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九月生

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生配信31 1人サバイバル Part3

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「やっと元に戻った」

 先程殺されて、荷物やら装備やらを全てロストした男、その名は滝。まあ、俺しかいないシングルモードなので、俺しかいないですよね。

 ロストした荷物や装備は、再度クラフトし直した。

 リスナーさん達曰く、俺の荷物と装備は死んだ場所にあるらしい。

 そうなんだ! 

 じゃあ取りに行こうかな!

 とは、ならん。

 だってさ、アイツらがいるんでしょ?

 ミクロラプトルとかいう俺を騙した奴らがさ。

 装備着てて負けたのに、装備無し武器無し素手でどうにかしろは無理があるでしょ。

 なので、時間は掛かるが再度クラフトし直した。

「装備も武器も元通り。じゃあ、ドードー狩りにでも行きますか!」

 今度こそドードー(本物)を狩りに行く。

 目的は八つ当たんんんっ、戦闘の練習と皮をゲットしにだ。

 大体どこで出会えるかは、サーチ済み。

「確かこっちに………見つけた!」

 居たよ、居ましたよ!

 手間をかけさせやがって!

「………ふん!」

 ザシュ。

 お前らのせいでな!

 ザシュ。

 大変な目に遭ったんだぞ!

 ザシュ。

 特徴が少し似てるんだよ!

 ザシュ。

 嘴に翼、小さい。この3つだけなら間違えるんだよ!

 ザシュ。

「………ふぅ」

 視界に入る分だけのドードーを殺していく。

 もちろん、目的は皮。

 ドードーに八つ当たりなどするものか。弱いものイジメはダメ。

 ああ、でもArkの世界では弱肉強食がルールだっけ?

 じゃあ、ドードーは殺されても仕方ないか。

 俺は次なるドードーを探しにいく。

 今度は八つ当たんんっ!

 今度は戦闘の練習ではなく、皮をゲットするためにだ。

 先程のドードーから皮はゲット出来たものの、もう少し欲しいのだ。

 なので、

「駆逐してやる。この世界からドードーを!」

『こいつのは弱いものイジメだろ』
『最低だよ、滝』
『ミクロラプトルさん、こいつを殺して!』
『ドードーよ、逃げろ!』

 リスナーさん達、この世界は弱肉強食。弱ければ死に、強ければ生きられる。

 ドードーよ、生きたくば俺を殺せ!

 ふははははははははははは!

 次々とドードーを殺していく。

 皮をゲットし、経験値をゲットして万々歳!

「俺はドードー狩りの滝だぁああああああああ!」

『アホだ』
『いや、バカだろ』
『アホだしバカだよ』
『クソ野郎も付け加えて』

 今日もリスナーさん達は言いたい放題である。

 今いる周辺のドードーは狩り尽くし、皮を大量にゲットすることが出来た。

 皮をゲットしたことにより、クラフト出来る物が増えた。

「まずは布の装備、作ってないところがあるから作るでしょ?」

 皮が必要だったため、作れない場所があった。

 今は皮があるので、始めに作っていなかった場所を作る。

 次は、

「寝袋がいいんだっけ?」

『そう』
『それがいい』
『リスポーン位置変えられる』
『寝袋作っとけばいいよ。何個も』

 そういう物なのか。

 言われた通りに寝袋を作れる分だけ作る。

 と言っても、作れたのは3つ。

 さて、どこに設置するかな?

 まず1つはドードーが居たあの場所でしょ。

 そんでもって、偽ドードーにも復讐したいからあの場所でしょ。

 あと1つはどこにしようか?

「別に1つは持っててもいいのか? どうなんだろう?」

『別にいいんじゃない?』
『候補がなれば』
『いいんじゃない?』
『別にどこでもいいでしょ』

 まあ、確かにどこでもいい。無くなれば作ればいいんだしね。

 でも、無駄遣いはしたくない。

 なので1つは手持ちに入れておくことにした。

「次は仮だけど拠点を作りたいな」

 雨風が凌げる場所を作りたい。

 そのためにはやはりね。

「また素材集めですか」

『地味な配信になるのは仕方ないな』
『素材集めか』
『まあ、そうだよな』
『拠点あった方がいいもんな』

 リスナーさん達も納得してくれたので、素材集めをまた始める。

 木や石をピッケルや斧で殴っていく。

 槍を作った方がいい、と言われて作り、ドードーを狩りに行く。

 ドードー狩りの道中、亀に標的を変え、攻撃するも返り討ちに遭う。

 こんな行動を繰り返し繰り返し行う、地味な配信を流すこと1時間。

「うん、やっと壁やら床やらが作れるだけのレベルになりましたね」

 レベルも上がり、壁と床をクラフト出来るまで出来た。

 出来たのはいいのだが、

『時間だね』
『しゃあなし』
『今回はここまでか』
『もっと見たかったな』

 配信を閉じる時間になってしまった。

「いやあ、本当に申し訳ない。事前情報を入れとけば効率よくプレイ出来たんだけどね」

 こういうゲームは事前情報を入れたくない。素で楽しみたい。

 だからこれからも『Ark』の情報は見ないことにする。

「地味な配信になってしまいましたが、今日はここまで。明日も予定がなかったら『Ark』をやるつもりです。じゃあ、また昼配信でお会いしましょう! じゃあ!」

『バカなんだから風邪ひくなよ』
『バカなんだから体調管理しろよ』
『早く寝ろよ、バカ』
『バカみたいに元気になってよかったね』

「ひと言が多いんだよ、バカが!」

 そう言い残し、配信を閉じた。

「はあ、マジでサバイバルゲーム楽しいな」

 タバコを取り出し、火をつける。

 スー、ハァ。

「それにしても、本当にひと言多いな」

 閉じた後のコメント欄には『バカ』の2文字は付くが、心配していたのが分かるくらいのコメントが流れていった。

 
 
 



 





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