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どうも。ゲーム配信の滝でーす!
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埼玉県のマンションの一室
夜11時ごろ、部屋の明かりを少し暗くして、椅子に腰掛け、目の前の机に近づく。
机の上には大きめのモニターと小さなモニター、そしてマイクが置いてある。
机の下にはWi-Fiのルーターと少し奮発して買った高いデスクトップが置かれており、椅子の足がぶつからないように細心の注意をはらう。
男は夜中に、深呼吸しながら両モニターの電源をつけ、ある準備を進めている。進めていると、机にキーボードがないことに気がついた。
「あれ? 昨日使ってどこにやった?」
男ーー滝田遼平は周囲を見渡し、昨日、いや正確に言えば、今朝を思い出す。
昨日のこの時間、遼平は今日と同じように座り、同じようにモニターをつけ、今からやる事をやっていたのだ。
それが終わったのは、今朝の5時である。今朝5時までは、この机にあったのだ。
今朝なら覚えているだろう、普通なら。しかし、今朝5時のその時間の遼平は睡魔に襲われ、極限の状態。自分がどうやって布団の中に入ったのすら覚えていないのだ。
覚えているのは、配信を終わらせたところまで、である。
「うーん。あるとしたら、、、、ここか?」
机の脇に設置した大きめの引き出しを開けると中には、お馴染みのキーボードとマウスが綺麗に片付けられていた。
「さすが、俺。ちゃんと片してる」
引き出しからキーボードとマウスを取り出し、目の前に設置する。
設置したキーボードを軽く叩き、大きなモニターに文字が入力できているか確認し、マウスを動かしてかくつかないか見てみる。
「オーケイ、オーケイ! じゃあ大丈夫かな、やって」
両方共無事確認が終わり、準備が完了。
もう一度深呼吸をし、そして、
配信を始める
「どうも。今日もゲーム配信! 配信者はお馴染みTakiチャンネルの滝です!」
そう、滝田遼平はゲーム配信者なのである。
夜11時ごろ、部屋の明かりを少し暗くして、椅子に腰掛け、目の前の机に近づく。
机の上には大きめのモニターと小さなモニター、そしてマイクが置いてある。
机の下にはWi-Fiのルーターと少し奮発して買った高いデスクトップが置かれており、椅子の足がぶつからないように細心の注意をはらう。
男は夜中に、深呼吸しながら両モニターの電源をつけ、ある準備を進めている。進めていると、机にキーボードがないことに気がついた。
「あれ? 昨日使ってどこにやった?」
男ーー滝田遼平は周囲を見渡し、昨日、いや正確に言えば、今朝を思い出す。
昨日のこの時間、遼平は今日と同じように座り、同じようにモニターをつけ、今からやる事をやっていたのだ。
それが終わったのは、今朝の5時である。今朝5時までは、この机にあったのだ。
今朝なら覚えているだろう、普通なら。しかし、今朝5時のその時間の遼平は睡魔に襲われ、極限の状態。自分がどうやって布団の中に入ったのすら覚えていないのだ。
覚えているのは、配信を終わらせたところまで、である。
「うーん。あるとしたら、、、、ここか?」
机の脇に設置した大きめの引き出しを開けると中には、お馴染みのキーボードとマウスが綺麗に片付けられていた。
「さすが、俺。ちゃんと片してる」
引き出しからキーボードとマウスを取り出し、目の前に設置する。
設置したキーボードを軽く叩き、大きなモニターに文字が入力できているか確認し、マウスを動かしてかくつかないか見てみる。
「オーケイ、オーケイ! じゃあ大丈夫かな、やって」
両方共無事確認が終わり、準備が完了。
もう一度深呼吸をし、そして、
配信を始める
「どうも。今日もゲーム配信! 配信者はお馴染みTakiチャンネルの滝です!」
そう、滝田遼平はゲーム配信者なのである。
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