はまだかと、ピクピクとしている。
「にいさんっ……、あぁっ、んんっ……」
「ん?なに?」
「あっ、んっ……あ、穴も触って欲しい」
「ここ?」
穴を、つんつんと兄さんの指が触れる感触があり、俺はヒクヒクと疼いて力が入る。
早く欲しい。
「にいさん、挿れて欲しい」
首がゆっくり引っ張られ、頭をもたげる。
耳元に、温かい息を感じる。
「何を挿れて欲しいの?」
「はっ、ぁ……」
兄さんの囁きが耳に入り、媚薬のように身体に流れる。
「兄さんのちんこ、俺に挿れて欲しい」
もう何度目か分からない告白だけど、いつ言ったって恥ずかしいし、身体は熱くなる。
「……じゃあ先に広げないと」
兄さんの指がぬるぬると、穴に入ってくる。
「あっ、んっ……あぁっ!」
「声は抑えてよ」
親がいるから分かっているけど、それならそんなに俺の良いところばかり責めないで欲しい!
「わかって、んっ……はっ、んんっ」
視界が塞がれているから、快感に集中してしまい、余計に声が出てしまう。
「んんっ、にいさっ、んんっ、んっ……んんっ!」
ムスコも一緒に扱かれて、思わず足を閉じようとしてしまう。
「開いて」
「はぁっ……んっ、んっ、んぅっ」
我慢して足を開けば、兄さんの指が2本に増えて前立腺を責めてくる。
その指を一度抜かれたと思ったら、今度は知らない感触だった。
指と違って少しだけ冷たいが、硬くはない。
何だこれ?
「兄さん?それ、なにっ……んっ、んんっ、んぁっ」
突然ソレが震え出したけど、バイブと違い細く、ピンポイントに前立腺を刺激してくる。
まるで指のようにぐりぐりと……指?
「ちょっと変わった指サックだよ」
やっぱり、そういうものか!
「んぅ、あぁっ、きもちっ、いんっ、んんっ」
もうイキそうなぐらいには気持ちがいいけれど、ここは挿れてもらえるまで我慢したい。
だけど、内腿に力が入り、中も締め付けてしまう。
「ひぁぅ、んんっ、あっ、い、いきそっ、もっ……」
「じゃあ、そろそろ挿れようか」
そんな時に限って、兄さんは指を抜いた。
解放されると思っていた俺のムスコは、ピクピクと震えていることだろう。
少し足を持たれ、腰が軽く上がった所で何かが腰の下に敷かれたようだ。
待って、兄さん?何を敷いたの?少しガサガサと音がするから、紙のような何かだろうか?
そう考えている時に、穴に熱くて硬いもの触れた。
「んっ、んあっ、んんっ、んんぅっ!んんっ!」
「あれ、咲耶?」
俺のムスコは突然の挿入の快感で、ポタポタと精液を垂らしてしまった。
「んもぉっ、がまん……できなっ……んんっ」
「そう。じゃあもっと垂らしてもらおうか」
「んぁぅ、おくっ、はいって、んんっ、んっ!」
兄さんのペニスが俺の奥までグッと押し入ってくる。
「気持ちいい?」
「んんっ、きもち、いいっ、はっ、んぅっ」
兄さんが前後に動けば、俺は続けて精液をポタポタと漏らすように射精する。
「んんっ、はぁっ、むりっ、あっ……あっ、はあっ」
「まだ始まったばかっかだろ」
兄さんにとってはそうかも知れないけど、俺はさっきまで散々焦らされて、いきなり強い刺激で射精したんだぞ!
射精している時に刺激されたら辛いんだよ。だからついそう口から出てしまう。
「んんっ、いっ、あっ、んっ、んんっ、んうっ!」
声をあまり出せない事を思い出して抑えようとするけれど、気持ち良すぎて漏れ出てしまう。
「聞こえてもいいの?」
「い、いいわけっ!んぁっ、んんっ、んんぅぅ」
兄さんのペニスが良いところを突く度に、俺の我慢する声や、肌の触れる音、ベッドの軋む音がする。
「はっ、またっ、いきそっ……んっ」
「もっと出してよ」
兄さんの手が、俺のムスコに伸びてきゅっと握って扱き始めた。
「はぁっ!んんっ、にいさっ、もっ、いっ、いぐっ………んあっ、まっ、で!」
また腹にポタポタと勢い悪く精液を溢し、足を震わせるが、兄さんは手加減なくムスコを扱き、中を打ち付ける。
「いぁっ、んんっ、んっいぐっ!んんぅっ!」
頭がくらくらするような快感に、我慢なんて出来るわけもない!
俺は上体をのけぞらせ、足のつま先をピンと伸ばしながらドライでもイッてしまった。
やばい、これは……やばい!
語彙力が無くなる!
「んぁっ、はっ、はっ、はぁぁっ!……いっ、いっ!あっ!あんっ、あんんっ」
頭の中が『気持ちいい」という単語で埋め尽くされる。
身体もムスコも火照り、目隠しされているのに目をグッと閉じて……またイッてしまう。
「身体、すごい跳ねてる」
「ら、らって……!とまんなっ!んぅっ!ぎもちぃっ、もっ、はっ!ああっ!」
「じゃあ、もっと出してよ」
「ひっ!んぁっ、あっ……」
一度抜かれ、左足を右足の方へ閉じるようにして身体を横向きにされた。
そして後ろから挿入され、ムスコを扱かれる。
「うぁっ、あぁっ、んんっ、また……でそっ!」
「良いよ、この上に出して」
この上?何?もう分からず、ただ快感に身を任せていたら、潮を吹いていた。
「ああっ……あっ……あぁっ……」
「ほら、自分がどんな風に出してるか見て」
兄さんの手が一度ムスコから離れ、俺の目を塞いでいるテープが剥がされた。
瞼は閉じていたけれど、ほんのりとした明かりを感じた。
ゆっくり目を開けると、俺のムスコはペットシーツのような物の上に潮を吹いていたようだった。
ってそれよりも、自分の身体につけられたキスや噛んだ跡に目がいってしまった!
「こ、これ……あっ、んっ……あっ……あぁっ……」
でも一瞬で意識はムスコへ。
ピュッピュッと、敷かれたシーツの上に透明の液体を大量に吹き出した。
「あっ、あっ……んっ、んぅ!……んっ……」
「まだ出る?」
兄さんの手は止まらないし、中の抽挿は激しくなる一方だ。
そして俺のムスコも止まらない。
「うぁっ……あっ……またっ、うあっ……で、るぅっ……」
呻き声を上げながら、シーツのシミが大きくなっていく。
「にいさっ……んんっ、んんっ、あぁっ、あぁっ……もっ……でなっ……」
段々と出る物も減り、ムスコがピクピクと震えるだけになった。
そこでやっと兄さんの手が止まり、俺の中から兄さんのペニスも抜かれた。
「良かった?」
「はっ……よ、よかったぁ……」
手と足を拘束しているテープも外されて、下に敷かれていたシーツを兄さんが回収した。
代わりにタオルが敷かれる。まぁ俺もう出ないけど……多分。
「じゃあ次は俺の番ね」
身体がうつ伏せになるように、ころりと転がされる。
俺の番って、そう言えば兄さんはまだ一度も達していないんじゃ……。
腰を上げ、再度挿入される。
「んんっ、はっ……はっ……」
「動くよ」
さっきまでも動いていただろ?と言いたかったけれど、さっきまでは片手が俺のムスコを扱いていた。
両手で腰を掴まれて、勢いよく奥まで突かれる。
「ひぁっ、んんっ……んんっ……んんぅっ!」
動きの速さが全然違う。身体の奥の内臓を押し上げられているようだ。
上と下がどっちか分からなくなるような目眩までしてくる。
気持ちいい。やっぱり俺は突かれている時が1番幸せに感じる。
「ああっ、いぐっ……んんっ、んんっ……あぁっ……また、いっちゃっ……んんぅぅっ!」
もう出る物もないけれど、快感が無くなるわけじゃない。
「良いよ、俺もいきそ……」
俺は何度もビクビクと痙攣し、兄さんも荒い息を吐きながら、動きを止めた。
中を閉めれば、兄さんのペニスが脈打ち、中に出されたのだと分かる。
「はっ、あっ……にいさっ……あっ……」
「ん?なに?」
「まだ……にいさんが、ほしいっ……んぅっ!」
兄さんは抜きそうになっていたペニスを、奥まで打ち付けた。
俺はイきすぎて、頭がおかしくなったのかも知れない。
「足りなかった?」
「そうじゃっ、あっ、ない、けどっ!んんっ……もっと、つながって……た、いっ!んんっ……」
正気じゃこんなこと言えなかったと思う。
激しくなる運動に俺はついていけず、どんどん腰が下がっていく。
「んんっ!んんっ!んあっ!はあっ!んんっ、いくっ、いくぅっ!」
「さくや……っ」
次に兄さんの精液が注がれた時、俺の足は広がり、身体を支える力は残っていなかった。
「はっ……あっ……」
「こっち、向いて」
首輪のチェーンを引っ張られる。
「んっ、ふぅっ……んんっ、んん……」
激しい口づけに、疲れた身体が癒されるような……いや、余計に疲れるかも。
「たくさん跡つけたけど……もっと欲しい?」
顔が赤くなり、自分の身体を今一度眺める。
こんなに身体中に跡って残るもんなんだな……。
「もっと、欲しい……」
「良いよ」
一度仰向けになってからテープを全て剥がされ、再度うつ伏せにさせられる。
兄さんは上から被さるようにして、今度は背中にもチクリとした痛みが広がった。
痛みが、背中から首の方へ上がっていく。
「咲耶、好きだよ」
「んっ……!」
耳元で囁かれる甘い言葉に、もう散々イッたばかりのムスコが反応する。
「兄さん……」
後ろを向けば、兄さんのかっこいい顔がそこにあった。
「俺も、好き……」
残念だけど、プレイが終われば首輪も外された。
でも残った跡を見る度に、この夜の事を思い出してしまいそうだ。
2人でこっそりと風呂に入り、一緒のベッドで眠りについた。
あと数日で兄さんはまた一人暮らしに戻るけど、受かればこれが日常になるんだよな?
頑張るしか無い。
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