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3章
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魔王様の目が大きく開かれ、自分が勝ってしまったのかと焦燥感に駆られた。
「ああ、レイリンが思っている事ではないよ。賭けは私の勝ちだ」
元天帝は魔王様を安心させるように抱きしめた。
魔王様は少しだけ安心して、呼吸を整える。
顔を引き攣らせて魔王様は元天帝に聞いた。
「では、何に対して謝ったんですか?」
魔王様は、紛らわしい言葉を出すなと悪態を吐きたくなったが、何を思い出したのかを訊くべきだと思った。
元天帝は「うーん」と唸り、魔王様の耳に噛み付いた。
「何するんですか?!」
「可愛い耳だと思って」
魔王様は「今やる事ですか?」と元天帝を突き放しながら叫んだ。
「分かっているよ。話す事は沢山あるけれど、今レイリンを見たら歯止めが効かなくなったんだ」
魔王様は呆れて何も言えなくなった。
だが、元天帝も昔から自分が好きだったとしたら、その狂いっぷりは尋常ではない気がした。
自分も記憶を取り戻して分かった事だが、宝珠の力を持っていると何故か愛に狂ってしまうようだ。
そうでなければ他人を殺すなんて自分がするはずがない。
そして最近の自分が抱く元天帝への少し狂気じみた感情も、宝珠の力に触れたせいだと思えば納得する。
「簡単に話すと、レイリンが神官を殺してしまった事件は9割ほど私が悪い」
だが、元天帝のその言葉は魔王様の予想を超えていた。魔王様は口を半分開けて呆然としてしまった。
「可愛い口だね。舌を入れて欲しいの?」
元天帝はそう言って魔王様を押し倒し、本当に舌を入れてきた。
魔王様は抵抗しながらもその舌を受け入れた。
だが、あまりにもしつこかった。
魔王様は元天帝の頭を押して引き離した。
「簡単ではなく、仔細にお願いします!」
元天帝は残念そうに舌なめずりをしてから話し始めた。
「四神官同士の色恋沙汰は禁忌だったから、レイリンを私のモノにするために、手っ取り早く魔界に堕ちてもらおうと思ったんだ」
魔王様は元天帝が何を言っているのか本当に理解できなかった。
「待ってください。私がサイを殺すように仕向けたんですか?」
「いや、殺すとは思っていなかった。簡単な暴力事件ぐらい起きてくれればと、サイに発破をかけたのは私だ」
結局いつも通り、全ての元凶はこの人だったのかと、魔王様は怒りを通り越して泣きたくなった。
自分に覆いかぶさっている元天帝を見遣れば、彼は魔王様の紅玉を見つめていたため、視線が重なった。
元天帝はまたキスをしようと顔を近づけるが、魔王様は両腕でそれを止めて、続きを話せと目線で訴える。
元天帝は「仕方ないね」と呟いてから話を続けた。
「それで、こっそりレイリンを魔界に逃して、宝珠の力をチョーカーに入れて、私のレイリンに関する記憶も一緒に入れておいたんだ」
「万が一に備えて魂も強固にしといた」と元天帝は何でもないことのように言った。
「貴方は何故、四神官の恋愛御法度は破らずに大罪人を逃す規則を破れるのですか」
「前者は天理で、後者はどうせみんな忘れるからね」
元天帝は悪戯っぽく笑った。
「四神官の中で力の差があっては困るし、愛に狂いやすい神官が、今回のように愛する人を忘れたらどうなると思う?」
「貴方のように気が狂った天帝が出来上がります」
と、魔王様は皮肉たっぷりに言った。
「心外だね。私はレイリンと会わなければ、他者の感情に興味のない完璧な天帝だったよ」
魔王様は元天帝の正気を疑ったが、自分はその時の元天帝を見ていないので何も言えなかった。
「何故、すぐにチョーカーに入っている自身の記憶を取り戻さなかったんですか?」
「それは難しいんだ。レイリンに関する記憶も記録も消えて、かなり間接的な事柄しか覚えていられなかった」
宝珠の力は自分を除外できなかったのかと、魔王様は思ったが、彼ができなかったのだから不可能なのであろう。
「だから私は、このチョーカーを愛した人に渡すという間接的な記憶だけ、薄らと覚えていた」
元天帝は様々な魔王様に関する事柄を残していた。だが、殆どが消えてしまっていた。
「私と出会えなかったらどうするんですか」
「出会うための道順も、いろいろ用意したんだよ。実際出会えたわけだしね」
元天帝は何でもないことのように笑って、魔王様の額にキスをした。
相変わらずの回りくどいやり口に、元天帝らしいなと要らぬ感心をしてしまった。
「仕組んだのは私なのだから、レイリンがサイに対して気に病む必要はないよ」
元天帝は「私のせいにしてくれ」と付け加えた。
サイは、前世でも現世でも元天帝に振り回され、その感情を利用されたと思うと、可哀想で仕方がなかった。
そう魔王様が思っていると、表情から元天帝は察知したようだ。
「レイリンは知らないんだよ。彼は本当に狂気じみたストーカーで、私は困っていたんだ」
「それだけは貴方に言われたくないと思います」
そして魔王様は1つの可能性について、気になったので訊いてみることにした。
「もし、出会う頃には私が他のパートナーと結ばれていたらどうするつもりだったのですか?」
「神官の狂気を侮ってはいけないよ。レイリンの魂には既に私が刻まれているんだ。あり得ない」
記憶がないのにそう言うものなのかと、魔王様は無理矢理納得することにした。
実際にサイは転生後も元天帝に執着している。
「でも変ではありませんか?何故私がランシュエのことを好きだと知っていたのですか?」
「それまでの関係と、あの場面を見て、そう思わないわけないだろ?」
この元天帝は、自分が愛されている自信があって、あの事件を起こしたと思うと本当に悪趣味だと思った。
「分かりました。とにかく、私の思い過ごしだったと言うことですね」
「そうだね。早く言ってくれたらよかった」
魔王様にとっては汚点の一つなので、気づかれなければ自分から言う事はなかっただろう。
「仕方がないでしょう?私の記憶では、ランシュエはサイと恋人だと思っていたのですから。寧ろよく自分を信じ切りましたね、なんだか腹立たしいです」
「どこに腹を立てる要素があるの?当たり前だよ。例え過去でも私は私だ。興味のない相手と仲良くはしない」
確かに、魔王様の所へ元天帝はよく来ていたし、笑顔を見せていた。誰にでもそんな姿を見せないのは前からなのか。魔王様は「変わらないのですね」と呆れた。
「変わらないよ、私は何時でもレイリンのことしか頭にない。愛しているのはレイリンただ1人だ」
元天帝は魔王様の首筋を舐めて、耳元で吐息混じりに呟いた。
「レイリン、賭けに勝った私に褒美をくれるよね?」
自分の記憶を取り戻してから、元天帝は直ぐにでも魔王様を貪りたくて仕方がなかった。
「約束は約束です。でも少し手を抜いていただけると助かります」
「それは無理な相談だよ。それに、レイリンが私の愛を信じてくれなかったわけだから、ちゃんと分かってもらわないと」
それはまずいと、魔王様は顔を引き攣らせた。
元天帝は恍惚とした黄玉で、魔王様を見つめて微笑む。
「信じていました」
「それなのに不安になって酷いことを言ったの?」
「もうそれは、前回精算したはずです!」
ただ自分を酷く扱うための口実で、過去のことを掘り返すなんてやり方が汚い、と魔王様は後ずさる。
「なに、たった1日だ。出来ることなんて限られているよ」
魔王様を追い詰め、笑みを深くして元天帝は悪魔のような一言を言った。
「ただ、レイリンにとって1日に感じるかどうかは分からないけれど」
「どういう意味ですか?」
「さぁ?体験してみたら分かるよ」
魔王様の顔色が白くなり、まるで死神に手を引かれているようだった。
「ああ、レイリンが思っている事ではないよ。賭けは私の勝ちだ」
元天帝は魔王様を安心させるように抱きしめた。
魔王様は少しだけ安心して、呼吸を整える。
顔を引き攣らせて魔王様は元天帝に聞いた。
「では、何に対して謝ったんですか?」
魔王様は、紛らわしい言葉を出すなと悪態を吐きたくなったが、何を思い出したのかを訊くべきだと思った。
元天帝は「うーん」と唸り、魔王様の耳に噛み付いた。
「何するんですか?!」
「可愛い耳だと思って」
魔王様は「今やる事ですか?」と元天帝を突き放しながら叫んだ。
「分かっているよ。話す事は沢山あるけれど、今レイリンを見たら歯止めが効かなくなったんだ」
魔王様は呆れて何も言えなくなった。
だが、元天帝も昔から自分が好きだったとしたら、その狂いっぷりは尋常ではない気がした。
自分も記憶を取り戻して分かった事だが、宝珠の力を持っていると何故か愛に狂ってしまうようだ。
そうでなければ他人を殺すなんて自分がするはずがない。
そして最近の自分が抱く元天帝への少し狂気じみた感情も、宝珠の力に触れたせいだと思えば納得する。
「簡単に話すと、レイリンが神官を殺してしまった事件は9割ほど私が悪い」
だが、元天帝のその言葉は魔王様の予想を超えていた。魔王様は口を半分開けて呆然としてしまった。
「可愛い口だね。舌を入れて欲しいの?」
元天帝はそう言って魔王様を押し倒し、本当に舌を入れてきた。
魔王様は抵抗しながらもその舌を受け入れた。
だが、あまりにもしつこかった。
魔王様は元天帝の頭を押して引き離した。
「簡単ではなく、仔細にお願いします!」
元天帝は残念そうに舌なめずりをしてから話し始めた。
「四神官同士の色恋沙汰は禁忌だったから、レイリンを私のモノにするために、手っ取り早く魔界に堕ちてもらおうと思ったんだ」
魔王様は元天帝が何を言っているのか本当に理解できなかった。
「待ってください。私がサイを殺すように仕向けたんですか?」
「いや、殺すとは思っていなかった。簡単な暴力事件ぐらい起きてくれればと、サイに発破をかけたのは私だ」
結局いつも通り、全ての元凶はこの人だったのかと、魔王様は怒りを通り越して泣きたくなった。
自分に覆いかぶさっている元天帝を見遣れば、彼は魔王様の紅玉を見つめていたため、視線が重なった。
元天帝はまたキスをしようと顔を近づけるが、魔王様は両腕でそれを止めて、続きを話せと目線で訴える。
元天帝は「仕方ないね」と呟いてから話を続けた。
「それで、こっそりレイリンを魔界に逃して、宝珠の力をチョーカーに入れて、私のレイリンに関する記憶も一緒に入れておいたんだ」
「万が一に備えて魂も強固にしといた」と元天帝は何でもないことのように言った。
「貴方は何故、四神官の恋愛御法度は破らずに大罪人を逃す規則を破れるのですか」
「前者は天理で、後者はどうせみんな忘れるからね」
元天帝は悪戯っぽく笑った。
「四神官の中で力の差があっては困るし、愛に狂いやすい神官が、今回のように愛する人を忘れたらどうなると思う?」
「貴方のように気が狂った天帝が出来上がります」
と、魔王様は皮肉たっぷりに言った。
「心外だね。私はレイリンと会わなければ、他者の感情に興味のない完璧な天帝だったよ」
魔王様は元天帝の正気を疑ったが、自分はその時の元天帝を見ていないので何も言えなかった。
「何故、すぐにチョーカーに入っている自身の記憶を取り戻さなかったんですか?」
「それは難しいんだ。レイリンに関する記憶も記録も消えて、かなり間接的な事柄しか覚えていられなかった」
宝珠の力は自分を除外できなかったのかと、魔王様は思ったが、彼ができなかったのだから不可能なのであろう。
「だから私は、このチョーカーを愛した人に渡すという間接的な記憶だけ、薄らと覚えていた」
元天帝は様々な魔王様に関する事柄を残していた。だが、殆どが消えてしまっていた。
「私と出会えなかったらどうするんですか」
「出会うための道順も、いろいろ用意したんだよ。実際出会えたわけだしね」
元天帝は何でもないことのように笑って、魔王様の額にキスをした。
相変わらずの回りくどいやり口に、元天帝らしいなと要らぬ感心をしてしまった。
「仕組んだのは私なのだから、レイリンがサイに対して気に病む必要はないよ」
元天帝は「私のせいにしてくれ」と付け加えた。
サイは、前世でも現世でも元天帝に振り回され、その感情を利用されたと思うと、可哀想で仕方がなかった。
そう魔王様が思っていると、表情から元天帝は察知したようだ。
「レイリンは知らないんだよ。彼は本当に狂気じみたストーカーで、私は困っていたんだ」
「それだけは貴方に言われたくないと思います」
そして魔王様は1つの可能性について、気になったので訊いてみることにした。
「もし、出会う頃には私が他のパートナーと結ばれていたらどうするつもりだったのですか?」
「神官の狂気を侮ってはいけないよ。レイリンの魂には既に私が刻まれているんだ。あり得ない」
記憶がないのにそう言うものなのかと、魔王様は無理矢理納得することにした。
実際にサイは転生後も元天帝に執着している。
「でも変ではありませんか?何故私がランシュエのことを好きだと知っていたのですか?」
「それまでの関係と、あの場面を見て、そう思わないわけないだろ?」
この元天帝は、自分が愛されている自信があって、あの事件を起こしたと思うと本当に悪趣味だと思った。
「分かりました。とにかく、私の思い過ごしだったと言うことですね」
「そうだね。早く言ってくれたらよかった」
魔王様にとっては汚点の一つなので、気づかれなければ自分から言う事はなかっただろう。
「仕方がないでしょう?私の記憶では、ランシュエはサイと恋人だと思っていたのですから。寧ろよく自分を信じ切りましたね、なんだか腹立たしいです」
「どこに腹を立てる要素があるの?当たり前だよ。例え過去でも私は私だ。興味のない相手と仲良くはしない」
確かに、魔王様の所へ元天帝はよく来ていたし、笑顔を見せていた。誰にでもそんな姿を見せないのは前からなのか。魔王様は「変わらないのですね」と呆れた。
「変わらないよ、私は何時でもレイリンのことしか頭にない。愛しているのはレイリンただ1人だ」
元天帝は魔王様の首筋を舐めて、耳元で吐息混じりに呟いた。
「レイリン、賭けに勝った私に褒美をくれるよね?」
自分の記憶を取り戻してから、元天帝は直ぐにでも魔王様を貪りたくて仕方がなかった。
「約束は約束です。でも少し手を抜いていただけると助かります」
「それは無理な相談だよ。それに、レイリンが私の愛を信じてくれなかったわけだから、ちゃんと分かってもらわないと」
それはまずいと、魔王様は顔を引き攣らせた。
元天帝は恍惚とした黄玉で、魔王様を見つめて微笑む。
「信じていました」
「それなのに不安になって酷いことを言ったの?」
「もうそれは、前回精算したはずです!」
ただ自分を酷く扱うための口実で、過去のことを掘り返すなんてやり方が汚い、と魔王様は後ずさる。
「なに、たった1日だ。出来ることなんて限られているよ」
魔王様を追い詰め、笑みを深くして元天帝は悪魔のような一言を言った。
「ただ、レイリンにとって1日に感じるかどうかは分からないけれど」
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