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第三章 幸せの行方
50 成人 60
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次の日は、青葉さんが来て、お金のことを教えてくれた。十円で飴が一つ買えることが分かった。
俺は、銀色の百円が好き。きらきらしてるし、飴が十個買える!五百円も、きらきらで大きくて綺麗だった。
お金で、色んなものが買える、らしい。
俺が着てる服も、食べ物も、水や絵本やパズルもお金で買うんだって。
俺は今まで、貰ってばっかりだった。知らなかった。お仕事をしないとお金がもらえなくて、お金がないと生きていけないとは、知らなかったんだ。
落ち込んでいたら、兵士も仕事だから、なるちゃんはちゃんと仕事をしていたよ、と青葉さんが言った。
「お給料をもらってなかったのだから、知らなくても仕方ないさ。ちゃんと仕事をして、食べ物や服や武器を支給してもらってたのだから、何もしてないなんてことはない。お金を貰ってないのがおかしいんだから。」
「でも、今、お金が無いのに色々貰ってるけど、どうしよう。」
俺は焦る。もう戦えないのに、どんな仕事をして、これから先を暮らしていけばいいのだろ。
「子どもは、親に養ってもらうものだから、なるちゃんは仕事をするのが早すぎたくらいなんだよ。そうやって、頑張って仕事をしてたのにお給料ももらえてないんだから、困ったもんさね。子どもの時にお仕事をしていてお勉強ができていないから、今はお勉強をしていれば大丈夫だよ。」
「……でも。」
「なるちゃんの分は、殿下が払ってくれてるよ。殿下は、お仕事を頑張ってるだろ?大人になって、元気になったら、お手伝いをたくさんすればいい。力丸も、お仕事はまだしてないよ。」
「もうすぐお仕事するって言ってた。」
「なるちゃんより三つも歳上だもの。」
それでも、何とかしたい。分かってしまったのだから。
「気になるなら、お手伝いを頑張ろうか。」
考え込む俺に、青葉さんが提案してくれる。
「何かお手伝いできることがありませんかって、お仕事をしてる人に聞いてみて、お手伝いしたら十円貰うことにしてみよう。貯まったら、お買い物に行こうか。」
「力丸と行く……。」
あはは、と青葉さんは笑った。
「伝えておくよ。そろそろ考えるのも面倒になる頃だ。」
俺は、銀色の百円が好き。きらきらしてるし、飴が十個買える!五百円も、きらきらで大きくて綺麗だった。
お金で、色んなものが買える、らしい。
俺が着てる服も、食べ物も、水や絵本やパズルもお金で買うんだって。
俺は今まで、貰ってばっかりだった。知らなかった。お仕事をしないとお金がもらえなくて、お金がないと生きていけないとは、知らなかったんだ。
落ち込んでいたら、兵士も仕事だから、なるちゃんはちゃんと仕事をしていたよ、と青葉さんが言った。
「お給料をもらってなかったのだから、知らなくても仕方ないさ。ちゃんと仕事をして、食べ物や服や武器を支給してもらってたのだから、何もしてないなんてことはない。お金を貰ってないのがおかしいんだから。」
「でも、今、お金が無いのに色々貰ってるけど、どうしよう。」
俺は焦る。もう戦えないのに、どんな仕事をして、これから先を暮らしていけばいいのだろ。
「子どもは、親に養ってもらうものだから、なるちゃんは仕事をするのが早すぎたくらいなんだよ。そうやって、頑張って仕事をしてたのにお給料ももらえてないんだから、困ったもんさね。子どもの時にお仕事をしていてお勉強ができていないから、今はお勉強をしていれば大丈夫だよ。」
「……でも。」
「なるちゃんの分は、殿下が払ってくれてるよ。殿下は、お仕事を頑張ってるだろ?大人になって、元気になったら、お手伝いをたくさんすればいい。力丸も、お仕事はまだしてないよ。」
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「なるちゃんより三つも歳上だもの。」
それでも、何とかしたい。分かってしまったのだから。
「気になるなら、お手伝いを頑張ろうか。」
考え込む俺に、青葉さんが提案してくれる。
「何かお手伝いできることがありませんかって、お仕事をしてる人に聞いてみて、お手伝いしたら十円貰うことにしてみよう。貯まったら、お買い物に行こうか。」
「力丸と行く……。」
あはは、と青葉さんは笑った。
「伝えておくよ。そろそろ考えるのも面倒になる頃だ。」
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