73 / 1,321
第二章 人として生きる
55 緋色 29 *
しおりを挟む
朱実も力丸も、夕食までしっかり食べた。弥壌も恐縮しながら、出された料理をぺろりと平らげた。
成人は、疲れだろうか。夕食を半分も残していて心配だったが、生松が、捕まえた侵入者の手当てに駆り出されていたので、ミックスジュースを渡して様子を見ていた。
機嫌はものすごく良いようだ。力丸が今日の様子を喋っているのを、楽しそうに聞いている。途中で寝てしまうかと思ったが、体は疲れているけれど寝られない様子だ。
早めに風呂に入れて布団に連れていくか。
客人は利胤と乙羽に任せて風呂へ行くと、服を脱がす前からすり、と頬を擦り寄せてきた。
「どうした?」
「気持ちいいの、する」
見ると陰茎が緩く立ち上がっている。ああ、これでは寝られないな。
興奮して反応してしまったのだろう。
戦場ではよくあることのようだ。俺は、戦場に出たからといってそれほど興奮することは無かったが、激しい戦闘が行われた後は、野営地のあちこちで慰め合う姿が見られた。
まあ、総大将を激しい戦闘のただ中には置かないし、俺が冷静な判断をできなければ負けてしまうのだから、難しい局面ほど冷めていっていたような気もする。
成人を拾ったときが一番興奮していたかもな。
「風呂でしような」
そう言うと、くふん、と返事が聞こえた。俺も興奮してきた……。
服を脱がせて、体と髪を洗ってやる。もじもじと膝をすり合わせて、収まり悪そうに座っている。
自分で触るという意識は全く無いらしい。俺はほくそ笑んだ。絶対に教えないでおこう。
抱いて風呂に浸かると、嬉しそうにしがみついてきた。向かい合わせなのをいいことに自分のモノと成人のモノをまとめて握り込む。
ほあぁ、と耳元で可愛い声がした。そっと上下に動かすと首元に顔を埋めて、ぶると震える。ちゅ、ちゅと届く場所にキスを落とすと真っ赤な顔を上げて、キスを返してきた。
ヤバい。
可愛い。
唇を合わせると、うっとりと更に力が抜けた。舌を入れると驚いたように成人の舌が逃げていった。追いかけて絡めとる。
「んっ…んぅ…」
手も動かすと、息も絶え絶えだ。あっという間に達して白濁を少し出した。がくんと倒れ込むのを唇を離して抱き締める。
すまん、もう少し付き合って。
自分の気持ちいいように成人のも握ったまま、手の動きを速くすると、
「あっ、あっ、あぁぁ」
と言いながら全く力の入らない首をいやいやと振った、のは見えた。
自分も達したことで我に返ると、成人は気を失っていた。
気持ち良すぎた……。
成人は、疲れだろうか。夕食を半分も残していて心配だったが、生松が、捕まえた侵入者の手当てに駆り出されていたので、ミックスジュースを渡して様子を見ていた。
機嫌はものすごく良いようだ。力丸が今日の様子を喋っているのを、楽しそうに聞いている。途中で寝てしまうかと思ったが、体は疲れているけれど寝られない様子だ。
早めに風呂に入れて布団に連れていくか。
客人は利胤と乙羽に任せて風呂へ行くと、服を脱がす前からすり、と頬を擦り寄せてきた。
「どうした?」
「気持ちいいの、する」
見ると陰茎が緩く立ち上がっている。ああ、これでは寝られないな。
興奮して反応してしまったのだろう。
戦場ではよくあることのようだ。俺は、戦場に出たからといってそれほど興奮することは無かったが、激しい戦闘が行われた後は、野営地のあちこちで慰め合う姿が見られた。
まあ、総大将を激しい戦闘のただ中には置かないし、俺が冷静な判断をできなければ負けてしまうのだから、難しい局面ほど冷めていっていたような気もする。
成人を拾ったときが一番興奮していたかもな。
「風呂でしような」
そう言うと、くふん、と返事が聞こえた。俺も興奮してきた……。
服を脱がせて、体と髪を洗ってやる。もじもじと膝をすり合わせて、収まり悪そうに座っている。
自分で触るという意識は全く無いらしい。俺はほくそ笑んだ。絶対に教えないでおこう。
抱いて風呂に浸かると、嬉しそうにしがみついてきた。向かい合わせなのをいいことに自分のモノと成人のモノをまとめて握り込む。
ほあぁ、と耳元で可愛い声がした。そっと上下に動かすと首元に顔を埋めて、ぶると震える。ちゅ、ちゅと届く場所にキスを落とすと真っ赤な顔を上げて、キスを返してきた。
ヤバい。
可愛い。
唇を合わせると、うっとりと更に力が抜けた。舌を入れると驚いたように成人の舌が逃げていった。追いかけて絡めとる。
「んっ…んぅ…」
手も動かすと、息も絶え絶えだ。あっという間に達して白濁を少し出した。がくんと倒れ込むのを唇を離して抱き締める。
すまん、もう少し付き合って。
自分の気持ちいいように成人のも握ったまま、手の動きを速くすると、
「あっ、あっ、あぁぁ」
と言いながら全く力の入らない首をいやいやと振った、のは見えた。
自分も達したことで我に返ると、成人は気を失っていた。
気持ち良すぎた……。
718
お気に入りに追加
5,088
あなたにおすすめの小説
【完結】ぎゅって抱っこして
かずえ
BL
幼児教育学科の短大に通う村瀬一太。訳あって普通の高校に通えなかったため、働いて貯めたお金で二年間だけでもと大学に入学してみたが、学費と生活費を稼ぎつつ学校に通うのは、考えていたよりも厳しい……。
でも、頼れる者は誰もいない。
自分で頑張らなきゃ。
本気なら何でもできるはず。
でも、ある日、金持ちの坊っちゃんと心の中で呼んでいた松島晃に苦手なピアノの課題で助けてもらってから、どうにも自分の心がコントロールできなくなって……。
【完結】最強公爵様に拾われた孤児、俺
福の島
BL
ゴリゴリに前世の記憶がある少年シオンは戸惑う。
目の前にいる男が、この世界最強の公爵様であり、ましてやシオンを養子にしたいとまで言ったのだから。
でも…まぁ…いっか…ご飯美味しいし、風呂は暖かい…
……あれ…?
…やばい…俺めちゃくちゃ公爵様が好きだ…
前置きが長いですがすぐくっつくのでシリアスのシの字もありません。
1万2000字前後です。
攻めのキャラがブレるし若干変態です。
無表情系クール最強公爵様×のんき転生主人公(無自覚美形)
おまけ完結済み
期待外れの後妻だったはずですが、なぜか溺愛されています
ぽんちゃん
BL
病弱な義弟がいじめられている現場を目撃したフラヴィオは、カッとなって手を出していた。
謹慎することになったが、なぜかそれから調子が悪くなり、ベッドの住人に……。
五年ほどで体調が回復したものの、その間にとんでもない噂を流されていた。
剣の腕を磨いていた異母弟ミゲルが、学園の剣術大会で優勝。
加えて筋肉隆々のマッチョになっていたことにより、フラヴィオはさらに屈強な大男だと勘違いされていたのだ。
そしてフラヴィオが殴った相手は、ミゲルが一度も勝てたことのない相手。
次期騎士団長として注目を浴びているため、そんな強者を倒したフラヴィオは、手に負えない野蛮な男だと思われていた。
一方、偽りの噂を耳にした強面公爵の母親。
妻に強さを求める息子にぴったりの相手だと、後妻にならないかと持ちかけていた。
我が子に爵位を継いで欲しいフラヴィオの義母は快諾し、冷遇確定の地へと前妻の子を送り出す。
こうして青春を謳歌することもできず、引きこもりになっていたフラヴィオは、国民から恐れられている戦場の鬼神の後妻として嫁ぐことになるのだが――。
同性婚が当たり前の世界。
女性も登場しますが、恋愛には発展しません。
魔界最強に転生した社畜は、イケメン王子に奪い合われることになりました
タタミ
BL
ブラック企業に務める社畜・佐藤流嘉。
クリスマスも残業確定の非リア人生は、トラックの激突により突然終了する。
死後目覚めると、目の前で見目麗しい天使が微笑んでいた。
「ここは天国ではなく魔界です」
天使に会えたと喜んだのもつかの間、そこは天国などではなく魔法が当たり前にある世界・魔界だと知らされる。そして流嘉は、魔界に君臨する最強の支配者『至上様』に転生していたのだった。
「至上様、私に接吻を」
「あっ。ああ、接吻か……って、接吻!?なんだそれ、まさかキスですか!?」
何が起こっているのかわからないうちに、流嘉の前に現れたのは美しい4人の王子。この4王子にキスをして、結婚相手を選ばなければならないと言われて──!?
巻き戻りした悪役令息は最愛の人から離れて生きていく
藍沢真啓/庚あき
BL
婚約者ユリウスから断罪をされたアリステルは、ボロボロになった状態で廃教会で命を終えた……はずだった。
目覚めた時はユリウスと婚約したばかりの頃で、それならばとアリステルは自らユリウスと距離を置くことに決める。だが、なぜかユリウスはアリステルに構うようになり……
巻き戻りから人生をやり直す悪役令息の物語。
【感想のお返事について】
感想をくださりありがとうございます。
執筆を最優先させていただきますので、お返事についてはご容赦願います。
大切に読ませていただいてます。執筆の活力になっていますので、今後も感想いただければ幸いです。
転生貧乏貴族は王子様のお気に入り!実はフリだったってわかったのでもう放してください!
音無野ウサギ
BL
ある日僕は前世を思い出した。下級貴族とはいえ王子様のお気に入りとして毎日楽しく過ごしてたのに。前世の記憶が僕のことを駄目だしする。わがまま駄目貴族だなんて気づきたくなかった。王子様が優しくしてくれてたのも実は裏があったなんて気づきたくなかった。品行方正になるぞって思ったのに!
え?王子様なんでそんなに優しくしてくるんですか?ちょっとパーソナルスペース!!
調子に乗ってた貧乏貴族の主人公が慎ましくても確実な幸せを手に入れようとジタバタするお話です。
性悪なお嬢様に命令されて泣く泣く恋敵を殺りにいったらヤられました
まりも13
BL
フワフワとした酩酊状態が薄れ、僕は気がつくとパンパンパン、ズチュッと卑猥な音をたてて激しく誰かと交わっていた。
性悪なお嬢様の命令で恋敵を泣く泣く殺りに行ったら逆にヤラれちゃった、ちょっとアホな子の話です。
(ムーンライトノベルにも掲載しています)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる