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生配信30 病み上がり配信 part1
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「今日もゲーム配信。配信者はお馴染みゲホゲホ、Takiチャンネルの滝です」
解熱剤と甘いお粥のおかげか、熱は下がりきった。
しかし、風邪自体は治っていないので、咳やくしゃみは出てしまう。
そんな中での配信。
『風邪?』
『滝は引かないよ?』
『だよね、だって』
『『『『バカだからね!』』』』
病人に対して酷い物言いだね、リスナーさん達?
良いのかな?
そんなこと言って?
だって、
「すごい荒れようですね、滝くん」
「馬鹿も風邪を引くんだよ。分かったかな、滝さんのリスナーさん達!」
サキサキさんと絵茶さんが見ているのに。
ってか、絵茶さん? それは俺を馬鹿って言ってんのかな?
『なんで2人が!』
『え、看病に?』
『羨ま4ね』
『バカと風邪移るから帰った方が良いよ』
「バカは余計なんだよ」
本当にバカだけは余計。
いや、俺も「移るから帰った方が良いよ」って言ったんだよ?
そしたら、
「「帰っても暇なので却下で!」」
って。
そう言われたのなら仕方ないよね。
「移っても知らないよ。………ありがとうね」って返して、2人がいるのを認めたってわけ。
んでもって、2人に看病してもらっている事をリスナーさん達に教えてあげてるために、配信をしてるわけなんですわ。
「分かったかな、リスナーさん達? ねぇ、どんな気持ち? い・ま・どん・な・気持ちですか~!」
『住所教えろ』
『殺意100%』
『腹は止めてあげるから面かせ』
『熱よ、上がれ』
この反応ですよ!
「羨ましいだろうね、あはははははッゲホゲホゲホ」
『バチが当たったんだよ』
『ざまああ!』
『ざまあみろ』
『バカクソめが』
なんとでも言いなさいな。
はあ、満足満足。
とはいえ、このメンバーだと変な事を言い出す輩が出てくる可能性があるので、もう1人呼ばせて貰った。
俺が炎上する分にはいいけどね。
他の人に迷惑はかけれないから。
「あと少しで聡太さんも来るので、それまで雑談でもしておきますか」
こうして始まった雑談。
『マジでサキサキさんと絵茶さんには風邪移すなよ』
「それはもちろん。ちなみに俺はマスクを3重にして付けてて、サキサキさんと絵茶さんにもマスクを付けてもらってる」
『サキサキさんと絵茶さん、今日はどんな服装ですか?』
「私はジーンズに白のTシャツです」
「短パンにLサイズの黒T!」
『サキサキさんと絵茶さん………罵ってください!』
「お断りします」
「きしょ、泣けダメ男!」
『サキサキさんと絵茶さん。滝を殴って下さい!』
「お断りします」
「おら!」
バシッ!
「イタッ」
『絵茶さん、滝を罵ってください』
『絵茶さん、滝を蹴ってください』
『絵茶さん、滝にビンタをお願いします』
「ちょっと、リスナーさん達? 雑談って言葉知ってる? ちょ、絵茶さんいいから。そういうのいいから、マジで」
リスナーさん達の要望を面白おかしく実行する絵茶さんと対抗する俺。
サキサキさんは答えれそうな質問には悩みながら答えてた。
そうこうしているうちに、聡太さんが来たのかインターフォンが鳴る。
「どうぞ」
「お邪魔します。風邪どんな感じ?」
「薬のおかげで元気です」
「それは良かった」
マスク着用済みの聡太さんを案内しながら、配信を始めている事を伝える。
「どうも、Souチャンネルの聡太です」
『聡太さんきた』
『聡太さん!』
『もう滝寝てていいよ』
『バイバイ、滝』
「この配信主は俺だから!」
俺を排除してこようとするリスナーさん達に、誰の配信かを教える。
「相変わらずいい感じのコメ欄で安心だわ」
「ねぇ、聡太さん。何買ってきたの? ハーゲンダッツとかある?」
「絵茶さん、コンビニは外にあるので食べたかったら買いに行ってきてください」
「あっ、コーヒー牛乳ある。もーらい!」
「今、俺の言ってたこと聞いてた? まあ、いいけどさ」
コーヒー牛乳をパクリ、飲む絵茶さん。
優しいな、聡太さんは。
「じゃあ、聡太さん。俺も」
コンビニ袋に手を出すと、
「死ね。お前に渡す分があると思うのか。帰れ!」
俺はダメらしい。
じゃあ、まあ始めますか。
「さて、メンバーも集まったことだし、今日の配信のゲームについて説明していきます。今日この4人でプレイするゲームは『桃太郎電鉄』通称『桃鉄』を行っていきたいと思います」
『桃太郎電鉄』はシリーズ化されている人気ゲームの1つ。
人生ゲームのようなシステムで、サイコロを振り出た目の数ぶんだけマスが進める。目的地は都道府県に数ある駅のうち、どれか1つランダムで選ばれ、そこを1番に目指す。
1番に辿りついたプレイヤーはお金を貰うことができ、プレイを手助けしてくれるアイテムカードを買うことや、物件を買い利益を貰って資金を更に貯めることも出来る。
「とまあ、説明が面倒くさいので俺たちの配信を見て学ぶか、各自調べてください」
「急に投げやりになったな」
「ふっ、良いんですよ。未だにコメント欄で『滝黙ってて』『サキサキさんの声が聞きたい』とか言ってるリスナーさん達なんですから」
もちろん、俺の配信を楽しみにして見に来てくれたリスナーさん達には謝罪した。
「さて、やりましょうか」
「「「おう!」」」
解熱剤と甘いお粥のおかげか、熱は下がりきった。
しかし、風邪自体は治っていないので、咳やくしゃみは出てしまう。
そんな中での配信。
『風邪?』
『滝は引かないよ?』
『だよね、だって』
『『『『バカだからね!』』』』
病人に対して酷い物言いだね、リスナーさん達?
良いのかな?
そんなこと言って?
だって、
「すごい荒れようですね、滝くん」
「馬鹿も風邪を引くんだよ。分かったかな、滝さんのリスナーさん達!」
サキサキさんと絵茶さんが見ているのに。
ってか、絵茶さん? それは俺を馬鹿って言ってんのかな?
『なんで2人が!』
『え、看病に?』
『羨ま4ね』
『バカと風邪移るから帰った方が良いよ』
「バカは余計なんだよ」
本当にバカだけは余計。
いや、俺も「移るから帰った方が良いよ」って言ったんだよ?
そしたら、
「「帰っても暇なので却下で!」」
って。
そう言われたのなら仕方ないよね。
「移っても知らないよ。………ありがとうね」って返して、2人がいるのを認めたってわけ。
んでもって、2人に看病してもらっている事をリスナーさん達に教えてあげてるために、配信をしてるわけなんですわ。
「分かったかな、リスナーさん達? ねぇ、どんな気持ち? い・ま・どん・な・気持ちですか~!」
『住所教えろ』
『殺意100%』
『腹は止めてあげるから面かせ』
『熱よ、上がれ』
この反応ですよ!
「羨ましいだろうね、あはははははッゲホゲホゲホ」
『バチが当たったんだよ』
『ざまああ!』
『ざまあみろ』
『バカクソめが』
なんとでも言いなさいな。
はあ、満足満足。
とはいえ、このメンバーだと変な事を言い出す輩が出てくる可能性があるので、もう1人呼ばせて貰った。
俺が炎上する分にはいいけどね。
他の人に迷惑はかけれないから。
「あと少しで聡太さんも来るので、それまで雑談でもしておきますか」
こうして始まった雑談。
『マジでサキサキさんと絵茶さんには風邪移すなよ』
「それはもちろん。ちなみに俺はマスクを3重にして付けてて、サキサキさんと絵茶さんにもマスクを付けてもらってる」
『サキサキさんと絵茶さん、今日はどんな服装ですか?』
「私はジーンズに白のTシャツです」
「短パンにLサイズの黒T!」
『サキサキさんと絵茶さん………罵ってください!』
「お断りします」
「きしょ、泣けダメ男!」
『サキサキさんと絵茶さん。滝を殴って下さい!』
「お断りします」
「おら!」
バシッ!
「イタッ」
『絵茶さん、滝を罵ってください』
『絵茶さん、滝を蹴ってください』
『絵茶さん、滝にビンタをお願いします』
「ちょっと、リスナーさん達? 雑談って言葉知ってる? ちょ、絵茶さんいいから。そういうのいいから、マジで」
リスナーさん達の要望を面白おかしく実行する絵茶さんと対抗する俺。
サキサキさんは答えれそうな質問には悩みながら答えてた。
そうこうしているうちに、聡太さんが来たのかインターフォンが鳴る。
「どうぞ」
「お邪魔します。風邪どんな感じ?」
「薬のおかげで元気です」
「それは良かった」
マスク着用済みの聡太さんを案内しながら、配信を始めている事を伝える。
「どうも、Souチャンネルの聡太です」
『聡太さんきた』
『聡太さん!』
『もう滝寝てていいよ』
『バイバイ、滝』
「この配信主は俺だから!」
俺を排除してこようとするリスナーさん達に、誰の配信かを教える。
「相変わらずいい感じのコメ欄で安心だわ」
「ねぇ、聡太さん。何買ってきたの? ハーゲンダッツとかある?」
「絵茶さん、コンビニは外にあるので食べたかったら買いに行ってきてください」
「あっ、コーヒー牛乳ある。もーらい!」
「今、俺の言ってたこと聞いてた? まあ、いいけどさ」
コーヒー牛乳をパクリ、飲む絵茶さん。
優しいな、聡太さんは。
「じゃあ、聡太さん。俺も」
コンビニ袋に手を出すと、
「死ね。お前に渡す分があると思うのか。帰れ!」
俺はダメらしい。
じゃあ、まあ始めますか。
「さて、メンバーも集まったことだし、今日の配信のゲームについて説明していきます。今日この4人でプレイするゲームは『桃太郎電鉄』通称『桃鉄』を行っていきたいと思います」
『桃太郎電鉄』はシリーズ化されている人気ゲームの1つ。
人生ゲームのようなシステムで、サイコロを振り出た目の数ぶんだけマスが進める。目的地は都道府県に数ある駅のうち、どれか1つランダムで選ばれ、そこを1番に目指す。
1番に辿りついたプレイヤーはお金を貰うことができ、プレイを手助けしてくれるアイテムカードを買うことや、物件を買い利益を貰って資金を更に貯めることも出来る。
「とまあ、説明が面倒くさいので俺たちの配信を見て学ぶか、各自調べてください」
「急に投げやりになったな」
「ふっ、良いんですよ。未だにコメント欄で『滝黙ってて』『サキサキさんの声が聞きたい』とか言ってるリスナーさん達なんですから」
もちろん、俺の配信を楽しみにして見に来てくれたリスナーさん達には謝罪した。
「さて、やりましょうか」
「「「おう!」」」
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