俺の秘密の趣味

妄想計のひと

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19.優しく

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どうしようと悩んだところで、兄さんとの気まずい関係が修復するわけがない!

兄さんが帰ったその日、俺はどうするべきか悩んだ。

だけど、1人で考えても落ち込むだけなので、誰かに相談するべきだと考えた。

誰に相談する?明日、おじさんに話しに行こうか……。

俺は雅隆さんの連絡先を表示してみた。

そこには、昨日送られて来た『誕生日おめでとう』のメッセージがあった。

俺は簡単に『有難うございます』とだけ返してある。

そこに、別のメッセージを追加した。


『突然すみません。相談したい事があって、電話しても良いですか?』


何故だろうか、雅隆さんになら気軽にメッセージが送れるんだよな。

スマホを置き、勉強でもして雅隆さんからの返事を待とうとしたところで、スマホの着信音が鳴った。

早くない?

「雅隆さん?」

『咲耶くんから連絡くれたから、嬉しくなってこっちから掛けちゃったけど、大丈夫だった?』

「はい、あの……」

俺が口籠もると、雅隆さんは直ぐに分かった様だった。

『お兄さんと何かあったの?』

さすがに分かるか。

「はい……実は……」

俺は、兄さんとセックスしようとして、遊ばれてる気がして興が覚めてしまい、拒絶してしまった事を話した。

『なるほどね……』

細かい所は端折ったが、概ね合っているだろう。

「俺が、どうしたいか伝えられたら良かったんですけど……」

『それならもうやる事は決まっているんじゃない?俺に連絡する前に、お兄さんにその事を話せば良いんじゃないの?』

いや、そう……その通りなんだけど。

「…-背中を押してもらいたいんです」

『ふふっ、咲耶くんらしいね』

スマホの向こうで、雅隆さんの優しく笑う顔が見えるようだった。

『咲耶くんはどうして欲しかったの?』

「俺は、少しだけで良いから優しくして欲しかったんですけど、それが言えずに……したく無いって言ってしまったんです」

その時のことを考えながら、椅子の上で膝を抱えた。

『咲耶くんが、もしお兄さんに拒絶されたら落ち込むでしょ?今、お兄さんはそんな状況だと思うよ」


ん?


「えっと……それって?」

『咲耶くんに拒絶されて、ショックで落ち込んで、どんな顔したら良いか分からずに、家に帰ったんじゃないの?』

「いや……怒ったんだと思います……」

『何で怒るの?拒絶されたら怒るよりも、悲しむものじゃない?』

確かに俺ならそうなるだろうけれど……。

「だって、俺から誘っておいて、やっぱりいいなんて自己中だし」

『うーん、でもお兄さんはどうして欲しいか聞いてくれたんだよね?ちゃんと素直に言ったら、それで済むよ。今不安なのは咲耶くんじゃなくてお兄さんじゃない?』

何でこんなに雅隆さんは都合良く解釈できるのだろうか?しかも断言した!


俺にそんな自信はない。


『大丈夫、簡単だよ。ごめんなさいって謝って、優しくして欲しかっただけって言って、エッチしたいから家に行って良い?って訊くだけだよ』


「……それのどこが簡単なんですか?」

俺には難易度が高すぎる!

『難しいかな?でも、今の咲耶くんは、お兄さんを悲しませてしまっているからね』

全然俺とは前提が違う話をしている。

『自分が拒絶されるのと、自分が拒絶してしまうの、一体どっちが気が楽か考えてみてよ。後者の方が心残りがあると思うよ』

「それは……一理あるかも」

自分が兄さんを拒絶した事で悲しませてしまったとしたら、そんなつもりでは無かったし、悩み続けてしまうと思う。

『だから、返事がどうであれ、咲耶くんにとって誤解があるのなら、早めに連絡した方が良いんじゃない?』

「はい……」

本当に、雅隆さんの言う事は至極真っ当だと思う。

俺の精神衛生上、兄さんからどう返事が来ようと、俺の中の心残りを吐き出すべきだ。

でも、もし今度は自分が拒絶されたら……?

俺は立ち直れるのだろうか?

『前にも言ったよね?もし、失敗したら俺が慰めてあげるよ』

少しだけ、雅隆さんの声が甘くなった気がした。

『もちろん、そうならないことを祈っているけれどね』

「はは……有難うございます」

俺は雅隆さんに背中を押されて、兄さんに連絡を取ってみることにした。

何て送るか悩んだけれど、雅隆さんが言ったようにシンプルにメッセージで伝えよう。


そう思ってメッセージを打ち始めるが、何だか文字としてエロい内容が残るのは気が引けてしまった。


結果、もっとシンプルに通話で伝えることにした。


『昨日の事で謝りたいから、電話したい』

それだけ打って、俺は送信ボタンを押せずにスマホを机に置いた。

あれだけ雅隆さんに背中を押してもらったのに、結局その日は送れなかった。





次の日になって、補講に行く前にメッセージ画面を開いた。

メッセージを作成してそのままになっている。

帰って来たら送ろう。

そうやって何度も先送りにしてしまう。

補講中も兄さんのことを考えてしまい、全然勉強に集中できなかった。

帰宅して、ご飯も食べずにベッドでスマホを眺める。


よし、押してしまおう!

1、2の3で送信ボタンを押した。

やってしまった!後はもう待つだけだ!

カップ麺でも食べて、考えないようにしようと、お湯を沸かす。

3分のタイマーをセットしようとスマホを見れば、そこには『良いよ』のいつもの短い文があった。


想像以上に返信が早かった!


え、えっと……今?いまか?

今なら良いのか?

多少のパニックになりながらもスマホを握りしめて、通話開始を押した。

少しの呼び出し音の後、兄さんの声がした。

『咲耶?』

兄さんと話すのって、こんなに緊張したっけ?

「あの、えっと……昨日の、事なんだけど……」

『うん』

雅隆さんに言われた言葉を思い出しながら、落ち着いて言葉を吐いた。

「昨日はごめん……。その……少しだけ、優しくして欲しかっただけで、俺がそれを言えなかったのが悪かったんだ。だから、気を悪くしないで欲しい」

言葉が少し出れば、後はスラスラと言えたと思う。

『そう……』

兄さんは何も言わずに聞いていたけれど、俺がそこまで言うと、小さく呟いた。


……それだけ?


『それだけ?』


そのセリフは俺のセリフなんだけど。


あと何だっけ?何を言えって言われたっけ?


『他には?』


「あの……えっと、兄さんと……せ、セックスしたいから、家に行っても……いい?」


言えた!俺は言ってやったぞ!

いや、リビングで顔を赤くしながら俺は何を言ってるんだ?


兄さんは何も言ってくれない。

…………俺他に言わなきゃいけない事あったっけ?



俺が戸惑っていると、玄関がガチャリと開く音がした。

やばい!こんな通話しているところを母さんに聞かれたらまずい!

待て、まだ昼だ。

そしてリビングに入って来たのは、荷物とスマホを持った兄さんだった。


あ、あれ?


「友達の家に泊まりに行ったら義母さんが勘違いして、家に帰ったと思ったみたいで」

そ、そんな……いやいやちょっと待て、俺今どんな顔してる?

「そんなに驚かなくても……」

そうか、驚いた顔しているのか!


兄さんは荷物をソファの近くに置いて、俺の前まで来た。

「で?誰が誰と何したいって?」

兄さんは無表情で、俺は少しだけ怖くなった。

でもさっきの言葉を聞いていなかったわけではないだろう。

俺は兄さんを見上げて、もう一度繰り返した。

「兄さんと……セックス、したい……です」

だめだ、兄さんを見ていられなくて俯いてしまう。

「どんな風にして欲しいの?」

「優しく、して欲しい……」

兄さんがもっと近づいて来る気配がする。


「咲耶は酷く扱われると興奮するんだと思ってた」


兄さんの俺に対する認識はかなりズレていた。

そりゃ関係の始まりが始まりだったし?

そう思われていても仕方ないが、俺ってやっぱ変態なのかな。


「それは、その……興奮しないわけじゃないけど、そういうのも好きってだけで……」


というか、兄さんこそ少し過激な事をしたがるタイプなんだと思っていた。

俺の兄さんに対する認識も違うのかもしれない。

ゆっくりと顔を上げ、兄さんの様子を窺う。

普通だ。特に無表情というわけではないが、いつもと変わらない感じだった。


「良いよ。ただし俺から条件がある」

ピクリと俺は表情を固まらせる。

何?条件って何?


「俺が訊いた事には素直に答えて」

「え……わ、分かった」

それで兄さんとやり直せるのなら、問題ないだろう。

兄さんは少し微笑んで、キッチンへ向かった。

「何か食べるものある?」

冷蔵庫を開けて中身を見ている。

「あっ……」

俺はやっとカップ麺の存在を思い出した。





カップ麺は勿体無かったので、そば飯にリメイクして兄さんと食べた。

その間も兄さんは普通で、怒っている感じとかしなくて、とりあえず安心した。

「どうする?風呂入る?」

片付けが終わった時、兄さんは俺の首元に顔を寄せてきたから、何事かと思えば匂いを嗅がれた。

「は、入る!」

近い!顔が近い!

リビングから俺は逃げ出してしまった。

セックスしている仲なのに、顔が近いだけで恥ずかしくなってしまうなんて、ほんとズレてると思う。

諸々準備をしてから風呂場へ行き、丁寧に身体を洗う。

風呂から上がると、兄さんが交代で風呂に入ろうとしていた。


「直ぐ入るから、部屋で待ってて」

「うん……」


やばい、これから起こるであろう事を想像し、期待しただけでムスコが反応する。

俺は部屋に戻って、タオルを敷いたり準備をして待つ。

何だこの時間は!焦らしプレイでもしているつもりか!

早く兄さんに触れてほしくて仕方がない。

そりゃ、触れて、抱きしめて、キスができたらもっと良いけど……。

そんな欲は言わないから、早く仲直りセックスしたい!

ベッドの上で横になり、バタバタと足をバタつかせる。

早くしないと自分で弄ってしまいそうだ。

危ない危ない。


その時、トントンと階段を上がる音が聞こえた。

カウントダウンするかのように、足音が近づいて来る。

そして俺の心臓は、それよりも早いテンポを刻んでいる。

上体を起こしてベッドの縁に座ると、兄さんが軽くノックをして入って来た。

「準備できたの?」

「う、うん」

兄さんが俺の隣に座った。

何か、雰囲気がいつもと違って余計に緊張する。

「普通にして欲しいんでしょ?」

「うん……」

そうは言ったけど、もうこの際普通じゃなくても、兄さんが俺のこと許してくれるなら好きにしてくれても構わない!

「でも、兄さんの……好きにして、くれてもいいよ」

今日は素直に言えと言われた事を思い出して、口に出したものの、これは恥ずかしい。

羞恥プレイな気がしないこともない。


「好きに?」

そう言って、兄さんは俺を押し倒した!
これはデジャヴだ!


「それなら、一昨日の続きからしよう」


そうだ、一昨日も同じように押し倒されて、顔が近くて……。

兄さんの顔が目の前に来て、恥ずかしさから目を閉じてしまう。

ズボンの上から息子を撫でられ、身体が硬くなった。

そういえば貞操帯を着けていなかったこと思い出し、ここ数日で貞操帯にも随分慣れたものだった。

「んっ……はぁっ……」

ズボンの上からじゃ大した刺激にはならないけれど、優しく撫でられるとゾクゾクしてしまう。

ただもどかしくって、直接触ってほしくなる。

「兄さん……触って欲しい……」

俺は焦れて、ムスコを兄さんに当てるように腰を動かしてしまう。

パンツの中に、兄さんの手が入って来る。


「んっ、はぁっ……ぁっ……」


ああ、もう完勃ちだ。


「俺も、あんまり保たないかも」


瞼を上げれば、あまり見たことのない……恍惚とした表情の兄さんがそこにはいた。


ついさっきまで余裕そうだったのに?

パンツとズボンを、するんと一緒に脱がされ、恥ずかしくも勃ち上がったムスコが飛び出した。


兄さんがローションを手に出したから、てっきりムスコを触ってくれるものだと思ったら、その手はもう尻の穴に伸びていた。

保たないって、そうだよな、そういう事だよな。

外を突いた後に、中指が入って来る。

「んんっ……んっ……あぁっ」

前立腺を撫でられて、身体が熱くなる。

「はっんんっ、んっ……あっ……」

「気持ちいい?」

「うんっ……んぁっ、はぁ、あぁっ」

答えれば、兄さんの指がトントンと前立腺を刺激し、快感が増した。

やばい、やばい、気持ちいい。

「は、あっ……まって、にいさ……」

「なに?」

待てと言えば、兄さんが指を引き抜いた。

今日の兄さんは、いつもと違い俺のうわ言すら聞いてくれるのか?

でも、やっぱり言わなきゃいけないのは恥ずかしい?

俺が黙っていると、兄さんが顔近づけて来る。

だから近いって!!

「何でも言うって話だったよね?」

「えっと……あの、い……挿れてから、イキたい……です」

謎に敬語になってしまう。

「何を?」

「兄さんの、ちんこを……挿れて、欲しい……です」


今までも何度かそうおねだりしてきたが、顔が近すぎて恥ずかしさが倍増した。


「じゃあ、指で慣らすよ」

ローションを追加して、指で穴の入り口を広げる。

兄さんはそこをじっと見ながら弄っているけど、恥ずかしいからそんなに真剣に見ないで欲しい。


「ん……んんっ、はっ……」


数分経って、指が3本入るようになる。

兄さんは自分の服を脱いだ後、俺のTシャツも脱がし、俺の足を上げてペニスを当てがった。


「挿れるよ」

「んっ、うん」

グッと挿入され、中へずるずると押し入り、奥まで到達する。

入る事で得られる達成感や、快感で、身体が悦んでいるのか震えそうになる。

だけどそれは、兄さんのペニスを締め付けるという形で兄さんに伝わった。

「気持ちいい?」

「うん……兄さん、は……?」

「気持ちいいよ」

何でこんな事しておいて、恋人じゃないんだ?って思うだろ?

そんなの俺が1番思っている。


「動くよ」

一言断ってから、兄さんは抽挿を始めた。

「んぁっ、あぁ、はっ……ん、んんっ……」

あぁーむりむり、気持ちいい……。

腰を打ち付けられ、そのリズムで俺も声を上げる。

「あぁっ!あっん、んっ、んっ、んんっ」

兄さんの大きなペニスが、前立腺を擦り、奥を突き上げ、俺は気持ち良すぎて胸を逸らせた。

こんなの簡単にイカされてしまう。

「ぁっ、はっ……あぁっ、きもちっいぃ……あっ、イキそっ」

「いいよ、イッて」

「んぁっ、はっあっ!んんっ………んぁっ!」

ピュッと白濁とした精液が、腹の上に溢れた。

「あぁっ、あぁっ!んぁっ、やばっあぁっ!」

快感から逃げるように、少しだけ身を捩ったけれど、兄さんの腕はしっかりと俺の足を掴んでおり、逃げられなかった。

「止める?」

「あぁっ、や、あっ!とめな、いでっ!……あぁっ!」

イッたばかりの身体を責められて辛いけれど、熱いものが身体に溜まるのが分かった。

「あぁっ、はっ、またっ!いくっ、んんぁっ、あぁっ!はっ………んんんっ!」

「俺も、だすよ」


2人して達し、同時に精液を出す。

はぁ、はぁと荒い息遣いが部屋に響き、何とも言えない恥ずかしさから、顔を腕で覆った。


「まだ出来る?」

「う、うん……」

兄さんは精液をティッシュで拭くと、俺の両腕を掴んできた。

「顔見せて」

まだ少しぼーっとしていたが、力もなく兄さんに腕を引っ張られる。

そこには優しく微笑む兄さんがいた。

「じゃあ、四つん這いになって」

あ、はい。

言われるがままに、四つん這いになり、今度はバックから挿入される。

「んぁっ、あぁっ、はぁ……」

射精した後の倦怠感はどこへやら、直ぐに身体が反応する。

しかも、さっきよりも速い動きでパンパンと奥を責め立ててくる。

「あぁっ、んんぁ!あぁっ、あぁっ!あぁっ」

「バックと、正常位……どっちが、好き?」

「んんっ、どっちもっ!すき!」

バックは体勢的に楽だけど、兄さんと遠いからな。

「どっ、ちもっ、きもち、いいよぉっ!」

「そう……」

律動は止む事なく、奥を責めたかと思うと、今度は小刻みに前立腺を責めてくる。

「んぁっ!あぁっ、まっで!きもちっいぃっ!」

「嫌だ?」

「やじゃ、ないっ!とめなっで!んぁっ、あぁっ!んんっ、んんっ、んんぁっ!はぁっ!いきそっ!」

前立腺への責めで、強く甘い刺激に耐えられなくなる。


「あぁっいぐっ!あぁっ、い、ぐっ!」


身体が痙攣し、ドライでイッてしまった!まずい!


「あぁっ!あぁぁ!また、またぐるっ!んんぁ!はぁっ、はぁっ、はぁっ………んんんぁっ!」


止むことのない快感に、頭がおかしくなりそうだ!

「ナカ、すごいうねってるよ」

兄さんのを締め付けている自覚はある!

「だっ、て!きもち、いぃっ!んんぁ、とまんないっ、よぉっ!あぁっ、うぁぁっ!」

ビクビク身体が跳ね、もう何を叫んでいるか分からなくなる。

「あぁっ!いぐっ!あぁっ、にぃ、さっ!またっ、いぐっ!あぁっ、んんんぁっ!ああぁぁあっ!」

「俺も、イキそ……」

兄さんは、俺のムスコに手を伸ばして刺激を追加した!

「ああっ、だめっ、でちゃうっ!でるぅっ!んんぁっ!」

ビクンビクンと大きく身体が跳ねて、ムスコからまた液が飛び散るが、明らかに量が少ない。

兄さんのペニスも俺の中で脈打つ感覚があった。


あぁー気持ち良かった。


怠さはあるものの、この怠さが心地よい。


と思っていたのも一瞬で。


「ごめん、優しくするって話だったけど……無理かも」

「へ?」

情けない声を上げた時、もう兄さんのペニスは律動を再開していた。

「んぁっ、はぁっ、まっ、まって!」

既にぐちゃぐちゃにされている中も、俺も、少しの刺激で再度簡単におかしくされる。

「あぁぁっ!あぁっ!だめっ、もぉっ!おかしくなっるっ!あぁっ!」

頭が真っ白になり、もう何が何だかわからなくなる。

「さく……」

「あぁっ、はっ、そこっ!あぁっ、んっきもちっ……いぃっ!」

名前を呼ばれて、求められて、自分が愛されているような錯覚に陥ってしまう。

腰をしっかりと捕まれ、ガクガクと揺さぶられれば、身体全体で快感を受け入れる。

「ここ?」

どこが良いかなんて、兄さんは分かっているだろうけれど、もっと刺激して欲しかった。

「んぁっ!ひぃっ……はぁぅっ!あぁぁっ、あぁっ!そこっ!あぁぁっ!もっとっ、もっとそこぉっ……つよ、くっ!あぁっ、んんっ!」

気持ちいい事しか考えられず、恥ずかしい言葉をたくさん言ってる気がする。

後で正気に戻るのが怖い。

「あぁっ、んんっあ!いぐっ!またいっぢゃうぅぅぅ!」

ほとんど呻き声のような声をあげ、身体をビクビクと震わせる。

本当に、快楽で頭がおかしくされたらしい。

「咲耶は、挿れられるの好き?」

「はぁっ、はあぁっ……すきっ……だいっ、すきぃ……もっとぉっ、もっとしてぇっ、はぁっ……もっと中に、ちょうだぃ……」

とっくにおかしくなった頭は、簡単に素直な言葉を吐き、兄さんは中への刺激が更に強くした。

「あぁっ、はげしっ、いっ!んんっ、あぁっ!いっちゃうよっ!んんっ………はぁっ!あぁぁっ!あぁん、んっ!」

「出すよ」

深い一突きのあと、兄さんの動きが止まり、中に射精したのだと分かった。


「んっ、あ……はぁっ……、あっ……まだ……」


「なに?もう無理?」


「んっ……まだ、たらなっ……いぁっ!」


今度は、中に入っている兄さんのペニスが大きくなったのが分かった。


「煽ったんだから、最後まで付き合ってよ」

「んっ、あっ!にぃさっ……んっ!あぁっ、はぁっ!」




解放されるまでどれだけ経ったか分からない。

身体中から力が抜け、仰向けでベッドに横たわり、怠さから今にも寝そうだ。

「風呂、入らないと……」

声を出し過ぎて、掠れていた。

あらゆる体液で、身体がべとべとしている為、風呂に入りたいのに、果たして風呂場まで辿り着けるのか?

兄さんも俺の隣で横になり、こちらを眺めていた。

「そうだな、入らないと」

そうは言うも、兄さんもあまり動く気がないようで、さすがに疲れたのかな?


どうしよう、致した後ってすぐ風呂入ったりしてたから、この時間はどう過ごしたらいいのか分からない。


身体を無理に動かしてでも風呂に逃げるしか無い?


「えっと、俺、入ってこようかな……」

「待って」

腕で身体を支えようとしたところで、上にのしかかられるようにベッドに引き戻された。

待ってはこっちのセリフなんだけど!


「ちょっと!俺、汚れてるから離れて!」

「俺もそんなに変わらないけど」


兄さんの胸にすっぽりと収まってしまい、背後から抱きしめられる形になった。

やばい!心臓がもたない!助けて!


「に、にいさんっ!」

「少し、静かにしてて……。昨日あまり寝てないから」


そう言って数分後、兄さんは静かな寝息を立て始めた。


え、えーっと?寝てしまった……?この状況で?


俺は緊張してそれどころでは無いのに?

でも、寝ているなら……と、俺は胸元にある兄さんの右手に自分の右手を重ねた。

裸で抱きつかれているのに、たかが手に触れただけで何を喜ぶんだと言われたらその通りなんだけど。

何ならさっきまでセックスもしてたんだけど。

けれど、何となく嬉しかったんだ。

結局、兄さんは15分ぐらい寝ていたようで、ふらっと立ち上がると「風呂入る」とだけ呟いて、俺の部屋から出て行ってしまった。


俺は少し時間を置いてから、兄さんと交代で風呂に入ることにした。





次の日、本当に兄さんは家に帰ってしまい、俺のフィーバータイムは終わってしまった。

次いつ会えるか分からないけれど、兄さんとの仲を悪くしたまま別れなくて良かったと心底思った。

勉強にも身が入らないからな!
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